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43話 7日目 sideクロク・上
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真っ暗な部屋で寝息が聞こえる。
「スヤァ・・・・」
半透明な画面の明るさにクロクは目を覚ます。
「眩しいのじゃ・・・。 なんじゃぁ?」
俊からのメッセージに気づいたクロクは内容を確認した。
「んー・・・。 何々・・・カニャン?誰じゃ・・・。 む?人型獣人に変わってしまったとじゃと? そんなスライムいたじゃろか?」
首を傾げ考えながらクロク執務室へ向かった
部屋に入るとイシディウスがいた。
「ひひ、クロクじゃないか。 どうしたんだい?」
「良いところにいるの。 兄さまよ。俊からバグらしき事象のメッセージが来たんじゃよ。」
クロクからメッセージの内容を聞き、調べる事にした。
「クロク、これはバグとも言いにくいかもしれない。 このスライムの特性を見てごらんよ。」
「なんじゃ? むむ?特性に変異とあるのじゃ。」
「そうだね。 これだと種族の急進化を進めてしまう可能性が高い。 カニャンちゃんだっけ? この子は今、人型と獣型の両方に変体できる状態だね。」
「それは別に良いとも思えるのじゃが? 獣人族とから新しい種族に派生するんじゃなかろうか?」
「それもあるんだけど、1200年で人族、魔族、ドワーフ族、獣人族、エルフ族、オーク族の6種族だよ? 急に進化が続いたら種族間でも不穏な事が、起きてもおかしくない。」
「うーむ・・・難しいのじゃ。 制限するのかの?」
今後起きうる事を一つ一つ説明をしていくイシディウスは二つの選択をあげた。
「一つ。 制限して不穏な事を避ける。 二つ。 制限せずに見守る。 どっちが良い?」
「わしが決めるのじゃ? それなら制限をする事にするのじゃ。」
「わかった。 制限をする方向に進めよう。 あ、クロクはこの新種のスライム・・・。そうだね ミュータントスライムと名付けよう。 生存個体を探してくれ。 退化させるよ。」
クロクはイシディウスに言われたように生存個体を調べる事にした。
一時間ほど経過し、退化するようパラメータを弄ったイシディウスが一つ、クロクに言い忘れていた事を報告する。
「そうだ、忘れていたんだけどクロクの信仰度がマイナスで300ほどつくから注意してね。」
「のじゃ!? わし直接は何もしてないのじゃが!?」
「この世界の神様はクロクだからね。 魔物からしたら進化を阻害されてる訳だから仕方ないさ」
「人種族から信仰度上がるんじゃよな?」
「今の状況だと0だね。 君を信仰してるのノベールちゃんしかいないじゃない。」
「信仰者調べれるのじゃ!? 初耳じゃよ!? ってノベール一人なのじゃ!? もう少し居ても良いはずじゃ!」
名前も知られてないのに、増える訳ないんだよなぁ・・・。
「そこはほら、頑張ってね。」
こんなに真面目に修正してるのに酷いのじゃぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!
クロクは膝から崩れ落ちた。
「あんまりじゃ・・・。 たまーにミスはするのはわかっておる。 じゃが、真面目にしってるんじゃよ? グスン」
「仕事って思えば当たり前の事をして真面目にって、普通の事だよ? それにクロク。 七日間で失敗を結構してるからね? 例えば俊君だけど、パラメータリセットされてるから、地球の俊君とは別個体として成立してるし。 まさかこの世界で、一生暮らす覚悟出来たとは驚いたけど。」
「のじゃ!? なんじゃそれ! 聞いておらんのじゃ!」
「いや、何ってパラメータリセットしたんだから、リセットされた時点でその世界の情報で再構築されてるから・・・。え?もしかして言ってないの?」
視線を逸らすクロクだった。
「スヤァ・・・・」
半透明な画面の明るさにクロクは目を覚ます。
「眩しいのじゃ・・・。 なんじゃぁ?」
俊からのメッセージに気づいたクロクは内容を確認した。
「んー・・・。 何々・・・カニャン?誰じゃ・・・。 む?人型獣人に変わってしまったとじゃと? そんなスライムいたじゃろか?」
首を傾げ考えながらクロク執務室へ向かった
部屋に入るとイシディウスがいた。
「ひひ、クロクじゃないか。 どうしたんだい?」
「良いところにいるの。 兄さまよ。俊からバグらしき事象のメッセージが来たんじゃよ。」
クロクからメッセージの内容を聞き、調べる事にした。
「クロク、これはバグとも言いにくいかもしれない。 このスライムの特性を見てごらんよ。」
「なんじゃ? むむ?特性に変異とあるのじゃ。」
「そうだね。 これだと種族の急進化を進めてしまう可能性が高い。 カニャンちゃんだっけ? この子は今、人型と獣型の両方に変体できる状態だね。」
「それは別に良いとも思えるのじゃが? 獣人族とから新しい種族に派生するんじゃなかろうか?」
「それもあるんだけど、1200年で人族、魔族、ドワーフ族、獣人族、エルフ族、オーク族の6種族だよ? 急に進化が続いたら種族間でも不穏な事が、起きてもおかしくない。」
「うーむ・・・難しいのじゃ。 制限するのかの?」
今後起きうる事を一つ一つ説明をしていくイシディウスは二つの選択をあげた。
「一つ。 制限して不穏な事を避ける。 二つ。 制限せずに見守る。 どっちが良い?」
「わしが決めるのじゃ? それなら制限をする事にするのじゃ。」
「わかった。 制限をする方向に進めよう。 あ、クロクはこの新種のスライム・・・。そうだね ミュータントスライムと名付けよう。 生存個体を探してくれ。 退化させるよ。」
クロクはイシディウスに言われたように生存個体を調べる事にした。
一時間ほど経過し、退化するようパラメータを弄ったイシディウスが一つ、クロクに言い忘れていた事を報告する。
「そうだ、忘れていたんだけどクロクの信仰度がマイナスで300ほどつくから注意してね。」
「のじゃ!? わし直接は何もしてないのじゃが!?」
「この世界の神様はクロクだからね。 魔物からしたら進化を阻害されてる訳だから仕方ないさ」
「人種族から信仰度上がるんじゃよな?」
「今の状況だと0だね。 君を信仰してるのノベールちゃんしかいないじゃない。」
「信仰者調べれるのじゃ!? 初耳じゃよ!? ってノベール一人なのじゃ!? もう少し居ても良いはずじゃ!」
名前も知られてないのに、増える訳ないんだよなぁ・・・。
「そこはほら、頑張ってね。」
こんなに真面目に修正してるのに酷いのじゃぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!
クロクは膝から崩れ落ちた。
「あんまりじゃ・・・。 たまーにミスはするのはわかっておる。 じゃが、真面目にしってるんじゃよ? グスン」
「仕事って思えば当たり前の事をして真面目にって、普通の事だよ? それにクロク。 七日間で失敗を結構してるからね? 例えば俊君だけど、パラメータリセットされてるから、地球の俊君とは別個体として成立してるし。 まさかこの世界で、一生暮らす覚悟出来たとは驚いたけど。」
「のじゃ!? なんじゃそれ! 聞いておらんのじゃ!」
「いや、何ってパラメータリセットしたんだから、リセットされた時点でその世界の情報で再構築されてるから・・・。え?もしかして言ってないの?」
視線を逸らすクロクだった。
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