美形しかいない乙女ゲームの中の悪役令嬢に転生してしまったのですが誰か助けてください…。

桜叶

文字の大きさ
上 下
10 / 23
私が…公爵令嬢ですって!?

どうやら精霊王と面識を作ってしまった様です…。

しおりを挟む
 「…精霊王、何の様だ。」

「来るのに絶対理由が無くてはいけないのか?」

「お前に限っては理由がないのを承諾してしまっては毎日でも来そうだからな。」

神様は今すぐにでも出て行ってほしそうな顔をしているが、対してもう一人の方はとても嬉しそうだ。

「あ、あの…。」

私が忘れられている気がしたので思い切って声をかけてみる。

「ああ、俺は精霊王 ロザーニアだ。よろしくな、リズ。」

「えっ、あ、はい…。」

神様が低い声でおい、という。精霊王様は何がいけないのかわかっていない様子だ。

「恐れながら申し上げます精霊王様。わたくしが生まれ育った国、ユーネリアでは愛称で呼び合うのは親しい間柄なのが一般的。初対面で呼ぶことはあまりないのです。」

なるほど、と精霊王様は頷く。そのまましばらく考え、良い案がおもいついたように頭を上げると精霊王様は言った。

「ならばそなたも私のことを愛称で呼べばよい。それでWin‐Winだろう?」

「いえ、そういうことでは無くて…。」

受け取り方を間違えた精霊王様の言葉に頭を抱える。

「はあ…。リズリ。精霊王は一度言い出したら絶対に引かない。すまないがこいつの言うとおりにしてやってくれ。」

まさか神様が賛成するなんて。
驚きを隠しきれずに神様を見つめる私の前に、ひょこっと精霊王様が顔を出す。

「リーズ―?」

精霊王様は目を輝かせる。

「ロ、ロズ…。」

せいれ…ロズはそう呼ぶととても満足そうだ。

「リズリ、よくやった。」

神様が私の肩をポンッと叩く。
私も本当に良く頑張ったと思います…。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢

岡暁舟
恋愛
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢マリアは、それでも婚約者を憎むことはなかった。なぜか? 「すまない、マリア。ソフィアを正式な妻として迎え入れることにしたんだ」 「どうぞどうぞ。私は何も気にしませんから……」 マリアは妹のソフィアを祝福した。だが当然、不気味な未来の陰が少しずつ歩み寄っていた。

魅了だったら良かったのに

豆狸
ファンタジー
「だったらなにか変わるんですか?」

私は、忠告を致しましたよ?

柚木ゆず
ファンタジー
 ある日の、放課後のことでした。王立リザエンドワール学院に籍を置く私マリエスは、生徒会長を務められているジュリアルス侯爵令嬢ロマーヌ様に呼び出されました。 「生徒会の仲間である貴方様に、婚約祝いをお渡したくてこうしておりますの」  ロマーヌ様はそのように仰られていますが、そちらは嘘ですよね? 私は常に最愛の方に護っていただいているので、貴方様には悪意があると気付けるのですよ。  ロマーヌ様。まだ間に合います。  今なら、引き返せますよ?

【コミカライズ2月28日引き下げ予定】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。

氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。 私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。 「でも、白い結婚だったのよね……」 奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。 全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。 一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。 断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。

メインをはれない私は、普通に令嬢やってます

かぜかおる
ファンタジー
ヒロインが引き取られてきたことで、自分がラノベの悪役令嬢だったことに気が付いたシルヴェール けど、メインをはれるだけの実力はないや・・・ だから、この世界での普通の令嬢になります! ↑本文と大分テンションの違う説明になってます・・・

溺愛されていると信じておりました──が。もう、どうでもいいです。

ふまさ
恋愛
 いつものように屋敷まで迎えにきてくれた、幼馴染みであり、婚約者でもある伯爵令息──ミックに、フィオナが微笑む。 「おはよう、ミック。毎朝迎えに来なくても、学園ですぐに会えるのに」 「駄目だよ。もし学園に向かう途中できみに何かあったら、ぼくは悔やんでも悔やみきれない。傍にいれば、いつでも守ってあげられるからね」  ミックがフィオナを抱き締める。それはそれは、愛おしそうに。その様子に、フィオナの両親が見守るように穏やかに笑う。  ──対して。  傍に控える使用人たちに、笑顔はなかった。

気絶した婚約者を置き去りにする男の踏み台になんてならない!

ひづき
恋愛
ヒロインにタックルされて気絶した。しかも婚約者は気絶した私を放置してヒロインと共に去りやがった。 え、コイツらを幸せにする為に私が悪役令嬢!?やってられるか!! それより気絶した私を運んでくれた恩人は誰だろう?

すべてを思い出したのが、王太子と結婚した後でした

珠宮さくら
恋愛
ペチュニアが、乙女ゲームの世界に転生したと気づいた時には、すべてが終わっていた。 色々と始まらなさ過ぎて、同じ名前の令嬢が騒ぐのを見聞きして、ようやく思い出した時には王太子と結婚した後。 バグったせいか、ヒロインがヒロインらしくなかったせいか。ゲーム通りに何一ついかなかったが、ペチュニアは前世では出来なかったことをこの世界で満喫することになる。 ※全4話。

処理中です...