23 / 38
第23話 四匹目♪
しおりを挟む
今日はダラス襲撃イベントの日だわ。
この日の為に鍛えてきたと言っても過言ではない私のステータスは、既に全部が200オーバー。
宮廷魔導士を超える今の私にとって、今回の作戦は朝飯前。
ゲームにおいてステータスなんて条件を満たす為だけの飾りでしかなかったけど、実際この世界に入ってみると、ステータスとは如何に重要なものなのかに気付かされる。
「聞いてた通り、あの馬車はなかなか良い獲物だ。」
「おうよ。俺らに身代金を払ってくれる金持ちが乗ってそうだ。」
「へっへっへ。あんな貧相な護衛だとこの街道を通るのがヤバイって教えてやろうぜ。」
「いやぁ、俺らって本当に親切だよな? わざわざここが危険だって教えてやるんだからよぉ。」
「ははははははは!!」
皆さん元気がよろしいようで。
え? 私が何をしているかって? これから賊がダラスを襲撃するイベントがスタートするのよ。
メルトリアが一定以上のステータスを持っていれば、たまたま通りかかった私がここでダラスを助ける事が出来る。
ダラスは私に恩を感じ、マリーベルの婚約者である為味方とまではいかずとも、こちら側への妨害をやめてくれるようになるというなかなか素敵なクソイベントの日。
「よっしゃ行くぞ! 野郎ども!」
「「「「「おおお!!」」」」」
全く、こんな大声出したら気付かれるでしょうが。
私はインビジブルの魔法で姿を消しているので誰にもバレていない。王族だけが使えるはずの魔法だったけど、ステータスの高い私は一度見た魔法を難なく再現する事が出来ていた。
私の行動によってゲームシナリオからズレてしまったこの世界。
流石に賊の行動まではズレないだろうと思っていたのに、本来のイベントから二日ズレていたのには驚いた。
危なかったわ。
念のためにスケープゴートに出来るお友達のカタリナを経由して、馬鹿なお友達のクラリッサに賊の情報を集めさせておいて本当に良かった。
(そろそろ始まるわね。)
賊達はダラスが乗っている馬車を囲み、護衛達に脅しをかける。
「止まれ! 馬車の中にいる奴を置いて行けば命は勘弁してやる。」
「貴様等! この馬車がリクート侯爵家の馬車と知っての狼藉かっ!」
「お貴族様の名前なんて知らねえよ。で? この人数相手に戦うのか? それとも降参か?」
見たところ賊の数は30を超えている。対して護衛の数はたったの5。
人数の差が酷い。
「くぅっ! 誰が降参などするものか! 総員防御態勢! 賊を馬車に近付けるなっ!!」
「あーらま。勝てるわけねえってのに、騎士様ってのはご立派なもんで。野郎ども! かかれ!」
当然、騎士が護衛対象を放り出して逃げるわけなく、応戦の構えを取る騎士達。辺りは剣戟の音が鳴り響き、怒号が飛び交う。
個人の強さは騎士の方が上だけど、賊達は思いの外連携が取れていて、戦いは拮抗している様子だ。
本来なら、ここで私が助けに入るのだけど……。
「このままではマズい! 俺が特攻をかける! お前たちは馬車を死守しろ!」
「「「「はっ!!」」」」
(へぇ? 護衛隊の隊長かしら? 多少は強いのね。)
ゲームシナリオでは特に私が助けずともダラスは生還する。
多分、あの人物がいたから大事には至らなかったのだ。
(あの人、邪魔だわ。)
私は姿を消したまま護衛隊長に近づき、足を掛けて転ばせてやった。
「ぐっ!」
護衛隊長は転んだ拍子に足を挫いたようだ。
「野郎ども、今だ!!」
「がぁっ!!」
賊に群がられ、それでもなんとか戦おうとしているけど、やはり足を挫いた影響は大きく次々と攻撃をくらってしまっている。
(はい、おしまい。後は賊が護衛を全て切り伏せるだけ。)
隊長が死んでからは流れが一方的になり、次々と倒れる騎士達。
そしてとうとう……
「さぁさぁお坊ちゃん? 大事な大事なお勉強のお時間ですよおっと!」
「ひぃ! く、くせものめ!」
「そう言わずに。お坊ちゃんがお父さんにお願いしてお金を貰えば、ちゃあんと命は助けますからね?」
賊の一人が馬車からダラスを引き摺りおろし、身代金を要求している。
そろそろ学園に戻らないと不審に思われるので、私は賊が持っている剣にダラスの喉が刺さるよう調整して優しく転ばせた。
「なっ!? クソ! これじゃあ金を要求出来ねぇ!」
賊達は騒ぎ始めるが、私の知った事じゃない。後は何食わぬ顔で学園に戻るだけで良い。
うるさい賊共を尻目に私はこの場を去った。
(たまにはカレーが食べたいわ。この世界ってやっぱり不便よね。)
「聞いた? マリーベルの婚約者、死んだそうよ?」
「えぇ。聞いているわ。」
「このタイミングってつまり……。」
「マリーベル様、かもしれませんね。」
はい。
今日は楽しいお茶会inペトレネート家。つまり、ローズマリーのお屋敷で婚約者同盟が集まって作戦会議という事ね。
いやぁ……苦労した甲斐あってダラスをあっさりと処分出来たわ。
「ダラス様は賊に襲われたそうですが、多分マリーベル様ですよね?」
「そう思うわ。きっと第一王子の婚約者になる算段がついたのよ。」
「同意よ。」
「右に同じく。」
良いわ良いわ。
あまりにもマリーベルに利するタイミングであるが故に、皆マリーベルを疑っている。
実際に手を下したのは私。賊が襲う際にインビジブルの魔法で姿を消した私がこっそり支援してあげたのよね。
あの日、ダラスは助かるはずだった。メルトリアが一定以上のステータスを持っていれば、ダラスを助ける事が出来るし、最悪見て見ぬふりをしても生き残る予定のイベント。
ゲーム通りに攻略するなら私が助けに入る場面だったのだけど……
でもね。私が助けるわけないわよね?
時間が巻き戻る前の私にしてきた仕打ちはなかった事にはならない。マリーベルとダラスが協力して私を嵌め、処刑されるに至った事は決して忘れもしない。
あいつの喉に剣が刺さった瞬間なんて思わず嬉しくて声が出ちゃいそうになっちゃったわ。
賊の襲撃はマリーベルの手によるもの……ではない。
本当に偶然の襲撃。
本来ダラスは生き残るイベントだったのだけど、私が手を下したお蔭で死ぬハメになっただけ。
そして事前にカタリナ経由でクラリッサに賊の襲撃情報を集めさせていた際、どんな事があっても騒がない方が良いと忠告しておいた。
私が危険な人物を相手にしている事を匂わせるように。
そんな訳で、カタリナとクラリッサはマリーベルの犯行である事だと勝手に勘違いしてしてくれている。
あの二人には暫く黙っていてもらうつもりだ。
クラリッサが勝手に暴走しないようカタリナにはもう一度念を押しておこう。
じゃないと私が婚約破棄される前にマリーベルを追い詰めてしまうかもしれない。
「マリーベルがやった証拠はないけど、なんとか公開出来ないものかしら?」
「難しいわよ。私達って、この手のやり方に慣れていないもの。証拠をつかむ事すら難しいわ。」
「ダラス様とて高位貴族。とうとう高位貴族にまで手を下したところを見ると、もうメルトリア様だって随分危険ですわ。」
「身辺には気を付けていたけど、送迎の馬車は護衛を増やした方が良さそうね。勿論私だけじゃなくて、ここにいる全員がね。」
失敗したなぁ。ダラスの首、持ってきて飾れば良かったわ……。
マリーベルは殺した後に首だけ持って行こうかな?
「ふふふ。」
「急にどうしたの?」
「え? あぁ。ちょっと思い出し笑いを。」
「ちょっと、真面目な話してるんだからちゃんと聞きなさいよ!」
「ごめんって。」
いけないわ。今は作戦会議中。
マリーベルの首をどう保存するか、後でゆっくり考えよう。
この日の為に鍛えてきたと言っても過言ではない私のステータスは、既に全部が200オーバー。
宮廷魔導士を超える今の私にとって、今回の作戦は朝飯前。
ゲームにおいてステータスなんて条件を満たす為だけの飾りでしかなかったけど、実際この世界に入ってみると、ステータスとは如何に重要なものなのかに気付かされる。
「聞いてた通り、あの馬車はなかなか良い獲物だ。」
「おうよ。俺らに身代金を払ってくれる金持ちが乗ってそうだ。」
「へっへっへ。あんな貧相な護衛だとこの街道を通るのがヤバイって教えてやろうぜ。」
「いやぁ、俺らって本当に親切だよな? わざわざここが危険だって教えてやるんだからよぉ。」
「ははははははは!!」
皆さん元気がよろしいようで。
え? 私が何をしているかって? これから賊がダラスを襲撃するイベントがスタートするのよ。
メルトリアが一定以上のステータスを持っていれば、たまたま通りかかった私がここでダラスを助ける事が出来る。
ダラスは私に恩を感じ、マリーベルの婚約者である為味方とまではいかずとも、こちら側への妨害をやめてくれるようになるというなかなか素敵なクソイベントの日。
「よっしゃ行くぞ! 野郎ども!」
「「「「「おおお!!」」」」」
全く、こんな大声出したら気付かれるでしょうが。
私はインビジブルの魔法で姿を消しているので誰にもバレていない。王族だけが使えるはずの魔法だったけど、ステータスの高い私は一度見た魔法を難なく再現する事が出来ていた。
私の行動によってゲームシナリオからズレてしまったこの世界。
流石に賊の行動まではズレないだろうと思っていたのに、本来のイベントから二日ズレていたのには驚いた。
危なかったわ。
念のためにスケープゴートに出来るお友達のカタリナを経由して、馬鹿なお友達のクラリッサに賊の情報を集めさせておいて本当に良かった。
(そろそろ始まるわね。)
賊達はダラスが乗っている馬車を囲み、護衛達に脅しをかける。
「止まれ! 馬車の中にいる奴を置いて行けば命は勘弁してやる。」
「貴様等! この馬車がリクート侯爵家の馬車と知っての狼藉かっ!」
「お貴族様の名前なんて知らねえよ。で? この人数相手に戦うのか? それとも降参か?」
見たところ賊の数は30を超えている。対して護衛の数はたったの5。
人数の差が酷い。
「くぅっ! 誰が降参などするものか! 総員防御態勢! 賊を馬車に近付けるなっ!!」
「あーらま。勝てるわけねえってのに、騎士様ってのはご立派なもんで。野郎ども! かかれ!」
当然、騎士が護衛対象を放り出して逃げるわけなく、応戦の構えを取る騎士達。辺りは剣戟の音が鳴り響き、怒号が飛び交う。
個人の強さは騎士の方が上だけど、賊達は思いの外連携が取れていて、戦いは拮抗している様子だ。
本来なら、ここで私が助けに入るのだけど……。
「このままではマズい! 俺が特攻をかける! お前たちは馬車を死守しろ!」
「「「「はっ!!」」」」
(へぇ? 護衛隊の隊長かしら? 多少は強いのね。)
ゲームシナリオでは特に私が助けずともダラスは生還する。
多分、あの人物がいたから大事には至らなかったのだ。
(あの人、邪魔だわ。)
私は姿を消したまま護衛隊長に近づき、足を掛けて転ばせてやった。
「ぐっ!」
護衛隊長は転んだ拍子に足を挫いたようだ。
「野郎ども、今だ!!」
「がぁっ!!」
賊に群がられ、それでもなんとか戦おうとしているけど、やはり足を挫いた影響は大きく次々と攻撃をくらってしまっている。
(はい、おしまい。後は賊が護衛を全て切り伏せるだけ。)
隊長が死んでからは流れが一方的になり、次々と倒れる騎士達。
そしてとうとう……
「さぁさぁお坊ちゃん? 大事な大事なお勉強のお時間ですよおっと!」
「ひぃ! く、くせものめ!」
「そう言わずに。お坊ちゃんがお父さんにお願いしてお金を貰えば、ちゃあんと命は助けますからね?」
賊の一人が馬車からダラスを引き摺りおろし、身代金を要求している。
そろそろ学園に戻らないと不審に思われるので、私は賊が持っている剣にダラスの喉が刺さるよう調整して優しく転ばせた。
「なっ!? クソ! これじゃあ金を要求出来ねぇ!」
賊達は騒ぎ始めるが、私の知った事じゃない。後は何食わぬ顔で学園に戻るだけで良い。
うるさい賊共を尻目に私はこの場を去った。
(たまにはカレーが食べたいわ。この世界ってやっぱり不便よね。)
「聞いた? マリーベルの婚約者、死んだそうよ?」
「えぇ。聞いているわ。」
「このタイミングってつまり……。」
「マリーベル様、かもしれませんね。」
はい。
今日は楽しいお茶会inペトレネート家。つまり、ローズマリーのお屋敷で婚約者同盟が集まって作戦会議という事ね。
いやぁ……苦労した甲斐あってダラスをあっさりと処分出来たわ。
「ダラス様は賊に襲われたそうですが、多分マリーベル様ですよね?」
「そう思うわ。きっと第一王子の婚約者になる算段がついたのよ。」
「同意よ。」
「右に同じく。」
良いわ良いわ。
あまりにもマリーベルに利するタイミングであるが故に、皆マリーベルを疑っている。
実際に手を下したのは私。賊が襲う際にインビジブルの魔法で姿を消した私がこっそり支援してあげたのよね。
あの日、ダラスは助かるはずだった。メルトリアが一定以上のステータスを持っていれば、ダラスを助ける事が出来るし、最悪見て見ぬふりをしても生き残る予定のイベント。
ゲーム通りに攻略するなら私が助けに入る場面だったのだけど……
でもね。私が助けるわけないわよね?
時間が巻き戻る前の私にしてきた仕打ちはなかった事にはならない。マリーベルとダラスが協力して私を嵌め、処刑されるに至った事は決して忘れもしない。
あいつの喉に剣が刺さった瞬間なんて思わず嬉しくて声が出ちゃいそうになっちゃったわ。
賊の襲撃はマリーベルの手によるもの……ではない。
本当に偶然の襲撃。
本来ダラスは生き残るイベントだったのだけど、私が手を下したお蔭で死ぬハメになっただけ。
そして事前にカタリナ経由でクラリッサに賊の襲撃情報を集めさせていた際、どんな事があっても騒がない方が良いと忠告しておいた。
私が危険な人物を相手にしている事を匂わせるように。
そんな訳で、カタリナとクラリッサはマリーベルの犯行である事だと勝手に勘違いしてしてくれている。
あの二人には暫く黙っていてもらうつもりだ。
クラリッサが勝手に暴走しないようカタリナにはもう一度念を押しておこう。
じゃないと私が婚約破棄される前にマリーベルを追い詰めてしまうかもしれない。
「マリーベルがやった証拠はないけど、なんとか公開出来ないものかしら?」
「難しいわよ。私達って、この手のやり方に慣れていないもの。証拠をつかむ事すら難しいわ。」
「ダラス様とて高位貴族。とうとう高位貴族にまで手を下したところを見ると、もうメルトリア様だって随分危険ですわ。」
「身辺には気を付けていたけど、送迎の馬車は護衛を増やした方が良さそうね。勿論私だけじゃなくて、ここにいる全員がね。」
失敗したなぁ。ダラスの首、持ってきて飾れば良かったわ……。
マリーベルは殺した後に首だけ持って行こうかな?
「ふふふ。」
「急にどうしたの?」
「え? あぁ。ちょっと思い出し笑いを。」
「ちょっと、真面目な話してるんだからちゃんと聞きなさいよ!」
「ごめんって。」
いけないわ。今は作戦会議中。
マリーベルの首をどう保存するか、後でゆっくり考えよう。
33
お気に入りに追加
103
あなたにおすすめの小説
【完結】人々に魔女と呼ばれていた私が実は聖女でした。聖女様治療して下さい?誰がんな事すっかバーカ!
隣のカキ
ファンタジー
私は魔法が使える。そのせいで故郷の村では魔女と迫害され、悲しい思いをたくさんした。でも、村を出てからは聖女となり活躍しています。私の唯一の味方であったお母さん。またすぐに会いに行きますからね。あと村人、テメぇらはブッ叩く。
※三章からバトル多めです。
婚約破棄騒動に巻き込まれたモブですが……
こうじ
ファンタジー
『あ、終わった……』王太子の取り巻きの1人であるシューラは人生が詰んだのを感じた。王太子と公爵令嬢の婚約破棄騒動に巻き込まれた結果、全てを失う事になってしまったシューラ、これは元貴族令息のやり直しの物語である。
ステータス画面がバグったのでとりあえず叩きます!!
カタナヅキ
ファンタジー
ステータ画面は防御魔法?あらゆる攻撃を画面で防ぐ異色の魔術師の物語!!
祖父の遺言で魔女が暮らす森に訪れた少年「ナオ」は一冊の魔導書を渡される。その魔導書はかつて異界から訪れたという人間が書き記した代物であり、ナオは魔導書を読み解くと視界に「ステータス画面」なる物が現れた。だが、何故か画面に表示されている文字は無茶苦茶な羅列で解読ができず、折角覚えた魔法なのに使い道に悩んだナオはある方法を思いつく。
「よし、とりあえず叩いてみよう!!」
ステータス画面を掴んでナオは悪党や魔物を相手に叩き付け、時には攻撃を防ぐ防具として利用する。世界でただ一人の「ステータス画面」の誤った使い方で彼は成り上がる。
※ステータスウィンドウで殴る、防ぐ、空を飛ぶ異色のファンタジー!!
【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】
最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。
戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。
目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。
ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!
彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!!
※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中
婚約破棄からの断罪カウンター
F.conoe
ファンタジー
冤罪押しつけられたから、それなら、と実現してあげた悪役令嬢。
理論ではなく力押しのカウンター攻撃
効果は抜群か…?
(すでに違う婚約破棄ものも投稿していますが、はじめてなんとか書き上げた婚約破棄ものです)
【完結】婚活に疲れた救急医まだ見ぬ未来の嫁ちゃんを求めて異世界へ行く
川原源明
ファンタジー
伊東誠明(いとうまさあき)35歳
都内の大学病院で救命救急センターで医師として働いていた。仕事は順風満帆だが、プライベートを満たすために始めた婚活も運命の女性を見つけることが出来ないまま5年の月日が流れた。
そんな時、久しぶりに命の恩人であり、医師としての師匠でもある秋津先生を見かけ「良い人を紹介してください」と伝えたが、良い答えは貰えなかった。
自分が居る救命救急センターの看護主任をしている萩原さんに相談してみてはと言われ、職場に戻った誠明はすぐに萩原さんに相談すると、仕事後によく当たるという占いに行くことになった。
終業後、萩原さんと共に占いの館を目指していると、萩原さんから不思議な事を聞いた。「何か深い悩みを抱えてない限りたどり着けないとい」という、不安な気持ちになりつつも、占いの館にたどり着いた。
占い師の老婆から、運命の相手は日本に居ないと告げられ、国際結婚!?とワクワクするような答えが返ってきた。色々旅支度をしたうえで、3日後再度占いの館に来るように指示された。
誠明は、どんな辺境の地に行っても困らないように、キャンプ道具などの道具から、食材、手術道具、薬等買える物をすべてそろえてた。
3日後占いの館を訪れると。占い師の老婆から思わぬことを言われた。国際結婚ではなく、異世界結婚だと判明し、行かなければ生涯独身が約束されると聞いて、迷わず行くという選択肢を取った。
異世界転移から始まる運命の嫁ちゃん探し、誠明は無事理想の嫁ちゃんを迎えることが出来るのか!?
異世界で、医師として活動しながら婚活する物語!
全90話+幕間予定 90話まで作成済み。
転移術士の成り上がり
名無し
ファンタジー
ベテランの転移術士であるシギルは、自分のパーティーをダンジョンから地上に無事帰還させる日々に至上の喜びを得ていた。ところが、あることがきっかけでメンバーから無能の烙印を押され、脱退を迫られる形になる。それがのちに陰謀だと知ったシギルは激怒し、パーティーに対する復讐計画を練って実行に移すことになるのだった。
僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる