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17.シャコの悲鳴
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月ノ輪邸のダイニングに移動すると、食卓に物凄い品数が並んでいた。
「食べれる?お正月だしちょっとご馳走。それに栄養をつけた方がいいのかなあと思って」
にしても、揚げ物やら鰻の蒲焼や鳥の丸焼きなんかは、常識的に病人食としては無理だろう。
この人の言う薬膳というのは、多分、引き算ではないんだな、と湊人は確信した。
「・・・ちょっと、た、食べれません・・・」
「そう?じゃ、お粥と、食べれるのだけ食べてみて」
それから、正月だし蟹が食べたくなったと言って、今度は中華鍋で物凄い火力で蟹を炒め始めた。
一般の家ではそう見ないような火柱が上がって、火事になるのではとヒヤヒヤする。
食卓につくと、それぞれが自分のペースで食べ始めた。
タンタンは好物のエビ、スープはパン粥と鴨のローストを貰ったらしく嬉しそうに食べていた。
「・・・やっぱりこの鍋、置いておこうかな。鉄鍋持って、行ったり来たりとか変よね・・・」
置いといたら?と青磁が返事をした。
「中華鍋なんかとは違くてさ。ほら、でっかいなんとかって鉄兜みたいなフランス製の鍋。あれ、いろんな色に塗って、日本の女子にだいぶ売って儲けた会社のさ」
「あー、可愛いわね、あれ。・・・まあ、持ってませんけど」
「ああいうの持って飯作りに来られたりすると若干引くよね」
「うわあ、具体的。それって経験?・・・自慢?健気な女心分からないなんて最低」
ねえ、と虹子に同意を求められる。
「・・・普通、嬉しいんじゃないですか?・・・鉄鍋だって相当変ですよ?」
どっちかと言ったら、鉄鍋の方が引く。
「だって、私。これしか持ってないもの。中華鍋ってすごいんだから、洗う、焼く、炒める、揚げる、煮る、蒸す、全部出来るの。・・・ここんち、昔から鍋もないのよ?」
「昔って・・・?」
「ああ、私ね、小さい頃、ここの家で生活させてもらってた時期があるの。ここ、昔は小児科の他に産婦人科もあってね。私、ここで産まれてね」
亡き青磁の母と虹子の母が親友だったのだ。
「うち、パパが転勤多くて。今で言う完全ワンオペになっちゃって。ママは仕事してたしね。その上、私、虚弱児で。今はあんまり聞かないけど自家中毒でしょっちゅう吐いたり、喘息だ蕁麻疹だ盲腸だって。その上、家族も学校も誰もなってないのに、県内でたった一人、唯一のO-15ナントカとかにかかっちゃうし。お医者さんにも学校の先生にも保健所の人にも何拾い食いしたんだってすごい聞かれたり・・・。そんなだから、うちの親、スキルはある二人だったんだけど、キャパがパンクして家庭崩壊しそうになったのね。で、もうここにしばらく置いて行けって青磁のママが言ってくれてね。うちは助けられました」
湊人はその話を呆然として聞いていた。
「そうそう。でもだからと言って、ウチの母ちゃんは診察は出来るし薬も出せるけど、育児が得意なわけじゃないからね。姉は我が道を行くタイプだし。父ちゃんと俺で虹子の世話してたんだから」
なんと変な昔話、と湊人は呆れていた。
「その当時から、鍋はなかったよね?」
「うーん、ちっこいフライパンはあったような気はするけど・・・。そもそも料理大っ嫌いだからね、うちの母ちゃん。だからうちに鍋があった事はないな」
そんなの、ただ鍋を買えばいい話だろう、と湊人は呆れた。
「・・・鍋、買えばいいんじゃないんですか・・・?」
「やだ。めんどくさい。・・・ほら、高階君、蟹は食っとけ、正月なんだから」
青磁が蟹に夢中でかじりついていた。
「・・・はぁ・・・」
風邪の為はっきりしない味覚だったが、何やら香辛料で炒められた蟹はパンチが効いていて美味だった。
「蟹食べたら、その黒糖の生姜湯飲んでね。蟹って体冷えるから」
また足し算だな、と湊人は笑った。
「・・・なんか、シャコも食べたくなって来た・・・炒めちゃおうかな・・・」
車庫?と湊人は疑問に思った。
「蝦蛄知らない?結構見た事ない人いるのよね!見る?」
と虹子は嬉しそうに冷蔵庫からボウルを出して来てテーブルに置いた。
どれどれ、と覗き込むと、エビというよりムカデに近いようなものが何匹も蠢いていた。
湊人はあまりの気色悪さに悲鳴を上げた。
「ウワァァ・・・!?な、なんですかこれ!?でっかい虫?!」
「うん。なんかやっぱり甲殻類って昆虫っぽいよね。節足動物だから。知ってる?そのタラバガニもね、カニよりは、ヤドカリの仲間らしいの」
「・・・ええええ・・・ヤドカリとかザリガニとかちょっと・・・」
はっきり言うと苦手である。
「あら、ザリガニも美味しいのよ。茹でて食べると最高。30匹くらい食べちゃう。あとね、カエルとか食べたことある?カエルの脂肪ってクニュクニュしてるんだけど、それだけ集めたデザートがあるんだけどね。これが美容にいいらしいのよ・・・」
「・・・カ、カエルの、脂肪ですか・・・?」
虹子はその後も、薬効がある珍味の話をしていたが、湊人からしたらゲテモノの罰ゲームにしか聞こえない。
・・・・うん、やっぱりこういう女、嫌かも。
スープとタンタンが、テーブルの上のボウルの中身をじっと見ていた。
シャコを見ていると、狩猟本能が騒ぐらしい。
挑戦したいサイズ感なのだろう。
ついに手を出しひっくり返してしまった。
「・・・あ、逃げた」
「えっ・・・うわっ・・・!」
冷蔵庫から出されて室温に慣れて元気になったのか、シャコ達が水を垂らしながらシャカシャカとテーブルを這い回り、湊人はあまりの恐怖に固まった。
虹子は、素手で何匹か捕まえると、猫達が捕まえてはしゃいでいるのにも手を伸ばした。
「バラバラになっちゃう!茹でてあげるから一回返して!」と取り合いしている。
青磁がテーブルの皿の間に隠れながらウゴウゴ逃走していたシャコを持っていた箸で器用に何匹か摘むと、またボウルに返した。
「・・・す、すごいっすね・・・」
「俺、大豆どころか小豆も箸で摘むの得意だからね」
いや、そこじゃなくて、と湊人は苦笑いした。
「活きがいい事!やっぱり新鮮なうちに食べちゃおう」
虹子はシャコを戻したボウルを持ってキッチンに向かうと改めて鉄鍋を握った。
また火柱が上がる。
「あっ!?」
「・・・な、なんですか?」
「シャコがキュッって全員悲鳴を上げた!やっぱり熱かったみたい!醤油しみるしね!」
そう言って嬉しそうにシャコを痛めつけ、ではなく炒めている。
猟奇的な・・・。
・・・うん、やっぱり。
こういうちょっと特殊なタイプの女は、特殊部隊の男じゃないと無理だろう。
こんな日常はとっても困る。はっきり言えば願い下げだ。
全く、高熱で見るおかしな悪夢みたいな一幕であった。
この人、毎日この調子なのか。
その様子を青磁は面白そうに笑っていた。
「・・・ほらね、君にあれは無理だろう」
そう言われて、湊人は真顔で頷いた。
「食べれる?お正月だしちょっとご馳走。それに栄養をつけた方がいいのかなあと思って」
にしても、揚げ物やら鰻の蒲焼や鳥の丸焼きなんかは、常識的に病人食としては無理だろう。
この人の言う薬膳というのは、多分、引き算ではないんだな、と湊人は確信した。
「・・・ちょっと、た、食べれません・・・」
「そう?じゃ、お粥と、食べれるのだけ食べてみて」
それから、正月だし蟹が食べたくなったと言って、今度は中華鍋で物凄い火力で蟹を炒め始めた。
一般の家ではそう見ないような火柱が上がって、火事になるのではとヒヤヒヤする。
食卓につくと、それぞれが自分のペースで食べ始めた。
タンタンは好物のエビ、スープはパン粥と鴨のローストを貰ったらしく嬉しそうに食べていた。
「・・・やっぱりこの鍋、置いておこうかな。鉄鍋持って、行ったり来たりとか変よね・・・」
置いといたら?と青磁が返事をした。
「中華鍋なんかとは違くてさ。ほら、でっかいなんとかって鉄兜みたいなフランス製の鍋。あれ、いろんな色に塗って、日本の女子にだいぶ売って儲けた会社のさ」
「あー、可愛いわね、あれ。・・・まあ、持ってませんけど」
「ああいうの持って飯作りに来られたりすると若干引くよね」
「うわあ、具体的。それって経験?・・・自慢?健気な女心分からないなんて最低」
ねえ、と虹子に同意を求められる。
「・・・普通、嬉しいんじゃないですか?・・・鉄鍋だって相当変ですよ?」
どっちかと言ったら、鉄鍋の方が引く。
「だって、私。これしか持ってないもの。中華鍋ってすごいんだから、洗う、焼く、炒める、揚げる、煮る、蒸す、全部出来るの。・・・ここんち、昔から鍋もないのよ?」
「昔って・・・?」
「ああ、私ね、小さい頃、ここの家で生活させてもらってた時期があるの。ここ、昔は小児科の他に産婦人科もあってね。私、ここで産まれてね」
亡き青磁の母と虹子の母が親友だったのだ。
「うち、パパが転勤多くて。今で言う完全ワンオペになっちゃって。ママは仕事してたしね。その上、私、虚弱児で。今はあんまり聞かないけど自家中毒でしょっちゅう吐いたり、喘息だ蕁麻疹だ盲腸だって。その上、家族も学校も誰もなってないのに、県内でたった一人、唯一のO-15ナントカとかにかかっちゃうし。お医者さんにも学校の先生にも保健所の人にも何拾い食いしたんだってすごい聞かれたり・・・。そんなだから、うちの親、スキルはある二人だったんだけど、キャパがパンクして家庭崩壊しそうになったのね。で、もうここにしばらく置いて行けって青磁のママが言ってくれてね。うちは助けられました」
湊人はその話を呆然として聞いていた。
「そうそう。でもだからと言って、ウチの母ちゃんは診察は出来るし薬も出せるけど、育児が得意なわけじゃないからね。姉は我が道を行くタイプだし。父ちゃんと俺で虹子の世話してたんだから」
なんと変な昔話、と湊人は呆れていた。
「その当時から、鍋はなかったよね?」
「うーん、ちっこいフライパンはあったような気はするけど・・・。そもそも料理大っ嫌いだからね、うちの母ちゃん。だからうちに鍋があった事はないな」
そんなの、ただ鍋を買えばいい話だろう、と湊人は呆れた。
「・・・鍋、買えばいいんじゃないんですか・・・?」
「やだ。めんどくさい。・・・ほら、高階君、蟹は食っとけ、正月なんだから」
青磁が蟹に夢中でかじりついていた。
「・・・はぁ・・・」
風邪の為はっきりしない味覚だったが、何やら香辛料で炒められた蟹はパンチが効いていて美味だった。
「蟹食べたら、その黒糖の生姜湯飲んでね。蟹って体冷えるから」
また足し算だな、と湊人は笑った。
「・・・なんか、シャコも食べたくなって来た・・・炒めちゃおうかな・・・」
車庫?と湊人は疑問に思った。
「蝦蛄知らない?結構見た事ない人いるのよね!見る?」
と虹子は嬉しそうに冷蔵庫からボウルを出して来てテーブルに置いた。
どれどれ、と覗き込むと、エビというよりムカデに近いようなものが何匹も蠢いていた。
湊人はあまりの気色悪さに悲鳴を上げた。
「ウワァァ・・・!?な、なんですかこれ!?でっかい虫?!」
「うん。なんかやっぱり甲殻類って昆虫っぽいよね。節足動物だから。知ってる?そのタラバガニもね、カニよりは、ヤドカリの仲間らしいの」
「・・・ええええ・・・ヤドカリとかザリガニとかちょっと・・・」
はっきり言うと苦手である。
「あら、ザリガニも美味しいのよ。茹でて食べると最高。30匹くらい食べちゃう。あとね、カエルとか食べたことある?カエルの脂肪ってクニュクニュしてるんだけど、それだけ集めたデザートがあるんだけどね。これが美容にいいらしいのよ・・・」
「・・・カ、カエルの、脂肪ですか・・・?」
虹子はその後も、薬効がある珍味の話をしていたが、湊人からしたらゲテモノの罰ゲームにしか聞こえない。
・・・・うん、やっぱりこういう女、嫌かも。
スープとタンタンが、テーブルの上のボウルの中身をじっと見ていた。
シャコを見ていると、狩猟本能が騒ぐらしい。
挑戦したいサイズ感なのだろう。
ついに手を出しひっくり返してしまった。
「・・・あ、逃げた」
「えっ・・・うわっ・・・!」
冷蔵庫から出されて室温に慣れて元気になったのか、シャコ達が水を垂らしながらシャカシャカとテーブルを這い回り、湊人はあまりの恐怖に固まった。
虹子は、素手で何匹か捕まえると、猫達が捕まえてはしゃいでいるのにも手を伸ばした。
「バラバラになっちゃう!茹でてあげるから一回返して!」と取り合いしている。
青磁がテーブルの皿の間に隠れながらウゴウゴ逃走していたシャコを持っていた箸で器用に何匹か摘むと、またボウルに返した。
「・・・す、すごいっすね・・・」
「俺、大豆どころか小豆も箸で摘むの得意だからね」
いや、そこじゃなくて、と湊人は苦笑いした。
「活きがいい事!やっぱり新鮮なうちに食べちゃおう」
虹子はシャコを戻したボウルを持ってキッチンに向かうと改めて鉄鍋を握った。
また火柱が上がる。
「あっ!?」
「・・・な、なんですか?」
「シャコがキュッって全員悲鳴を上げた!やっぱり熱かったみたい!醤油しみるしね!」
そう言って嬉しそうにシャコを痛めつけ、ではなく炒めている。
猟奇的な・・・。
・・・うん、やっぱり。
こういうちょっと特殊なタイプの女は、特殊部隊の男じゃないと無理だろう。
こんな日常はとっても困る。はっきり言えば願い下げだ。
全く、高熱で見るおかしな悪夢みたいな一幕であった。
この人、毎日この調子なのか。
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