165 / 211
6.
165.皇帝の真意
しおりを挟む
孔雀はそっと息を吐いた。
「・・・私、本当は。全部、放り投げて来たの。全部よ」
万が一自分が戻らなかったらと雉鳩に分厚い資料と総家令の鍵を渡してきた。
これからの行く末を何通りか描いた青写真と総家令が開けることの出来る宮城の全ての部屋の鍵。総家令達の日記が収められた木箱の鍵。
雉鳩は頭を抱えたが、やはり、白鴎と同じように、好きにしろ、と言って送り出してくれた。
「良かった。真鶴お姉様には淡雪先生がいてくれたのね」
この誰をも惹きつけてやまない彼女が寂しくしている姿なんて有りえないけれど、それでも彼女に伴侶と呼べる人がいたのは嬉しかった。
「でも、淡雪はもう居ないのよ」
だから、代わりに自分が欲しいというのだろうか。
この人らしい。
私の代わりが淡雪だったと言いたいのだろが、そうではない。逆だ。
最初はそうだったかもしれない。でも今となっては淡雪が恋しくて、孔雀を欲しがる。
でもこの姉弟子の事だ。
自分の意に染まぬとなれば、この身ひとつで済むわけがない。
それにしても、真鶴を取り巻く想像以上の潤沢な資金、広範囲の情報網。
一体、どうやって。
孔雀が思い当たるのは、確かにヘルメスの組織的なものと、あとは、アカデミーだ。真鶴はアカデミーに多大な貢献をした事によって、とても若いうちから数人しかいないアカデミー特別委員になっていた。
知識を志すものに広く門戸を開放し、才能ある者には望む全てを与える事が信条のあの組織は、その対象が優秀であれば、犯罪者でも悪魔にでも力を貸すだろう。
恐ろしい事だ。そんな組織と、ヘルメスの思想が共感した。
アカデミーの教授達の多くが、シンパなのではないだろうかとすら思う。
彼らが孔雀の前で、よく淡雪と旅先で会ったなどと話題にしたのもフェイクだったのではないか。
もう、その頃、彼は死んでいたのではないか。
ヘルメスという意識体の恐ろしさにため息が出る。
そう思っているうちに習慣になり、文化になり、宗教になり、歪んだ正義になる。
家令はそのうち、抹殺されるのではないか。
孔雀は不安を感じた。
総家令としてここまで生きてこれたのは、確かに、途中までは真鶴のお陰なのだ。
きっと、あの姉弟子はどこか高みから見つけてくれる。
自分も同じとはいかなくても、少しでも高く昇れば、姿くらいは見えるかもしれない、そう信じていた。
まだ二十歳にも満たない小娘が、心の拠り所にしていたのは間違いない。
自分よりずっと年かさの人間達、母親より父親よりも、祖母より祖父よりも。
元老院だの議員だの貴族だの、ギルドだの。
そんなの小娘にとったらどうでもいい肩書きの人間達から罵声を浴び、陰湿な計略を仕掛けられても。継室から疎まれようと、女官から怨恨めいた視線を向けられても、軍において限界を超えた訓練や、凄惨な前線の戦闘の場においても、外交の場で、あるいは議場で、二百を超す人間に責め立てられても、孔雀は平気だったのだ。
真鶴にいつかたどり着くと決めていたし、姉弟子や兄弟子がいてくれたから。
「・・・瑠璃鶲お姉様と、川蝉お兄様が亡くなったの・・・」
親しい姉弟子や兄弟子を看取らねばならない。それは総家令の義務だ。
二人とも苦しんで死んだ。まるで呪いのように。
それだけが、辛くて怖くて仕方なかった。
苦しんでいる兄弟子や姉弟子を厭う程に、憎む瞬間がある程に、辛い姿だった。
戦場で数えきれぬ人間を殺してきた自分が何を怯えるのだろうと思えば思うほど、怖くて悲しかった。
梟がいつかわかると言ったように、あの小部屋の総家令達の日記の入った箱の前の床のそこだけ磨り減った床に自分も足をつけて、立ったり座ったり、うなだれて泣いたりしていた日々のなんと多かった事か。今までの総家令もそうしてきたように。
しかし、瑠璃鶲が死んだ後、帰還したはずの孔雀の姿が見えないと心配した翡翠があの小部屋を見つけたのだ。
これ棚じゃないのか、と驚いた様子だったが、その中でめそめそ蹲っていた孔雀を見つけると、そのまま何も聞かないで一晩近く抱いて慰めていてくれたのだ。
「翡翠様がいつも慰めてくださった。・・・あなたはいなかったわ」
孔雀が顔を覆った。
「いなかったのよ。私が、あなたが淡雪先生を亡くして寂しい時に、そばにいれなかったように。それは、私たちが受け入れなければならないこと」
道はもう分《わか》たれたという事。
「・・・ねぇ、孔雀。私は、そう、結構いろんな事を知ってる。城であちこち燻っている熾火も、澱んだ底なし沼も。もういいよ。孔雀が引き受けることなんてない。翡翠は雉鳩におっ付けて、天河は大嘴に放り出してやりな。お前は私といればいい」
真鶴が孔雀の頬を両手で包んだ。
懐かしい青菫色の瞳が真っ直ぐ見返して来る。
別れより今まで、この妹弟子に何が起きたのか大体把握はしていたけれど、彼女の内面世界に果たして何が起きたのか等、想像もしなかった。
それは自分にとって必要ではなかったから。
おとなになったと言ったが、確かにそう。
華やかで闇い宮廷で、果たしてその身も心も削られ、毒に染まったろうと思ったが、そうではない。この妹弟子は鍛えられたのだ。
真鶴はその逞しさを喜び、そして疎ましく思った。
もう、自分は必要ではないのか。
子供っぽい悲しさが、恨みや怒りに変わるほんの少し前に、孔雀は真鶴の首に手を回して抱きしめた。
「・・・私達が一緒にいれない理由などいくらでもある。でも、真鶴お姉様、私の近くにいて。・・・もうどこにも行かないで」
孔雀はべそをかきはじめた。
泣いているのは多分、小さい頃の自分だ。
真鶴に置いて行かれて、寄る辺ない日々をただ泣き暮らしていた頃の。
真鶴は決めかねているかのように、ため息をついた。
即断即決、いるものよりいらないものが多く、いらいものなど未練なく放り出す彼女の初めて見る戸惑い。
「真鶴お姉様。・・・翡翠様が私を総家令にしたのは、真鶴お姉様への嫌がらせとか、錯乱したからとかじゃないのよ。お城の人が言うように、小娘に誑《たぶら》かされたわけでもない」
真鶴《まづる》はじっと孔雀《くじゃく》を見つめた。
「・・翡翠《ひすい》様は、三年で、政権を新政府に移譲されるおつもりだった。ほとんど放り出すようなやり方で。皇帝とそれに連なる王族のお持ち物全て、お身柄も新政府に預けるという担保です。そんなものどうなるかなんてわかっていて。誰もが納得する方法だって。・・・何で私だったかは、私が子供だったから。家令の成人は十五だけど。本来一般人の成人は二十歳。あの時、三年たったら私は十八。未成年は刑を免れるかもしれないからというお考えだったの」
翡翠は国のあり方を変えようとしたのだ。
極端に言えば、形だけをすっかり変えるためならクーデターでもいい。
その際、罪に問われるのは、皇帝と近しい王族、そして総家令、家令達。
とにかく皇帝と総家令の重刑は免がれないだろうと。
その時に、孔雀がまたこどもなら、酌量の余地はあると。
皇帝によって半ば公式寵姫のようにして総家令にされたとなれば尚都合がいい。
孔雀はそれを聞いて、茫然とした。
「・・・私、本当は。全部、放り投げて来たの。全部よ」
万が一自分が戻らなかったらと雉鳩に分厚い資料と総家令の鍵を渡してきた。
これからの行く末を何通りか描いた青写真と総家令が開けることの出来る宮城の全ての部屋の鍵。総家令達の日記が収められた木箱の鍵。
雉鳩は頭を抱えたが、やはり、白鴎と同じように、好きにしろ、と言って送り出してくれた。
「良かった。真鶴お姉様には淡雪先生がいてくれたのね」
この誰をも惹きつけてやまない彼女が寂しくしている姿なんて有りえないけれど、それでも彼女に伴侶と呼べる人がいたのは嬉しかった。
「でも、淡雪はもう居ないのよ」
だから、代わりに自分が欲しいというのだろうか。
この人らしい。
私の代わりが淡雪だったと言いたいのだろが、そうではない。逆だ。
最初はそうだったかもしれない。でも今となっては淡雪が恋しくて、孔雀を欲しがる。
でもこの姉弟子の事だ。
自分の意に染まぬとなれば、この身ひとつで済むわけがない。
それにしても、真鶴を取り巻く想像以上の潤沢な資金、広範囲の情報網。
一体、どうやって。
孔雀が思い当たるのは、確かにヘルメスの組織的なものと、あとは、アカデミーだ。真鶴はアカデミーに多大な貢献をした事によって、とても若いうちから数人しかいないアカデミー特別委員になっていた。
知識を志すものに広く門戸を開放し、才能ある者には望む全てを与える事が信条のあの組織は、その対象が優秀であれば、犯罪者でも悪魔にでも力を貸すだろう。
恐ろしい事だ。そんな組織と、ヘルメスの思想が共感した。
アカデミーの教授達の多くが、シンパなのではないだろうかとすら思う。
彼らが孔雀の前で、よく淡雪と旅先で会ったなどと話題にしたのもフェイクだったのではないか。
もう、その頃、彼は死んでいたのではないか。
ヘルメスという意識体の恐ろしさにため息が出る。
そう思っているうちに習慣になり、文化になり、宗教になり、歪んだ正義になる。
家令はそのうち、抹殺されるのではないか。
孔雀は不安を感じた。
総家令としてここまで生きてこれたのは、確かに、途中までは真鶴のお陰なのだ。
きっと、あの姉弟子はどこか高みから見つけてくれる。
自分も同じとはいかなくても、少しでも高く昇れば、姿くらいは見えるかもしれない、そう信じていた。
まだ二十歳にも満たない小娘が、心の拠り所にしていたのは間違いない。
自分よりずっと年かさの人間達、母親より父親よりも、祖母より祖父よりも。
元老院だの議員だの貴族だの、ギルドだの。
そんなの小娘にとったらどうでもいい肩書きの人間達から罵声を浴び、陰湿な計略を仕掛けられても。継室から疎まれようと、女官から怨恨めいた視線を向けられても、軍において限界を超えた訓練や、凄惨な前線の戦闘の場においても、外交の場で、あるいは議場で、二百を超す人間に責め立てられても、孔雀は平気だったのだ。
真鶴にいつかたどり着くと決めていたし、姉弟子や兄弟子がいてくれたから。
「・・・瑠璃鶲お姉様と、川蝉お兄様が亡くなったの・・・」
親しい姉弟子や兄弟子を看取らねばならない。それは総家令の義務だ。
二人とも苦しんで死んだ。まるで呪いのように。
それだけが、辛くて怖くて仕方なかった。
苦しんでいる兄弟子や姉弟子を厭う程に、憎む瞬間がある程に、辛い姿だった。
戦場で数えきれぬ人間を殺してきた自分が何を怯えるのだろうと思えば思うほど、怖くて悲しかった。
梟がいつかわかると言ったように、あの小部屋の総家令達の日記の入った箱の前の床のそこだけ磨り減った床に自分も足をつけて、立ったり座ったり、うなだれて泣いたりしていた日々のなんと多かった事か。今までの総家令もそうしてきたように。
しかし、瑠璃鶲が死んだ後、帰還したはずの孔雀の姿が見えないと心配した翡翠があの小部屋を見つけたのだ。
これ棚じゃないのか、と驚いた様子だったが、その中でめそめそ蹲っていた孔雀を見つけると、そのまま何も聞かないで一晩近く抱いて慰めていてくれたのだ。
「翡翠様がいつも慰めてくださった。・・・あなたはいなかったわ」
孔雀が顔を覆った。
「いなかったのよ。私が、あなたが淡雪先生を亡くして寂しい時に、そばにいれなかったように。それは、私たちが受け入れなければならないこと」
道はもう分《わか》たれたという事。
「・・・ねぇ、孔雀。私は、そう、結構いろんな事を知ってる。城であちこち燻っている熾火も、澱んだ底なし沼も。もういいよ。孔雀が引き受けることなんてない。翡翠は雉鳩におっ付けて、天河は大嘴に放り出してやりな。お前は私といればいい」
真鶴が孔雀の頬を両手で包んだ。
懐かしい青菫色の瞳が真っ直ぐ見返して来る。
別れより今まで、この妹弟子に何が起きたのか大体把握はしていたけれど、彼女の内面世界に果たして何が起きたのか等、想像もしなかった。
それは自分にとって必要ではなかったから。
おとなになったと言ったが、確かにそう。
華やかで闇い宮廷で、果たしてその身も心も削られ、毒に染まったろうと思ったが、そうではない。この妹弟子は鍛えられたのだ。
真鶴はその逞しさを喜び、そして疎ましく思った。
もう、自分は必要ではないのか。
子供っぽい悲しさが、恨みや怒りに変わるほんの少し前に、孔雀は真鶴の首に手を回して抱きしめた。
「・・・私達が一緒にいれない理由などいくらでもある。でも、真鶴お姉様、私の近くにいて。・・・もうどこにも行かないで」
孔雀はべそをかきはじめた。
泣いているのは多分、小さい頃の自分だ。
真鶴に置いて行かれて、寄る辺ない日々をただ泣き暮らしていた頃の。
真鶴は決めかねているかのように、ため息をついた。
即断即決、いるものよりいらないものが多く、いらいものなど未練なく放り出す彼女の初めて見る戸惑い。
「真鶴お姉様。・・・翡翠様が私を総家令にしたのは、真鶴お姉様への嫌がらせとか、錯乱したからとかじゃないのよ。お城の人が言うように、小娘に誑《たぶら》かされたわけでもない」
真鶴《まづる》はじっと孔雀《くじゃく》を見つめた。
「・・翡翠《ひすい》様は、三年で、政権を新政府に移譲されるおつもりだった。ほとんど放り出すようなやり方で。皇帝とそれに連なる王族のお持ち物全て、お身柄も新政府に預けるという担保です。そんなものどうなるかなんてわかっていて。誰もが納得する方法だって。・・・何で私だったかは、私が子供だったから。家令の成人は十五だけど。本来一般人の成人は二十歳。あの時、三年たったら私は十八。未成年は刑を免れるかもしれないからというお考えだったの」
翡翠は国のあり方を変えようとしたのだ。
極端に言えば、形だけをすっかり変えるためならクーデターでもいい。
その際、罪に問われるのは、皇帝と近しい王族、そして総家令、家令達。
とにかく皇帝と総家令の重刑は免がれないだろうと。
その時に、孔雀がまたこどもなら、酌量の余地はあると。
皇帝によって半ば公式寵姫のようにして総家令にされたとなれば尚都合がいい。
孔雀はそれを聞いて、茫然とした。
1
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
独身寮のふるさとごはん まかないさんの美味しい献立
水縞しま
ライト文芸
旧題:独身寮のまかないさん ~おいしい故郷の味こしらえます~
第7回ライト文芸大賞【料理・グルメ賞】作品です。
◇◇◇◇
飛騨高山に本社を置く株式会社ワカミヤの独身寮『杉野館』。まかない担当として働く有村千影(ありむらちかげ)は、決まった予算の中で献立を考え、食材を調達し、調理してと日々奮闘していた。そんなある日、社員のひとりが失恋して落ち込んでしまう。食欲もないらしい。千影は彼の出身地、富山の郷土料理「ほたるいかの酢味噌和え」をこしらえて励まそうとする。
仕事に追われる社員には、熱々がおいしい「味噌煮込みうどん(愛知)」。
退職しようか思い悩む社員には、じんわりと出汁が沁みる「聖護院かぶと鯛の煮物(京都)」。
他にも飛騨高山の「赤かぶ漬け」「みだらしだんご」、大阪の「モダン焼き」など、故郷の味が盛りだくさん。
おいしい故郷の味に励まされたり、癒されたり、背中を押されたりするお話です。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
鬼の御宿の嫁入り狐
梅野小吹
キャラ文芸
▼2025.2月 書籍 第2巻発売中!
【第6回キャラ文芸大賞/あやかし賞 受賞作】
鬼の一族が棲まう隠れ里には、三つの尾を持つ妖狐の少女が暮らしている。
彼女──縁(より)は、腹部に火傷を負った状態で倒れているところを旅籠屋の次男・琥珀(こはく)によって助けられ、彼が縁を「自分の嫁にする」と宣言したことがきっかけで、羅刹と呼ばれる鬼の一家と共に暮らすようになった。
優しい一家に愛されてすくすくと大きくなった彼女は、天真爛漫な愛らしい乙女へと成長したものの、年頃になるにつれて共に育った琥珀や家族との種族差に疎外感を覚えるようになっていく。
「私だけ、どうして、鬼じゃないんだろう……」
劣等感を抱き、自分が鬼の家族にとって本当に必要な存在なのかと不安を覚える縁。
そんな憂いを抱える中、彼女の元に現れたのは、縁を〝花嫁〟と呼ぶ美しい妖狐の青年で……?
育ててくれた鬼の家族。
自分と同じ妖狐の一族。
腹部に残る火傷痕。
人々が語る『狐の嫁入り』──。
空の隙間から雨が降る時、小さな体に傷を宿して、鬼に嫁入りした少女の話。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
エリート警察官の溺愛は甘く切ない
日下奈緒
恋愛
親が警察官の紗良は、30歳にもなって独身なんてと親に責められる。
両親の勧めで、警察官とお見合いする事になったのだが、それは跡継ぎを産んで欲しいという、政略結婚で⁉
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
高貴なる人質 〜ステュムパーリデスの鳥〜
ましら佳
キャラ文芸
皇帝の一番近くに控え、甘言を囁く宮廷の悪い鳥、またはステュムパーリデスの悪魔の鳥とも呼ばれる家令。
女皇帝と、その半身として宮廷に君臨する宮宰である総家令。
そして、その人生に深く関わった佐保姫残雪の物語です。
嵐の日、残雪が出会ったのは、若き女皇帝。
女皇帝の恋人に、そして総家令の妻に。
出会いと、世界の変化、人々の思惑。
そこから、残雪の人生は否応なく巻き込まれて行く。
※こちらは、別サイトにてステュムパーリデスの鳥というシリーズものとして執筆していた作品の独立完結したお話となります。
⌘皇帝、王族は、鉱石、宝石の名前。
⌘后妃は、花の名前。
⌘家令は、鳥の名前。
⌘女官は、上位五役は蝶の名前。
となっております。
✳︎家令は、皆、兄弟姉妹という関係であるという習慣があります。実際の兄弟姉妹でなくとも、親子関係であっても兄弟姉妹の関係性として宮廷に奉職しています。
⁂お楽しみ頂けましたら嬉しいです。
狼神様と生贄の唄巫女 虐げられた盲目の少女は、獣の神に愛される
茶柱まちこ
キャラ文芸
雪深い農村で育った少女・すずは、赤子のころにかけられた呪いによって盲目となり、姉や村人たちに虐いたげられる日々を送っていた。
ある日、すずは村人たちに騙されて生贄にされ、雪山の神社に閉じ込められてしまう。失意の中、絶命寸前の彼女を救ったのは、狼と人間を掛け合わせたような姿の男──村人たちが崇める守護神・大神だった。
呪いを解く代わりに大神のもとで働くことになったすずは、大神やあやかしたちの優しさに触れ、幸せを知っていく──。
神様と盲目少女が紡ぐ、和風恋愛幻想譚。
(旧題:『大神様のお気に入り』)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる