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血
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美容の為、僕は人体に影響を与えるための魔法を多く開発してきた。
そのような日々の中で、僕は日々人体への理解を高め続けていた。
そこで見つけたのだ。
「ふふっ」
血液。
その有能性を。
この体の血管を通る血液の中には豊富な魔力が込められており、いとも容易に戦闘へと利用することが出来ることに僕は気づいたのだ。
「ガァァァ!?」
僕の元に向かって飛翔してきていたドラゴン。
それを捕まえるように地面の方から血による触手が伸びてそのままドラゴンを拘束してしまう。
僕があらかじめ、足の方から地面の方に染み渡らせていた自分の血液である。
「次」
僕は腕を一振り。
それだけで血塊がこの場に出現。
そして、そのまま血塊を槍へと姿を変えさせる。
幾重もの触手によって完全にその体を拘束されたドラゴンに向けてそのまま幾重もの血の槍を投擲。
ドラゴンの体を貫いていく。
「硬いな」
だが、思ったよりも刺さらなかった。
それに眉をひそめる僕はそれでも血の槍を分岐。
ドラゴンの体内で血の槍の長さを伸ばし、幾重にも分岐させてどんどんとその体の中へと血を伸ばしていく。
「……ぐぐっ」
だが、ドラゴンの肉は鱗がなくとも硬かった。
このドラゴンの体を血の槍で蝕んでしまうつもりでいた僕は思ったよりも伸びていかないことに眉をひそめる。
「落ちろ」
僕はそんな中で通常の魔法を連発。
炎で。水で。風で。雷で。土で。容赦なくドラゴンの体を叩いていく。
「ガァァァァァァァアアアアアアアア!!!」
「……ちっ、魔力抵抗力が高いな」
確実に僕の魔法はドラゴンにダメージを与えられている。
だが、その想定よりも与えられていない。
思ったよりもドラゴンの魔法抵抗力が高かったのだ。
「……あまり、好きじゃないが。血の中でウイルスを培養するか」
それでも、僕がドラゴンの体を押し切るための方法を思案し続けていく。
「お嬢様。私を忘れていませんか?」
そんな中で納刀した刀の鞘へと触れ、抜刀の構えを取るエルフメイドがドラゴンの上空を取りながら口を開く。
「ガァァァァァァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアっ!!!」
「山千切」
「───ァ」
そして、そのまま抜刀。
勢いよく、力強く、無駄のない動きで振るわれた斬撃。
空を蹴って加速し、抜刀。
血に足をつけるしときにはもう納刀済み。
「お疲れ様です」
「……美味しいところを奪われましたわ」
その後にエルフメイドが僕に話しかけながらその足を向ける頃にはドラゴンの首が地面へと落ちているのだった。
そのような日々の中で、僕は日々人体への理解を高め続けていた。
そこで見つけたのだ。
「ふふっ」
血液。
その有能性を。
この体の血管を通る血液の中には豊富な魔力が込められており、いとも容易に戦闘へと利用することが出来ることに僕は気づいたのだ。
「ガァァァ!?」
僕の元に向かって飛翔してきていたドラゴン。
それを捕まえるように地面の方から血による触手が伸びてそのままドラゴンを拘束してしまう。
僕があらかじめ、足の方から地面の方に染み渡らせていた自分の血液である。
「次」
僕は腕を一振り。
それだけで血塊がこの場に出現。
そして、そのまま血塊を槍へと姿を変えさせる。
幾重もの触手によって完全にその体を拘束されたドラゴンに向けてそのまま幾重もの血の槍を投擲。
ドラゴンの体を貫いていく。
「硬いな」
だが、思ったよりも刺さらなかった。
それに眉をひそめる僕はそれでも血の槍を分岐。
ドラゴンの体内で血の槍の長さを伸ばし、幾重にも分岐させてどんどんとその体の中へと血を伸ばしていく。
「……ぐぐっ」
だが、ドラゴンの肉は鱗がなくとも硬かった。
このドラゴンの体を血の槍で蝕んでしまうつもりでいた僕は思ったよりも伸びていかないことに眉をひそめる。
「落ちろ」
僕はそんな中で通常の魔法を連発。
炎で。水で。風で。雷で。土で。容赦なくドラゴンの体を叩いていく。
「ガァァァァァァァアアアアアアアア!!!」
「……ちっ、魔力抵抗力が高いな」
確実に僕の魔法はドラゴンにダメージを与えられている。
だが、その想定よりも与えられていない。
思ったよりもドラゴンの魔法抵抗力が高かったのだ。
「……あまり、好きじゃないが。血の中でウイルスを培養するか」
それでも、僕がドラゴンの体を押し切るための方法を思案し続けていく。
「お嬢様。私を忘れていませんか?」
そんな中で納刀した刀の鞘へと触れ、抜刀の構えを取るエルフメイドがドラゴンの上空を取りながら口を開く。
「ガァァァァァァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアっ!!!」
「山千切」
「───ァ」
そして、そのまま抜刀。
勢いよく、力強く、無駄のない動きで振るわれた斬撃。
空を蹴って加速し、抜刀。
血に足をつけるしときにはもう納刀済み。
「お疲れ様です」
「……美味しいところを奪われましたわ」
その後にエルフメイドが僕に話しかけながらその足を向ける頃にはドラゴンの首が地面へと落ちているのだった。
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