16 / 50
16.少年よ、進路を語れ
しおりを挟む
早速、ラーメン屋である。
「おー、ここだよ。ネットですげーうまいって!」
東海林、高橋を含むクラスメイト5人で、学校帰りに四十分かけてラーメン屋まで遠征に来た。
そしてこれから二十分並ぶのだ。
こいつら。こんな元気あるのなら、部活にでも入ればいいのに・・・。
環は並んだだけですでにくたびれ果ててしまった。
「とんこつ醤油ベースなんだけど、自分で辛さとかトッピング決められるんだ。丼も、自分の好きなやつ選べて」
「・・・へー、こだわりマスターのいる喫茶店みたいだね」
「俺、チャーシューとうずら追加だな!」
「俺、全部倍盛りだな!」
しかし今まで、まともにこういうラーメン専門店にあまり来たことはないので知らなかったが、ラーメンというのはなかなかいい値段だ。
全部盛りにしたら千二百円で、倍盛りにしたら二千円くらいになるではないか。
ちょっとしたランチが食べれる。
この丼一杯に、二千円近く払うのか。
「高久は?」
「えーと、じゃあ、これ。辛さ5倍で」
「ご、5倍かよ?、高久、やめろよ!ここの辛いぞー」
「平気平気。辛いの好きだから」
事実である。甘いものも大好きだが、辛いものもお酒も大好きだ。
「マジかよー。お前、カラムーチョも食えないじゃん」
「・・・好きになったんだよ、最近・・・」
そうこうしているうちに、目の前に丼が運ばれてきた。
スープが吐血したかのように真っ赤。
「うわっ。すでに湯気が目にしみる・・・っ」
東海林がおしぼりで眼鏡の下の目元を抑えた。
「あれ?酢は?・・・すいませーん、酢あります?」
「うち、酢はテーブルに置いてないんだよ!これ使って!」
店の主人がカウンターを指差した。
「あ、はーい」
環はカウンターにあった2リットルはあるだろう業務用の酢を丼から溢れんばかりに注いだ。
「何やってんだ、お前・・・。うっわ・・・すっぱくっせぇ・・・」
私は、ラーメンには酢なのよ。
男って酢のもの嫌いよね。だからバカなのよ。とよく実家の母が言っていた。
彼女は看護師であるが、医学的根拠は全くない。
ラーメンのスープは飲まない主義の環だったが、半分飲んだ所で餃子とライスも注文し、全部スープに入れて食べた。
「はー、すっげーうまかった・・・・」
感動的なうまさであった。
確かに、二千円の価値はある。
「だろー。すっげーな高久。いきなり辛いの食えるようになったんだなあ」
「え、うん。・・・いや、こういうとこのラーメンて、やっぱうまいんだね・・・」
今まで、ラーメン一杯に並んで食べるなんてバカバカしいと思ってたけど。なんという満足感だろう。
「うん、また来ような。俺今度は全部盛りにするわ」
店の主人とスマホで画像も撮り、SNSのフォローも約束して店を出た。
「あのさあ・・・。皆、進路とかって、もう決めてるよね・・・」
心配になっていて、帰り道、歩きながら環は訪ねた。
「なに、突然、進路ぉ?」
高橋が、コンビニで買ったアイスを食べていた手を止めた。
「いや、突然でもないんだけど・・・!?」
四月にも、夏休み前にも言ってるんだけどね、先生・・・。
皆、聞いてなかったのかな。
「ま、俺は留学するじゃん」
「はあっ!?えええっ!?聞いてないよねっ?」
面談の時に、そんなこと少しも言われたことはない。
「言ったじゃん。つうか、高久、知ってんじゃん。高橋んち、高校卒業したら、皆、一人でどっか留学しなきゃなんないんだぜ。武者修行的な。メンドクセーよなあー」
「だよなあー。俺、何年も駅前の語学スクール行ってんの。あとは、自分で部屋探して。あと学校決めて。俺、ご飯炊きと、カレーと焼きそばは作れるんだけどさ、おかずっつうか、そういうのがまだ無理なんだよ」
自分の次の進路について、着々と準備を進めているようだ。
そうか。高橋、そうなのか・・・。
「えっと、東海林は・・・もちろん医大・・・?」
彼は特進組のB組と比べても遜色ない成績。
父親も医師であるし、彼の人生の進路は概ね決まっているものだろう。
「いやー、俺、やっぱJRにするわ」
「はあ?」
「東海林はてっちゃんだもんなあー」
「ほんとは高校卒業して就職したいんだけどさ。早いうちから現場出たいんだよねえ。なあなあ就職活動ってどうしたらいいと思う?」
「まあ、普通にエントリーシートをダウンロードして、応募する形だと思うけど・・・」
「面接とかはどうしたらいいんだろう。すごい苦手なんだよなあ。鉄道の話なら何時間でもできるんだけど」
「いやあ・・・面接官も受験者もそういうのばっかりだと思うよ。その、鉄道の話して来ればいいんじゃないの・・・?」
「そっか。そうかなあー」
しかし。知らなかった。
教師として、担任として情けない。
「それ、一回目の進路調査の面談の時に、言ってないよね?」
「キンタマに?」
しかし、何度聞いてもショックなあだ名だ。
「・・・いや、うん、・・そう、金沢先生にね・・・」
「言ってねえよおー!」
「なんで?!なんで言わないの?!」
先生、そんなに頼りないかい?!
「だって絶対、余計な心配するじゃん?あいつ真面目だからさあ。私も不動産屋までついてくとか、留学先の大学まで行って学長に頭下げに行くとか言うに決まってるって」
「だよなあ。絶対、JRに、受かるにはどうしたらいいかとかお菓子持って会社に聞きに行っちまうよなあ」
・・・・・見透かされている。ああ、やるわ、私・・・。
環はがっくりとうなだれた。
「お。どうした。つうか、高久もさ、いろいろ考えてナーバスになってんだろーけど。お前は仕方ないよ」
「だよなあ。俺だって、二十歳まで生きれないとか言われててさ。進路考えろって言われたら、困るよなあ・・・。ヤケになんないだけ、すげえと思うよ」
環は、驚いて黙り込んだ。
「だよな、お前、最近なんかお利口だしさ」
「うんうん。服もさ。前は、へんちくりんな服着てたけど、今は割にフツーだし。・・・ごめんな、今だから言うけどさ、あれ、俺、すっげえダセーと思ってたんだ・・・」
東海林や高橋と駅で別れると、環は、一人、トボトボと高久邸までの道のりを歩いていた。
周囲はすっかり暗くなっていた。
高久は二十歳まで生きれないと言われていたのか。治ったというのは、あれ、嘘か。
高久に問い詰めても、きっと詳しくは話さないだろう。
早いうちに、主治医に会う必要がある。
父親に聞くか。兄の方がいいのか。
それとも、子供の時から一緒に居る、しなのさんに聞いてみようか。
彼女は、高久の一番近くにいるのは間違いないし、高久の体調も大体把握している様子だった。それが一番自然かもしれない。
環は、インターホンを押した。
しばらく時間を置いてから、ドアが開いた。
「いっちゃん、おかえりなさい・・・」
というなり、ずるずる座り込んでしまう。
驚いて環は駆け寄った。
「しなのさん、どうしたんですか?!どこか痛いんですか?」
「屈んだら腰が痛くなって・・。床のものを拾おうとしただけなんだけど・・・」
「え、ギックリ腰かな・・・。ああ、無理しちゃダメですよ」
顔色が悪い。唇も乾いて、ぐったりしていた。かなり脱水もしているようだ。
足を見てみると、長時間同じ姿勢でいたせいで、うっ血して、むくんでいる。体も冷たかった。
「タクシー・・・よりも、救急車呼びます!」
「ええっ?!ご近所にご迷惑がかかるから・・・。夜間診療に私、自分で行ってみるから」
「この時間なら渋滞してるし、タクシーで夜間診療より、救急で探して貰った方が早いです。夜間診療に整形外科の先生が居ない確率の方が高いですよ。それに、ブロック注射くらいじゃ、治らないかも・・・」
環はスマホを取り出して救急車を依頼した。
しなのには、椎間板ヘルニアで入院、退院は未定。という診断が下った。
「おー、ここだよ。ネットですげーうまいって!」
東海林、高橋を含むクラスメイト5人で、学校帰りに四十分かけてラーメン屋まで遠征に来た。
そしてこれから二十分並ぶのだ。
こいつら。こんな元気あるのなら、部活にでも入ればいいのに・・・。
環は並んだだけですでにくたびれ果ててしまった。
「とんこつ醤油ベースなんだけど、自分で辛さとかトッピング決められるんだ。丼も、自分の好きなやつ選べて」
「・・・へー、こだわりマスターのいる喫茶店みたいだね」
「俺、チャーシューとうずら追加だな!」
「俺、全部倍盛りだな!」
しかし今まで、まともにこういうラーメン専門店にあまり来たことはないので知らなかったが、ラーメンというのはなかなかいい値段だ。
全部盛りにしたら千二百円で、倍盛りにしたら二千円くらいになるではないか。
ちょっとしたランチが食べれる。
この丼一杯に、二千円近く払うのか。
「高久は?」
「えーと、じゃあ、これ。辛さ5倍で」
「ご、5倍かよ?、高久、やめろよ!ここの辛いぞー」
「平気平気。辛いの好きだから」
事実である。甘いものも大好きだが、辛いものもお酒も大好きだ。
「マジかよー。お前、カラムーチョも食えないじゃん」
「・・・好きになったんだよ、最近・・・」
そうこうしているうちに、目の前に丼が運ばれてきた。
スープが吐血したかのように真っ赤。
「うわっ。すでに湯気が目にしみる・・・っ」
東海林がおしぼりで眼鏡の下の目元を抑えた。
「あれ?酢は?・・・すいませーん、酢あります?」
「うち、酢はテーブルに置いてないんだよ!これ使って!」
店の主人がカウンターを指差した。
「あ、はーい」
環はカウンターにあった2リットルはあるだろう業務用の酢を丼から溢れんばかりに注いだ。
「何やってんだ、お前・・・。うっわ・・・すっぱくっせぇ・・・」
私は、ラーメンには酢なのよ。
男って酢のもの嫌いよね。だからバカなのよ。とよく実家の母が言っていた。
彼女は看護師であるが、医学的根拠は全くない。
ラーメンのスープは飲まない主義の環だったが、半分飲んだ所で餃子とライスも注文し、全部スープに入れて食べた。
「はー、すっげーうまかった・・・・」
感動的なうまさであった。
確かに、二千円の価値はある。
「だろー。すっげーな高久。いきなり辛いの食えるようになったんだなあ」
「え、うん。・・・いや、こういうとこのラーメンて、やっぱうまいんだね・・・」
今まで、ラーメン一杯に並んで食べるなんてバカバカしいと思ってたけど。なんという満足感だろう。
「うん、また来ような。俺今度は全部盛りにするわ」
店の主人とスマホで画像も撮り、SNSのフォローも約束して店を出た。
「あのさあ・・・。皆、進路とかって、もう決めてるよね・・・」
心配になっていて、帰り道、歩きながら環は訪ねた。
「なに、突然、進路ぉ?」
高橋が、コンビニで買ったアイスを食べていた手を止めた。
「いや、突然でもないんだけど・・・!?」
四月にも、夏休み前にも言ってるんだけどね、先生・・・。
皆、聞いてなかったのかな。
「ま、俺は留学するじゃん」
「はあっ!?えええっ!?聞いてないよねっ?」
面談の時に、そんなこと少しも言われたことはない。
「言ったじゃん。つうか、高久、知ってんじゃん。高橋んち、高校卒業したら、皆、一人でどっか留学しなきゃなんないんだぜ。武者修行的な。メンドクセーよなあー」
「だよなあー。俺、何年も駅前の語学スクール行ってんの。あとは、自分で部屋探して。あと学校決めて。俺、ご飯炊きと、カレーと焼きそばは作れるんだけどさ、おかずっつうか、そういうのがまだ無理なんだよ」
自分の次の進路について、着々と準備を進めているようだ。
そうか。高橋、そうなのか・・・。
「えっと、東海林は・・・もちろん医大・・・?」
彼は特進組のB組と比べても遜色ない成績。
父親も医師であるし、彼の人生の進路は概ね決まっているものだろう。
「いやー、俺、やっぱJRにするわ」
「はあ?」
「東海林はてっちゃんだもんなあー」
「ほんとは高校卒業して就職したいんだけどさ。早いうちから現場出たいんだよねえ。なあなあ就職活動ってどうしたらいいと思う?」
「まあ、普通にエントリーシートをダウンロードして、応募する形だと思うけど・・・」
「面接とかはどうしたらいいんだろう。すごい苦手なんだよなあ。鉄道の話なら何時間でもできるんだけど」
「いやあ・・・面接官も受験者もそういうのばっかりだと思うよ。その、鉄道の話して来ればいいんじゃないの・・・?」
「そっか。そうかなあー」
しかし。知らなかった。
教師として、担任として情けない。
「それ、一回目の進路調査の面談の時に、言ってないよね?」
「キンタマに?」
しかし、何度聞いてもショックなあだ名だ。
「・・・いや、うん、・・そう、金沢先生にね・・・」
「言ってねえよおー!」
「なんで?!なんで言わないの?!」
先生、そんなに頼りないかい?!
「だって絶対、余計な心配するじゃん?あいつ真面目だからさあ。私も不動産屋までついてくとか、留学先の大学まで行って学長に頭下げに行くとか言うに決まってるって」
「だよなあ。絶対、JRに、受かるにはどうしたらいいかとかお菓子持って会社に聞きに行っちまうよなあ」
・・・・・見透かされている。ああ、やるわ、私・・・。
環はがっくりとうなだれた。
「お。どうした。つうか、高久もさ、いろいろ考えてナーバスになってんだろーけど。お前は仕方ないよ」
「だよなあ。俺だって、二十歳まで生きれないとか言われててさ。進路考えろって言われたら、困るよなあ・・・。ヤケになんないだけ、すげえと思うよ」
環は、驚いて黙り込んだ。
「だよな、お前、最近なんかお利口だしさ」
「うんうん。服もさ。前は、へんちくりんな服着てたけど、今は割にフツーだし。・・・ごめんな、今だから言うけどさ、あれ、俺、すっげえダセーと思ってたんだ・・・」
東海林や高橋と駅で別れると、環は、一人、トボトボと高久邸までの道のりを歩いていた。
周囲はすっかり暗くなっていた。
高久は二十歳まで生きれないと言われていたのか。治ったというのは、あれ、嘘か。
高久に問い詰めても、きっと詳しくは話さないだろう。
早いうちに、主治医に会う必要がある。
父親に聞くか。兄の方がいいのか。
それとも、子供の時から一緒に居る、しなのさんに聞いてみようか。
彼女は、高久の一番近くにいるのは間違いないし、高久の体調も大体把握している様子だった。それが一番自然かもしれない。
環は、インターホンを押した。
しばらく時間を置いてから、ドアが開いた。
「いっちゃん、おかえりなさい・・・」
というなり、ずるずる座り込んでしまう。
驚いて環は駆け寄った。
「しなのさん、どうしたんですか?!どこか痛いんですか?」
「屈んだら腰が痛くなって・・。床のものを拾おうとしただけなんだけど・・・」
「え、ギックリ腰かな・・・。ああ、無理しちゃダメですよ」
顔色が悪い。唇も乾いて、ぐったりしていた。かなり脱水もしているようだ。
足を見てみると、長時間同じ姿勢でいたせいで、うっ血して、むくんでいる。体も冷たかった。
「タクシー・・・よりも、救急車呼びます!」
「ええっ?!ご近所にご迷惑がかかるから・・・。夜間診療に私、自分で行ってみるから」
「この時間なら渋滞してるし、タクシーで夜間診療より、救急で探して貰った方が早いです。夜間診療に整形外科の先生が居ない確率の方が高いですよ。それに、ブロック注射くらいじゃ、治らないかも・・・」
環はスマホを取り出して救急車を依頼した。
しなのには、椎間板ヘルニアで入院、退院は未定。という診断が下った。
1
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説

僕たち学校の生徒VS学校の教師ども
翔馬アニメ
青春
これはごく普通の公立中学校での話だ。
僕たち三年二組(通称)バカどもの集まり組では、今まで受けた教師からの屈辱を返すために僕たちは学校全クラスと手をくみ学校の教師どもに仕返しを計画する、僕たちの作戦はどうなるのか!!
そして、結末はどうなるのか?
鷹鷲高校執事科
三石成
青春
経済社会が崩壊した後に、貴族制度が生まれた近未来。
東京都内に広大な敷地を持つ全寮制の鷹鷲高校には、貴族の子息が所属する帝王科と、そんな貴族に仕える、優秀な執事を育成するための執事科が設立されている。
物語の中心となるのは、鷹鷲高校男子部の三年生。
各々に悩みや望みを抱えた彼らは、高校三年生という貴重な一年間で、学校の行事や事件を通して、生涯の主人と執事を見つけていく。
表紙イラスト:燈実 黙(@off_the_lamp)
「南風の頃に」~ノダケンとその仲間達~
kitamitio
青春
合格するはずのなかった札幌の超難関高に入学してしまった野球少年の野田賢治は、野球部員たちの執拗な勧誘を逃れ陸上部に入部する。北海道の海沿いの田舎町で育った彼は仲間たちの優秀さに引け目を感じる生活を送っていたが、長年続けて来た野球との違いに戸惑いながらも陸上競技にのめりこんでいく。「自主自律」を校訓とする私服の学校に敢えて詰襟の学生服を着ていくことで自分自身の存在を主張しようとしていた野田賢治。それでも新しい仲間が広がっていく中で少しずつ変わっていくものがあった。そして、隠していた野田賢治自身の過去について少しずつ知らされていく……。

静かに過ごしたい冬馬君が学園のマドンナに好かれてしまった件について
おとら@ 書籍発売中
青春
この物語は、とある理由から目立ちたくないぼっちの少年の成長物語である
そんなある日、少年は不良に絡まれている女子を助けてしまったが……。
なんと、彼女は学園のマドンナだった……!
こうして平穏に過ごしたい少年の生活は一変することになる。
彼女を避けていたが、度々遭遇してしまう。
そんな中、少年は次第に彼女に惹かれていく……。
そして助けられた少女もまた……。
二人の青春、そして成長物語をご覧ください。
※中盤から甘々にご注意を。
※性描写ありは保険です。
他サイトにも掲載しております。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。
たかなしポン太
青春
僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。
助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。
でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。
「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」
「ちょっと、確認しなくていいですから!」
「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」
「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」
天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。
異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー!
※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。
※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。
ヤマネ姫の幸福論
ふくろう
青春
秋の長野行き中央本線、特急あずさの座席に座る一組の男女。
一見、恋人同士に見えるが、これが最初で最後の二人の旅行になるかもしれない。
彼らは霧ヶ峰高原に、「森の妖精」と呼ばれる小動物の棲み家を訪ね、夢のように楽しい二日間を過ごす。
しかし、運命の時は、刻一刻と迫っていた。
主人公達の恋の行方、霧ヶ峰の生き物のお話に添えて、世界中で愛されてきた好編「幸福論」を交え、お読みいただける方に、少しでも清々しく、優しい気持ちになっていただけますよう、精一杯、書いてます!
どうぞ、よろしくお願いいたします!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる