98 / 128
最終章 幸せな日々
番外編 第31話 ペットの恋愛事情
しおりを挟む
「先程は失礼しました。お二人の魔力値が少し……かなり異常だったもので。」
「誤解がとけたなら良いわよ。」
人間は話が出来る相手を食べたりしないと説明し、やっと分かってもらえた。
私と碧ママが人間である事から説明する羽目になったけど。
「ドゥエナリルはメメちゃんに会いに来たんでしょ? そろそろ餌やりの時間だから一緒に来る?」
「メメちゃん? ですか?」
そうか。メメちゃんってお母さんが勝手に名付けただけだから、この子には通じないのね。
にしてもこの子、碧ママに怯えすぎでしょ。私の後ろに隠れて碧ママの様子を伺いながら話しかけてるわ。
まぁ、あんな事言われた後じゃ無理もないか。
「ドゥエナリルの想い人の事よ。うちのお母さんが勝手に名前付けちゃってそれが定着したの。」
「碧さんが考えたんですか? 可愛いあだ名ですね。是非ご一緒したいです。」
「じゃ、歩きながら話そうか。」
「はい!」
ドゥエナリルは私の後ろに隠れながら歩きだした。元気に返事はするけど、碧ママをまだ恐れているみたい。
というか、この子もシューメルと一緒でメメちゃんがペットでも違和感持たないのね。
もしかすると向こうの世界では同族がペット扱いでも忌避感はないのかもしれない。
「ナガツキ家は母が二人いて、碧ママじゃない方のお母さんが名付けたの。」
「お母さんが二人ということは一夫多妻だったんですね。」
「そう言う事。」
「エイミーって言うんだけどね。これがまた可愛い子なんだよ。」
碧ママはお母さんの事となると、まるで好きな子を紹介するかのように自慢げになる。
お父さんにしろ碧ママにしろ、レイアやアーリィもだけど、皆お母さんの事好き過ぎでしょ。
お母さんが言うには「オタサーの姫みたいで少し抵抗あるけど、幸せだからいっか。」と言っていた。
オタサーの姫って何だろう?
「可愛いお母さんって良いですね。私もエイミーさんのようになりたいです。」
多分なれないと思う。
お母さんは最強の生物だから。
「うんうん。ドゥエナリルは分かってるじゃん。君だって可愛いんだから、きっとなれるよ。」
「はい!」
笑顔が眩しいわ。
この子、素直に碧ママの話を聞いているけど実際のお母さんを見たら卒倒するんじゃないかしら?
魔力量が極大過ぎて。
「さ、着いたよ。メメちゃんいるー?」
碧ママが部屋の扉をノックした。
部屋には【メメちゃんのお部屋】と書かれたプレートが張り付けてある。
『おお、碧殿か。入ってくれ。』
「お邪魔しまーす。」
私達は三人で連れ立ってメメちゃんの部屋にお邪魔した。
「今日はメメちゃんのお友達を連れて来たよ。」
『お友達? 我の友人とくれば……洞穴に住んでいるズンダラドッコイ君だろうか?』
誰よそのふざけた名前。
親の顔が見てみたいわ。
「違うって。そんな可笑しな名前の奴じゃなくてさ。」
「そうそう。」
『親からもらった名前を馬鹿にしてはいけない。』
「「す、すみません。」」
『うむ。ズンダラドッコイ君は畑仕事が得意でな。良く農作物をダメにしていた。』
それ、全然得意じゃないわね。
「全然得意じゃないじゃん。」
やっぱり碧ママも同じ事を思ったみたい。
『いや? 得意だぞ。他の事は何をやらせても壊滅的に上手く出来ないが、唯一畑仕事だけはそこそこダメな程度で済んでいる奴なのだ。当然弱いから神でもない。』
なんかこう……知的生命体を食べない繋がりの友達って感じかしら?
「ズンタカドッコイ君の話はもう良いから。」
『ズンダラドッコイ君だ。』
「はいはい。それよりもほら。お客さんだよ。」
碧ママが後ろに隠れているドゥエナリルをメメちゃんの前に立たせた。
「お、お久しぶりです! 私、貴方がずっと好きだったんです! よろしくお願いします!」
え? いきなり告白するの?
『おお、ドゥえnAmリyる。久しいな。』
「はい。ヴィrmえなゲ様もお変わりないようで。」
嘘でしょ。
告白したのに流されてあっさり会話が続いちゃってる。
『ところで、告白の返事は少し考えさせてもらいたい。』
「は、はい。お待ちしております。」
い、一応流してはなかったのね。
良かったわ。
『うむ。じっくりと考えた結果。お付き合いをよろしく頼む。』
早っ!?
どこがじっくりなのよ!
いつ考えたのよ!?
「メメちゃん、本当に考えたの?」
『うむ。勿論だぞ碧殿。真剣に考えた結果ドゥえnAmリyると付き合う事にした。』
「そ、そうなんだ。ところで二人共。聞き取りにくいからこっちの言葉で名前を呼び合ってくれない?」
『おお。人間には聞き取りにくいのだった。ならば我の事はメメちゃんと呼んでもらいたい。』
「は、はいメメちゃん様。では私の事はドゥエナリルとお呼び下さい。」
『うむ。ズンダラドッコイ君に彼女が出来たと教えてやろう。』
へぇ。
「メメちゃんにもそういう感情ってあるのね。」
『勿論あるぞサクラ殿。昔は我もモテモテだったのだ。』
い、意外だわ。
目のくせに。
『二万年程前はまだ目が二つしかなくてな。その時はモテていた。目が増えてからは「たくさんの目で見られているようで嫌よ。」と断られる事が多くてな。すっぱり恋愛は諦めていたのだ。』
「見た目で判断するなんて結構酷いね。」
『うむ。だが見た目というのは重要だ。碧殿とて尻に口が付いている奴とは結婚出来ないだろう。』
「うっ……それはちょっと。」
キス出来ないわね。
「私はメメちゃん様の目が増えても気にしません!」
普通気にするわよ。
まぁ、個人の恋愛に口は出さないけどね。
『有難い。ちなみに碧殿にサクラ殿、ドゥエナリルは美少女ランキング一位だぞ。更に見た目で相手を判断しないという凄く出来た娘だ。』
「唐突に自慢を始めたわね。」
『彼女を自慢するのは必要な事だ。「いやぁ俺の彼女なんて大した事ないっすよー。」なんて言ってみろ。間違いなく傷つける。ならばいっそ自慢してやった方が気持ち良いというものだ。』
「男友達からは良く思われないんじゃない?」
『男には仄めかす程度に自慢しておく。いらぬ嫉妬を買う必要もないからな。』
相変わらず人間よりも人間らしいペットだわ。
婚約出来たのはメメちゃんのお蔭なんだから大事にしよう。
「ちょっと待った!」
『碧殿、どうしかしたのか?』
「エイミーは? エイミーは美少女ランキング入ってないの? 絶対に入ってるはずだよね?」
『エイミー殿は入っていない。』
「何で!?」
碧ママはお母さんの事になると突然元気になる。
『エイミー殿は人妻ランキング一位になっている。人妻は美少女とは判断されないようだ。』
「だったら良いよ。」
良いんだぁ……。
「誤解がとけたなら良いわよ。」
人間は話が出来る相手を食べたりしないと説明し、やっと分かってもらえた。
私と碧ママが人間である事から説明する羽目になったけど。
「ドゥエナリルはメメちゃんに会いに来たんでしょ? そろそろ餌やりの時間だから一緒に来る?」
「メメちゃん? ですか?」
そうか。メメちゃんってお母さんが勝手に名付けただけだから、この子には通じないのね。
にしてもこの子、碧ママに怯えすぎでしょ。私の後ろに隠れて碧ママの様子を伺いながら話しかけてるわ。
まぁ、あんな事言われた後じゃ無理もないか。
「ドゥエナリルの想い人の事よ。うちのお母さんが勝手に名前付けちゃってそれが定着したの。」
「碧さんが考えたんですか? 可愛いあだ名ですね。是非ご一緒したいです。」
「じゃ、歩きながら話そうか。」
「はい!」
ドゥエナリルは私の後ろに隠れながら歩きだした。元気に返事はするけど、碧ママをまだ恐れているみたい。
というか、この子もシューメルと一緒でメメちゃんがペットでも違和感持たないのね。
もしかすると向こうの世界では同族がペット扱いでも忌避感はないのかもしれない。
「ナガツキ家は母が二人いて、碧ママじゃない方のお母さんが名付けたの。」
「お母さんが二人ということは一夫多妻だったんですね。」
「そう言う事。」
「エイミーって言うんだけどね。これがまた可愛い子なんだよ。」
碧ママはお母さんの事となると、まるで好きな子を紹介するかのように自慢げになる。
お父さんにしろ碧ママにしろ、レイアやアーリィもだけど、皆お母さんの事好き過ぎでしょ。
お母さんが言うには「オタサーの姫みたいで少し抵抗あるけど、幸せだからいっか。」と言っていた。
オタサーの姫って何だろう?
「可愛いお母さんって良いですね。私もエイミーさんのようになりたいです。」
多分なれないと思う。
お母さんは最強の生物だから。
「うんうん。ドゥエナリルは分かってるじゃん。君だって可愛いんだから、きっとなれるよ。」
「はい!」
笑顔が眩しいわ。
この子、素直に碧ママの話を聞いているけど実際のお母さんを見たら卒倒するんじゃないかしら?
魔力量が極大過ぎて。
「さ、着いたよ。メメちゃんいるー?」
碧ママが部屋の扉をノックした。
部屋には【メメちゃんのお部屋】と書かれたプレートが張り付けてある。
『おお、碧殿か。入ってくれ。』
「お邪魔しまーす。」
私達は三人で連れ立ってメメちゃんの部屋にお邪魔した。
「今日はメメちゃんのお友達を連れて来たよ。」
『お友達? 我の友人とくれば……洞穴に住んでいるズンダラドッコイ君だろうか?』
誰よそのふざけた名前。
親の顔が見てみたいわ。
「違うって。そんな可笑しな名前の奴じゃなくてさ。」
「そうそう。」
『親からもらった名前を馬鹿にしてはいけない。』
「「す、すみません。」」
『うむ。ズンダラドッコイ君は畑仕事が得意でな。良く農作物をダメにしていた。』
それ、全然得意じゃないわね。
「全然得意じゃないじゃん。」
やっぱり碧ママも同じ事を思ったみたい。
『いや? 得意だぞ。他の事は何をやらせても壊滅的に上手く出来ないが、唯一畑仕事だけはそこそこダメな程度で済んでいる奴なのだ。当然弱いから神でもない。』
なんかこう……知的生命体を食べない繋がりの友達って感じかしら?
「ズンタカドッコイ君の話はもう良いから。」
『ズンダラドッコイ君だ。』
「はいはい。それよりもほら。お客さんだよ。」
碧ママが後ろに隠れているドゥエナリルをメメちゃんの前に立たせた。
「お、お久しぶりです! 私、貴方がずっと好きだったんです! よろしくお願いします!」
え? いきなり告白するの?
『おお、ドゥえnAmリyる。久しいな。』
「はい。ヴィrmえなゲ様もお変わりないようで。」
嘘でしょ。
告白したのに流されてあっさり会話が続いちゃってる。
『ところで、告白の返事は少し考えさせてもらいたい。』
「は、はい。お待ちしております。」
い、一応流してはなかったのね。
良かったわ。
『うむ。じっくりと考えた結果。お付き合いをよろしく頼む。』
早っ!?
どこがじっくりなのよ!
いつ考えたのよ!?
「メメちゃん、本当に考えたの?」
『うむ。勿論だぞ碧殿。真剣に考えた結果ドゥえnAmリyると付き合う事にした。』
「そ、そうなんだ。ところで二人共。聞き取りにくいからこっちの言葉で名前を呼び合ってくれない?」
『おお。人間には聞き取りにくいのだった。ならば我の事はメメちゃんと呼んでもらいたい。』
「は、はいメメちゃん様。では私の事はドゥエナリルとお呼び下さい。」
『うむ。ズンダラドッコイ君に彼女が出来たと教えてやろう。』
へぇ。
「メメちゃんにもそういう感情ってあるのね。」
『勿論あるぞサクラ殿。昔は我もモテモテだったのだ。』
い、意外だわ。
目のくせに。
『二万年程前はまだ目が二つしかなくてな。その時はモテていた。目が増えてからは「たくさんの目で見られているようで嫌よ。」と断られる事が多くてな。すっぱり恋愛は諦めていたのだ。』
「見た目で判断するなんて結構酷いね。」
『うむ。だが見た目というのは重要だ。碧殿とて尻に口が付いている奴とは結婚出来ないだろう。』
「うっ……それはちょっと。」
キス出来ないわね。
「私はメメちゃん様の目が増えても気にしません!」
普通気にするわよ。
まぁ、個人の恋愛に口は出さないけどね。
『有難い。ちなみに碧殿にサクラ殿、ドゥエナリルは美少女ランキング一位だぞ。更に見た目で相手を判断しないという凄く出来た娘だ。』
「唐突に自慢を始めたわね。」
『彼女を自慢するのは必要な事だ。「いやぁ俺の彼女なんて大した事ないっすよー。」なんて言ってみろ。間違いなく傷つける。ならばいっそ自慢してやった方が気持ち良いというものだ。』
「男友達からは良く思われないんじゃない?」
『男には仄めかす程度に自慢しておく。いらぬ嫉妬を買う必要もないからな。』
相変わらず人間よりも人間らしいペットだわ。
婚約出来たのはメメちゃんのお蔭なんだから大事にしよう。
「ちょっと待った!」
『碧殿、どうしかしたのか?』
「エイミーは? エイミーは美少女ランキング入ってないの? 絶対に入ってるはずだよね?」
『エイミー殿は入っていない。』
「何で!?」
碧ママはお母さんの事になると突然元気になる。
『エイミー殿は人妻ランキング一位になっている。人妻は美少女とは判断されないようだ。』
「だったら良いよ。」
良いんだぁ……。
5
お気に入りに追加
234
あなたにおすすめの小説

少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
勇者に全部取られたけど幸せ確定の俺は「ざまぁ」なんてしない!
石のやっさん
ファンタジー
皆さまの応援のお陰でなんと【書籍化】しました。
応援本当に有難うございました。
イラストはサクミチ様で、アイシャにアリス他美少女キャラクターが絵になりましたのでそれを見るだけでも面白いかも知れません。
書籍化に伴い、旧タイトル「パーティーを追放された挙句、幼馴染も全部取られたけど「ざまぁ」なんてしない!だって俺の方が幸せ確定だからな!」
から新タイトル「勇者に全部取られたけど幸せ確定の俺は「ざまぁ」なんてしない!」にタイトルが変更になりました。
書籍化に伴いまして設定や内容が一部変わっています。
WEB版と異なった世界が楽しめるかも知れません。
この作品を愛して下さった方、長きにわたり、私を応援をし続けて下さった方...本当に感謝です。
本当にありがとうございました。
【以下あらすじ】
パーティーでお荷物扱いされていた魔法戦士のケインは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことを悟った彼は、一人さった...
ここから、彼は何をするのか? 何もしないで普通に生活するだけだ「ざまぁ」なんて必要ない、ただ生活するだけで幸せなんだ...俺にとって勇者パーティーも幼馴染も離れるだけで幸せになれるんだから...
第13回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞作品。
何と!『現在3巻まで書籍化されています』
そして書籍も堂々完結...ケインとは何者か此処で正体が解ります。
応援、本当にありがとうございました!

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。

俺が死んでから始まる物語
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。
だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。
余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。
そこからこの話は始まる。
セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕

僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。

スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。

大好きな幼なじみが超イケメンの彼女になったので諦めたって話
家紋武範
青春
大好きな幼なじみの奈都(なつ)。
高校に入ったら告白してラブラブカップルになる予定だったのに、超イケメンのサッカー部の柊斗(シュート)の彼女になっちまった。
全く勝ち目がないこの恋。
潔く諦めることにした。

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる