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第36話 恋愛? もっとドロドロした何かです。
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結局、俺は親と莉々伊ちゃん公認でミイちゃんと付き合う羽目になってしまった。
別に良いんだよ? 可愛いし、優しいし、おっぱいデカいし、コスプレすればJKで通用するし。
でも問題がある。
それは莉々伊ちゃんが俺の二番目の彼女を自称し始めてしまった事だ。
「武太先輩。今日は莉々伊と帰りましょう。」
「あの……。」
「どうしました?」
教室の出口で待ち伏せはやめて欲しい。
クラスの皆に見られてんじゃん。この状況どうすんだよ。
「あれ? 錬蔵君の妹さんじゃない。恋梨君と仲良くなれたの?」
早速右京さんが話しかけてきてしまった。
「はい。私、晴れて武太先輩の彼女になりました。」
「え!?」
右京さんは大いに驚き、そして教室中がざわついている。
俺と莉々伊ちゃんを交互に二度見し、そして俺をジロリと睨む右京さん。
「恋梨君。ミイちゃんは良いの?」
「あ、いや……これは違くて! 何と言いましょうか…………。」
「右京先輩。大丈夫ですよ。」
「何が?」
「私は第二彼女ですので。」
ふぁっ!?
やめろ! 誤解される!
「……最低。」
ほら誤解された!
「右京さんちょっと!」
「え? 何!?」
「良いから!」
俺は右京さんと莉々伊ちゃんの腕を引っ張り、行きつけのカフェへと急いで走った。
「恋梨君ここ好きだよね。ところで、私まで連れてきてどういうつもり? まさか私を第三彼女になんて言うんじゃ……。」
「ち、違うから!」
第三彼女って何だよ。志望校かよ。
俺は今までの事を出来るだけ詳しく、順序立てて右京さんに説明した。
右京さんには以前、俺が恋愛に興味を無くしてしまった話もしているので比較的すんなり理解してくれた。
ミイちゃんと右京さんの奇行には理解を示してくれなかったが、さもありなん。
「はぁ。なんか大変な事になってんのね。それで莉々伊ちゃんが第二彼女を名乗るようになってしまったと。」
「おっしゃる通りです。」
「自称ではありません。武太先輩のお義母様公認です。」
「うわっ。ガチのやつだ。ミイちゃんは知ってるの?」
「ミイちゃんは知ってますよ? 莉々伊はしっかりと連絡しておきましたので。」
はぁ。
今日のミイちゃん、イライラしてるなぁって思ってたよ。
「LIMEでは『虫避けには丁度良いかもしれないか……。嫌だけど認めます。』って言っていました。」
「いや、ミイちゃんも認めるんかい。」
「本当だよね。もしかして二人は親友かなにかなの?」
「親友ではありませんけど、戦友ではありますね。」
そうですか。戦友ですか。
俺、二人の地雷系女子から一生逃げられない事確定しちゃったかもしれない。
「それにしても恋梨君って、クール系になったかと思えば急激にモテ始めたよね。」
「母曰く、女に興味ない感じが良かったそうです。」
地雷系には特に刺さるのかもね。
「でも今はそうじゃないね。今日もだけど、ちょっと様子が変って言うか……。」
「それでさっきの話に繋がるんだけど、実は恋愛への興味が戻ってきてしまってさ。」
「あー……。そういう事。」
普段通りの俺ならミイちゃんや莉々伊ちゃんに押し切られてしまうのが容易に想像出来てしまったんだろう。
右京さんは普通に納得してくれた。
「にしては躊躇なく私の腕引っ張ってきたね?」
「それは焦ってて……。」
言われてみれば確かに。いくら焦ってたとしても、以前の俺なら女子の腕を引っ張るなど考えられなかったような快挙だ。
「私とミイちゃんが頑張った結果ですね。昨日、武太先輩を女慣れさせようって作戦会議しましたから。」
「君たちマジで仲良いね!?」
本当になんなの? 敵対してたのかと思えば普通に仲良いじゃん。
「えっと……。何で女に慣れさせようと? 慣れてない方が良いんじゃない?」
「普通はそうかもしれません。でも武太先輩は一時期恋愛への興味を無くしていました。きっと病気なんです。」
病気扱いすんな。
「私とミイちゃんが積極的にベタベタしたり、恋人ですって言いまくっていれば武太先輩は流されてそのうち手を出す事になりますから。いつまた変な病気が再発するかもしれませんので、とにかく先ずは女として抱いて貰おうって作戦です。」
なんて嫌な作戦だ。
男としては大変嬉しい申し出だが。
「はぁ。ちょっと私には理解出来ない感覚だわ。三人で付き合うのに了承する感覚も謎だし。」
俺も謎だよ。
「恋梨君がはっきりすれば良いだけじゃん。」
「あの、一応俺はミイちゃんが好きで……。」
「莉々伊も好きですよね?」
すかさず俺の発言に被せてくる莉々伊ちゃんは圧が強い。
「莉々伊の事も好きですよね? 間違ってませんよね? 母公認ですもんね? いいから好きって言え。」
「す、好きです。」
莉々伊ちゃんの目が怖くて逆らえない。
「も、問題は解決したね……。じゃ、私は行くから。」
「あ、ちょ……待って。」
「ばいばーい。」
右京さんは莉々伊ちゃんが余程怖かったのか、大急ぎで帰ってしまった。
オーマイフレンド。
「武太先輩。今日はこれからミイちゃんも来るので三人でデートですよ。」
「聞いてないんだけど?」
「言ってませんから。」
自称彼女たちは俺の意見に耳を傾けてくれないようだ。何か知らんが勝手に話が進んでいる。
「両手に花ですね。」
「そうだね。」
その花は多分、トゲとか毒とかあるタイプだよね?
後が怖いから言えないけど。
「あのさ。さっきから気になってたんだけど、そのギターケースは?」
莉々伊ちゃんは何故かギターケースを持ってきている。
「これですか? 私は日曜大工が趣味なので、これに工具を入れているんです。」
「へぇー。」
意外な趣味だ。
持ち歩くのは意味不明だけど。
別に良いんだよ? 可愛いし、優しいし、おっぱいデカいし、コスプレすればJKで通用するし。
でも問題がある。
それは莉々伊ちゃんが俺の二番目の彼女を自称し始めてしまった事だ。
「武太先輩。今日は莉々伊と帰りましょう。」
「あの……。」
「どうしました?」
教室の出口で待ち伏せはやめて欲しい。
クラスの皆に見られてんじゃん。この状況どうすんだよ。
「あれ? 錬蔵君の妹さんじゃない。恋梨君と仲良くなれたの?」
早速右京さんが話しかけてきてしまった。
「はい。私、晴れて武太先輩の彼女になりました。」
「え!?」
右京さんは大いに驚き、そして教室中がざわついている。
俺と莉々伊ちゃんを交互に二度見し、そして俺をジロリと睨む右京さん。
「恋梨君。ミイちゃんは良いの?」
「あ、いや……これは違くて! 何と言いましょうか…………。」
「右京先輩。大丈夫ですよ。」
「何が?」
「私は第二彼女ですので。」
ふぁっ!?
やめろ! 誤解される!
「……最低。」
ほら誤解された!
「右京さんちょっと!」
「え? 何!?」
「良いから!」
俺は右京さんと莉々伊ちゃんの腕を引っ張り、行きつけのカフェへと急いで走った。
「恋梨君ここ好きだよね。ところで、私まで連れてきてどういうつもり? まさか私を第三彼女になんて言うんじゃ……。」
「ち、違うから!」
第三彼女って何だよ。志望校かよ。
俺は今までの事を出来るだけ詳しく、順序立てて右京さんに説明した。
右京さんには以前、俺が恋愛に興味を無くしてしまった話もしているので比較的すんなり理解してくれた。
ミイちゃんと右京さんの奇行には理解を示してくれなかったが、さもありなん。
「はぁ。なんか大変な事になってんのね。それで莉々伊ちゃんが第二彼女を名乗るようになってしまったと。」
「おっしゃる通りです。」
「自称ではありません。武太先輩のお義母様公認です。」
「うわっ。ガチのやつだ。ミイちゃんは知ってるの?」
「ミイちゃんは知ってますよ? 莉々伊はしっかりと連絡しておきましたので。」
はぁ。
今日のミイちゃん、イライラしてるなぁって思ってたよ。
「LIMEでは『虫避けには丁度良いかもしれないか……。嫌だけど認めます。』って言っていました。」
「いや、ミイちゃんも認めるんかい。」
「本当だよね。もしかして二人は親友かなにかなの?」
「親友ではありませんけど、戦友ではありますね。」
そうですか。戦友ですか。
俺、二人の地雷系女子から一生逃げられない事確定しちゃったかもしれない。
「それにしても恋梨君って、クール系になったかと思えば急激にモテ始めたよね。」
「母曰く、女に興味ない感じが良かったそうです。」
地雷系には特に刺さるのかもね。
「でも今はそうじゃないね。今日もだけど、ちょっと様子が変って言うか……。」
「それでさっきの話に繋がるんだけど、実は恋愛への興味が戻ってきてしまってさ。」
「あー……。そういう事。」
普段通りの俺ならミイちゃんや莉々伊ちゃんに押し切られてしまうのが容易に想像出来てしまったんだろう。
右京さんは普通に納得してくれた。
「にしては躊躇なく私の腕引っ張ってきたね?」
「それは焦ってて……。」
言われてみれば確かに。いくら焦ってたとしても、以前の俺なら女子の腕を引っ張るなど考えられなかったような快挙だ。
「私とミイちゃんが頑張った結果ですね。昨日、武太先輩を女慣れさせようって作戦会議しましたから。」
「君たちマジで仲良いね!?」
本当になんなの? 敵対してたのかと思えば普通に仲良いじゃん。
「えっと……。何で女に慣れさせようと? 慣れてない方が良いんじゃない?」
「普通はそうかもしれません。でも武太先輩は一時期恋愛への興味を無くしていました。きっと病気なんです。」
病気扱いすんな。
「私とミイちゃんが積極的にベタベタしたり、恋人ですって言いまくっていれば武太先輩は流されてそのうち手を出す事になりますから。いつまた変な病気が再発するかもしれませんので、とにかく先ずは女として抱いて貰おうって作戦です。」
なんて嫌な作戦だ。
男としては大変嬉しい申し出だが。
「はぁ。ちょっと私には理解出来ない感覚だわ。三人で付き合うのに了承する感覚も謎だし。」
俺も謎だよ。
「恋梨君がはっきりすれば良いだけじゃん。」
「あの、一応俺はミイちゃんが好きで……。」
「莉々伊も好きですよね?」
すかさず俺の発言に被せてくる莉々伊ちゃんは圧が強い。
「莉々伊の事も好きですよね? 間違ってませんよね? 母公認ですもんね? いいから好きって言え。」
「す、好きです。」
莉々伊ちゃんの目が怖くて逆らえない。
「も、問題は解決したね……。じゃ、私は行くから。」
「あ、ちょ……待って。」
「ばいばーい。」
右京さんは莉々伊ちゃんが余程怖かったのか、大急ぎで帰ってしまった。
オーマイフレンド。
「武太先輩。今日はこれからミイちゃんも来るので三人でデートですよ。」
「聞いてないんだけど?」
「言ってませんから。」
自称彼女たちは俺の意見に耳を傾けてくれないようだ。何か知らんが勝手に話が進んでいる。
「両手に花ですね。」
「そうだね。」
その花は多分、トゲとか毒とかあるタイプだよね?
後が怖いから言えないけど。
「あのさ。さっきから気になってたんだけど、そのギターケースは?」
莉々伊ちゃんは何故かギターケースを持ってきている。
「これですか? 私は日曜大工が趣味なので、これに工具を入れているんです。」
「へぇー。」
意外な趣味だ。
持ち歩くのは意味不明だけど。
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