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第19話 魔王軍お貸しします
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先にやるべき事をやっておこう。
「10万上げる君をダイとサリリに半分ずつ使用。」
ダイとサリリがビスケットを20個ずつ一心不乱に頬張っている。
無言で食べ続ける二人を見ていると、ある種の狂気を感じてしまう。
今までゲームキャラに対して、一度に複数個の強化アイテムを使ったりした事もあったが、いざ現実で使用するとこんな感じなのかもしれない。
【10万上げる君を魔王ダイと外道使いサリリへ使用し、存在強度を2,000,000ずつ強化しました。】
後は、シロクマの餌が必要だし現代パックだけ購入しておくか。
「地球現代パック購入。」
【50,000WPを消費し、地球現代パックを購入しました。】
「ステータス」
<仮想世界システム>
創造神ああああ:ランク49
WP:2,667,320P
同盟者 彼女お貸しします
購入
売却
環境設定
生命の存在強度
世界へ介入
履歴
対戦モード
生命体の数:752,474,635
強者リスト 一位 魔王種始祖吸血鬼ダイ:存在強度6,171,722
二位 魔王種魔法少女㈵外道使いサリリ:存在強度6,021,637
三位 始祖吸血鬼ジャンヌ:存在強度3,015,320
四位 シロクマ:存在強度330,520
五位 シロクマ:存在強度330,511
六位 シロクマ:存在強度330,503
七位 シロクマ:存在強度330,482
八位 シロクマ:存在強度330,455
九位 シロクマ:存在強度330,454
十位 メガロドン:存在強度140
以下省略
俺は目を疑った。
メガロドンは360万年前に絶滅したとされる巨大なサメだ。現代パックに含まれていたという事は、今なおメガロドンは地球のどこかで生きているという証拠になる。
ちょっとワクワクするじゃねえか。
これ程の数の生物が一気に購入できるのであれば、初回ボーナスが使えなかったとしてもかなり得だ。
生き物パック恐るべし。
久満子ちゃんはメガロドンに思う事はないのか、ニコニコしながら俺の行動を見ている。
女の子的にはメガロドンとかどうでもいいもんな。
「ねえねえ。良かったらこの家に一緒に住もうよ。」
唐突な提案を受ける。
「こうして私の家からでもゲーム出来るみたいだしさ、一緒に行動した方が色々便利じゃない?」
確かに色々(意味深)と便利だ。
いつでも素晴らしいおっぱ…じゃなくて、いつでも一緒に作戦を考えたり協力出来るのは良いかもしれない。
「そうだね。一緒に住もう。」
「やったね!」
わーい、と喜んでいる彼女を見るとほっこりする。
俺は何でこんなに良い子と別れてしまったのだろう…。
その時は確かにそう思っていた。
あんな事になるとも知らずに……。
「それじゃあ、せっかく同盟組んだ事だし、久満子ちゃんに助っ人送るからランク差50の相手と対戦してみようか!」
「オッケー!えーと、ランク189と対戦します。」
【ランク189の相手と対戦モードに移行しました。
接続中…………。
スイカ婆との対戦が受理されました。侵略ゲートの場所を指定して下さい。】
夏になると良く食べてたな…。スイカの皮に見立てた緑色の部分が特に好きだった。
「獣王シロクマのところにして。」
獣王の近くに侵略ゲートが召喚される。
「それじゃあ助っ人送るけど、どうやれば良い?」
「誰をどこへ助っ人で送るのかを言えば大丈夫だよ!」
「魔王軍全員を獣王の所へ助っ人送れ。」
【彼女お貸ししますへ助っ人を送りました。】
「わっ!来てる来てる。ありがとう!」
「おっと、今回は獣王シロクマと協力して敵を倒せと魔王軍へメッセージ送信。」
【30WPを消費し、魔王軍の三体へメッセージを送信しました。】
ゲートを超えた魔王軍と獣王の面々は辺りを探索するが、弱い魔物が時々襲ってくるだけで強者からの襲撃は今のところ無い。
今回の相手は慎重派なのだろうか?
「相手、全然挑んでこないね。」
「う~ん。」
その後も暫らくは、代わり映えのない森を進んでいく俺達の混成軍を眺めていたが、少し気になる事がある。
「ちょっとずつ魔物が強くなってるな……。」
散発的に襲い掛かてくる魔物。それらの死体に表示される存在強度の値が段々と大きくなっていってるのだ。
「言われてみれば確かに…。」
その後も襲い来る魔物を屠っていく我らが混成軍。
「戦力の逐次投入は愚策だ。それとも何か狙いがあるのか?」
「狙いって?」
「そこまでは分からないかな。」
段々と襲撃の頻度が増していき、獣王が疲れてきている。
魔物達の死体を見れば、既に存在強度1,000,000の奴が混じり始めていた。
「消耗させる作戦なのか?」
「え?でも1,000,000を捨て駒にするの?」
「そこが疑問なんだよ。いくらランク189だとしても、あのレベルが捨て駒ってのは不自然だ。」
「そうだよね。」
「うん。だが、消耗させるんじゃなければ、この襲撃の意味が分からない。」
戦闘はより激しくなっていく。
魔王軍はまだまだ余裕があるのか、敵を冷静に捌いて撃破する。
だが、獣王は徐々にダメージを貰うようになっていた。
「このままじゃマズい。」
「獣王を守れ。魔王軍にメッセージ送信。」
【30WPを消費して魔王軍三体へメッセージを送信しました。】
そして襲撃してくる魔物は存在強度2,000,000に到達する。
獣王は既に戦えず魔王軍に守られ、とうとうジャンヌにも疲れが見え始めていた。
「絶対におかしい。」
「……。うん。」
泣きそうな顔で返事をする久満子ちゃん。
獣王が心配なのだろう。
「ねえ…大五郎君。何か変だよ…。」
「ああ…。あんなにポンと、しかも数を揃えて用意できるレベルの魔物じゃない。」
「あっ。」
「どうかした?」
「さっきから出てくる強い魔物達って同じ見た目してない?」
確かに…。
何か仕掛けがあるとは思っていたが、そこにヒントがあるのかもしれない。
そして……。
敵の存在強度はとうとう3,000,000にまで達し…。
既にジャンヌさえも…体を朱色に染めていた。
「10万上げる君をダイとサリリに半分ずつ使用。」
ダイとサリリがビスケットを20個ずつ一心不乱に頬張っている。
無言で食べ続ける二人を見ていると、ある種の狂気を感じてしまう。
今までゲームキャラに対して、一度に複数個の強化アイテムを使ったりした事もあったが、いざ現実で使用するとこんな感じなのかもしれない。
【10万上げる君を魔王ダイと外道使いサリリへ使用し、存在強度を2,000,000ずつ強化しました。】
後は、シロクマの餌が必要だし現代パックだけ購入しておくか。
「地球現代パック購入。」
【50,000WPを消費し、地球現代パックを購入しました。】
「ステータス」
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生命体の数:752,474,635
強者リスト 一位 魔王種始祖吸血鬼ダイ:存在強度6,171,722
二位 魔王種魔法少女㈵外道使いサリリ:存在強度6,021,637
三位 始祖吸血鬼ジャンヌ:存在強度3,015,320
四位 シロクマ:存在強度330,520
五位 シロクマ:存在強度330,511
六位 シロクマ:存在強度330,503
七位 シロクマ:存在強度330,482
八位 シロクマ:存在強度330,455
九位 シロクマ:存在強度330,454
十位 メガロドン:存在強度140
以下省略
俺は目を疑った。
メガロドンは360万年前に絶滅したとされる巨大なサメだ。現代パックに含まれていたという事は、今なおメガロドンは地球のどこかで生きているという証拠になる。
ちょっとワクワクするじゃねえか。
これ程の数の生物が一気に購入できるのであれば、初回ボーナスが使えなかったとしてもかなり得だ。
生き物パック恐るべし。
久満子ちゃんはメガロドンに思う事はないのか、ニコニコしながら俺の行動を見ている。
女の子的にはメガロドンとかどうでもいいもんな。
「ねえねえ。良かったらこの家に一緒に住もうよ。」
唐突な提案を受ける。
「こうして私の家からでもゲーム出来るみたいだしさ、一緒に行動した方が色々便利じゃない?」
確かに色々(意味深)と便利だ。
いつでも素晴らしいおっぱ…じゃなくて、いつでも一緒に作戦を考えたり協力出来るのは良いかもしれない。
「そうだね。一緒に住もう。」
「やったね!」
わーい、と喜んでいる彼女を見るとほっこりする。
俺は何でこんなに良い子と別れてしまったのだろう…。
その時は確かにそう思っていた。
あんな事になるとも知らずに……。
「それじゃあ、せっかく同盟組んだ事だし、久満子ちゃんに助っ人送るからランク差50の相手と対戦してみようか!」
「オッケー!えーと、ランク189と対戦します。」
【ランク189の相手と対戦モードに移行しました。
接続中…………。
スイカ婆との対戦が受理されました。侵略ゲートの場所を指定して下さい。】
夏になると良く食べてたな…。スイカの皮に見立てた緑色の部分が特に好きだった。
「獣王シロクマのところにして。」
獣王の近くに侵略ゲートが召喚される。
「それじゃあ助っ人送るけど、どうやれば良い?」
「誰をどこへ助っ人で送るのかを言えば大丈夫だよ!」
「魔王軍全員を獣王の所へ助っ人送れ。」
【彼女お貸ししますへ助っ人を送りました。】
「わっ!来てる来てる。ありがとう!」
「おっと、今回は獣王シロクマと協力して敵を倒せと魔王軍へメッセージ送信。」
【30WPを消費し、魔王軍の三体へメッセージを送信しました。】
ゲートを超えた魔王軍と獣王の面々は辺りを探索するが、弱い魔物が時々襲ってくるだけで強者からの襲撃は今のところ無い。
今回の相手は慎重派なのだろうか?
「相手、全然挑んでこないね。」
「う~ん。」
その後も暫らくは、代わり映えのない森を進んでいく俺達の混成軍を眺めていたが、少し気になる事がある。
「ちょっとずつ魔物が強くなってるな……。」
散発的に襲い掛かてくる魔物。それらの死体に表示される存在強度の値が段々と大きくなっていってるのだ。
「言われてみれば確かに…。」
その後も襲い来る魔物を屠っていく我らが混成軍。
「戦力の逐次投入は愚策だ。それとも何か狙いがあるのか?」
「狙いって?」
「そこまでは分からないかな。」
段々と襲撃の頻度が増していき、獣王が疲れてきている。
魔物達の死体を見れば、既に存在強度1,000,000の奴が混じり始めていた。
「消耗させる作戦なのか?」
「え?でも1,000,000を捨て駒にするの?」
「そこが疑問なんだよ。いくらランク189だとしても、あのレベルが捨て駒ってのは不自然だ。」
「そうだよね。」
「うん。だが、消耗させるんじゃなければ、この襲撃の意味が分からない。」
戦闘はより激しくなっていく。
魔王軍はまだまだ余裕があるのか、敵を冷静に捌いて撃破する。
だが、獣王は徐々にダメージを貰うようになっていた。
「このままじゃマズい。」
「獣王を守れ。魔王軍にメッセージ送信。」
【30WPを消費して魔王軍三体へメッセージを送信しました。】
そして襲撃してくる魔物は存在強度2,000,000に到達する。
獣王は既に戦えず魔王軍に守られ、とうとうジャンヌにも疲れが見え始めていた。
「絶対におかしい。」
「……。うん。」
泣きそうな顔で返事をする久満子ちゃん。
獣王が心配なのだろう。
「ねえ…大五郎君。何か変だよ…。」
「ああ…。あんなにポンと、しかも数を揃えて用意できるレベルの魔物じゃない。」
「あっ。」
「どうかした?」
「さっきから出てくる強い魔物達って同じ見た目してない?」
確かに…。
何か仕掛けがあるとは思っていたが、そこにヒントがあるのかもしれない。
そして……。
敵の存在強度はとうとう3,000,000にまで達し…。
既にジャンヌさえも…体を朱色に染めていた。
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