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連載
♛ 閑話
しおりを挟む『 イピリア不在時のリーン達 』
イピリアが戻って来ない!
てっきり夜までには僕の所へ帰ってくると思ってたのに。
夕食の時間を過ぎてもまだ帰ってきてない。
ベットの上で聖獣達と待っているのに。
「 大丈夫なのかなぁ 」
こんなに遅くなるなら、お爺様の所へ寄ってくれば良かった。真っ直ぐ帰宅した事を後悔するよ。
'' 次は 僕の番 ''
「 えっ、カルキノスもやられたいの?」
イピリアを待ちながら アクリスの口元から頬へと指先で撫でて...いや、擽っているつもり。口を塞がれ嫌がるアクリスは、僕の手を両手で掴み足はキックしてる。
まるで子猫が手にじゃれているみたいだ。
'' この この手が 我を ''
「 ふふふ 」
懸命な足キックに手を離す。
アクリスは息切れしてる。
カルキノスはそんな風に弄られるアクリスが 遊んでもらっていると感じたみたい。
'' 僕も やって ''
ぽてんと寝転がり どうぞ と顔を向けてくる。そんな風にされたら…やるしかないよね。
「 苦しくなったら言ってね?」
'' はーい ''
カルキノスの口元から頬へと指先で擽る。
わしゃわしゃ…撫でているようなもんなんだけど。
'' んん んん ''
何か言いたそうにしてるから ぱっと手を離す。
不思議そうな顔をするだけなので 今度は両手でやってみた。
なでなで...じゃなくて、こちょこちょ…
「 あれ? 」
アクリスみたいに手にじゃれてこない。
力が弱過ぎた? さっきと同じなんだけどなぁ。
わしゃわしゃと撫でても、目を閉じるだけでじゃれてこない。
'' 子奴は 鈍感なのだ ''
「 でもこの顔さ...ぷっ、ふふふっ まるで笑ってるみたいに見えない? 」
僕が口元を両手で撫でるから カルキノスの口角は上がる。そして、瞳を閉じているのだ。
ニコッと笑っている顔に見える。
'' おお 本当だ 笑い顔に見えるぞ "
「 面白い顔になっちゃうね 」
むにむにとしてる頬まで撫で回す。
この柔らかさ、手触り、堪りません!
でもカルキノスの顔を見ると面白くて笑っちゃう。笑う子グマなんだもん。
はぁ~...
癒される...この温もりも...触り心地も...
癒し効果なのか 段々と眠くなってくる。
撫でるのを止めて、ぽふんと横になる。
もう瞼が重くて駄目だ...
目が閉じちゃ...2匹...とも...
'' 寝ちゃった 僕も寝る ''
'' 我も寝る こっちは我の場所だ ''
アクリスは背中にくっつき丸まって寝る。
カルキノスは胸の側まで擦り寄りくっつくと寝た。
リーンと一緒に寝るのは良くあること。
暫く後に リーンの母親が様子を見に来た。
ベットの上で仲良く寝ている姿に悶絶する。
布団を掛け直して、自分の旦那様に報告しに行った。
「 こんな素敵な光景を見逃すのは可哀想だわ~ 今度こそ教えなきゃ~ 」
旦那様に話をしたら、何故か子供達まで一緒に見に行ったみたい。
聞いた話だとレーモンドは朝方まで見てたらしいわ。
┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼
ショートショートでした。
こんな風に普段リーンと聖獣達はは過ごしています。(今回はイピリア不在)
穏やかな寝顔を家族に晒しているリーン達。
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