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22話 4日目 初心者殺
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俊はラビット・ホーンを見つめ、考え事をしていた。
僕は武器を扱う事が初めてです。そしてダーリングさんが持ってるあれは角でお尻を狙ってくる・・・あれ?これお約束が発生するのでは?
「考え事か?トオル。そろそろこれ討伐してほしいんだが。」
ダーリングが手で吊るしているラビット・ホーンはジタバタと暴れている。
「あ、そうですね。このまま投げたら良いんですか?」
「いやいや、間違って俺に当たったら困るわ!」
「良ければ私がバインドで止めましょうか?」
俊は魔法の名前から効果を予想した。
ゲームだと大体足元から蔓が伸びて、捕まえるような魔法でしたね。それなら僕でも、槍は当てれそうですね。
「カーラ、頼んだ。手を離すからすぐ止めてくんな」
そういうとダーリングは手を離す。
「え、ちょっと!まだ詠唱が!」
慌てるカーラを余所にラビット・ホーンは後ろに飛び勢い良くダーリングへ頭突きを繰り出した。
ブスリと音が脳内で再生された。
「アッーーーーーー!!」
ラビット・ホーンはダーリングのお尻に刺さったまま抜こうと暴れている。
「「あっ」」
俊とカーラは固まった。
ダーリングは白目で体を震わせ、前のめりで倒れた。
カーラは急いでダーリングに刺さったラビット・ホーンに向かってバインドを唱えた。
「ふぐうぅ」
タイミング悪く、ラビット・ホーンはダーリングから離れた。
「きゃぁぁぁぁ!ごめんなさい!ダーリングさん!」
バインドはダーリングを縛ってしまった。
俊は急いで槍を投げたがラビット・ホーンに避けられてしまう。
「カーラさん、僕が引き付けますので今のうちにバインドをお願いします!」
首を縦に振ったのを確認した俊はラビット・ホーンに向かって走り出す。
ラビット・ホーンは俊を避けてカーラに向かってしまう。
「いや、いや!来ないでねぇぇぇ!?」
カーラは混乱してしまい、バインドの詠唱が止まってしまう。
「カーラさん!危ない!」
俊は全力でカーラの元へ走った・・・。
ブスリ。またも音が脳内再生されてしまった。
「あっ・・・・」
ハッとした俊はカーラに叫ぶ。
「カーラさん!そのまま捕まえててください!」
「ひぎぃ!こ、こんな時に何を言って・・・るんです・・・かっ!」
俊は槍を手に戻しラビット・ホーンを突き刺した。
「やりました!」
俊の声はカーラには届かず、気を失っていた。
俊の目にはダーリングとカーラの無残な姿が映っている。
「あー・・・どうしましょう・・・カーラさんのこれ、抜いた方が良いんでしょうか・・・?先にダーリングさんを起こしますか・・・。」
俊はダーリングの体を揺すり、起こそうとした。
「起きませんね・・・。カーラさんは、どうしましょう・・・。」
俊が悩んでいる間もラビット・ホーンは、カーラに刺さったままである。
「仕方ないですね・・・目が覚めるまで待ちましょうか。」
暫くするとダーリングが目覚めた。
「俺は一体・・・。そうかラビット・ホーンに遣られちまったのか。」
「目覚めましたか?その、はい。勢い良く突かれてましたね。」
「面目ねぇ、ってカーラに刺さってんじゃねぇか。抜けば良かったのに」
頭を抱えた俊はダーリングに抜かない理由を伝えた。
「抜こうとも考えましたが、その女性ですし・・・?」
「まぁそうなるか。とりあえずカーラは置いておくとしてだ。まだしっかり武器の試は出来てないだろ?」
「そうですけど、さすがに・・・、置いておくのもすね。」
俊とダーリングは悩んだすえ、ダーリングがしびれを切らす。
「待ってても仕方ねぇ。抜くか!」
「えぇー・・・」
ダーリングがカーラに近づきラビット・ホーンの遺体を引っ張り、抜いた。
「あはんっ!」
抜かれたショックでカーラが痙攣している。
「これ、大丈夫ですか?」
「まぁ、大丈夫だろ。近くに水辺があるから抱えていくぞ。」
ダーリングがカーラを抱え、俊と茂みの奥へと進んでいった。
-----現在のバグ一覧-----
マップに自分の座標が表示されない。
牢屋内の壁が柔らかい。
-----バグ?不明-----
-----調査-----
魔法の威力について
僕は武器を扱う事が初めてです。そしてダーリングさんが持ってるあれは角でお尻を狙ってくる・・・あれ?これお約束が発生するのでは?
「考え事か?トオル。そろそろこれ討伐してほしいんだが。」
ダーリングが手で吊るしているラビット・ホーンはジタバタと暴れている。
「あ、そうですね。このまま投げたら良いんですか?」
「いやいや、間違って俺に当たったら困るわ!」
「良ければ私がバインドで止めましょうか?」
俊は魔法の名前から効果を予想した。
ゲームだと大体足元から蔓が伸びて、捕まえるような魔法でしたね。それなら僕でも、槍は当てれそうですね。
「カーラ、頼んだ。手を離すからすぐ止めてくんな」
そういうとダーリングは手を離す。
「え、ちょっと!まだ詠唱が!」
慌てるカーラを余所にラビット・ホーンは後ろに飛び勢い良くダーリングへ頭突きを繰り出した。
ブスリと音が脳内で再生された。
「アッーーーーーー!!」
ラビット・ホーンはダーリングのお尻に刺さったまま抜こうと暴れている。
「「あっ」」
俊とカーラは固まった。
ダーリングは白目で体を震わせ、前のめりで倒れた。
カーラは急いでダーリングに刺さったラビット・ホーンに向かってバインドを唱えた。
「ふぐうぅ」
タイミング悪く、ラビット・ホーンはダーリングから離れた。
「きゃぁぁぁぁ!ごめんなさい!ダーリングさん!」
バインドはダーリングを縛ってしまった。
俊は急いで槍を投げたがラビット・ホーンに避けられてしまう。
「カーラさん、僕が引き付けますので今のうちにバインドをお願いします!」
首を縦に振ったのを確認した俊はラビット・ホーンに向かって走り出す。
ラビット・ホーンは俊を避けてカーラに向かってしまう。
「いや、いや!来ないでねぇぇぇ!?」
カーラは混乱してしまい、バインドの詠唱が止まってしまう。
「カーラさん!危ない!」
俊は全力でカーラの元へ走った・・・。
ブスリ。またも音が脳内再生されてしまった。
「あっ・・・・」
ハッとした俊はカーラに叫ぶ。
「カーラさん!そのまま捕まえててください!」
「ひぎぃ!こ、こんな時に何を言って・・・るんです・・・かっ!」
俊は槍を手に戻しラビット・ホーンを突き刺した。
「やりました!」
俊の声はカーラには届かず、気を失っていた。
俊の目にはダーリングとカーラの無残な姿が映っている。
「あー・・・どうしましょう・・・カーラさんのこれ、抜いた方が良いんでしょうか・・・?先にダーリングさんを起こしますか・・・。」
俊はダーリングの体を揺すり、起こそうとした。
「起きませんね・・・。カーラさんは、どうしましょう・・・。」
俊が悩んでいる間もラビット・ホーンは、カーラに刺さったままである。
「仕方ないですね・・・目が覚めるまで待ちましょうか。」
暫くするとダーリングが目覚めた。
「俺は一体・・・。そうかラビット・ホーンに遣られちまったのか。」
「目覚めましたか?その、はい。勢い良く突かれてましたね。」
「面目ねぇ、ってカーラに刺さってんじゃねぇか。抜けば良かったのに」
頭を抱えた俊はダーリングに抜かない理由を伝えた。
「抜こうとも考えましたが、その女性ですし・・・?」
「まぁそうなるか。とりあえずカーラは置いておくとしてだ。まだしっかり武器の試は出来てないだろ?」
「そうですけど、さすがに・・・、置いておくのもすね。」
俊とダーリングは悩んだすえ、ダーリングがしびれを切らす。
「待ってても仕方ねぇ。抜くか!」
「えぇー・・・」
ダーリングがカーラに近づきラビット・ホーンの遺体を引っ張り、抜いた。
「あはんっ!」
抜かれたショックでカーラが痙攣している。
「これ、大丈夫ですか?」
「まぁ、大丈夫だろ。近くに水辺があるから抱えていくぞ。」
ダーリングがカーラを抱え、俊と茂みの奥へと進んでいった。
-----現在のバグ一覧-----
マップに自分の座標が表示されない。
牢屋内の壁が柔らかい。
-----バグ?不明-----
-----調査-----
魔法の威力について
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