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私が…公爵令嬢ですって!?
どうやら精霊王と面識を作ってしまった様です…。
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「…精霊王、何の様だ。」
「来るのに絶対理由が無くてはいけないのか?」
「お前に限っては理由がないのを承諾してしまっては毎日でも来そうだからな。」
神様は今すぐにでも出て行ってほしそうな顔をしているが、対してもう一人の方はとても嬉しそうだ。
「あ、あの…。」
私が忘れられている気がしたので思い切って声をかけてみる。
「ああ、俺は精霊王 ロザーニアだ。よろしくな、リズ。」
「えっ、あ、はい…。」
神様が低い声でおい、という。精霊王様は何がいけないのかわかっていない様子だ。
「恐れながら申し上げます精霊王様。わたくしが生まれ育った国、ユーネリアでは愛称で呼び合うのは親しい間柄なのが一般的。初対面で呼ぶことはあまりないのです。」
なるほど、と精霊王様は頷く。そのまましばらく考え、良い案がおもいついたように頭を上げると精霊王様は言った。
「ならばそなたも私のことを愛称で呼べばよい。それでWin‐Winだろう?」
「いえ、そういうことでは無くて…。」
受け取り方を間違えた精霊王様の言葉に頭を抱える。
「はあ…。リズリ。精霊王は一度言い出したら絶対に引かない。すまないがこいつの言うとおりにしてやってくれ。」
まさか神様が賛成するなんて。
驚きを隠しきれずに神様を見つめる私の前に、ひょこっと精霊王様が顔を出す。
「リーズ―?」
精霊王様は目を輝かせる。
「ロ、ロズ…。」
せいれ…ロズはそう呼ぶととても満足そうだ。
「リズリ、よくやった。」
神様が私の肩をポンッと叩く。
私も本当に良く頑張ったと思います…。
「来るのに絶対理由が無くてはいけないのか?」
「お前に限っては理由がないのを承諾してしまっては毎日でも来そうだからな。」
神様は今すぐにでも出て行ってほしそうな顔をしているが、対してもう一人の方はとても嬉しそうだ。
「あ、あの…。」
私が忘れられている気がしたので思い切って声をかけてみる。
「ああ、俺は精霊王 ロザーニアだ。よろしくな、リズ。」
「えっ、あ、はい…。」
神様が低い声でおい、という。精霊王様は何がいけないのかわかっていない様子だ。
「恐れながら申し上げます精霊王様。わたくしが生まれ育った国、ユーネリアでは愛称で呼び合うのは親しい間柄なのが一般的。初対面で呼ぶことはあまりないのです。」
なるほど、と精霊王様は頷く。そのまましばらく考え、良い案がおもいついたように頭を上げると精霊王様は言った。
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「はあ…。リズリ。精霊王は一度言い出したら絶対に引かない。すまないがこいつの言うとおりにしてやってくれ。」
まさか神様が賛成するなんて。
驚きを隠しきれずに神様を見つめる私の前に、ひょこっと精霊王様が顔を出す。
「リーズ―?」
精霊王様は目を輝かせる。
「ロ、ロズ…。」
せいれ…ロズはそう呼ぶととても満足そうだ。
「リズリ、よくやった。」
神様が私の肩をポンッと叩く。
私も本当に良く頑張ったと思います…。
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