異世界デバッグ物語 ~新たな世界はバグまみれ~

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67話 9日目 バグ探し

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朝を迎え、目覚めた俊はベットから起き上がる。

「今日は隣のベットでちゃんと寝てますね・・・。 ノベールさん。 おや?」

俊の元にメッセージの通知が表示された。

「クロクさんからでしょうか? 修正の方が済んだんですかね。」

メッセージを開くとクロクではなく、クロクの姉を名乗るハンディーという方からだった。

「このメッセージは誰でも出来る訳ではないでしょうし、お姉さんというのは本当でしょうね。 しかし、クロクさんよりしっかりしてそうな印象ですね。」

メッセージの文面から多少予想をした俊はハンディーへと返信を行った。

内容としては、壁抜けバグには手を付けずにあちらで修正をするから、女将さんにも報告は必要ないといった感じだ。

おまけに、クロクさんのお説教とお勉強と・・・。

「一体、今は何をやらかしたんでしょうかね。 僕としては真面目な人が増えて、巻き込まれる事が減れば嬉しいですが・・・。」

一時し、隣のベットからノベール起き上がる。

「おはようご・・・!」

ノベールに朝の挨拶を済ませようとノベールの方を向いたが、寝起きの為なのかノベールが来ているネグリジェがあられもなく、ずり落ちていた。

「あら・・・? どうされましたの? トオル様?」

「いえ、衣装直しした方が・・・。 よろしいかと。」

ノベールは自分の姿を確認すると俊に呟いた。

「えっち・・・ですわ?」

どうやら、自分の姿が恥ずかしいようだ。

「ちょっと、こっち向かないでくださいまし? 身なりを整えますので!」

「はい。」

後ろから衣服が落ちる音が聞えた。

少し時間が経ち、ノベールが声を掛けられた

「お待たせしましたわ!」

「はい。 朝起きて恥ずかしい思いするのであれば、部屋をやはり別にした方が良いのでは?」

「駄目ですわ!」

何が駄目なのだろうと頭を抱える俊だった。

「それで、トオル様。 朝からどうしましたの?」

「あぁ、神様から連絡がきて壁の件は、このまま解決となるそうです。」

「大丈夫ですの? 昨日から急に話変わっておりますけれど・・・?」

ノベールにメッセージの内容を共有し、状況を伝えた。

「神様のお姉様ですか。 神様も私達のようにご姉妹などいますのね。」

「ですね。 姉の方がしっかりしてそうな印象ですけど。」

壁抜けの件も解決し、食堂へ向かった。

食堂についたらすでにカニャン達もいた。

「お兄ちゃん、遅いの~」

「遅いにゃ。 にゃ? 今日はトオルからノベールの匂いがしないにゃ?」

「えぇ、部屋が同じだけですし。」

「カニャンお姉ちゃん、前はしたの?」

「したにゃ。」

「お兄ちゃん、えっちなの。」

「え?寝ている所に忍び込まれただけですよ!?」

「じゃぁ、ノベールお姉ちゃんがエッチなの?」

「違いますわ! ただ、既成事実を作ろうと・・・。」

既成事実に首を横に傾けるチィナを見て、ノベールに注意をしたニャンだった。

「ノベール嬢、チィナノ前デ止シテクレ」

周りの客がニヤニヤしてる事に気づいたノベールはハッとなって食事を注文した。

食事をしていると、カニャンが壁の件を聞いてきた。

「あぁ、それなら解決しましたので、大丈夫です。」

「そうにゃ? なら早くオーク領へと向かうにゃ。 アイツから早く離れるのにゃ。」

急ぎ足のカニャンはやはりアンティコーヌを警戒している。

「それなら、一日ずらして先に出発させればよろしいのではなくて? それなら会う事はないと思いますわよ?」

「それも良いにゃ! ならうちは不思議な事象?の聞き込みに言ってくるにゃ!」

カニャンは食事を平らげ、一人速足で行ってしまった。

「本当にアンティーコヌさんの事、苦手ですのね・・・。」

「モフモフされるのもあまり好きじゃないんですかね。 獣人族って。 一部は喜んでましたけどね。 警備隊の方とか?」

「そうですわね。 しっぽがすごく・・・フリフリしてましたし。」

「チィナも警戒した方が良いの?」

「どうでしょう? チィナさんには触る事が出来るとは思えませんが・・・。」

チィナは幽霊のように肉体がない。 が、バグで寿命だけが地球と同期している為、幽体のような状況だ。

この状況だと普通は触れないと思うのが当たり前だと思う。

ただ、アンティコーヌが実際に触れたか、確認が取れていない為、予測でしかなかった。






----現在のバグ一覧-----



-----バグ?不明-----


-----調査-----

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