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STEP1:連絡先を交換しましょう
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目の前には鋭くつりあがった三白眼。眉間に寄った深いシワと「へ」の字に曲がった口元は、この状況を不満に思っていることの証拠に違いない。
彼の隣でにこにこと嬉しそうな笑みを浮かべている皐月ちゃんは、青い顔でだらだらと冷や汗を流している私に向かって言った。
「紹介するね。三年一組鳴海優人。こう見えてバスケ部のエース。鳴海、こっちはあたしの超絶可愛い幼馴染の笹川一花」
いやいや呑気に自己紹介なんてしてる場合じゃないよ皐月ちゃん! これは一体全体どういう状況!? 泳いだ目で訴えてみると、私の気持ちを読んだ皐月ちゃんが笑顔のまま続ける。
「ほら、昨日言ってたじゃん。一花の男嫌いを直すって。鳴海はその協力者だよ!」
「え……えええっ!?」
私は思わず大声を出した。冷や汗が更に噴き出した気がする。た、確かに私は昨日、この先の事を考えて男子と話す努力をするって決意したよ? だけど、だけどさぁ!
私は気付かれないように皐月ちゃんの隣に視線を向ける。校則違反の赤いパーカーを学ランの下に着込んだ男子の事は、私も知っていた。だって彼は口が悪い、目つきが悪い、顔が怖いという私の苦手が三拍子揃った、学年で関わりたくない男子ナンバーワンだったから! よりによって何で彼を選んだの……。明らかに人選ミスだよ皐月ちゃん!!
「大丈夫だよ一花。コイツ、見た目こんなだし不良っぽくて怖いかもしんないけど全然そんなんじゃないから! 今回のこと話したら一発OKだったし」
「おいマネージャー。勝手な事言ってんじゃねぇよ」
鳴海くんの第一声に、私の体がビックリして跳ね上がる。声低い! 顔怖い! 目付き悪い! 何あの眼光の鋭さ!? レーザービーム出そうなんだけど!?
「鳴海こそ言い方。口調に気を付けろって言ったの忘れたの? 一花が怖がっちゃうじゃん」
ハッと何かに気付いた鳴海くんと不可抗力で目が合った。やばい、ビーム撃たれる! とパニックになる私の予想を裏切り、鳴海くんは小さな声で言った。
「……悪い。えーと、笹川……さんを怖がらせるつもりはなかったんだ。俺、言葉遣い荒いから。その……気を付ける」
私は目を見開いた。だって男子が、鳴海くんが謝った。怖い男子選手権があったら真っ先に代表に選ばれるような顔をした彼が。私に。この時の驚きは言葉に表せない。
「さてさて、二人揃ったところで改めて説明するね!」
パン、と手を叩くと、皐月ちゃんは笑顔で言った。
「今回の目的はズバリ、一花の男嫌いを直すこと。で、鳴海はその協力者。ここまでは分かってるよね?」
確認するように言われ、私は小さく頷く。
「ってなわけで、一花にはとりあえず鳴海と友達になることを目指して頑張ってほしいのよ」
「と、友達?」
「そう。言ったでしょ? 普通に話せる男子を一人作ろうって」
「確かに言ってたけど……」
「だからね、これから少しずつ鳴海と話したり遊んだりして男子っていう存在に慣れてもらって、最終的には友達になりましょうって! 名付けて一花と鳴海のお友達計画!!」
いつの間にそんな計画を立てたんだろう。戸惑う私に皐月ちゃんは続ける。
「もちろんいきなり二人きりになれとかは言わないよ? 話す時はあたしも一緒にいるし、一花が嫌がることは絶対させないし無理もさせない」
「でも……」
チラリと鳴海くんを見やると、彼は不機嫌そうに眉間にシワを寄せていた。……一発OKだったとか言ってたけどこれ、もしかしなくても皐月ちゃんが無理やり引き受けさせたんじゃない? 彼女ちょっと強引なとこあるし。だとしたらこんな事に付き合わせるのは申し訳なさ過ぎる。それに、どう考えてもこんな怖そうな人と友達になんてなれそうもない。うん、これは私から断った方がいいな。そう思っていると、皐月ちゃんが私の行動を阻止するように先手を打ってきた。
「ああ、鳴海はまったく迷惑なんて思ってないから大丈夫だよ。迷惑どころか逆に感謝してると思う」
「ばっ! 余計なこと言うなっつってんだろ!」
「口調」
「っ」
鳴海くんはバツが悪そうな顔で口を塞ぐ。その意外な行動に驚いていると、やや声のトーンを落とした鳴海くんが私に向かって言った。
「あー、俺の事はマジで気にしなくていいから。笹川さんが嫌じゃなければ俺に協力させてほしいんだけど……ダメか?」
その顔は思いのほか真剣だ。皐月ちゃんを見ると何故か自信満々にこくこくと頷いていて、その目は「早く良いよって言え」と訴えている。その勢いに圧されるように、私は小さく口を開いた。
「えっと、その……め、迷惑じゃなければ」
蚊の鳴くような震え声だったが、返事を聞いた鳴海くんは安心したようにほっと息をついた。まさか緊張してたとか? だったら意外だ。
「よかったよかった! じゃあほら、鳴海!」
「うっせ。言われなくてもわかってる」
皐月ちゃんを睨むと、鳴海くんはポケットから小さな紙きれを取り出して私の前に差し出した。い、一体これはなんだろう。受け取れってことかな? 呪いの手紙とかじゃないよね?
「……これ。俺の連絡先」
言われた言葉を理解するのに数秒かかった。
「えっ!?」
私は紙と鳴海くんを何度も見比べる。早く取れと言わんばかりにグッと突きつけられたそれをおずおずと受け取ると、鳴海くんは続けた。
「良かったらあとで笹川さんのも教えてほしい。無理にとは言わないけど……」
「えっ? えっと、」
「連絡先の交換は友達への第一歩だよ一花! それに、最初は直接話すより文字でやりとりした方が気が楽でしょ?」
た、確かに。直接話すより画面越しのやりとりの方がだいぶマシだ。
「わ、わかった」
「よっし! じゃそういう事でよろしくね! うちら今から部活だから! ほら行くよ鳴海! 練習遅れる!」
嬉しそうに声を弾ませた皐月ちゃんは、鳴海くんの背中をグイグイと押して体育館へと向かった。まるで嵐が去った後みたいだ。う~ん、相変わらず皐月ちゃんのコミュ力の高さはとんでもないなぁ。私は小さく溜息をついて、家に帰ろうとゆっくり歩き出した。
彼の隣でにこにこと嬉しそうな笑みを浮かべている皐月ちゃんは、青い顔でだらだらと冷や汗を流している私に向かって言った。
「紹介するね。三年一組鳴海優人。こう見えてバスケ部のエース。鳴海、こっちはあたしの超絶可愛い幼馴染の笹川一花」
いやいや呑気に自己紹介なんてしてる場合じゃないよ皐月ちゃん! これは一体全体どういう状況!? 泳いだ目で訴えてみると、私の気持ちを読んだ皐月ちゃんが笑顔のまま続ける。
「ほら、昨日言ってたじゃん。一花の男嫌いを直すって。鳴海はその協力者だよ!」
「え……えええっ!?」
私は思わず大声を出した。冷や汗が更に噴き出した気がする。た、確かに私は昨日、この先の事を考えて男子と話す努力をするって決意したよ? だけど、だけどさぁ!
私は気付かれないように皐月ちゃんの隣に視線を向ける。校則違反の赤いパーカーを学ランの下に着込んだ男子の事は、私も知っていた。だって彼は口が悪い、目つきが悪い、顔が怖いという私の苦手が三拍子揃った、学年で関わりたくない男子ナンバーワンだったから! よりによって何で彼を選んだの……。明らかに人選ミスだよ皐月ちゃん!!
「大丈夫だよ一花。コイツ、見た目こんなだし不良っぽくて怖いかもしんないけど全然そんなんじゃないから! 今回のこと話したら一発OKだったし」
「おいマネージャー。勝手な事言ってんじゃねぇよ」
鳴海くんの第一声に、私の体がビックリして跳ね上がる。声低い! 顔怖い! 目付き悪い! 何あの眼光の鋭さ!? レーザービーム出そうなんだけど!?
「鳴海こそ言い方。口調に気を付けろって言ったの忘れたの? 一花が怖がっちゃうじゃん」
ハッと何かに気付いた鳴海くんと不可抗力で目が合った。やばい、ビーム撃たれる! とパニックになる私の予想を裏切り、鳴海くんは小さな声で言った。
「……悪い。えーと、笹川……さんを怖がらせるつもりはなかったんだ。俺、言葉遣い荒いから。その……気を付ける」
私は目を見開いた。だって男子が、鳴海くんが謝った。怖い男子選手権があったら真っ先に代表に選ばれるような顔をした彼が。私に。この時の驚きは言葉に表せない。
「さてさて、二人揃ったところで改めて説明するね!」
パン、と手を叩くと、皐月ちゃんは笑顔で言った。
「今回の目的はズバリ、一花の男嫌いを直すこと。で、鳴海はその協力者。ここまでは分かってるよね?」
確認するように言われ、私は小さく頷く。
「ってなわけで、一花にはとりあえず鳴海と友達になることを目指して頑張ってほしいのよ」
「と、友達?」
「そう。言ったでしょ? 普通に話せる男子を一人作ろうって」
「確かに言ってたけど……」
「だからね、これから少しずつ鳴海と話したり遊んだりして男子っていう存在に慣れてもらって、最終的には友達になりましょうって! 名付けて一花と鳴海のお友達計画!!」
いつの間にそんな計画を立てたんだろう。戸惑う私に皐月ちゃんは続ける。
「もちろんいきなり二人きりになれとかは言わないよ? 話す時はあたしも一緒にいるし、一花が嫌がることは絶対させないし無理もさせない」
「でも……」
チラリと鳴海くんを見やると、彼は不機嫌そうに眉間にシワを寄せていた。……一発OKだったとか言ってたけどこれ、もしかしなくても皐月ちゃんが無理やり引き受けさせたんじゃない? 彼女ちょっと強引なとこあるし。だとしたらこんな事に付き合わせるのは申し訳なさ過ぎる。それに、どう考えてもこんな怖そうな人と友達になんてなれそうもない。うん、これは私から断った方がいいな。そう思っていると、皐月ちゃんが私の行動を阻止するように先手を打ってきた。
「ああ、鳴海はまったく迷惑なんて思ってないから大丈夫だよ。迷惑どころか逆に感謝してると思う」
「ばっ! 余計なこと言うなっつってんだろ!」
「口調」
「っ」
鳴海くんはバツが悪そうな顔で口を塞ぐ。その意外な行動に驚いていると、やや声のトーンを落とした鳴海くんが私に向かって言った。
「あー、俺の事はマジで気にしなくていいから。笹川さんが嫌じゃなければ俺に協力させてほしいんだけど……ダメか?」
その顔は思いのほか真剣だ。皐月ちゃんを見ると何故か自信満々にこくこくと頷いていて、その目は「早く良いよって言え」と訴えている。その勢いに圧されるように、私は小さく口を開いた。
「えっと、その……め、迷惑じゃなければ」
蚊の鳴くような震え声だったが、返事を聞いた鳴海くんは安心したようにほっと息をついた。まさか緊張してたとか? だったら意外だ。
「よかったよかった! じゃあほら、鳴海!」
「うっせ。言われなくてもわかってる」
皐月ちゃんを睨むと、鳴海くんはポケットから小さな紙きれを取り出して私の前に差し出した。い、一体これはなんだろう。受け取れってことかな? 呪いの手紙とかじゃないよね?
「……これ。俺の連絡先」
言われた言葉を理解するのに数秒かかった。
「えっ!?」
私は紙と鳴海くんを何度も見比べる。早く取れと言わんばかりにグッと突きつけられたそれをおずおずと受け取ると、鳴海くんは続けた。
「良かったらあとで笹川さんのも教えてほしい。無理にとは言わないけど……」
「えっ? えっと、」
「連絡先の交換は友達への第一歩だよ一花! それに、最初は直接話すより文字でやりとりした方が気が楽でしょ?」
た、確かに。直接話すより画面越しのやりとりの方がだいぶマシだ。
「わ、わかった」
「よっし! じゃそういう事でよろしくね! うちら今から部活だから! ほら行くよ鳴海! 練習遅れる!」
嬉しそうに声を弾ませた皐月ちゃんは、鳴海くんの背中をグイグイと押して体育館へと向かった。まるで嵐が去った後みたいだ。う~ん、相変わらず皐月ちゃんのコミュ力の高さはとんでもないなぁ。私は小さく溜息をついて、家に帰ろうとゆっくり歩き出した。
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