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第6話 刮目せよ!勇者たちの煌めきを!!
しおりを挟むそれからランク2二人とランク3一人を魔王無双でボコしてやった。はっきり言って楽勝で、印象に残った奴は強くても存在強度15,000の魔王がせいぜいであった。
現在のステータスは…。
<仮想世界システム>
創造神ああああ:ランク3
WP:110,600P
購入
売却
環境設定
生命の存在強度
世界へ介入
履歴
対戦モード
生命体の数:1
強者リスト 一位 魔王種始祖吸血鬼ダイ:存在強度2,408,881
ランク3になると特典で名前を付ける事が出来るようになるのだが、俺がアナウンスをうっかり聞き流し「あ~。」とため息をついていたら、“ああああ”にされてしまった。
変更にはWPを5,000消費するらしい。
WP勿体ないし、もうこれで良いや…と俺はヤケクソになった。
自業自得とは言え“ああああ”は無いだろ。本当に良いですか?とか確認しろよ。
以外と不親切だな、このゲーム…。
ゲームの不親切さを嘆いていても仕方がないので思考を切り替える。
次はランク10くらいいってみるか?結構格上だが、それでも全然問題ない気がする。まあ所詮ゲームだし、ダイが負けそうになったら降参すれば良いや。と割り切って考える事にした。
「対戦モード。ランク指定は10。」
【ランク10の相手と対戦モードに移行しました。
接続中…………。
♰キリト♰との対戦が受理されました。侵略ゲートの場所を指定して下さい。】
♰キリト♰って…。
香ばしい匂いがする。そんな名前つけるくらいなら“ああああ”で良いや。
毎回のワンパターンだが、侵略ゲートをダイの目の前に指定する。
格上との対戦だし。慎重に撤退のタイミングを見極めようと映像を注視するが…。
結果は圧勝だった。恐らく♰キリト♰、(もうキリト笑でいいや。)の最大戦力である勇者をあっさり滅ぼしたのだが、存在強度は250,000程度。その他にも100,000超えが4人同時に襲い掛かってきた。
その際、勇者たちは
「お前が異世界からの侵略者だな?世界に危機が迫っている、と神がお告げになったのだ。勇者パーティである僕たち“シャイニング光のサン”が来たからには、お前の好きにはさせん。正々堂々と勝負しろ!」
などと、目が潰れそうな程に輝かしいパーティ名で名乗りを上げる。
頭悪そう…。
♰キリト♰とは別方向の香ばしいネーミングセンスで大変結構だ。
そして正々堂々と言いながら、ガチガチに装備を固め五人で襲い掛かってきたのである。
“シャイニング光のサン”の正々堂々とは、一人を囲んで寄ってたかってフクロにする事を指すらしい。
魔王ダイが速攻で勇者の腹に穴を開けてやると、あろうことかその取り巻きたちは…
「勇者を倒すなんて卑怯だ!正々堂々と言ったじゃないか!!」
などと意味不明な供述を繰り返しており、その後は一番初めに戦ったゴブリンをあっさり滅ぼしたシーンの焼き直しを見ているかのような虐殺が始まった。存在強度に差があり過ぎて勇者パーティとゴブリンの差が分からないレベルだ。
グロいのはあまり好みではないが、正直“シャイニング光のサン”が倒される場面は胸がスカッとした。
あっさりいき過ぎて戸惑っていたものの、嬉しい事にランク5以上の差がある格上に勝った場合は貰えるWPが二倍になる。しばらくランク10以上と対戦してWPを貯める事にしよう。
その後、10回対戦した結果がこちら。
<仮想世界システム>
創造神ああああ:ランク12
WP:220,600P
購入
売却
環境設定
生命の存在強度
世界へ介入
履歴
対戦モード
生命体の数:1
強者リスト 一位 魔王種始祖吸血鬼ダイ:存在強度2,491,583
WPも初期値の倍以上貯まっている。ヘルプにWPの貯め方を聞いたところ、ゲーム内時間で一年に一度、全生命体の存在強度の合計値の0.1%を受け取るか、対戦モードで勝利するしか方法が無いようだ。
例えば人間の人口が1億人だとすれば存在強度の合計値は10億。毎年その0.1%を受け取れるなら100万である。しかし人口1億人を達成するのは難しいようで、ランク100以内では人口1億人を達成したユーザーはいないとの事。総人口1億人の文明を築くのはかなり難易度が高いようだ。
そして対戦モードでWPを5,000貰えるという事は人口換算にすれば50万人。格上ボーナスとして10,000貰うなら100万人である。これは大体ランク40以上になれば達成しているユーザーがちらほらいるそうだ。
ちなみにうちの魔王は存在強度約250万なので、人口換算にするなら25万人の文明を築いたのと同レベルである。
今いる魔王ダイとまではいかなくとも、その10分の1かそれに近いレベルを複数生み出した方が効率が良いような気がする。少数精鋭ってカッコイイし。
よし。
魔王軍作ろう。
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