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第19話 レイチェル=ヴァンテンブルグ
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「メルトリア。貴女凄いわね。」
「急にどうしたのよレイチェル。」
「ここ最近貴女に突っかかってきた人物を思い出してみなさいよ。」
確かに、思い出すだけで頭が痛くなる。
カタリナ侯爵令嬢、クラリッサ伯爵令嬢、マルグリット侯爵令嬢、ジャン伯爵令息、デッサン子爵令息。
これだけの人物が私を陥れる為だけに行動してきているのだ。
「見事にメルトリアの家の影響力が及ばない人物ばかりよね。だからこそ突っかかってくるのでしょうけど。」
「えぇ。自分でも驚いているわ。」
「これは確実に貴女が狙われているという証拠。殿下が近くに居たのに駆けつけもしてくれなかった時があったそうよね?」
そう。私は気付いていなかったけど、実はローズマリーと行動して突っかかられた時は能無し王子も付近にいたらしいのだ。
ローズマリーが教えてくれた。
「貴女が死ねば次は私達の誰か。死ぬ気で死なないようにしなさいよね。」
死ぬ気で死なないようにって……。
「無茶言うわね。それ、死ぬのか死なないのかどっちなの?」
「そのくらいの気概を持てという意味よ。」
言いたい事は分かるけどね。
はぁ。本当になんて世界に来ちゃったのかしら……
「姉様の仇だぁぁぁぁ!!」
「は?」
いきなり背後から大きな声が聞こえたかと思うと、次の瞬間大きな衝撃に襲われた私は宙を舞う。
一体、なにが……
「うっ……。」
ドサリと地面に叩きつけられ、反射的に声がした方を振り向くと、私の目に飛び込んできたのは一人の男が攻撃魔法を発射する直前の光景だった。
「な、なに?」
「もう一度っ!!」
私は常時弱めに展開していた防御魔法を最大レベルにまで引き上げる。
流石に私の防御を抜く程の実力まではなかったようで、男が撃ってきた魔法は体に当たる瞬間、展開した防御魔法に接触して消滅した。
「クソっ! 死ねぇぇぇぇ!!」
「お前が死ね。」
咄嗟の事で、自分でも驚く程冷たい声が出てしまった。
「メルトリア……?」
レイチェルは魔法を防ぎ切った私を見てか、呆けている。
そんな彼女を余所に、私は一切の加減抜きで攻撃魔法を放つと男は一瞬で吹き飛ばされ、廊下の突き当りの壁に激突した。
「襲撃よっ! 誰かっ!!」
再起動を果たしたレイチェルが周囲に助けを呼び始める。
普通は貴族令嬢に戦闘の心得なんてない。
私は必要に迫られ積極的に鍛錬しているけど、突然の事に驚き固まってしまった彼女に非はないだろう。
「レイチェル、怪我はない?」
「私は大丈夫……ってメルトリアの方こそ大丈夫なの!?」
「えぇ。いきなりだったから一発目はくらっちゃったけど、弱めの防御魔法を常に張っていたからかすり傷よ。」
処刑に追い込んだディアナ元公爵令嬢と行った魔法鍛錬の副産物。
あの時から私は常に防御魔法を展開する事が癖づいている。弱めとは言え魔法を展開していたからこの程度で済んだけど、そうじゃなければ私は今頃死んでいる。
それにしても……こんな風にいきなり襲撃されるなんてゲームシナリオでは無かったはずなのに。
「これは何の騒ぎだ!!」
大きな声を出して駆けつけてきたのは能無し王子とその側近二名。
「お前達は何をしている!?」
「殿下、たった今襲撃を受けました。」
「何だと!」
「魔法で撃退し、襲撃犯は向こうに……。」
「分かった! 確認する!」
能無し王子は側近を引き連れ、吹き飛ばされた男を確認する為走って行ってしまった。
「信じられない。襲撃犯の確認なんて側近にやらせれば良いのに、メルトリアを碌に心配もせず行ってしまうなんて……。いえ、分かっていた事よね。」
レイチェルは相当驚いたのか呆けたように口を開け、思い直したように再び口を閉じる。
私だって驚きよ。
まさか、本当に一切心配してくれないとは思わなかった。
「ねえ、これはいよいよもってヤバいわよ。一度全員で話し合いましょう。」
レイチェルが真剣な顔で提案する。
私もこれは予想外だった。
「えぇ。まさか白昼堂々と襲撃されるなんて。」
シナリオは既に私の手から離れてしまった。
このゲームではメルトリアが直接襲撃されるイベントなんてない。辿る道筋が完全に変化している。
前世で知り得た攻略情報はもう役に立たないと思った方が良いわね。この世界での知識だけは役に立ちそうだけど。
「でも凄いじゃないメルトリア。あんなに強かったなんて……。」
「魔法は得意なのよ。」
「得意ってレベルじゃなかったでしょ。まさか殺しちゃったんじゃないわよね?」
「多分殺したけど、何か問題ある?」
「え?」
レイチェルったら、どうしてそんな青ざめた顔するのかしら。
敵は殺すのが普通でしょ?
「メルトリア……なぜ平気な顔をして、るの?」
「なぜって言われても……敵だから?」
「でも、人が死んじゃって……。」
「敵なら仕方ないわね。」
レイチェルって案外優しいのね。
「おい! あいつ死んでたぞ! 加減しなかったのか!?」
おっと。
能無し王子がなにか喚いているわね。
「はい。咄嗟の事でしたので、加減出来ませんでした。」
「殺してしまったら背後関係が分からないじゃないか! 本当はいきなりお前が攻撃したんじゃないだろうな!?」
はい?
「殿下、口を差し挟む事をお許し下さい。」
「ん? レイチェル嬢、どうした?」
「いきなり襲撃されたのですから、咄嗟に手加減は難しいかと存じます。」
ナイスフォローよレイチェル!
手加減するつもりなんて微塵もなかったけどね。
それにしても、どうして声が震えているのかしら?
「ま、まぁそうかもな。」
そうかもな、じゃないんだよ。
下手したら私が死ぬところだった。
「それに、あの男は『姉様の仇』だと言ってメルトリア様に攻撃しました。」
「あぁ。道理で。」
道理でとはどういう意味なのか。
「殿下? もしや相手をご存知なのですか?」
「あいつはディアナの弟だ。成る程、恨みからの襲撃という事だろうな。」
そういう事か。ディアナは去年の貴族裁判で処刑に追い込んだ相手だ。
ディアナ=ベラルクス公爵令嬢。
魔法の練習だと言っては私に対して致死レベルの攻撃魔法を放ってきたクソ女。
裁判でベラルクス家は公爵から伯爵へと家格を落とされたのだから、弟とやらの恨みも大きいのでしょうね。
こんな事は二度とごめんだから、ベラルクス家は出来れば潰しておきたいわ。
「今回の襲撃で実行犯は死んだ。幸いメルトリアも怪我はないようだし、ベラルクス家に温情を与えてはどうだ? ただでさえ伯爵に下げられてしまったのだから、これ以上罰せられるのは忍びない。」
この男は何を言っているのでしょう?
婚約者が死んでいたかもしれないのに、婚約者を襲った相手の実家を心配するとは……。
「殿下。私は今、死ぬところでした。」
「大袈裟な。お前は死んでないだろ。むしろ死んだのは相手の方だ。」
こいつ……。
魔法で壁のシミにしてやろうかしら。
これは流石に言い返さないと気が済まない。
「もしや、今後もベラルクス家に襲撃されたとして、私は訴え出る事もなく大人しくしていろという意味でしょうか?」
「そ、そこまでは言ってないだろ! 今回の事で、ベラルクス家は跡取りが居なくなったんだぞ!? 可哀想だとは思わないのか!」
全く思わない。
なんなら直接私の手で一族郎党根絶やしにしても良いと思っているくらいだ。
「殿下。示しがつきません。上の身分の人間を襲撃してお咎め無しに致しますと、身分制度の崩壊を招きます。ひいては王族にさえ逆らう者が出てきましょう。」
「いや、しかしだな……。」
レイチェルの尤もな発言にすらあまり納得のいっていない様子の能無し王子。
こいつ、本当に第一王子なのかしら?
冗談じゃない。こんなのが王になったら国は終わりよ。
「急にどうしたのよレイチェル。」
「ここ最近貴女に突っかかってきた人物を思い出してみなさいよ。」
確かに、思い出すだけで頭が痛くなる。
カタリナ侯爵令嬢、クラリッサ伯爵令嬢、マルグリット侯爵令嬢、ジャン伯爵令息、デッサン子爵令息。
これだけの人物が私を陥れる為だけに行動してきているのだ。
「見事にメルトリアの家の影響力が及ばない人物ばかりよね。だからこそ突っかかってくるのでしょうけど。」
「えぇ。自分でも驚いているわ。」
「これは確実に貴女が狙われているという証拠。殿下が近くに居たのに駆けつけもしてくれなかった時があったそうよね?」
そう。私は気付いていなかったけど、実はローズマリーと行動して突っかかられた時は能無し王子も付近にいたらしいのだ。
ローズマリーが教えてくれた。
「貴女が死ねば次は私達の誰か。死ぬ気で死なないようにしなさいよね。」
死ぬ気で死なないようにって……。
「無茶言うわね。それ、死ぬのか死なないのかどっちなの?」
「そのくらいの気概を持てという意味よ。」
言いたい事は分かるけどね。
はぁ。本当になんて世界に来ちゃったのかしら……
「姉様の仇だぁぁぁぁ!!」
「は?」
いきなり背後から大きな声が聞こえたかと思うと、次の瞬間大きな衝撃に襲われた私は宙を舞う。
一体、なにが……
「うっ……。」
ドサリと地面に叩きつけられ、反射的に声がした方を振り向くと、私の目に飛び込んできたのは一人の男が攻撃魔法を発射する直前の光景だった。
「な、なに?」
「もう一度っ!!」
私は常時弱めに展開していた防御魔法を最大レベルにまで引き上げる。
流石に私の防御を抜く程の実力まではなかったようで、男が撃ってきた魔法は体に当たる瞬間、展開した防御魔法に接触して消滅した。
「クソっ! 死ねぇぇぇぇ!!」
「お前が死ね。」
咄嗟の事で、自分でも驚く程冷たい声が出てしまった。
「メルトリア……?」
レイチェルは魔法を防ぎ切った私を見てか、呆けている。
そんな彼女を余所に、私は一切の加減抜きで攻撃魔法を放つと男は一瞬で吹き飛ばされ、廊下の突き当りの壁に激突した。
「襲撃よっ! 誰かっ!!」
再起動を果たしたレイチェルが周囲に助けを呼び始める。
普通は貴族令嬢に戦闘の心得なんてない。
私は必要に迫られ積極的に鍛錬しているけど、突然の事に驚き固まってしまった彼女に非はないだろう。
「レイチェル、怪我はない?」
「私は大丈夫……ってメルトリアの方こそ大丈夫なの!?」
「えぇ。いきなりだったから一発目はくらっちゃったけど、弱めの防御魔法を常に張っていたからかすり傷よ。」
処刑に追い込んだディアナ元公爵令嬢と行った魔法鍛錬の副産物。
あの時から私は常に防御魔法を展開する事が癖づいている。弱めとは言え魔法を展開していたからこの程度で済んだけど、そうじゃなければ私は今頃死んでいる。
それにしても……こんな風にいきなり襲撃されるなんてゲームシナリオでは無かったはずなのに。
「これは何の騒ぎだ!!」
大きな声を出して駆けつけてきたのは能無し王子とその側近二名。
「お前達は何をしている!?」
「殿下、たった今襲撃を受けました。」
「何だと!」
「魔法で撃退し、襲撃犯は向こうに……。」
「分かった! 確認する!」
能無し王子は側近を引き連れ、吹き飛ばされた男を確認する為走って行ってしまった。
「信じられない。襲撃犯の確認なんて側近にやらせれば良いのに、メルトリアを碌に心配もせず行ってしまうなんて……。いえ、分かっていた事よね。」
レイチェルは相当驚いたのか呆けたように口を開け、思い直したように再び口を閉じる。
私だって驚きよ。
まさか、本当に一切心配してくれないとは思わなかった。
「ねえ、これはいよいよもってヤバいわよ。一度全員で話し合いましょう。」
レイチェルが真剣な顔で提案する。
私もこれは予想外だった。
「えぇ。まさか白昼堂々と襲撃されるなんて。」
シナリオは既に私の手から離れてしまった。
このゲームではメルトリアが直接襲撃されるイベントなんてない。辿る道筋が完全に変化している。
前世で知り得た攻略情報はもう役に立たないと思った方が良いわね。この世界での知識だけは役に立ちそうだけど。
「でも凄いじゃないメルトリア。あんなに強かったなんて……。」
「魔法は得意なのよ。」
「得意ってレベルじゃなかったでしょ。まさか殺しちゃったんじゃないわよね?」
「多分殺したけど、何か問題ある?」
「え?」
レイチェルったら、どうしてそんな青ざめた顔するのかしら。
敵は殺すのが普通でしょ?
「メルトリア……なぜ平気な顔をして、るの?」
「なぜって言われても……敵だから?」
「でも、人が死んじゃって……。」
「敵なら仕方ないわね。」
レイチェルって案外優しいのね。
「おい! あいつ死んでたぞ! 加減しなかったのか!?」
おっと。
能無し王子がなにか喚いているわね。
「はい。咄嗟の事でしたので、加減出来ませんでした。」
「殺してしまったら背後関係が分からないじゃないか! 本当はいきなりお前が攻撃したんじゃないだろうな!?」
はい?
「殿下、口を差し挟む事をお許し下さい。」
「ん? レイチェル嬢、どうした?」
「いきなり襲撃されたのですから、咄嗟に手加減は難しいかと存じます。」
ナイスフォローよレイチェル!
手加減するつもりなんて微塵もなかったけどね。
それにしても、どうして声が震えているのかしら?
「ま、まぁそうかもな。」
そうかもな、じゃないんだよ。
下手したら私が死ぬところだった。
「それに、あの男は『姉様の仇』だと言ってメルトリア様に攻撃しました。」
「あぁ。道理で。」
道理でとはどういう意味なのか。
「殿下? もしや相手をご存知なのですか?」
「あいつはディアナの弟だ。成る程、恨みからの襲撃という事だろうな。」
そういう事か。ディアナは去年の貴族裁判で処刑に追い込んだ相手だ。
ディアナ=ベラルクス公爵令嬢。
魔法の練習だと言っては私に対して致死レベルの攻撃魔法を放ってきたクソ女。
裁判でベラルクス家は公爵から伯爵へと家格を落とされたのだから、弟とやらの恨みも大きいのでしょうね。
こんな事は二度とごめんだから、ベラルクス家は出来れば潰しておきたいわ。
「今回の襲撃で実行犯は死んだ。幸いメルトリアも怪我はないようだし、ベラルクス家に温情を与えてはどうだ? ただでさえ伯爵に下げられてしまったのだから、これ以上罰せられるのは忍びない。」
この男は何を言っているのでしょう?
婚約者が死んでいたかもしれないのに、婚約者を襲った相手の実家を心配するとは……。
「殿下。私は今、死ぬところでした。」
「大袈裟な。お前は死んでないだろ。むしろ死んだのは相手の方だ。」
こいつ……。
魔法で壁のシミにしてやろうかしら。
これは流石に言い返さないと気が済まない。
「もしや、今後もベラルクス家に襲撃されたとして、私は訴え出る事もなく大人しくしていろという意味でしょうか?」
「そ、そこまでは言ってないだろ! 今回の事で、ベラルクス家は跡取りが居なくなったんだぞ!? 可哀想だとは思わないのか!」
全く思わない。
なんなら直接私の手で一族郎党根絶やしにしても良いと思っているくらいだ。
「殿下。示しがつきません。上の身分の人間を襲撃してお咎め無しに致しますと、身分制度の崩壊を招きます。ひいては王族にさえ逆らう者が出てきましょう。」
「いや、しかしだな……。」
レイチェルの尤もな発言にすらあまり納得のいっていない様子の能無し王子。
こいつ、本当に第一王子なのかしら?
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