18 / 24
いないと思ったら
しおりを挟む
光り輝くシャンデリア。天井や壁に描かれた神話の世界。柱や窓枠、その他細部の細部に至るまでこだわり抜かれ、惜しみなく使用された金の装飾が公爵家の底無しの財力を物語っている。豪華絢爛、何から何まで桁違いだ。
そこへシャーロットと彼女をエスコートするデリクが入場すると会場内が色めき立った。
「まあ、お美しい!!」
「珍しいな」
「ついにお二人も結婚か?」
扇で口元を隠す令嬢や婦人たち。忍び声でいくつもの情報が交わされる。二人に挨拶しようとする招待客たちが続々と集まってきた。シャーロットは相変わらず無愛想で、隣でデリクが一人一人丁寧に対応している。リリアが壁際で待機していると、聞き覚えのある可愛らしい声に呼ばれた。
「リリア様!」
「――ミシェル様! あっ……」
リリアの笑顔はすぐに消えた。でもそれは悪い意味ではない。ミシェルをエスコートしていたのがウィルバートだったからだ。
「お二人とも素敵ですね」
「えへへ、ありがとうございます」
ミシェルとウィルバートは嬉しそうに笑い合う。二人の間に進展があったのだろうか。
「父と母も来ています」
ミシェルの手と視線の先を辿ると、シュレイバー伯爵夫妻がリリアに軽く頭を下げた。リリアも慌てて会釈を返す。
「リリア様のパンツスタイルとってもカッコいいです! 痺れます! 今夜は護衛頑張ってください」
「ありがとうございます」
ミシェルとウィルバートの仲睦まじい後ろ姿を見ていると、こちらまで温かい気持ちになる。呪いが解けた今、ミシェルを手放した令息たちがどんな目で二人を見るのか。彼らは大いに後悔するだろう。
◇◇◇
「今宵は我がクドカロフ家の夜会に――」
クドカロフ公爵の挨拶が始まった。
公爵の両脇に立つ夫人とシャーロットを見ていると、二人が生写しのようにそっくりなことに改めて驚かされる。公爵も金髪碧眼なのだが、シャーロットと似ているのはその色だけ。顔のパーツはまったく似ていなかった。
挨拶の終わった会場に流れるワルツの音色。再び会場が騒めいた。
「ねえ、見て!」
「今夜はどうなさったのかしら」
踊り始めたデリクとシャーロットに皆の視線が注がれ、リリアの耳にも彼らを詮索する囁き声が聞こえてくる。しかしダンスが進むにつれていつの間にか騒めきは静まり、美しい二人に皆が見惚れた。
「――お似合いだと思わない?」
左手側から近づいてきた一人の婦人が、リリアの目の前を通り過ぎることなくピタリと立ち止まった。思った通り……クドカロフ公爵夫人だ。夫人は顔半分を扇で隠し、真正面を向いたまま冷酷な碧眼だけを動かしてリリアを捉えた。
「しっかりと目に焼き付けておきなさい」
小さな笑い声を残して通り過ぎていく。ポーカーフェイスでやり過ごしたが、リリアの心中はもちろん穏やかではなかった。
(暇なのかしら)
分かりきった事をわざわざ言いに来るほど、公爵夫人にとってリリアの存在は目障りこの上ないようだ。婚約者として振る舞うデリクとシャーロットの姿を思い切り見せつけて、さぞかしご満悦のことだろう。
(確かにお二人はお似合いだわ。でも……)
今の二人はちっとも楽しそうではない。冷たい表情で淡々と踊り続けているだけだ。笑顔のないデリクの姿にリリアは悲しくなった。
ダンスを終えたシャーロットはその後しばらく招待客と会話を続けていたが、不意にリリアに目をやった。『ついてきなさい』と言いたげに顔を横に動かす。リリアが僅かに頷くのを確認するとドレスの裾を翻して会場を抜け出した。
◇◇◇
コツコツと廊下にヒールの音を響かせて、シャーロットは足早に夜会会場から遠ざかっていく。自室に戻るなら二階のはずだ。いったいどこに向かっているのだろうか。
ある地点を境に見当たらなくなった公爵家の護衛。シャーロットは誰もいない一階の一番端の部屋の前で足を止めた。
「あなたは扉の前で待ってて。誰か来たらすぐに知らせなさい」
「はい」
シャーロットは扉を軽く叩くと「私よ」と愛らしく優しい声で呼びかける。普段の刺々しい冷たい口調とは雲泥の差だ。扉の鍵を開けて中に入っていく彼女の横顔はまさに女神のようだった。
「カルロ……」
(――っ!?)
一瞬、聞き間違いかと耳を疑う。感情を置き忘れたリリアの目の前でガチャっと扉が閉まった。
――カルロ……カルロ?
何度もその名を繰り返す。リリアの脳内がその名で埋め尽くされた時、ようやくシャーロットが夜会を抜け出してあの子爵令息に会いに来たのだと理解した。
今夜カルロの姿が見当たらなかったため、彼は夜会に招待されていないと安心していた。まさかこっそりと公爵邸に連れ込んでいたとは……。
「やってくれるじゃない……」
静かに怒りが込み上げる。
シャーロットが媚薬効果のある魔法陣を使おうとしたことから、カルロとは縁を切ってデリク一筋に心を入れ替えたと思っていたのに。裏切りも甚だしい。
(あんなに素敵な婚約者にエスコートされて、皆の前でダンスを踊って祝福されたのに……よくもまあ、ぬけぬけと相引きができたものね。デリク様というお方がいながら……シャーロット……)
「絶対に許さない」
そこへシャーロットと彼女をエスコートするデリクが入場すると会場内が色めき立った。
「まあ、お美しい!!」
「珍しいな」
「ついにお二人も結婚か?」
扇で口元を隠す令嬢や婦人たち。忍び声でいくつもの情報が交わされる。二人に挨拶しようとする招待客たちが続々と集まってきた。シャーロットは相変わらず無愛想で、隣でデリクが一人一人丁寧に対応している。リリアが壁際で待機していると、聞き覚えのある可愛らしい声に呼ばれた。
「リリア様!」
「――ミシェル様! あっ……」
リリアの笑顔はすぐに消えた。でもそれは悪い意味ではない。ミシェルをエスコートしていたのがウィルバートだったからだ。
「お二人とも素敵ですね」
「えへへ、ありがとうございます」
ミシェルとウィルバートは嬉しそうに笑い合う。二人の間に進展があったのだろうか。
「父と母も来ています」
ミシェルの手と視線の先を辿ると、シュレイバー伯爵夫妻がリリアに軽く頭を下げた。リリアも慌てて会釈を返す。
「リリア様のパンツスタイルとってもカッコいいです! 痺れます! 今夜は護衛頑張ってください」
「ありがとうございます」
ミシェルとウィルバートの仲睦まじい後ろ姿を見ていると、こちらまで温かい気持ちになる。呪いが解けた今、ミシェルを手放した令息たちがどんな目で二人を見るのか。彼らは大いに後悔するだろう。
◇◇◇
「今宵は我がクドカロフ家の夜会に――」
クドカロフ公爵の挨拶が始まった。
公爵の両脇に立つ夫人とシャーロットを見ていると、二人が生写しのようにそっくりなことに改めて驚かされる。公爵も金髪碧眼なのだが、シャーロットと似ているのはその色だけ。顔のパーツはまったく似ていなかった。
挨拶の終わった会場に流れるワルツの音色。再び会場が騒めいた。
「ねえ、見て!」
「今夜はどうなさったのかしら」
踊り始めたデリクとシャーロットに皆の視線が注がれ、リリアの耳にも彼らを詮索する囁き声が聞こえてくる。しかしダンスが進むにつれていつの間にか騒めきは静まり、美しい二人に皆が見惚れた。
「――お似合いだと思わない?」
左手側から近づいてきた一人の婦人が、リリアの目の前を通り過ぎることなくピタリと立ち止まった。思った通り……クドカロフ公爵夫人だ。夫人は顔半分を扇で隠し、真正面を向いたまま冷酷な碧眼だけを動かしてリリアを捉えた。
「しっかりと目に焼き付けておきなさい」
小さな笑い声を残して通り過ぎていく。ポーカーフェイスでやり過ごしたが、リリアの心中はもちろん穏やかではなかった。
(暇なのかしら)
分かりきった事をわざわざ言いに来るほど、公爵夫人にとってリリアの存在は目障りこの上ないようだ。婚約者として振る舞うデリクとシャーロットの姿を思い切り見せつけて、さぞかしご満悦のことだろう。
(確かにお二人はお似合いだわ。でも……)
今の二人はちっとも楽しそうではない。冷たい表情で淡々と踊り続けているだけだ。笑顔のないデリクの姿にリリアは悲しくなった。
ダンスを終えたシャーロットはその後しばらく招待客と会話を続けていたが、不意にリリアに目をやった。『ついてきなさい』と言いたげに顔を横に動かす。リリアが僅かに頷くのを確認するとドレスの裾を翻して会場を抜け出した。
◇◇◇
コツコツと廊下にヒールの音を響かせて、シャーロットは足早に夜会会場から遠ざかっていく。自室に戻るなら二階のはずだ。いったいどこに向かっているのだろうか。
ある地点を境に見当たらなくなった公爵家の護衛。シャーロットは誰もいない一階の一番端の部屋の前で足を止めた。
「あなたは扉の前で待ってて。誰か来たらすぐに知らせなさい」
「はい」
シャーロットは扉を軽く叩くと「私よ」と愛らしく優しい声で呼びかける。普段の刺々しい冷たい口調とは雲泥の差だ。扉の鍵を開けて中に入っていく彼女の横顔はまさに女神のようだった。
「カルロ……」
(――っ!?)
一瞬、聞き間違いかと耳を疑う。感情を置き忘れたリリアの目の前でガチャっと扉が閉まった。
――カルロ……カルロ?
何度もその名を繰り返す。リリアの脳内がその名で埋め尽くされた時、ようやくシャーロットが夜会を抜け出してあの子爵令息に会いに来たのだと理解した。
今夜カルロの姿が見当たらなかったため、彼は夜会に招待されていないと安心していた。まさかこっそりと公爵邸に連れ込んでいたとは……。
「やってくれるじゃない……」
静かに怒りが込み上げる。
シャーロットが媚薬効果のある魔法陣を使おうとしたことから、カルロとは縁を切ってデリク一筋に心を入れ替えたと思っていたのに。裏切りも甚だしい。
(あんなに素敵な婚約者にエスコートされて、皆の前でダンスを踊って祝福されたのに……よくもまあ、ぬけぬけと相引きができたものね。デリク様というお方がいながら……シャーロット……)
「絶対に許さない」
0
お気に入りに追加
317
あなたにおすすめの小説
【完結】騎士団長の旦那様は小さくて年下な私がお好みではないようです
大森 樹
恋愛
貧乏令嬢のヴィヴィアンヌと公爵家の嫡男で騎士団長のランドルフは、お互いの親の思惑によって結婚が決まった。
「俺は子どもみたいな女は好きではない」
ヴィヴィアンヌは十八歳で、ランドルフは三十歳。
ヴィヴィアンヌは背が低く、ランドルフは背が高い。
ヴィヴィアンヌは貧乏で、ランドルフは金持ち。
何もかもが違う二人。彼の好みの女性とは真逆のヴィヴィアンヌだったが、お金の恩があるためなんとか彼の妻になろうと奮闘する。そんな中ランドルフはぶっきらぼうで冷たいが、とろこどころに優しさを見せてきて……!?
貧乏令嬢×不器用な騎士の年の差ラブストーリーです。必ずハッピーエンドにします。
良薬口苦シ 婚約破棄されたので、病弱王子が寿命を減らしても薬師の私はもう知りませんよ?
西東友一
恋愛
国のために数多くの薬草の研究をしてきたフローラ。
彼女の作る薬はたいそう効くと評判で、病弱だった王子ディアスが城へ招き、看護をするフローラの姿にディアス王子が心を奪われプロポーズした。母性本能がくすぐられたフローラもOKの返事を出す。
婚約者となってもいつも通り、ディアス王子に処方する良苦草(りょくそう)を取って帰ってきたら、王子が目をギラつかせて妹弟子イザベラを傍に置いていた。
フローラが訪ねると、どうやらイザベラが美味しい薬を処方してくれたのでフローラはもう用済みとのこと。
けれど、王子の顔色などを判断すると、その薬は危険だと感じたので、そのことだけでもフローラは伝えようとしたが、王子は聞く気もない様子。さらには国外追放まで言い渡してきた。
彼女を切り捨てたディアス王子たちは破滅へと向かっていくとは知らずに・・・。
フローラはショックだったけれど、まだ見ぬ薬草を求めて旅に出ることを決めた。
しかし、世界が彼女の才能と知識を放っておくはずもなく―――
タイトルは「味が苦い」ですが、「薬師」「ざまぁ」「悪役令嬢」「婚約破棄」などがお好きな人のお口には、冒頭は少し苦いかもしれませんが、後半は苦みがなく、「痛快」「美味しい」「まるで定食のような安心感」と言っていただけるようなご希望に添えるよう作っていきたいと思っています。どうぞ、御賞味あれ。
【完結】恋人との子を我が家の跡取りにする? 冗談も大概にして下さいませ
水月 潮
恋愛
侯爵家令嬢アイリーン・エヴァンスは遠縁の伯爵家令息のシリル・マイソンと婚約している。
ある日、シリルの恋人と名乗る女性・エイダ・バーク男爵家令嬢がエヴァンス侯爵邸を訪れた。
なんでも彼の子供が出来たから、シリルと別れてくれとのこと。
アイリーンはそれを承諾し、二人を追い返そうとするが、シリルとエイダはこの子を侯爵家の跡取りにして、アイリーンは侯爵家から出て行けというとんでもないことを主張する。
※設定は緩いので物語としてお楽しみ頂けたらと思います
☆HOTランキング20位(2021.6.21)
感謝です*.*
HOTランキング5位(2021.6.22)
元侯爵令嬢は冷遇を満喫する
cyaru
恋愛
第三王子の不貞による婚約解消で王様に拝み倒され、渋々嫁いだ侯爵令嬢のエレイン。
しかし教会で結婚式を挙げた後、夫の口から開口一番に出た言葉は
「王命だから君を娶っただけだ。愛してもらえるとは思わないでくれ」
夫となったパトリックの側には長年の恋人であるリリシア。
自分もだけど、向こうだってわたくしの事は見たくも無いはず!っと早々の別居宣言。
お互いで交わす契約書にほっとするパトリックとエレイン。ほくそ笑む愛人リリシア。
本宅からは屋根すら見えない別邸に引きこもりお1人様生活を満喫する予定が・・。
※専門用語は出来るだけ注釈をつけますが、作者が専門用語だと思ってない専門用語がある場合があります
※作者都合のご都合主義です。
※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。
※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
ヤケになってドレスを脱いだら、なんだかえらい事になりました
杜野秋人
恋愛
「そなたとの婚約、今この場をもって破棄してくれる!」
王族専用の壇上から、立太子間近と言われる第一王子が、声高にそう叫んだ。それを、第一王子の婚約者アレクシアは黙って聞いていた。
第一王子は次々と、アレクシアの不行跡や不品行をあげつらい、容姿をけなし、彼女を責める。傍らに呼び寄せたアレクシアの異母妹が訴えるままに、鵜呑みにして信じ込んだのだろう。
確かに婚約してからの5年間、第一王子とは一度も会わなかったし手紙や贈り物のやり取りもしなかった。だがそれは「させてもらえなかった」が正しい。全ては母が死んだ後に乗り込んできた後妻と、その娘である異母妹の仕組んだことで、父がそれを許可したからこそそんな事がまかり通ったのだということに、第一王子は気付かないらしい。
唯一の味方だと信じていた第一王子までも、アレクシアの味方ではなくなった。
もう味方はいない。
誰への義理もない。
ならば、もうどうにでもなればいい。
アレクシアはスッと背筋を伸ばした。
そうして彼女が次に取った行動に、第一王子は驚愕することになる⸺!
◆虐げられてるドアマットヒロインって、見たら分かるじゃんね?って作品が最近多いので便乗してみました(笑)。
◆虐待を窺わせる描写が少しだけあるのでR15で。
◆ざまぁは二段階。いわゆるおまいう系のざまぁを含みます。
◆全8話、最終話だけ少し長めです。
恋愛は後半で、メインディッシュはざまぁでどうぞ。
◆片手間で書いたんで、主要人物以外の固有名詞はありません。どこの国とも設定してないんで悪しからず。
◆この作品はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆過去作のヒロインと本作主人公の名前が丸被りしてたので、名前を変更しています。(2024/09/03)
◆9/2、HOTランキング11→7位!ありがとうございます!
9/3、HOTランキング5位→3位!ありがとうございます!
誰からも愛されない悪役令嬢に転生したので、自由気ままに生きていきたいと思います。
木山楽斗
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢であるエルファリナに転生した私は、彼女のその境遇に対して深い悲しみを覚えていた。
彼女は、家族からも婚約者からも愛されていない。それどころか、その存在を疎まれているのだ。
こんな環境なら歪んでも仕方ない。そう思う程に、彼女の境遇は悲惨だったのである。
だが、彼女のように歪んでしまえば、ゲームと同じように罪を暴かれて牢屋に行くだけだ。
そのため、私は心を強く持つしかなかった。悲惨な結末を迎えないためにも、どんなに不当な扱いをされても、耐え抜くしかなかったのである。
そんな私に、解放される日がやって来た。
それは、ゲームの始まりである魔法学園入学の日だ。
全寮制の学園には、歪な家族は存在しない。
私は、自由を得たのである。
その自由を謳歌しながら、私は思っていた。
悲惨な境遇から必ず抜け出し、自由気ままに生きるのだと。
幸せなのでお構いなく!
棗
恋愛
侯爵令嬢ロリーナ=カラーには愛する婚約者グレン=シュタインがいる。だが、彼が愛しているのは天使と呼ばれる儚く美しい王女。
初対面の時からグレンに嫌われているロリーナは、このまま愛の無い結婚をして不幸な生活を送るよりも、最後に思い出を貰って婚約解消をすることにした。
※なろうさんにも公開中
運命の番?棄てたのは貴方です
ひよこ1号
恋愛
竜人族の侯爵令嬢エデュラには愛する番が居た。二人は幼い頃に出会い、婚約していたが、番である第一王子エリンギルは、新たに番と名乗り出たリリアーデと婚約する。邪魔になったエデュラとの婚約を解消し、番を引き裂いた大罪人として追放するが……。一方で幼い頃に出会った侯爵令嬢を忘れられない帝国の皇子は、男爵令息と身分を偽り竜人国へと留学していた。
番との運命の出会いと別離の物語。番でない人々の貫く愛。
※自己設定満載ですので気を付けてください。
※性描写はないですが、一線を越える個所もあります
※多少の残酷表現あります。
以上2点からセルフレイティング
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる