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6話 2日目 事件の予感です。
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俊はノベールに連れられ、おかしな現象が起きると聞いた領内の錆びれた3階建の建物へ来ていた。
「ここではどんな現象が起きてるんでしょう?」
ノベールは説明が出来ない為、起きている事をありのまま話す事にした。
「ここは何とお伝え致しましょう?その、二日程前の事でしてよ。建物内に入る事が出来なくなりましたの。中には三人程いらっしゃるようで、話は出来るのですが出入りが出来なく、救出したいのですが建物が非常に頑丈に変わってしまって扉も機能しなくなりましたの。」
頑丈に変わったと聞き強度が足されたのではないかと思考したが、途中から強度を足すなど仕様なのでは?と疑問に思った俊は建物の外装を調べる事にした。
「すいません、本来の強度はどれくらいなのでしょうか?試す事できます?」
クネクネと動く鞭のような剣を取り出したノベールは話を続けた。
「よろしくてよ。本来であればこの私《わたくし》ウィップソードであればこの壁であれば深く傷をつける事ができますの。ですが・・・」
建物からはカキーンと石作りの建物とは思えない音が鳴り響いた。
「聞きまして?まるでこう・・・鋼鉄のような物を殴ったかのような音になり、傷もつきませんの。」
強度を考えると足されるというよりは倍以上になっている事に思い当たる事がある為、確認をお願いする事にした。
「一つこのおかしな現象に紐づくかもしれない事があります。僕が入ってた牢での事なのですが、入って右の壁がすごく柔らかかったんです。最初は脱獄防止の為、壁の材質に何か材料を混ぜて反発力がある素材なのかと思いましたがそういった壁って作ってます?」
「何を言っておりますの?石なのに反発力があるって十分おかしな現象じゃないかしら・・・?」
困った顔をするノベールは当たり前の事を口にしていた。
「反応からするに、反発力がある壁は作ってない訳ですね。関係があるかわかりませんが、牢内の壁を調べた方が良さそうですね。」
再び牢屋へと戻る最中に俊は一つの考えが思い浮かんだ。
(先ほどの建物の強度は足すにしても限度を超えていましたね。足される物が一つではなければ説明が付きますが・・・自分達で探す方が早いか、クロクさんに先程の建物の情報から加算先情報の割り出しをした方が早いか・・・悩みますね。牢屋は偶然にも出る事が出来ましたし頼りない神様ですね・・・」)
牢前へと付き数人の衛兵も交え問題の壁を調べている。
「ノベール女王、たしかにこの壁の強度は、当時の記録とは異なります。一面だけを我らに見つからず改修する事など不可能だと思われます。」
「なるほど・・・。トオル様?この壁の強度はやはりおかしいようですの。でもこの一面がおかしい事があの建物に関係ありますの?」
一面程度では説明が付かないが、この壁と同じような物や急激に柔らかくなった物がほかにもあれば可能性が見えてくると踏んだ俊は領内を調査する必要があると決め説明を行う。
「そうですね、この一面だけが仮にバグとしたら二つ問題があります。この強度は消えただけなのか。この強度が別の物に加算されてしまっているのかの二つです。加算されている可能性も考慮する必要があります。中の人が心配であるならば、領内全土とは言えませんが、この王都でおかしな壁を探し、複数見つけて検証する必要があるかと」
「わかりましたわ!中の方々もあと数日は大丈夫と思いますが、早い事に越したことはありませんわね!。そこの貴方、衛兵を召集し住民と協力の元、あの壁のような物を探してくださる?」
「はっ!」
衛兵達は駆け足で部屋を飛び出し、探索を開始するのであった。
「それでは私は公務がありますの。一旦席を外させて頂きますわ。トオル様は城を出ない事。宜しいですわね?」
「わかりました。何処か下に書斎があるとの事でしたので、色々調べておこうかと思います。」
こうしてノベールと別れた俊は書斎で魔族領について調べる事とした。
一方その頃、クロクはバグの修正に追われていた。
「ツジ村の地面直すの大変じゃ・・・判定付け足すだけなら差ほど時間はかからぬのじゃが、500年分の出来事を安全に反映させなければいけないのじゃ・・・」
起きてすぐの出来事であれば修正は容易いとクロクは思っていた。だが、調べると500年も前からツジ村の近くは判定が無くなっていた。新たに付け足す場合は近隣の地面から地盤へ影響が出てしまう為、災害が起きる可能性を考慮しなければならない。
で、あれば遡って無かった事を有ったに戻す訳だがここで問題は有った事にした場合、その地面の上での出来事をフィードバックしなければならない事であった。
「500年分時を戻して修正して500年加速させれば解決するのではないかの?わし閃いたかもしれぬのじゃ!」
大事な事を忘れ、500年の時を戻そうと準備を行うクロクだった。
-----現在のバグ一覧-----
マップに自分の座標が表示されない。
ツジの村付近に判定がない地面があり落ちる。
牢屋内の壁が柔らかい。
強度のおかしな建物がある。
-----バグ?不明-----
「ここではどんな現象が起きてるんでしょう?」
ノベールは説明が出来ない為、起きている事をありのまま話す事にした。
「ここは何とお伝え致しましょう?その、二日程前の事でしてよ。建物内に入る事が出来なくなりましたの。中には三人程いらっしゃるようで、話は出来るのですが出入りが出来なく、救出したいのですが建物が非常に頑丈に変わってしまって扉も機能しなくなりましたの。」
頑丈に変わったと聞き強度が足されたのではないかと思考したが、途中から強度を足すなど仕様なのでは?と疑問に思った俊は建物の外装を調べる事にした。
「すいません、本来の強度はどれくらいなのでしょうか?試す事できます?」
クネクネと動く鞭のような剣を取り出したノベールは話を続けた。
「よろしくてよ。本来であればこの私《わたくし》ウィップソードであればこの壁であれば深く傷をつける事ができますの。ですが・・・」
建物からはカキーンと石作りの建物とは思えない音が鳴り響いた。
「聞きまして?まるでこう・・・鋼鉄のような物を殴ったかのような音になり、傷もつきませんの。」
強度を考えると足されるというよりは倍以上になっている事に思い当たる事がある為、確認をお願いする事にした。
「一つこのおかしな現象に紐づくかもしれない事があります。僕が入ってた牢での事なのですが、入って右の壁がすごく柔らかかったんです。最初は脱獄防止の為、壁の材質に何か材料を混ぜて反発力がある素材なのかと思いましたがそういった壁って作ってます?」
「何を言っておりますの?石なのに反発力があるって十分おかしな現象じゃないかしら・・・?」
困った顔をするノベールは当たり前の事を口にしていた。
「反応からするに、反発力がある壁は作ってない訳ですね。関係があるかわかりませんが、牢内の壁を調べた方が良さそうですね。」
再び牢屋へと戻る最中に俊は一つの考えが思い浮かんだ。
(先ほどの建物の強度は足すにしても限度を超えていましたね。足される物が一つではなければ説明が付きますが・・・自分達で探す方が早いか、クロクさんに先程の建物の情報から加算先情報の割り出しをした方が早いか・・・悩みますね。牢屋は偶然にも出る事が出来ましたし頼りない神様ですね・・・」)
牢前へと付き数人の衛兵も交え問題の壁を調べている。
「ノベール女王、たしかにこの壁の強度は、当時の記録とは異なります。一面だけを我らに見つからず改修する事など不可能だと思われます。」
「なるほど・・・。トオル様?この壁の強度はやはりおかしいようですの。でもこの一面がおかしい事があの建物に関係ありますの?」
一面程度では説明が付かないが、この壁と同じような物や急激に柔らかくなった物がほかにもあれば可能性が見えてくると踏んだ俊は領内を調査する必要があると決め説明を行う。
「そうですね、この一面だけが仮にバグとしたら二つ問題があります。この強度は消えただけなのか。この強度が別の物に加算されてしまっているのかの二つです。加算されている可能性も考慮する必要があります。中の人が心配であるならば、領内全土とは言えませんが、この王都でおかしな壁を探し、複数見つけて検証する必要があるかと」
「わかりましたわ!中の方々もあと数日は大丈夫と思いますが、早い事に越したことはありませんわね!。そこの貴方、衛兵を召集し住民と協力の元、あの壁のような物を探してくださる?」
「はっ!」
衛兵達は駆け足で部屋を飛び出し、探索を開始するのであった。
「それでは私は公務がありますの。一旦席を外させて頂きますわ。トオル様は城を出ない事。宜しいですわね?」
「わかりました。何処か下に書斎があるとの事でしたので、色々調べておこうかと思います。」
こうしてノベールと別れた俊は書斎で魔族領について調べる事とした。
一方その頃、クロクはバグの修正に追われていた。
「ツジ村の地面直すの大変じゃ・・・判定付け足すだけなら差ほど時間はかからぬのじゃが、500年分の出来事を安全に反映させなければいけないのじゃ・・・」
起きてすぐの出来事であれば修正は容易いとクロクは思っていた。だが、調べると500年も前からツジ村の近くは判定が無くなっていた。新たに付け足す場合は近隣の地面から地盤へ影響が出てしまう為、災害が起きる可能性を考慮しなければならない。
で、あれば遡って無かった事を有ったに戻す訳だがここで問題は有った事にした場合、その地面の上での出来事をフィードバックしなければならない事であった。
「500年分時を戻して修正して500年加速させれば解決するのではないかの?わし閃いたかもしれぬのじゃ!」
大事な事を忘れ、500年の時を戻そうと準備を行うクロクだった。
-----現在のバグ一覧-----
マップに自分の座標が表示されない。
ツジの村付近に判定がない地面があり落ちる。
牢屋内の壁が柔らかい。
強度のおかしな建物がある。
-----バグ?不明-----
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