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魔法の授業スタートですっ!

どうやら殿下は追い詰められた様です…。

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 「お久しぶりですね。殿下。すっかり大きくなられて…。」

「う、うん。」

逃げ場がなくなった殿下は壁に追い詰められ、現在冷や汗を流しながら美形スマイルに見つめられている。
前世親友だった腐女子の唯妃ゆきが見たら多分テンションMaxになって暴れまくっている事だろう。

「ほ、ほら、リズをほったらかしにしていていいの?」

あ、話を変えた。魔術師様もまんまとそれに引っかかる。

「そうですね、セインド公爵令嬢。改めて今日からよろしくお願いいたします。」

「ええ。こちらこそよろしくお願いいたします。魔術師様。」

もう一度頭を下げる。

「どうぞ、レヴィ―とお呼び下さい。」

「はい、レヴィ―様。」

お互いにニコニコ笑っているのでものすごくふわふわとした穏やかな雰囲気が流れる。
それに、この部屋にいるのは殿下とレヴィ―様と私。つまり、みんな乙女ゲームに出てくるキャラ(レヴィ―様は国内最強の魔術師として登場する)なので、顔面偏差値が異常に高い。

「まあ、今日は初めから座学もなんですし、まず見てイメージを掴んでみてください。」

はい、と答え、王宮の中庭に出る。
レヴィ―様がもしもの時の為に結界を貼っている間、殿下に話しかけてみた。

「殿下は以前からレヴィ―様と面識がおありだったんですか?」

「うん。昔魔法の基本を習ってた時期があったからね。」

魔法の基本を習っている時にどうやってあそこまで殿下に恐怖を植え付けたのか…。

「では始めますよ。結界の中に入らない様にして見ていてください。」

少し考え込んでいると、レヴィ―様がこちらに呼びかけた。
分かりました、と頷くと、レヴィー様は腕をすっと顔の前に持ち上げ、手のひらを開く。
一気に場の緊張感が増した。
これから国内最強の魔術師の魔法を見るのだ。しっかりと目に焼き付けなければ…!
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