サックスを吹く君のそばで

いとまる

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ーー夏休みの終わりーー

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 8月末、夏休みも終わる頃、尚は部活を終えて帰っていた。すると、後ろから聞き慣れた声がした。


 千鶴「尚ー!おつかれさま!今日は吹奏楽部あったんだね」



 尚「うん、火木の週に2回だけどね。それも今日で終わり。明後日から学校だ」




 千鶴「今年は演奏会はどんな感じ?練習進んでんの?」



 尚かつ「うーん、まだなんとも。。。」



 千鶴「そっか、うまくいくといいね」



 2人で帰るのは久しぶりだ。学校がある日は千鶴が所属しているチア部は終わる時間が違うので一緒になることはない。小さい頃はよく一緒に帰っていたが、今はたまにクラスで話すくらいだ。



 千鶴は学校でも目立つ存在だ。美人でスタイルも良く、はつらつとしていて、性格もいい。尚にとっても話しやすい頼れる存在である。




 千鶴に別れを告げ、家に着いた。カバンとサックスが入ったケースをソファの横に置くと、そのままソファに横になった。




 ーーー疲れた。たった3時間くらいの部活で。冷房も効いてる部屋で通学以外は涼しいのに。自分の体力の無さに引く。。。運動部の人なんて炎天下の中走ったり。。。それも毎日。考えられん。。。。。ーーー


 尚はそのままうとうと眠りについた。



 目が覚めると、1時間くらい寝ていたようだった。昼食も取らず寝てしまったので冷蔵庫を開けた。仕事に行く前に母がチャーハンを作って冷蔵庫に入れてくれている。それを温めて食べ終わると、荷物を持って2階に上がった。



 ベッドに横になって天井を見た。


 10月末に演奏会。11月には文化祭。今年は演奏メンバーに選ばれるだろうか。今年は2年なので、年功序列でいけば入れるが、1年にも上手い人が多い。自分のサックスに自信がない分、自主練習して、なんとかメンバーに入りたいと思っていた。




 9月になって学校が始まると、吹奏楽部も練習時間が長くなって運動部と同じくらいの時間に終わるようになった。体力のない尚は、休み時間は少しでも体力を回復しようと寝ることにしている。それでも昼休みは音楽準備室でサックスの練習に励んでいた。










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