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最終章 幸せな日々
番外編 第12話 さぐぬtヴぃらヴんみr
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「ねえメメちゃん。聞きたい事があるんだけど?」
『碧殿。どうかしたか?』
目が十個もついている摩訶不思議な生物、名前はメメちゃん。エイミーが飼うとか言って連れて来た異界の神。
訳の分からない邪悪な見た目とは裏腹に、驚く程理性的で知恵も回る。
つい先日私も言い負かされ、不本意ながら飼う事に同意してしまった。
「うん。メメちゃんってさ。向こうの神なんでしょ?」
『うむ。我は間違いなく、さぐぬtヴぃらヴんみrの神だ。』
「そのさぐ何とかって世界はどんな所なのか知りたいんだ。また変なのがこっちに出現しても困るしさ。」
こんなのが大挙して来られでもしたら悪夢だ。
『成る程。ではその辺りを少し語ろうか。』
「うんうん。お願いするよ。」
メメちゃんの世界はかなり歪で残酷で、そして混沌とした世界だった。
姿も多種多様で、手や足が10本以上ある者もいれば、目がお尻についてたり、口と尻が同じ場所についている者、頭のてっぺんから手が一本だけ生えていたりなど、とにかく人間の常識では考えられないような形の者で溢れ返っているそうだ。
その世界の住人は基本的に食う事で存在強度を強め進化していく。そして一定の段階まで至れば進化が止まる。
一定の段階と言っても完全に個体差で、神のレベルに到達するのは極めて稀な事みたい。
単純な時間経過でも存在強度は上がるけど、文化として知人友人を食う事が重視されている為に時間経過で進化していく者はほぼいないという。
会話が可能な知的生命体ばかりが住んでいるその世界では、知的生命体の殆どが挨拶しながら相手を食う。
仲良くなる為に相手を食う。怒っても相手を食う。
食う事が全てと言っても過言ではない世界らしい。
『碧殿が戦った神も例には漏れず、食う事が仲良くなる為の証だと思っていたはずだ。知的生命体として会話も可能であったが、大抵の生物の知性は人間で言う3~5歳前後だ。』
「嫌な世界だね。」
『うむ。我も嫌であった。しかし腹は減る。我は仕方なしにお魚を食べていたのだ。絶叫しながら命乞いするので非常に気分は悪いがやむを得ない。』
「絶叫しながら命乞いする魚なんて良く食べられたね。」
『あの世界でお魚だけは会話可能な知性を獲得出来ていないからな。』
「そかそか。メメちゃんの世界の魚は碌な知性がないから、他の生物よりは食べる事に抵抗が少なかったんだね。」
『碧殿の言う通りだ。』
メメちゃんの説明だと、あちらの魚は飛んだり跳ねたりして陸に上がる。
しかし、陸に上がった後は自力で戻る事が出来ないので、絶叫するという性質を獲得したそうだ。
絶叫すると他の生物が可哀想に思って水場に戻してくれるらしい。
可哀想だと思う心があるなら相手を食べないでよ。
『初めは絶叫するだけだったのだが「死にたくないぃぃぃ!」と叫ぶと他の生物に食べられにくくなるという事を覚え、今では絶叫しながら命乞いをするお魚へと進化を遂げたのだ。』
「なんて嫌な魚…………。」
そんな世界に居たら頭がおかしくなりそうだよ。
『向こうのお魚はどんなに話しかけても「ギャアアアア!」と「死にたくないぃぃぃ!」しか言わん。会話の幅がなさ過ぎて、知性がないとすぐに気付くぞ。』
気付きたくない。というか、そんな魚は見たくないって。
「ん? でも、何でそんな事知ってんの?」
『我はほぼ時間経過でのみ神に至った生物だからだ。約三万年生きている。』
「さ、三万!?」
『うむ。ずっと昔は我も弱かった。食べられたくない故に「死にたくないぃぃぃ!」と良く叫んでは他の生物をやり過ごしたものだ。』
なんて嫌な生を送ってたんだろう。
『我は昔から奴らとソリが合わなかった。会話可能な相手を食べるなど全く理解出来ん。いわゆる価値観の相違という奴だ。しかし、そうやって暮らしていた我はなかなか強くならん。弱いままで奴らを退ける術が必要だったのだ。』
成る程ね。
「それが命乞いだったって事?」
『うむ。奴らは平気で知的生命体を食う癖に、命乞いをすると食べずにいてくれるのだ。』
「へぇ……不思議なもんだね。」
ん? という事はもしかして……。
「メメちゃんが命乞いしている場面を魚に見られた? それで魚が学習した?」
『流石は碧殿。察しが良くて助かる。いつだったか……我がお魚を食べようとしていたまさにその時、我よりも強い奴が「こんにちは。」と言って我にかぶりつこうとしたのだ。』
挨拶で食われるとか本気で嫌過ぎる。
「で、メメちゃんは死にたくないと叫んだ?」
『その通りだ。奴は我を「可哀想だから食べないであげる。」と言ってどこかへ行ってしまったのだが、本当に信じられなかった。』
「そうだね。挨拶がてら相手を食べようとする文化に可哀想という考えが存在すること自体不思議だもん。」
『うむ。そして我が助かったと安堵した瞬間、持っていたお魚が「死にたくないぃぃぃ!」と叫んだのだ。』
うげぇ……。
『我以外に命乞いをする生物など見たことがなかったので、我は驚いてお魚を川に放り投げてしまった。』
誰だって驚くって。
自分だったら気味が悪過ぎて一目散に逃げる自信がある。
『その件があって以来、どこの川へ行ってもお魚が「死にたくないぃぃぃ!」と叫ぶようになった。』
「命乞いできるなら言葉を覚えられるんじゃないの?」
『我もそう思った。しかし何度試してみても、お魚は他の言葉を覚える事は出来なかった。あれは知性というより、生きる為の進化であったのだろう。』
魚が一つでも言葉を発した時点でかなり異端だけどね。
「嫌な世界だね。他には? 神とかその辺を知りたいんだけど。」
『うむ。神とは単に力の強さで決まる。唯一絶対の者ではなく、さぐぬtヴぃらヴんみrには少なくとも千以上は存在している。我は最近神になったばかりだ。』
「そんなにいるの!? エイミーからはたくさんいるなんて聞いてないんだけど!」
『そうか。エイミー殿は人間なので繋がりが薄い可能性はある。よって、詳しくは知らんのだろう。』
「繋がり?が濃いと分かるの?」
『うむ。時々世界からのお知らせが届くぞ。「新たな神が誕生しました」とかな。』
「なにそれ? メメちゃんの世界には意思があるって事?」
『恐らくはな。我の妹はさぐぬtヴぃらヴんみrの美少女ランキング三位に載った事がある。エイミー殿のように大層可愛らしい子でな。加えて言えば、妹も神だ。それも世界からのお知らせで知ったのだ。』
向こうの美少女ランキングかぁ。きっと凄い見た目なんだろうなぁ…………。
てかエイミーに謝れ。
『お知らせがあると便利だぞ。神々の現在地情報まで教えられるので、そこには近づかないように出来る。』
不思議過ぎ。
「まぁ、メメちゃんはそれで生き残ってこれたって事か。」
『うむ。後は……神になると世界からのバックアップを受けるので、魔法知識や能力についての解説が見られるようになる。』
「エイミーの意味不明な魔法ってその知識だったのか。」
体毛が全て抜ける呪いとか、足の裏から毛が生えて痒くなる呪いとかはきっとそれだったんだ。
『自身で開発した魔法もあるそうだが、さぐぬtヴぃらヴんみrのバックアップを受けて得た魔法も大分あるだろうな。』
「エイミーの意味不明な魔法の謎が解けたよ。」
『他には神になると世界間移動で能力を制限されないという特典が付く。』
「は?」
もしかして、世界が危ない!?
『安心すると良い。世界間移動とは言うが、そんな事が出来る奴はほぼいない。我がここに現れる事が出来たのはエイミー殿と繋がっているからだ。』
「繋がり?」
『そうだ。』
要するにその繋がりとやらがあれば、ここに目を付けた神がやって来る可能性があるって事か。
これはレイベルトやエイミーにも言っておかないと。
『エイミー殿が前回倒した神は我のお祖母さんだ。』
なにその展開?
『お祖母さんは常々言っていた。お友達をたくさん食べないと大きくなれないよ、と。』
「友達を食わないでよ。」
『あぁ。我は本当に嫌でな。友達を食う奴があるか、と思ったものだ。』
「とんでもない話だね。でもその話だと、メメちゃんの家族がこっちに来ちゃわない?」
『大丈夫だ。我の家族は妹以外は死別している。』
「ご、ごめん。」
『謝る必要は無い。既に一万年以上も前の話だ。』
悪い事聞いちゃったなぁ。
え? でも待って。
「妹はこっちに来れるって事!?」
『うむ。だが妹は我と似たような価値観を持っているから安心して良い。知的生命体を食べるような事はないぞ。』
全然安心出来ない。
『妹はエイミー殿と同等の力があってな。どうも我より才能があったらしい。』
余計に安心出来ないっ!
早くエイミーに知らせないと!
「碧ちゃーん!」
エイミーの声? きっと今日の仕事が終わったんだ。
「エイミー! 丁度良いところに…………って一緒にいるの誰?」
エイミーが手を振りながらこちらへ近づいて来た。
見た事もない美少女を連れて。
『碧殿。どうかしたか?』
目が十個もついている摩訶不思議な生物、名前はメメちゃん。エイミーが飼うとか言って連れて来た異界の神。
訳の分からない邪悪な見た目とは裏腹に、驚く程理性的で知恵も回る。
つい先日私も言い負かされ、不本意ながら飼う事に同意してしまった。
「うん。メメちゃんってさ。向こうの神なんでしょ?」
『うむ。我は間違いなく、さぐぬtヴぃらヴんみrの神だ。』
「そのさぐ何とかって世界はどんな所なのか知りたいんだ。また変なのがこっちに出現しても困るしさ。」
こんなのが大挙して来られでもしたら悪夢だ。
『成る程。ではその辺りを少し語ろうか。』
「うんうん。お願いするよ。」
メメちゃんの世界はかなり歪で残酷で、そして混沌とした世界だった。
姿も多種多様で、手や足が10本以上ある者もいれば、目がお尻についてたり、口と尻が同じ場所についている者、頭のてっぺんから手が一本だけ生えていたりなど、とにかく人間の常識では考えられないような形の者で溢れ返っているそうだ。
その世界の住人は基本的に食う事で存在強度を強め進化していく。そして一定の段階まで至れば進化が止まる。
一定の段階と言っても完全に個体差で、神のレベルに到達するのは極めて稀な事みたい。
単純な時間経過でも存在強度は上がるけど、文化として知人友人を食う事が重視されている為に時間経過で進化していく者はほぼいないという。
会話が可能な知的生命体ばかりが住んでいるその世界では、知的生命体の殆どが挨拶しながら相手を食う。
仲良くなる為に相手を食う。怒っても相手を食う。
食う事が全てと言っても過言ではない世界らしい。
『碧殿が戦った神も例には漏れず、食う事が仲良くなる為の証だと思っていたはずだ。知的生命体として会話も可能であったが、大抵の生物の知性は人間で言う3~5歳前後だ。』
「嫌な世界だね。」
『うむ。我も嫌であった。しかし腹は減る。我は仕方なしにお魚を食べていたのだ。絶叫しながら命乞いするので非常に気分は悪いがやむを得ない。』
「絶叫しながら命乞いする魚なんて良く食べられたね。」
『あの世界でお魚だけは会話可能な知性を獲得出来ていないからな。』
「そかそか。メメちゃんの世界の魚は碌な知性がないから、他の生物よりは食べる事に抵抗が少なかったんだね。」
『碧殿の言う通りだ。』
メメちゃんの説明だと、あちらの魚は飛んだり跳ねたりして陸に上がる。
しかし、陸に上がった後は自力で戻る事が出来ないので、絶叫するという性質を獲得したそうだ。
絶叫すると他の生物が可哀想に思って水場に戻してくれるらしい。
可哀想だと思う心があるなら相手を食べないでよ。
『初めは絶叫するだけだったのだが「死にたくないぃぃぃ!」と叫ぶと他の生物に食べられにくくなるという事を覚え、今では絶叫しながら命乞いをするお魚へと進化を遂げたのだ。』
「なんて嫌な魚…………。」
そんな世界に居たら頭がおかしくなりそうだよ。
『向こうのお魚はどんなに話しかけても「ギャアアアア!」と「死にたくないぃぃぃ!」しか言わん。会話の幅がなさ過ぎて、知性がないとすぐに気付くぞ。』
気付きたくない。というか、そんな魚は見たくないって。
「ん? でも、何でそんな事知ってんの?」
『我はほぼ時間経過でのみ神に至った生物だからだ。約三万年生きている。』
「さ、三万!?」
『うむ。ずっと昔は我も弱かった。食べられたくない故に「死にたくないぃぃぃ!」と良く叫んでは他の生物をやり過ごしたものだ。』
なんて嫌な生を送ってたんだろう。
『我は昔から奴らとソリが合わなかった。会話可能な相手を食べるなど全く理解出来ん。いわゆる価値観の相違という奴だ。しかし、そうやって暮らしていた我はなかなか強くならん。弱いままで奴らを退ける術が必要だったのだ。』
成る程ね。
「それが命乞いだったって事?」
『うむ。奴らは平気で知的生命体を食う癖に、命乞いをすると食べずにいてくれるのだ。』
「へぇ……不思議なもんだね。」
ん? という事はもしかして……。
「メメちゃんが命乞いしている場面を魚に見られた? それで魚が学習した?」
『流石は碧殿。察しが良くて助かる。いつだったか……我がお魚を食べようとしていたまさにその時、我よりも強い奴が「こんにちは。」と言って我にかぶりつこうとしたのだ。』
挨拶で食われるとか本気で嫌過ぎる。
「で、メメちゃんは死にたくないと叫んだ?」
『その通りだ。奴は我を「可哀想だから食べないであげる。」と言ってどこかへ行ってしまったのだが、本当に信じられなかった。』
「そうだね。挨拶がてら相手を食べようとする文化に可哀想という考えが存在すること自体不思議だもん。」
『うむ。そして我が助かったと安堵した瞬間、持っていたお魚が「死にたくないぃぃぃ!」と叫んだのだ。』
うげぇ……。
『我以外に命乞いをする生物など見たことがなかったので、我は驚いてお魚を川に放り投げてしまった。』
誰だって驚くって。
自分だったら気味が悪過ぎて一目散に逃げる自信がある。
『その件があって以来、どこの川へ行ってもお魚が「死にたくないぃぃぃ!」と叫ぶようになった。』
「命乞いできるなら言葉を覚えられるんじゃないの?」
『我もそう思った。しかし何度試してみても、お魚は他の言葉を覚える事は出来なかった。あれは知性というより、生きる為の進化であったのだろう。』
魚が一つでも言葉を発した時点でかなり異端だけどね。
「嫌な世界だね。他には? 神とかその辺を知りたいんだけど。」
『うむ。神とは単に力の強さで決まる。唯一絶対の者ではなく、さぐぬtヴぃらヴんみrには少なくとも千以上は存在している。我は最近神になったばかりだ。』
「そんなにいるの!? エイミーからはたくさんいるなんて聞いてないんだけど!」
『そうか。エイミー殿は人間なので繋がりが薄い可能性はある。よって、詳しくは知らんのだろう。』
「繋がり?が濃いと分かるの?」
『うむ。時々世界からのお知らせが届くぞ。「新たな神が誕生しました」とかな。』
「なにそれ? メメちゃんの世界には意思があるって事?」
『恐らくはな。我の妹はさぐぬtヴぃらヴんみrの美少女ランキング三位に載った事がある。エイミー殿のように大層可愛らしい子でな。加えて言えば、妹も神だ。それも世界からのお知らせで知ったのだ。』
向こうの美少女ランキングかぁ。きっと凄い見た目なんだろうなぁ…………。
てかエイミーに謝れ。
『お知らせがあると便利だぞ。神々の現在地情報まで教えられるので、そこには近づかないように出来る。』
不思議過ぎ。
「まぁ、メメちゃんはそれで生き残ってこれたって事か。」
『うむ。後は……神になると世界からのバックアップを受けるので、魔法知識や能力についての解説が見られるようになる。』
「エイミーの意味不明な魔法ってその知識だったのか。」
体毛が全て抜ける呪いとか、足の裏から毛が生えて痒くなる呪いとかはきっとそれだったんだ。
『自身で開発した魔法もあるそうだが、さぐぬtヴぃらヴんみrのバックアップを受けて得た魔法も大分あるだろうな。』
「エイミーの意味不明な魔法の謎が解けたよ。」
『他には神になると世界間移動で能力を制限されないという特典が付く。』
「は?」
もしかして、世界が危ない!?
『安心すると良い。世界間移動とは言うが、そんな事が出来る奴はほぼいない。我がここに現れる事が出来たのはエイミー殿と繋がっているからだ。』
「繋がり?」
『そうだ。』
要するにその繋がりとやらがあれば、ここに目を付けた神がやって来る可能性があるって事か。
これはレイベルトやエイミーにも言っておかないと。
『エイミー殿が前回倒した神は我のお祖母さんだ。』
なにその展開?
『お祖母さんは常々言っていた。お友達をたくさん食べないと大きくなれないよ、と。』
「友達を食わないでよ。」
『あぁ。我は本当に嫌でな。友達を食う奴があるか、と思ったものだ。』
「とんでもない話だね。でもその話だと、メメちゃんの家族がこっちに来ちゃわない?」
『大丈夫だ。我の家族は妹以外は死別している。』
「ご、ごめん。」
『謝る必要は無い。既に一万年以上も前の話だ。』
悪い事聞いちゃったなぁ。
え? でも待って。
「妹はこっちに来れるって事!?」
『うむ。だが妹は我と似たような価値観を持っているから安心して良い。知的生命体を食べるような事はないぞ。』
全然安心出来ない。
『妹はエイミー殿と同等の力があってな。どうも我より才能があったらしい。』
余計に安心出来ないっ!
早くエイミーに知らせないと!
「碧ちゃーん!」
エイミーの声? きっと今日の仕事が終わったんだ。
「エイミー! 丁度良いところに…………って一緒にいるの誰?」
エイミーが手を振りながらこちらへ近づいて来た。
見た事もない美少女を連れて。
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