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49話 7日目 犬耳の少女・④
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クロクへ連絡をとった俊は、チィナの話と狐獣人の話をしている。
「うーむ、それじゃと特性に問題があるかもしれんのぉ。 少なくともチィナは不具合に巻き込まれてそうじゃ。 それにもう一人の獣人についてもじゃ。 本来なら、亡くなった時点で次の人生が割り当てがされておるはずじゃ。 さっきのやり取りが終わった後に、輪廻システムを確認したんじゃが、エラーは無かったのじゃ。 念のため、兄さまにもチェックしてもらったのじゃが、問題はないそうじゃ。」
「そうなると、特性が悪さをしていると? 500年も前の人が僕を知っている事に関係はありそうですね。」
「なんじゃ? その話はまだ聞いておらぬが?」
チィナとした会話の内容を共有した事でクロクは頭を抱えている。
予想としては、500年前だとこの世界はまだ712年と加速段階であった。 その時点で僕はクロクのいる場所に存在していたが、オリジナルは地球にいる。 チィナの見ているのはまず、間違いなく地球の僕を示しているだろう。
地球の僕を見てギルド、ギルドカードを作った。 そこはMMOをやっている時だと思われる。
「チィナのほうは分かったのじゃ。 眼が原因じゃな。 地球の存在を見た事で地球の時間と同期しておるのじゃ。」
「同期しても500年たってるのでは?」
「そうじゃな。 ただし、デフォルトニアと地球は時間の経過速度の倍率が違ったじゃろ? 体はデフォルトニアじゃが、見た事で記憶、魂は地球同期じゃから魂としてはまだ寿命は尽きておらぬって訳じゃな。」
そうなると、現在の地球とデフォルトニアでの倍率を知る必要が出てくる。 魂としての寿命を全うすれば、元通りとも言えるだろうが、あの場所でこれからも長い時を過ごすというのは残酷とも言える。 せめて動ければ良いのだが・・・。
「それと問題なのじゃが、次元眼は解禁していない特性じゃった。 いわゆる未実装ってやつじゃな。」
「あぁ、データ上だけ残ってる系のやつですが。 ゲームでもバグで手に入る事ありましたね。」
「特性の削除はしないと行けないんじゃが、なぜこの特性を持てたのかを調べる必要があるんじゃ。 これには500年前に遡って調べる必要があるからの。一時は修正業務は出来んかもしれぬのじゃ。」
「そうですか、それは仕方ない事ですが、チィナさん60年もあそこに一人というのは、どうにかなりませんか? さすがに可哀相と言いますか・・・。」
「わかったのじゃ。 動けるように制限の解除をしておくのじゃ。 ただ、体はないからの。」
これで、チィナは身動きが取れる状態になる。 身動きが出来れば少なくとも、あそこで60年を過ごすよりはマシなはずだ。 さて、残る問題は狐獣人の件だ。
「それでもう一つの件はどうします?」
「うーむ、チィナの場所を調べてみるとたしかに、獣人がいるんじゃが、パラメータとしても亡くなっておるのじゃ。普通はもう次の人生を始めておるのぉ。 でも魂はまだ現世にある。 なんじゃろ? 余計に謎じゃが。」
「ちなみにですけど、一度死んで偶然にも生き返った場合はどうなんです? 昔してたゲームですが、死んでタイミングをずらして蘇生魔法をすると蘇るのに、画面には復活と最寄りの村へと表示され、蘇生魔法二回分が適応されるってバグがあったんですけど。」
「その場合はまだ生命活動の完全停止じゃないのじゃ。 じゃから次の人生へ。 とはならぬのじゃ。 いや、まてよ? 俊、地球では死んで蘇った記録って数日あったとお思うんじゃが、知っておるか?」
何処の国かは忘れたが、昔調べた事がある。 戦争中に死んで、三日後に蘇生した不死身と言われた人が存在していると・・・。 それに関係あるとは思えないが、どういう事だろうか?
「えぇ、昔調べた程度ですが。」
「もしかするとじゃが、デフォルトニアでは二日経過後に次の人生への道をスタートとしておるのじゃが、それを超えた場合は、途中キャンセルされ、次の魂へと割り振りが起きるのじゃ。」
つまり、様子見期間として二日だけ用意して三日後に万が一、蘇れば魂だけは現世に帰ってきてしまう。という事だろう。
しかし、今回は既に埋葬された後であり、肉体の状況は不明となる。 同じ状況を作らないように修正は出来るだろうが、今回の一件の修正はどうなるのかがわからない。
肉体が腐敗している場合、魂を戻したとしてもすぐに死ぬ可能性が高い。 腐敗してなければ・・・不死身の男と言われる事だろう。
「ではそれをクロクさんで調べてもらって、僕は今進めてるチィナさんのお友達に出会えれば、墓地へ戻りますからそこで獣人族の男性の遺体を確認します。」
「よし、分かったのじゃ。」
通話を切り、俊は辺りを見渡すが白銀の猫の姿はない。
ノベール達の戻りを待つ事にした俊だった。
-----現在のバグ一覧-----
-----バグ?不明-----
死者が蘇える。
-----調査-----
魔法の威力について
「うーむ、それじゃと特性に問題があるかもしれんのぉ。 少なくともチィナは不具合に巻き込まれてそうじゃ。 それにもう一人の獣人についてもじゃ。 本来なら、亡くなった時点で次の人生が割り当てがされておるはずじゃ。 さっきのやり取りが終わった後に、輪廻システムを確認したんじゃが、エラーは無かったのじゃ。 念のため、兄さまにもチェックしてもらったのじゃが、問題はないそうじゃ。」
「そうなると、特性が悪さをしていると? 500年も前の人が僕を知っている事に関係はありそうですね。」
「なんじゃ? その話はまだ聞いておらぬが?」
チィナとした会話の内容を共有した事でクロクは頭を抱えている。
予想としては、500年前だとこの世界はまだ712年と加速段階であった。 その時点で僕はクロクのいる場所に存在していたが、オリジナルは地球にいる。 チィナの見ているのはまず、間違いなく地球の僕を示しているだろう。
地球の僕を見てギルド、ギルドカードを作った。 そこはMMOをやっている時だと思われる。
「チィナのほうは分かったのじゃ。 眼が原因じゃな。 地球の存在を見た事で地球の時間と同期しておるのじゃ。」
「同期しても500年たってるのでは?」
「そうじゃな。 ただし、デフォルトニアと地球は時間の経過速度の倍率が違ったじゃろ? 体はデフォルトニアじゃが、見た事で記憶、魂は地球同期じゃから魂としてはまだ寿命は尽きておらぬって訳じゃな。」
そうなると、現在の地球とデフォルトニアでの倍率を知る必要が出てくる。 魂としての寿命を全うすれば、元通りとも言えるだろうが、あの場所でこれからも長い時を過ごすというのは残酷とも言える。 せめて動ければ良いのだが・・・。
「それと問題なのじゃが、次元眼は解禁していない特性じゃった。 いわゆる未実装ってやつじゃな。」
「あぁ、データ上だけ残ってる系のやつですが。 ゲームでもバグで手に入る事ありましたね。」
「特性の削除はしないと行けないんじゃが、なぜこの特性を持てたのかを調べる必要があるんじゃ。 これには500年前に遡って調べる必要があるからの。一時は修正業務は出来んかもしれぬのじゃ。」
「そうですか、それは仕方ない事ですが、チィナさん60年もあそこに一人というのは、どうにかなりませんか? さすがに可哀相と言いますか・・・。」
「わかったのじゃ。 動けるように制限の解除をしておくのじゃ。 ただ、体はないからの。」
これで、チィナは身動きが取れる状態になる。 身動きが出来れば少なくとも、あそこで60年を過ごすよりはマシなはずだ。 さて、残る問題は狐獣人の件だ。
「それでもう一つの件はどうします?」
「うーむ、チィナの場所を調べてみるとたしかに、獣人がいるんじゃが、パラメータとしても亡くなっておるのじゃ。普通はもう次の人生を始めておるのぉ。 でも魂はまだ現世にある。 なんじゃろ? 余計に謎じゃが。」
「ちなみにですけど、一度死んで偶然にも生き返った場合はどうなんです? 昔してたゲームですが、死んでタイミングをずらして蘇生魔法をすると蘇るのに、画面には復活と最寄りの村へと表示され、蘇生魔法二回分が適応されるってバグがあったんですけど。」
「その場合はまだ生命活動の完全停止じゃないのじゃ。 じゃから次の人生へ。 とはならぬのじゃ。 いや、まてよ? 俊、地球では死んで蘇った記録って数日あったとお思うんじゃが、知っておるか?」
何処の国かは忘れたが、昔調べた事がある。 戦争中に死んで、三日後に蘇生した不死身と言われた人が存在していると・・・。 それに関係あるとは思えないが、どういう事だろうか?
「えぇ、昔調べた程度ですが。」
「もしかするとじゃが、デフォルトニアでは二日経過後に次の人生への道をスタートとしておるのじゃが、それを超えた場合は、途中キャンセルされ、次の魂へと割り振りが起きるのじゃ。」
つまり、様子見期間として二日だけ用意して三日後に万が一、蘇れば魂だけは現世に帰ってきてしまう。という事だろう。
しかし、今回は既に埋葬された後であり、肉体の状況は不明となる。 同じ状況を作らないように修正は出来るだろうが、今回の一件の修正はどうなるのかがわからない。
肉体が腐敗している場合、魂を戻したとしてもすぐに死ぬ可能性が高い。 腐敗してなければ・・・不死身の男と言われる事だろう。
「ではそれをクロクさんで調べてもらって、僕は今進めてるチィナさんのお友達に出会えれば、墓地へ戻りますからそこで獣人族の男性の遺体を確認します。」
「よし、分かったのじゃ。」
通話を切り、俊は辺りを見渡すが白銀の猫の姿はない。
ノベール達の戻りを待つ事にした俊だった。
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