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4話 2日目 牢で過ごす一日は平和
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「しかし、あのはっきりしない殿方は誰だったのかしら?わ、わ、私の胸を・・・」
前日の光景を思い出し赤面する女性は男をどうするか処遇を考える事にした。
「牢屋に入れていますし、勝手に出る事はありえませんわね。どうするべきかしら・・・そうだわ!」
立ち上がり本棚へと向かう女性は一冊の本を取り出した。
「たしか、この本にこういった殿方へ与える罰が書いてたはずですわ」
手に持つ本の表紙には【効果的な制裁方法】と書かれていた。
開いたページにはこう記されている【された事は同じくやった本人に返ってくる。同じ事をされると反省する可能性が高い】と
「え?私があの殿方のむ、胸を・・・?罰になるのかしら?当てに成らない気がしますが・・・じいに聞くべきかしら・・・」
じいという存在に聞くか聞かないかで、女性は悩んだが自身がされた事を説明する事になると気づいた。
「や、やめておきましょう。む、胸をお揉まれになったとは言えませんわ!」
赤面した女性は本を棚へ直し、席へ戻り今出来る執務をこなす事にしたのだった。
その頃、クロクは薄暗い部屋にて
「ん~・・・むにゅ・・・ のじゃぁ~」
寝返りをうちベッドから落ちた。
「のじゃっ!!」
当たりを見回すクロクは
「・・・・・?ぬ?今何時じゃろ・・・?」
立ち上がりタブレットを手に取ったクロクは時間を確認し驚愕する。
「のじゃぁぁぁぁ!お昼なのじゃぁぁぁあ!あぁぁぁぁ!俊からも連絡が来てるのじゃぁぁぁぁ!」
慌てるクロクは部屋を駆け回り着替えを済ま、走って執務室へと移動した。
落ち着きを取り戻したクロクは椅子から降り、正座行ったのち俊へと連絡を行った。
「はい、なん・・・で・・・し・・・・」
画面に映る先には土下座をしているクロクの姿があった。
「すまぬのじゃ。直に申すと作業疲れで寝ておったのじゃ・・・許してほしいのじゃ・・・」
「いえ、生理現象ですし、そこに怒るほどではないのですが・・・クロクさん?仮にも神様なんですから怒られるかもしれないという憶測で頭を下げるのはどうなんでしょう?」
「直に謝ったのに別の件で怒られる事になるとは、わし・・・思わなかったのじゃ・・・」
結局怒られたクロクは俊に事情を伺う事にした。
「それよりもじゃ、お主の連絡はなんだったのじゃ?深夜に電話って急を要したのじゃろうか?」
「なんと言いますか。バグに巻き込まれて今は牢屋にいます。」
バグを見つける速さに関心を示すが牢屋と聞き驚愕するクロク
「な、何をしたんじゃ!もしやバグで人が消えてしまったのじゃ!?急いで次元を探さねばならぬのじゃ!」
「たしかにバグで人が消えるなんてのは珍しくはありませんが、説明するので聞いてもらえます?」
「すまぬ、お願いするのじゃ」
森での出来事、ツジ村の外での出来事、女性の事を説明した俊にクロクは頭を抱える事となった。
「なんで俊がオーク領にいたのじゃ・・・?人族領の近くの森を指定してたはずなんじゃが・・・?それに地面の判定で飛ばされた・・・?」
今から取り掛かるバグ修正を想像し目からハイライトが消えていく。
「出来ればここから出れるように誤解を解いてほしいんですが?」
乾いた笑みを浮かべ答えるクロク
「はは・・・前半の覆いかぶさるまではわかるんじゃが、その後は自業自得じゃろ・・・」
「では、後半は自分でなんとかするので前半の部分の誤解を解いて出してください。」
「出れるかは分からぬが、説明はするのじゃ・・・」
クロクからの通話が切れ待つ事にした俊であった。
「なんなんじゃあやつ・・・お約束とか言うもので胸を揉もうとするとは・・・失礼すぎるのじゃよ・・・。でも誰なんじゃろ?履歴を追ってみるとするのじゃ」
T-K10を手に取り履歴を調べるクロク。聞いていた地点【ツジの村】の周辺の情報を調べ地面の判定がない場所を見つけると驚愕した。
「なんと・・・足場がないから補助機能が働いて魔族領まで飛ばされておるのじゃ。飛ばされる地点がランダムになっておる?どれ・・・バグがあってはならぬから飛ばされる場所も念のため調べてみるのじゃ」
補助機能によるテレポート地点を解析するクロクは調べるにつれ血の気が引いていく。
「わし、これ俊に言わないと行けないのかの・・・?言いたくないのじゃ・・・ランダムポイント10か所のうち3か所が地中深くの空洞になっておるのじゃ・・・言ったら何を言われるか怖いのじゃ!ん?」
ふとクロクは俊に伝えていない事が増えて行く事にさらに血の気が引くことになる。
「父様の件・・・、地球の件・・・、そして今回・・・。駄目じゃ!詰む前に解決するしかないのじゃ!バレなければ罪とはならないはずじゃ!急いで修正するんじゃぁぁぁぁぁあ!」
ランダムテレポートの地点を落ちる寸前の座標を参照するように設定し修正を行ったクロクは続いて魔族領での誤解を解く方法を模索する。
「どうするべきじゃろう。神託を使うか?干渉しても大きな問題はないのじゃが・・・どれ、魔族領の女性について調べてみるのじゃ。」
魔族領の女性の情報を探すのに成功したが、情報から青筋を浮かべる。
「なんでじゃ!偶然にも飛んだ先に居合わせるのが王なんて駄目じゃろ・・・。対応しっかりしないとわしは疑われるし、俊は最悪死刑になるのじゃぁぁぁぁぁぁ!」
クロクは急ぎ神託を降ろす準備を執り行った。
「のじゃぁぁ・・・?」
驚愕したクロクは画面二度見する事となる。
「信仰度が・・・足りません。・・・のじゃぁぁぁぁぁぁぁ!?」
世界内で神としての認識がない為、神託は使えなかった。解決する方法を考えるクロク。
「どうする!?どうすれば良いのじゃ!?俊に通話をして先方に話を・・・駄目じゃ牢屋の中じゃった・・・。そうじゃ!父様に連絡して聞くしかないのじゃ!」
スターブルへ連絡をする為、UI操作を行うクロクだったが
「・・・・・・出ないのじゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
スターブルは出なかった。
時は進み魔族領の女性は俊のいる牢の前まで足を進めていた。
「時間も空きましたし、説明をお求めしたいのですけど、よろしいかしら?」
「あ、どうも。何の説明でしょうか?」
青筋を浮かべた女性は強めの口調で問いただした。
「謎空間の件ですのよ!あと上の階をお調べしましたが、ツジの村はもちろんですが、御座いませんの!どうやって侵入したかのかご説明頂きたいのですわ!」
「ですから謎空間・・・いや、そうですね。この世界にはバグと言われるおかしな現象があるんです。そのおかしな現象とは普通ではありえない事がおきます。例えばそこにある見えない壁なんかもそうですね。」
「貴方、あの壁についてお分かりになるんですの?」
「ちょっとややこしい話になりますが良いですか?」
考慮して話を聞く事にした女性は衛兵に指示を出し椅子の手配をした。
「よろしくてよ。さぁそのバグ?とやらのご説明をお願いしてもよろしくて?」
「まず、僕はこの世界の人族ではありません。別の世界の人族になります。僕の役目はこの世界のバグ・・・つまりおかしな現象を無くす為の旅とでも言いますか。このバグと言うのは体験しないと見つける事が出来ない物もたくさんありまして・・・今回で言いますとオーク領ツジの村に入ろうとしたところ、地面なのに穴になっておりそこに落ちた先が・・・貴方の上だったわけです。」
「なんと言いましょう?とても個性的な言い訳を致しますのね?ほ、ホホホホ。」
青筋を浮かべている女性である。
「そうですね、ではツジの村にいるバドゥーラさんに聞いてもらえると良いかもしれません。僕が貴方の前に現れたのは昨日ですからここはオーク領ではないのでしょう?」
「何を言っていらっしゃいますの?ここは魔族領ですわ。ここからオーク領ですと4日はかかりましてよ?ツジの村についても調べましたがここからですと5日かかりましてよ?」
思ったより日数がかかる事にどうするか思考する俊は見えない壁について話をする事にした。
「僕はさっきこう言いましたよね。その壁もバグの一種であると」
「えぇ、しっかりと聞いておりましたわ?それがどうか致しまして?消せるとでもおっしゃいますの?」
「はい。神様に連絡を取れば消せますね。」
「神とはまた可笑しな事をおっしゃいますのね。みなさま、お困りでしてよ?」
突拍子もない事を言われ眉間に皺《しわ》を寄せる女性に俊はきりだした。
「では僕がその壁を触らず、消し去る事が出来れば少しは信用できるわけですね?」
「よろしくてよ?さぁ、消してご覧くださいまし!」
「すいません。神様に連絡を今から取るのですが、独り言のように見えると思いますが実際に話をしてますのでご容赦くださいね。」
こうしてクロクへ連絡を取る事にした俊だったが内心ではもう起きているかな?と不安に思っていた。
呼び出しに応えクロクの姿が映し出された。
「よか・・・クロクさん、土下座が好きなんですか?」
「いや、好きではないのじゃが・・・そのなんじゃ・・・」
「それよりも一つ大至急のお願いがありまして、今の僕の場所はわかると思いますけど、僕の地点のすぐ近くに見えない壁があるようで、オブジェクトバグの類と思いますがそれを急ぎ削除してほしいんです。」
「それよりって・・・わし・・・神なんじゃが・・・火急を要しているようじゃからすぐ消すんじゃが・・・」
通話が俊により切られ思った事を口にした。
「なんなんじゃあぁぁぁぁぁぁ!すぐに作業はするが、もう少しわしに労いの言葉をかけても良いじゃろぉぉぉぉぉぉぉぉおおおお・・・・・」
部屋から声が漏れ出て叫び声が木霊するのだった。
-----現在のバグ一覧-----
マップに自分の座標が表示されない。
ツジの村付近に判定がない地面があり落ちる New!
-----バグ?不明-----
牢屋内の壁が柔らかい。
前日の光景を思い出し赤面する女性は男をどうするか処遇を考える事にした。
「牢屋に入れていますし、勝手に出る事はありえませんわね。どうするべきかしら・・・そうだわ!」
立ち上がり本棚へと向かう女性は一冊の本を取り出した。
「たしか、この本にこういった殿方へ与える罰が書いてたはずですわ」
手に持つ本の表紙には【効果的な制裁方法】と書かれていた。
開いたページにはこう記されている【された事は同じくやった本人に返ってくる。同じ事をされると反省する可能性が高い】と
「え?私があの殿方のむ、胸を・・・?罰になるのかしら?当てに成らない気がしますが・・・じいに聞くべきかしら・・・」
じいという存在に聞くか聞かないかで、女性は悩んだが自身がされた事を説明する事になると気づいた。
「や、やめておきましょう。む、胸をお揉まれになったとは言えませんわ!」
赤面した女性は本を棚へ直し、席へ戻り今出来る執務をこなす事にしたのだった。
その頃、クロクは薄暗い部屋にて
「ん~・・・むにゅ・・・ のじゃぁ~」
寝返りをうちベッドから落ちた。
「のじゃっ!!」
当たりを見回すクロクは
「・・・・・?ぬ?今何時じゃろ・・・?」
立ち上がりタブレットを手に取ったクロクは時間を確認し驚愕する。
「のじゃぁぁぁぁ!お昼なのじゃぁぁぁあ!あぁぁぁぁ!俊からも連絡が来てるのじゃぁぁぁぁ!」
慌てるクロクは部屋を駆け回り着替えを済ま、走って執務室へと移動した。
落ち着きを取り戻したクロクは椅子から降り、正座行ったのち俊へと連絡を行った。
「はい、なん・・・で・・・し・・・・」
画面に映る先には土下座をしているクロクの姿があった。
「すまぬのじゃ。直に申すと作業疲れで寝ておったのじゃ・・・許してほしいのじゃ・・・」
「いえ、生理現象ですし、そこに怒るほどではないのですが・・・クロクさん?仮にも神様なんですから怒られるかもしれないという憶測で頭を下げるのはどうなんでしょう?」
「直に謝ったのに別の件で怒られる事になるとは、わし・・・思わなかったのじゃ・・・」
結局怒られたクロクは俊に事情を伺う事にした。
「それよりもじゃ、お主の連絡はなんだったのじゃ?深夜に電話って急を要したのじゃろうか?」
「なんと言いますか。バグに巻き込まれて今は牢屋にいます。」
バグを見つける速さに関心を示すが牢屋と聞き驚愕するクロク
「な、何をしたんじゃ!もしやバグで人が消えてしまったのじゃ!?急いで次元を探さねばならぬのじゃ!」
「たしかにバグで人が消えるなんてのは珍しくはありませんが、説明するので聞いてもらえます?」
「すまぬ、お願いするのじゃ」
森での出来事、ツジ村の外での出来事、女性の事を説明した俊にクロクは頭を抱える事となった。
「なんで俊がオーク領にいたのじゃ・・・?人族領の近くの森を指定してたはずなんじゃが・・・?それに地面の判定で飛ばされた・・・?」
今から取り掛かるバグ修正を想像し目からハイライトが消えていく。
「出来ればここから出れるように誤解を解いてほしいんですが?」
乾いた笑みを浮かべ答えるクロク
「はは・・・前半の覆いかぶさるまではわかるんじゃが、その後は自業自得じゃろ・・・」
「では、後半は自分でなんとかするので前半の部分の誤解を解いて出してください。」
「出れるかは分からぬが、説明はするのじゃ・・・」
クロクからの通話が切れ待つ事にした俊であった。
「なんなんじゃあやつ・・・お約束とか言うもので胸を揉もうとするとは・・・失礼すぎるのじゃよ・・・。でも誰なんじゃろ?履歴を追ってみるとするのじゃ」
T-K10を手に取り履歴を調べるクロク。聞いていた地点【ツジの村】の周辺の情報を調べ地面の判定がない場所を見つけると驚愕した。
「なんと・・・足場がないから補助機能が働いて魔族領まで飛ばされておるのじゃ。飛ばされる地点がランダムになっておる?どれ・・・バグがあってはならぬから飛ばされる場所も念のため調べてみるのじゃ」
補助機能によるテレポート地点を解析するクロクは調べるにつれ血の気が引いていく。
「わし、これ俊に言わないと行けないのかの・・・?言いたくないのじゃ・・・ランダムポイント10か所のうち3か所が地中深くの空洞になっておるのじゃ・・・言ったら何を言われるか怖いのじゃ!ん?」
ふとクロクは俊に伝えていない事が増えて行く事にさらに血の気が引くことになる。
「父様の件・・・、地球の件・・・、そして今回・・・。駄目じゃ!詰む前に解決するしかないのじゃ!バレなければ罪とはならないはずじゃ!急いで修正するんじゃぁぁぁぁぁあ!」
ランダムテレポートの地点を落ちる寸前の座標を参照するように設定し修正を行ったクロクは続いて魔族領での誤解を解く方法を模索する。
「どうするべきじゃろう。神託を使うか?干渉しても大きな問題はないのじゃが・・・どれ、魔族領の女性について調べてみるのじゃ。」
魔族領の女性の情報を探すのに成功したが、情報から青筋を浮かべる。
「なんでじゃ!偶然にも飛んだ先に居合わせるのが王なんて駄目じゃろ・・・。対応しっかりしないとわしは疑われるし、俊は最悪死刑になるのじゃぁぁぁぁぁぁ!」
クロクは急ぎ神託を降ろす準備を執り行った。
「のじゃぁぁ・・・?」
驚愕したクロクは画面二度見する事となる。
「信仰度が・・・足りません。・・・のじゃぁぁぁぁぁぁぁ!?」
世界内で神としての認識がない為、神託は使えなかった。解決する方法を考えるクロク。
「どうする!?どうすれば良いのじゃ!?俊に通話をして先方に話を・・・駄目じゃ牢屋の中じゃった・・・。そうじゃ!父様に連絡して聞くしかないのじゃ!」
スターブルへ連絡をする為、UI操作を行うクロクだったが
「・・・・・・出ないのじゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
スターブルは出なかった。
時は進み魔族領の女性は俊のいる牢の前まで足を進めていた。
「時間も空きましたし、説明をお求めしたいのですけど、よろしいかしら?」
「あ、どうも。何の説明でしょうか?」
青筋を浮かべた女性は強めの口調で問いただした。
「謎空間の件ですのよ!あと上の階をお調べしましたが、ツジの村はもちろんですが、御座いませんの!どうやって侵入したかのかご説明頂きたいのですわ!」
「ですから謎空間・・・いや、そうですね。この世界にはバグと言われるおかしな現象があるんです。そのおかしな現象とは普通ではありえない事がおきます。例えばそこにある見えない壁なんかもそうですね。」
「貴方、あの壁についてお分かりになるんですの?」
「ちょっとややこしい話になりますが良いですか?」
考慮して話を聞く事にした女性は衛兵に指示を出し椅子の手配をした。
「よろしくてよ。さぁそのバグ?とやらのご説明をお願いしてもよろしくて?」
「まず、僕はこの世界の人族ではありません。別の世界の人族になります。僕の役目はこの世界のバグ・・・つまりおかしな現象を無くす為の旅とでも言いますか。このバグと言うのは体験しないと見つける事が出来ない物もたくさんありまして・・・今回で言いますとオーク領ツジの村に入ろうとしたところ、地面なのに穴になっておりそこに落ちた先が・・・貴方の上だったわけです。」
「なんと言いましょう?とても個性的な言い訳を致しますのね?ほ、ホホホホ。」
青筋を浮かべている女性である。
「そうですね、ではツジの村にいるバドゥーラさんに聞いてもらえると良いかもしれません。僕が貴方の前に現れたのは昨日ですからここはオーク領ではないのでしょう?」
「何を言っていらっしゃいますの?ここは魔族領ですわ。ここからオーク領ですと4日はかかりましてよ?ツジの村についても調べましたがここからですと5日かかりましてよ?」
思ったより日数がかかる事にどうするか思考する俊は見えない壁について話をする事にした。
「僕はさっきこう言いましたよね。その壁もバグの一種であると」
「えぇ、しっかりと聞いておりましたわ?それがどうか致しまして?消せるとでもおっしゃいますの?」
「はい。神様に連絡を取れば消せますね。」
「神とはまた可笑しな事をおっしゃいますのね。みなさま、お困りでしてよ?」
突拍子もない事を言われ眉間に皺《しわ》を寄せる女性に俊はきりだした。
「では僕がその壁を触らず、消し去る事が出来れば少しは信用できるわけですね?」
「よろしくてよ?さぁ、消してご覧くださいまし!」
「すいません。神様に連絡を今から取るのですが、独り言のように見えると思いますが実際に話をしてますのでご容赦くださいね。」
こうしてクロクへ連絡を取る事にした俊だったが内心ではもう起きているかな?と不安に思っていた。
呼び出しに応えクロクの姿が映し出された。
「よか・・・クロクさん、土下座が好きなんですか?」
「いや、好きではないのじゃが・・・そのなんじゃ・・・」
「それよりも一つ大至急のお願いがありまして、今の僕の場所はわかると思いますけど、僕の地点のすぐ近くに見えない壁があるようで、オブジェクトバグの類と思いますがそれを急ぎ削除してほしいんです。」
「それよりって・・・わし・・・神なんじゃが・・・火急を要しているようじゃからすぐ消すんじゃが・・・」
通話が俊により切られ思った事を口にした。
「なんなんじゃあぁぁぁぁぁぁ!すぐに作業はするが、もう少しわしに労いの言葉をかけても良いじゃろぉぉぉぉぉぉぉぉおおおお・・・・・」
部屋から声が漏れ出て叫び声が木霊するのだった。
-----現在のバグ一覧-----
マップに自分の座標が表示されない。
ツジの村付近に判定がない地面があり落ちる New!
-----バグ?不明-----
牢屋内の壁が柔らかい。
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