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11話 3日目 スケット到着
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「俊めぇ・・・わしをこき使いおってからに・・・もう少し労わっても良いのじゃ!」
現在のバグの修正に加え、強度バグの修正に愚痴を溢すクロクだが、スケットを呼んで今まで作業をずっと行っており、目元のクマが目立っていた。
執務室の扉が開き男性が入ってきた。
「イシディウス兄!待って居ったのじゃぁぁぁぁぁぁ!」
イシディウスに飛びつき抱き着いたクロクにイシディウスは
「暑苦しい・・・。で、自分に頼みって何・・・クロクがあれこれして大変だと言われたから面白そうで来たけど ふひっ」
不気味な笑みを浮かべるのはクロクが呼んだ兄、イシディウスだった。
「今抱えるバグの解決を手伝ってほしいんじゃぁぁぁぁぁあ わし、もう一日起きてて眠いのじゃ・・・急ぎの案件が二つもあって参ってるのじゃぁぁぁぁぁ」
「ふひっ 自分が手伝わなかったら絶望に顔色を染めそうだねぇ~。 断るのも楽しそうだ ふひひっ」
陰険なこの兄イシディウスだが、こう見えて神様の一人でもあり、神付き合いが苦手で父スターブルの元で勉強をしていた所をクロクが呼び出していた。
「それは困るのじゃぁぁぁ・・・見よこのわしの目元!ヒドイクマじゃろ?可愛い妹を助けようと思うじゃろ?お願いじゃよぉぉぉ」
「自分以上に精神が不安なクロクを見ると楽しいね ふひっ 良いよ、手伝ってあげるよ ふひひっ」
イシディウスは手伝いを約束し早速バグの修正に取り掛かった。
「クロク、この地面の判定のバグだけど隔離とか微妙な干渉ってありかな? ふひっ」
「兄上よ・・・その隔離と微妙な干渉って何をするんじゃ?わし、色々しようとしたんじゃが、下手に弄るとそこら一体が災害で滅ぶのじゃけど」
「簡単な事にも気づかないね。過去から存在を消す事も出来ないなら、いっそそこに修正する情報を住民に伝えて地面判定を隔離して遠くの海底の大地と入れ替えて直せば良いんだよ ふひっ」
物体の入れ替えを行った先が海だとどうなるか想像を巡らせるクロクは一つ懸念を示す。
「じゃけど兄上よ、それは入れ替えられた海底に影響はないんじゃろか?」
「まぁ海底火山が出来る可能性はあるかな ふひっ、でも人的被害を出すよりはいいんじゃないかな ふひぃ」
「まぁ、たしかにそうじゃけど・・・どうやって住民に知らせるんじゃ?顕現も出来んじゃろ?」
「はい、これ」
手渡されたのは兄のタブレットで参考画像が表示されている。
「なんじゃこれ・・・看板に修正するからこの地域8x8メートルは近づくな 神様より。って・・・単純すぎるんじゃなかろうか?」
「良いよ、別に。バグの修正してたら神の存在って必然的にバレるんだし ふひひ」
「そんなもんかの・・・まぁ何かあればまた修正すれば良いんじゃろか?」
「それで良いよ。災害さえ起さなければ後回しにしても数十年の時間は作れるんだから ふひっ」
こうして地面の判定バグの作業に取り掛かった二人だったが、クロクの元へ俊からの連絡がきた。
「どうしたんじゃ・・・まだ修正は続けておるぞ!?」
「いえ、大橋の件は解決したので建物と氷の件をお願いしようかと。それにしても・・・目元大丈夫ですか?」
まさかの俊の心配に思う言葉に目を丸くしたクロクは目の前に移る俊を疑った。
「まさかまた増えたのか!分身か何かなのじゃ!?俊が心配したのじゃぁぁぁぁ!?」
「失礼ですね・・・真面目に頑張ってる人はちゃんと気にしますよ。いい加減な人ならしませんけど。」
もっともな理由に胸を降ろすクロクはバグの状況について共有を行う。
「とりあえず今のバグ修正がもう少しで終わりそうじゃから終わって準備を整えたら連絡するのじゃ!それとじゃけど父様に連絡の件は今の多用な状況じゃとわし話に入れぬのじゃ。俊宛に直接でも大丈夫なのじゃ?」
「それは構いませんけど・・・氷の件が終わってからが良いですね。氷の中に閉じ込められてる人とも話をするでしょうし。」
「あい、分かったのじゃ。・・・もう少しバグ見つける頻度は下げても良いんじゃよ・・・?」
「僕は早く地球に帰れる。クロクさんは新米の卒業が出来る WIN-WINの為ですよ。」
このバグ問題はいつになったら解決するのだろうと遠い目をせざる得ないクロクでだった。
「それでは、準備が出来たらご連絡お願いしますね。」
「分かったのじゃ・・・。」
通話が切られたが、クロクは気づいていない。今のやり取りの中に重大なミスが含まれている事を・・・。
-----現在のバグ一覧-----
マップに自分の座標が表示されない。
ツジの村付近に判定がない地面があり落ちる。
牢屋内の壁が柔らかい。
強度のおかしな建物がある。
国立図書館の書庫の壁の強度
鍛冶屋の倉庫内の全て
大きな氷の塊
凍結魔法の威力
-----バグ?不明-----
変わった神様のイシディウスさん参戦しましたね(゚□゚ )
現在のバグの修正に加え、強度バグの修正に愚痴を溢すクロクだが、スケットを呼んで今まで作業をずっと行っており、目元のクマが目立っていた。
執務室の扉が開き男性が入ってきた。
「イシディウス兄!待って居ったのじゃぁぁぁぁぁぁ!」
イシディウスに飛びつき抱き着いたクロクにイシディウスは
「暑苦しい・・・。で、自分に頼みって何・・・クロクがあれこれして大変だと言われたから面白そうで来たけど ふひっ」
不気味な笑みを浮かべるのはクロクが呼んだ兄、イシディウスだった。
「今抱えるバグの解決を手伝ってほしいんじゃぁぁぁぁぁあ わし、もう一日起きてて眠いのじゃ・・・急ぎの案件が二つもあって参ってるのじゃぁぁぁぁぁ」
「ふひっ 自分が手伝わなかったら絶望に顔色を染めそうだねぇ~。 断るのも楽しそうだ ふひひっ」
陰険なこの兄イシディウスだが、こう見えて神様の一人でもあり、神付き合いが苦手で父スターブルの元で勉強をしていた所をクロクが呼び出していた。
「それは困るのじゃぁぁぁ・・・見よこのわしの目元!ヒドイクマじゃろ?可愛い妹を助けようと思うじゃろ?お願いじゃよぉぉぉ」
「自分以上に精神が不安なクロクを見ると楽しいね ふひっ 良いよ、手伝ってあげるよ ふひひっ」
イシディウスは手伝いを約束し早速バグの修正に取り掛かった。
「クロク、この地面の判定のバグだけど隔離とか微妙な干渉ってありかな? ふひっ」
「兄上よ・・・その隔離と微妙な干渉って何をするんじゃ?わし、色々しようとしたんじゃが、下手に弄るとそこら一体が災害で滅ぶのじゃけど」
「簡単な事にも気づかないね。過去から存在を消す事も出来ないなら、いっそそこに修正する情報を住民に伝えて地面判定を隔離して遠くの海底の大地と入れ替えて直せば良いんだよ ふひっ」
物体の入れ替えを行った先が海だとどうなるか想像を巡らせるクロクは一つ懸念を示す。
「じゃけど兄上よ、それは入れ替えられた海底に影響はないんじゃろか?」
「まぁ海底火山が出来る可能性はあるかな ふひっ、でも人的被害を出すよりはいいんじゃないかな ふひぃ」
「まぁ、たしかにそうじゃけど・・・どうやって住民に知らせるんじゃ?顕現も出来んじゃろ?」
「はい、これ」
手渡されたのは兄のタブレットで参考画像が表示されている。
「なんじゃこれ・・・看板に修正するからこの地域8x8メートルは近づくな 神様より。って・・・単純すぎるんじゃなかろうか?」
「良いよ、別に。バグの修正してたら神の存在って必然的にバレるんだし ふひひ」
「そんなもんかの・・・まぁ何かあればまた修正すれば良いんじゃろか?」
「それで良いよ。災害さえ起さなければ後回しにしても数十年の時間は作れるんだから ふひっ」
こうして地面の判定バグの作業に取り掛かった二人だったが、クロクの元へ俊からの連絡がきた。
「どうしたんじゃ・・・まだ修正は続けておるぞ!?」
「いえ、大橋の件は解決したので建物と氷の件をお願いしようかと。それにしても・・・目元大丈夫ですか?」
まさかの俊の心配に思う言葉に目を丸くしたクロクは目の前に移る俊を疑った。
「まさかまた増えたのか!分身か何かなのじゃ!?俊が心配したのじゃぁぁぁぁ!?」
「失礼ですね・・・真面目に頑張ってる人はちゃんと気にしますよ。いい加減な人ならしませんけど。」
もっともな理由に胸を降ろすクロクはバグの状況について共有を行う。
「とりあえず今のバグ修正がもう少しで終わりそうじゃから終わって準備を整えたら連絡するのじゃ!それとじゃけど父様に連絡の件は今の多用な状況じゃとわし話に入れぬのじゃ。俊宛に直接でも大丈夫なのじゃ?」
「それは構いませんけど・・・氷の件が終わってからが良いですね。氷の中に閉じ込められてる人とも話をするでしょうし。」
「あい、分かったのじゃ。・・・もう少しバグ見つける頻度は下げても良いんじゃよ・・・?」
「僕は早く地球に帰れる。クロクさんは新米の卒業が出来る WIN-WINの為ですよ。」
このバグ問題はいつになったら解決するのだろうと遠い目をせざる得ないクロクでだった。
「それでは、準備が出来たらご連絡お願いしますね。」
「分かったのじゃ・・・。」
通話が切られたが、クロクは気づいていない。今のやり取りの中に重大なミスが含まれている事を・・・。
-----現在のバグ一覧-----
マップに自分の座標が表示されない。
ツジの村付近に判定がない地面があり落ちる。
牢屋内の壁が柔らかい。
強度のおかしな建物がある。
国立図書館の書庫の壁の強度
鍛冶屋の倉庫内の全て
大きな氷の塊
凍結魔法の威力
-----バグ?不明-----
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