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最終章 幸せな日々
番外編 第13話 ランキング
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「お仕事やっと終わったよぉ。今日も変な案件が多くて困っちゃうわ。碧ちゃんはお庭で何してるの?」
エイミーは民からの陳情や裁判などを取り仕切る仕事をしている。
既存の法に照らし合わせて進めていくのだって大事だけど、エイミーの魔法にかかれば冤罪を100%防げてしまうので特に裁判などは魔法頼みになりがちだ。
強引に魔法で解決するのはやめなさいと言ったのは私。でも、人の為を思うなら冤罪なんかない方が良いに決まってる。
既存の法や金ではどうにもならない事が多くて、案外エイミー向きの仕事みたい。
完全にエイミー個人の力頼みになっているので、再現性がないというのも困った点ではあるけどね。
あ、サクラもそこそこ変な魔法は使えるか。
「エミエミって変な魔法ばかり使うのよ? ついさっきなんて、裁判の結果に納得いかない奴が逆上して襲ってきたんだけど、そいつの腕に別人格を宿して自分の腕と喧嘩するように仕向けてたんだから。」
「腕と喧嘩するのに忙しくて、あの人はもう悪い事なんて出来ないわ。」
なにそれ? 意味が分からないにも程があるでしょ。
ていうか誰この人? エイミーの友達?
少なくとも、うちの子供達の友人でないのは確か。
エイミーが連れて来た女の子は年齢で言えば16歳程で、可愛い系の女の子らしい女の子だった。
「こんにちは。エミエミから話は聞いてるよ? 貴女が碧ちゃんね?」
「え、えっと。こんにちは。」
エイミーの友達っぽいね。でもどこで知り合ったんだろう?
交友関係は全て把握しているから私が知らない友達なんていないはず。
新しい友達が出来たとは報告もあがってきてないし、まるで突然降ってわいてきたような……。
「碧ちゃん。紹介するね? こちら、シューメルちゃん。」
「シュめrむビえnなです。人間には発音出来ないと思うから、シューメルって呼んでね?」
「私は碧。よろしくシューメル。」
自分が人間じゃないかのような発言。
中二病なのかな?
エイミーはメメちゃんを筆頭に変な相手でも受け入れてしまうから、私が警戒しておかないと。
「はぁ。挨拶がてらかじられないなんて本当に幸せだわ。私もこっちに住もうかしら。」
「シューメルは遠い所から来たの?」
挨拶がてらかじる奴なんて普通いないよ。どんな蛮族の世界に生きてきたのか。
先ずは出身地を聞いて、後で身辺を調べさせよう。
「遠い所と言えば遠い所かな。空間そのものが通常は繋がってないから行き来は基本無理ね。」
「え?」
空間が繋がってない? まさか異界!?
「エイミー! その子から離れて!!」
私は剣を抜いていつでも対応出来るよう構えた。
注意深く探ってみれば、魔力量が人間ではあり得ない程の量だ。上手く隠されてて初めは気付かなかったけど、エイミーと同レベル……?
こんなのが暴れでもしたら…………
「あらま。警戒されちゃった。もしかして、色々と察したのかな?」
「碧ちゃん。シューメルちゃんは良い子だよ? 私のお仕事手伝ってくれたんだから。」
あ、何かこのパターンは覚えがある。
サクラがメメちゃんを紹介された時もこんな感じだったと聞いた気がする。
「既に分かっちゃったみたいだけど、私はさぐぬtヴぃらヴんみrの神。いつも兄がお世話になってます。」
『久しいな妹よ。』
「兄さんも元気そうで何よりね。ナガツキ家に迷惑はかけてない?」
『うむ。妹にまで心配されてしまったか。我は迷惑などかけてないぞ。』
妹?
「メメちゃんの妹なの!? 全然似てないじゃん!」
遺伝子め。ちゃんと仕事しろ!
『先程妹の話はしただろう。碧殿は案外察しが悪いな。』
「見た目が完全に人間じゃん! 明らかにメメちゃんと別種の生物じゃん! さっきの話と全然繋がらないってば!」
『妹は美少女ランキング三位だと言ったはずだ。』
「そんなんで分かるもんか!」
察せる方がどうかしてる。
『人に言葉を伝えるとは難しいものだな。』
「兄さん? 兄さんの見た目で妹なんて言っても、似た様な生き物を想像するに決まってるでしょ?」
『そうだったか。我も向こうの常識で考えてしまっていたようだ。』
やっぱり全然似てない。
目が十個もついている黒くてうねうねした不思議生物と美少女が、同じ遺伝子から生まれているなんて信じられない。
「……事情は分かった。で、シューメルは何しにこっちへ来たの?」
理由次第では追い返さないと……。
「メメちゃんの様子を見に来たみたいだよ?」
「エミエミの言う通り。兄さんがお世話になっているので挨拶も兼ねてね。」
『うむ。お世話されている。』
兄が力を封印されたから……お礼参りってこと?
「兄さんは向こうの世界とは合わないから、ここに住ませてもらっているお礼をしに来たのよ。エミエミから聞いたんだけど、兄さんを飼う事に碧ちゃんも同意してくれたんでしょ? 本当にありがとう。」
「え? うん、まぁ……。」
シューメルは本気で感謝しているようで、深々と頭を下げている。
兄が飼われている事には疑問を持たないの?
『お利口さんだと言って撫でてくれるのだ。お魚も毎日もらっている。』
「兄さん、凄く良い暮らしをしてるんだね。ちゃんとお礼言ってる?」
『要所で言っているぞ。だが、あまりにも礼を言い過ぎるのはペットとしてどうなのか、という問題がある。』
「そうね。お礼を言うペットって少し変かも。」
シューメルは納得した顔で返事をしている。
兄がペットという状況が既に変だし、更にはこの状況に疑問を抱かない妹も大概変だよ。
「シューメルはその……侵略とかさ、そういう事をしに来たってわけじゃないのね。」
「そんな事はしないわよ。だって、兄さんが穏やかに暮らせないじゃない。そもそも侵略なんて興味ないしね。」
シューメルはエイミーと同レベルの力を持っているみたいだけど、その点で言えばナガツキ大公家はエイミーを筆頭に相当頭のおかしい軍事力を持っている。
シューメル個人よりうちの方が危険度は高いくらいだ。
「まぁ何もしないなら良いや。」
メメちゃんの話では悪い人じゃないみたいだし、接してみて分かったけど、特に問題がありそうには見えない。
「外には出してあげられないけど、うちに滞在するなら歓迎するよ?」
メメちゃん同様うちで様子を見よう。
この場面では負けるが勝ち。
怒って暴れられる可能性もあるし、最初から受け入れたフリして監視しておく方が理にかなっている。
エイミーもいるんだから、ナガツキ家だけで抑える事は可能。
「え? 良いの? 追い返されると思ってたわ。」
「良いよ。メメちゃんだって受け入れちゃったからね。」
メメちゃんは封印されているから何かあったとしても大して害はない。
でもシューメルは最悪を想定して動かないとね。
後でレイベルトとサクラにも伝えておこう。
「ありがとう碧ちゃん。」
「良かったねシューメルちゃん。」
エイミーとシューメルがハイタッチして喜んでいる。
こうして見ると、可愛い女の子が仲良くお喋りしてる平和な日常風景って感じにしか見えないんだよなぁ……。
でも、この二人は単騎で世界を相手に出来る。個人で世界を滅ぼせる。
見る人が見れば、複数の核弾頭がじゃれ合っているように見えるかもしれない。
エイミーはそんな事する子じゃないけど、シューメルは扱い方を間違えないようにしないと。
「シューメルも向こうの神なんだよね? 神って何するの?」
せっかくだから少し探りを入れておこう。
「特に何もしないわよ。」
「それだと神になる意味ってあまりなくない?」
「そうね。あまり意味はないかもしれない。でも、強くなるから生き残る確率は格段に跳ね上がるかな。」
「強い方が生き残れるってのは理解出来るね。ちなみにシューメルは向こうだとどのくらい強いの?」
ここが最も重要だ。
向こうの世界から別の神が現れた時、どの程度の戦力が必要かを知っておきたい。
シューメルの強さがどの程度に位置するのか分かれば、万一の時の対策を取れる。
「私? 前回の強い神ランキングでは一位だったわ。」
一位か。
と言う事はまだ上に……。
「え、一位?」
「そうよ。堂々の第一位。」
予想外の返答に思わず聞き返してしまった。
シューメルが一位なら、それと同レベルのエイミーも最強って事じゃん。
『我は十三位だったな。神になったと同時にランキングのお知らせがきたから覚えている。』
神は千体以上いるって話だった。
メメちゃんも相当強いって事か。
「相性もあるからランキング順位で勝敗が決まるかと言えば微妙なところね。三位~五位はそれ程差もないし、本当に相性次第って感じ。」
「へぇー。」
『そうだったのか。』
「メメちゃんは知らなかったの?」
『我はランキングに載った奴の細かいステータスまで見ていない。強い奴に会ったら「死にたくないぃぃぃ!」と叫べば良いだけなのでな。』
ステータスとか見られるんだ。
というかメメちゃん、完全にプライド捨ててない?
「一位と二位ではそれなりに差があって、覆せない程じゃないけど正面対決なら一位の私がまず勝つわ……あ。」
シューメルが何かに気付いたように声を漏らす。
「どうかした?」
「今強い神ランキングが更新されたわ。早速だけど見てみるわね。」
『我にも通知が来た。面倒だから確認はシューメルに任せる。』
メメちゃんってあまりそういうのに興味なさそうだもんね。
シューメルは気になるみたいで、確認の為か黙り込んでしまった。
「ランキングだって。なんか楽しそうだね碧ちゃん。」
「色々と知れるのは助かるけど、別に楽しくはないじゃん。」
ワクワクした様子で話しかけてくる神ランキング最上位と同等のエイミー。
もう少し危機感を持って欲しい。
「…………エミエミって確か、エイミー=ナガツキだよね?」
「そうだよシューメルちゃん。でも、それがどうしたの?」
「私が二位になってる。」
え? じゃあ、シューメルやエイミーより強い奴がいるって事?
それはマズい。
この二人より強い存在が向こうにいるってんなら、絶対にこちらへ来ないように対策しないと…………
「一位の名前はエイミー=ナガツキ。魔力値二千万越え。私の倍以上もあるわ。」
さーて、今日のお夕飯は何かなーっと。
エイミーは民からの陳情や裁判などを取り仕切る仕事をしている。
既存の法に照らし合わせて進めていくのだって大事だけど、エイミーの魔法にかかれば冤罪を100%防げてしまうので特に裁判などは魔法頼みになりがちだ。
強引に魔法で解決するのはやめなさいと言ったのは私。でも、人の為を思うなら冤罪なんかない方が良いに決まってる。
既存の法や金ではどうにもならない事が多くて、案外エイミー向きの仕事みたい。
完全にエイミー個人の力頼みになっているので、再現性がないというのも困った点ではあるけどね。
あ、サクラもそこそこ変な魔法は使えるか。
「エミエミって変な魔法ばかり使うのよ? ついさっきなんて、裁判の結果に納得いかない奴が逆上して襲ってきたんだけど、そいつの腕に別人格を宿して自分の腕と喧嘩するように仕向けてたんだから。」
「腕と喧嘩するのに忙しくて、あの人はもう悪い事なんて出来ないわ。」
なにそれ? 意味が分からないにも程があるでしょ。
ていうか誰この人? エイミーの友達?
少なくとも、うちの子供達の友人でないのは確か。
エイミーが連れて来た女の子は年齢で言えば16歳程で、可愛い系の女の子らしい女の子だった。
「こんにちは。エミエミから話は聞いてるよ? 貴女が碧ちゃんね?」
「え、えっと。こんにちは。」
エイミーの友達っぽいね。でもどこで知り合ったんだろう?
交友関係は全て把握しているから私が知らない友達なんていないはず。
新しい友達が出来たとは報告もあがってきてないし、まるで突然降ってわいてきたような……。
「碧ちゃん。紹介するね? こちら、シューメルちゃん。」
「シュめrむビえnなです。人間には発音出来ないと思うから、シューメルって呼んでね?」
「私は碧。よろしくシューメル。」
自分が人間じゃないかのような発言。
中二病なのかな?
エイミーはメメちゃんを筆頭に変な相手でも受け入れてしまうから、私が警戒しておかないと。
「はぁ。挨拶がてらかじられないなんて本当に幸せだわ。私もこっちに住もうかしら。」
「シューメルは遠い所から来たの?」
挨拶がてらかじる奴なんて普通いないよ。どんな蛮族の世界に生きてきたのか。
先ずは出身地を聞いて、後で身辺を調べさせよう。
「遠い所と言えば遠い所かな。空間そのものが通常は繋がってないから行き来は基本無理ね。」
「え?」
空間が繋がってない? まさか異界!?
「エイミー! その子から離れて!!」
私は剣を抜いていつでも対応出来るよう構えた。
注意深く探ってみれば、魔力量が人間ではあり得ない程の量だ。上手く隠されてて初めは気付かなかったけど、エイミーと同レベル……?
こんなのが暴れでもしたら…………
「あらま。警戒されちゃった。もしかして、色々と察したのかな?」
「碧ちゃん。シューメルちゃんは良い子だよ? 私のお仕事手伝ってくれたんだから。」
あ、何かこのパターンは覚えがある。
サクラがメメちゃんを紹介された時もこんな感じだったと聞いた気がする。
「既に分かっちゃったみたいだけど、私はさぐぬtヴぃらヴんみrの神。いつも兄がお世話になってます。」
『久しいな妹よ。』
「兄さんも元気そうで何よりね。ナガツキ家に迷惑はかけてない?」
『うむ。妹にまで心配されてしまったか。我は迷惑などかけてないぞ。』
妹?
「メメちゃんの妹なの!? 全然似てないじゃん!」
遺伝子め。ちゃんと仕事しろ!
『先程妹の話はしただろう。碧殿は案外察しが悪いな。』
「見た目が完全に人間じゃん! 明らかにメメちゃんと別種の生物じゃん! さっきの話と全然繋がらないってば!」
『妹は美少女ランキング三位だと言ったはずだ。』
「そんなんで分かるもんか!」
察せる方がどうかしてる。
『人に言葉を伝えるとは難しいものだな。』
「兄さん? 兄さんの見た目で妹なんて言っても、似た様な生き物を想像するに決まってるでしょ?」
『そうだったか。我も向こうの常識で考えてしまっていたようだ。』
やっぱり全然似てない。
目が十個もついている黒くてうねうねした不思議生物と美少女が、同じ遺伝子から生まれているなんて信じられない。
「……事情は分かった。で、シューメルは何しにこっちへ来たの?」
理由次第では追い返さないと……。
「メメちゃんの様子を見に来たみたいだよ?」
「エミエミの言う通り。兄さんがお世話になっているので挨拶も兼ねてね。」
『うむ。お世話されている。』
兄が力を封印されたから……お礼参りってこと?
「兄さんは向こうの世界とは合わないから、ここに住ませてもらっているお礼をしに来たのよ。エミエミから聞いたんだけど、兄さんを飼う事に碧ちゃんも同意してくれたんでしょ? 本当にありがとう。」
「え? うん、まぁ……。」
シューメルは本気で感謝しているようで、深々と頭を下げている。
兄が飼われている事には疑問を持たないの?
『お利口さんだと言って撫でてくれるのだ。お魚も毎日もらっている。』
「兄さん、凄く良い暮らしをしてるんだね。ちゃんとお礼言ってる?」
『要所で言っているぞ。だが、あまりにも礼を言い過ぎるのはペットとしてどうなのか、という問題がある。』
「そうね。お礼を言うペットって少し変かも。」
シューメルは納得した顔で返事をしている。
兄がペットという状況が既に変だし、更にはこの状況に疑問を抱かない妹も大概変だよ。
「シューメルはその……侵略とかさ、そういう事をしに来たってわけじゃないのね。」
「そんな事はしないわよ。だって、兄さんが穏やかに暮らせないじゃない。そもそも侵略なんて興味ないしね。」
シューメルはエイミーと同レベルの力を持っているみたいだけど、その点で言えばナガツキ大公家はエイミーを筆頭に相当頭のおかしい軍事力を持っている。
シューメル個人よりうちの方が危険度は高いくらいだ。
「まぁ何もしないなら良いや。」
メメちゃんの話では悪い人じゃないみたいだし、接してみて分かったけど、特に問題がありそうには見えない。
「外には出してあげられないけど、うちに滞在するなら歓迎するよ?」
メメちゃん同様うちで様子を見よう。
この場面では負けるが勝ち。
怒って暴れられる可能性もあるし、最初から受け入れたフリして監視しておく方が理にかなっている。
エイミーもいるんだから、ナガツキ家だけで抑える事は可能。
「え? 良いの? 追い返されると思ってたわ。」
「良いよ。メメちゃんだって受け入れちゃったからね。」
メメちゃんは封印されているから何かあったとしても大して害はない。
でもシューメルは最悪を想定して動かないとね。
後でレイベルトとサクラにも伝えておこう。
「ありがとう碧ちゃん。」
「良かったねシューメルちゃん。」
エイミーとシューメルがハイタッチして喜んでいる。
こうして見ると、可愛い女の子が仲良くお喋りしてる平和な日常風景って感じにしか見えないんだよなぁ……。
でも、この二人は単騎で世界を相手に出来る。個人で世界を滅ぼせる。
見る人が見れば、複数の核弾頭がじゃれ合っているように見えるかもしれない。
エイミーはそんな事する子じゃないけど、シューメルは扱い方を間違えないようにしないと。
「シューメルも向こうの神なんだよね? 神って何するの?」
せっかくだから少し探りを入れておこう。
「特に何もしないわよ。」
「それだと神になる意味ってあまりなくない?」
「そうね。あまり意味はないかもしれない。でも、強くなるから生き残る確率は格段に跳ね上がるかな。」
「強い方が生き残れるってのは理解出来るね。ちなみにシューメルは向こうだとどのくらい強いの?」
ここが最も重要だ。
向こうの世界から別の神が現れた時、どの程度の戦力が必要かを知っておきたい。
シューメルの強さがどの程度に位置するのか分かれば、万一の時の対策を取れる。
「私? 前回の強い神ランキングでは一位だったわ。」
一位か。
と言う事はまだ上に……。
「え、一位?」
「そうよ。堂々の第一位。」
予想外の返答に思わず聞き返してしまった。
シューメルが一位なら、それと同レベルのエイミーも最強って事じゃん。
『我は十三位だったな。神になったと同時にランキングのお知らせがきたから覚えている。』
神は千体以上いるって話だった。
メメちゃんも相当強いって事か。
「相性もあるからランキング順位で勝敗が決まるかと言えば微妙なところね。三位~五位はそれ程差もないし、本当に相性次第って感じ。」
「へぇー。」
『そうだったのか。』
「メメちゃんは知らなかったの?」
『我はランキングに載った奴の細かいステータスまで見ていない。強い奴に会ったら「死にたくないぃぃぃ!」と叫べば良いだけなのでな。』
ステータスとか見られるんだ。
というかメメちゃん、完全にプライド捨ててない?
「一位と二位ではそれなりに差があって、覆せない程じゃないけど正面対決なら一位の私がまず勝つわ……あ。」
シューメルが何かに気付いたように声を漏らす。
「どうかした?」
「今強い神ランキングが更新されたわ。早速だけど見てみるわね。」
『我にも通知が来た。面倒だから確認はシューメルに任せる。』
メメちゃんってあまりそういうのに興味なさそうだもんね。
シューメルは気になるみたいで、確認の為か黙り込んでしまった。
「ランキングだって。なんか楽しそうだね碧ちゃん。」
「色々と知れるのは助かるけど、別に楽しくはないじゃん。」
ワクワクした様子で話しかけてくる神ランキング最上位と同等のエイミー。
もう少し危機感を持って欲しい。
「…………エミエミって確か、エイミー=ナガツキだよね?」
「そうだよシューメルちゃん。でも、それがどうしたの?」
「私が二位になってる。」
え? じゃあ、シューメルやエイミーより強い奴がいるって事?
それはマズい。
この二人より強い存在が向こうにいるってんなら、絶対にこちらへ来ないように対策しないと…………
「一位の名前はエイミー=ナガツキ。魔力値二千万越え。私の倍以上もあるわ。」
さーて、今日のお夕飯は何かなーっと。
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