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第一章
26、甘すぎる朝
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ふわりと髪を撫でられる感触がして少しだけ瞼を開けた。
外はまだ薄暗いし体がダルすぎる。それにしても、この肌の温もりと後ろから抱き締められている安心感。はぁ~幸せ。
「起こしてしまいましたか? 今笑ってましたよ」
少し低めの声と小さな吐息が頸にかかる。
(オーティスだ! オーティスが朝なのにいる!)
早起きの彼は俺が起きる頃にはもうベッドにいない。だからこうやって二人で朝を迎えるのは初めてなのだ。これも両思いになったからなのかな。いつもとは違う朝に、彼との関係が進展したことをじんわりと実感した。
「私にそっぽを向いて寝るなんて寂しいです」
しかも、なんて可愛いことを言うんだ。俺の後頭部におでこをすりすり押し付けちゃって、逞しい体と甘えん坊のギャップがたまらない。
「そっち向いてもいい?」
「ダメです」
「寂しいって言ったくせに」
「だって貴方のここにキスできなくなってしまいます」
「ここ」とはどうやら頸のことだったらしい。チュッチュッとキスの雨を降らせたかと思えば、後ろから硬くなったモノをぐりぐりとお尻に押し付けられて心臓が飛び出しそうになった。
「待って待って……今何時? (まだだとは思うけど)ランデルが迎えに来ちゃう」
「…………」
しまった……沈黙に不安がよぎる。今のラブラブタイムに「ランデル」名前は禁句だった。「あっ」と気付いたところでもう遅い。オーティスは沈黙したまま俺の胸先をキュッと抓った。
「い、痛いって……お願い、やめて……」
「…………」
なんてことだ。オーティスの奴、どうやら泣きそうな俺を無視するつもりらしい。しかも抓る力がギュッと少し強くなった。
「ごめん……ごめんなさい。俺が悪かったからやめて……」
「……じゃあ、私の名前を呼んでくれたら許してあげます」
「うん、オーティス」
「もっと」
「オーティス、オーティス!」
「もっとです……もっと」
抓っていた指先が今度は優しく胸先を擦りだした。そのうち手のひらは重要な所を巧みに避けながら胸元から太腿までを何度か往復。そして最終的には喉元をすりすりとさすった。
「止まってますよ」
「んっ……だって……んあっ」
悶え苦しむ俺の耳に唇を当てて「早く」と催促してくる。俺が恥ずかしい声を上げてるうちに舌を使った耳への愛撫まで始まってしまった。
(ダメだって感じてる場合じゃない。今日もアカデミーがあるのに準備の時間がなくなっちゃうよ。もぉ……)
「オーティスのやきもち焼き!」
なんとか快感に逆らった。オーティスの動きが止まってふぅと安堵の息を吐いたのに……あれ? どういうことだ!?
グイッと仰向けにさせられただけじゃない。俺の両手首はオーティスの片手に掴まれて、頭の上で押さえつけられてしまったのだ。
俺は半ベソ状態で余裕たっぷりな紫の瞳を睨みつけてやった。
「すみません……貴方を誰にも取られたくないんです。好きで好きでたまらないんです。今までの間違いを正して、これからは貴方への愛をたくさん言葉にして伝えていきますね。……この体勢、赤くなった顔がよく見えて良いです」
おいおい、悪いと思っているのか思っていないのか。
「もぉぉ……そんなことまで言わなくていいから。夜中だって容赦ないし……オーティスのバカ!!」
「ふふっ……とっても可愛いかったです」
「――っ!!」
上から見下ろされただけでもヤバイのに、オーティスの興奮した薄笑いと甘い言葉に俺の情緒が崩壊寸前だ。
俺はとんでもない男から愛されてしまったのかもしれない。愛され不慣れな俺には刺激が強すぎる。
「は、恥ずかしいから……ほどほどにしてよね……」
「嫌です。ほどほどではなく……たっぷりと」
――――――――――――
閲覧、応援ありがとうございます!
ここまでを第一章、両片思い編とさせていただきます。物語はまだ続くので、お付き合いくださったら嬉しいです。
外はまだ薄暗いし体がダルすぎる。それにしても、この肌の温もりと後ろから抱き締められている安心感。はぁ~幸せ。
「起こしてしまいましたか? 今笑ってましたよ」
少し低めの声と小さな吐息が頸にかかる。
(オーティスだ! オーティスが朝なのにいる!)
早起きの彼は俺が起きる頃にはもうベッドにいない。だからこうやって二人で朝を迎えるのは初めてなのだ。これも両思いになったからなのかな。いつもとは違う朝に、彼との関係が進展したことをじんわりと実感した。
「私にそっぽを向いて寝るなんて寂しいです」
しかも、なんて可愛いことを言うんだ。俺の後頭部におでこをすりすり押し付けちゃって、逞しい体と甘えん坊のギャップがたまらない。
「そっち向いてもいい?」
「ダメです」
「寂しいって言ったくせに」
「だって貴方のここにキスできなくなってしまいます」
「ここ」とはどうやら頸のことだったらしい。チュッチュッとキスの雨を降らせたかと思えば、後ろから硬くなったモノをぐりぐりとお尻に押し付けられて心臓が飛び出しそうになった。
「待って待って……今何時? (まだだとは思うけど)ランデルが迎えに来ちゃう」
「…………」
しまった……沈黙に不安がよぎる。今のラブラブタイムに「ランデル」名前は禁句だった。「あっ」と気付いたところでもう遅い。オーティスは沈黙したまま俺の胸先をキュッと抓った。
「い、痛いって……お願い、やめて……」
「…………」
なんてことだ。オーティスの奴、どうやら泣きそうな俺を無視するつもりらしい。しかも抓る力がギュッと少し強くなった。
「ごめん……ごめんなさい。俺が悪かったからやめて……」
「……じゃあ、私の名前を呼んでくれたら許してあげます」
「うん、オーティス」
「もっと」
「オーティス、オーティス!」
「もっとです……もっと」
抓っていた指先が今度は優しく胸先を擦りだした。そのうち手のひらは重要な所を巧みに避けながら胸元から太腿までを何度か往復。そして最終的には喉元をすりすりとさすった。
「止まってますよ」
「んっ……だって……んあっ」
悶え苦しむ俺の耳に唇を当てて「早く」と催促してくる。俺が恥ずかしい声を上げてるうちに舌を使った耳への愛撫まで始まってしまった。
(ダメだって感じてる場合じゃない。今日もアカデミーがあるのに準備の時間がなくなっちゃうよ。もぉ……)
「オーティスのやきもち焼き!」
なんとか快感に逆らった。オーティスの動きが止まってふぅと安堵の息を吐いたのに……あれ? どういうことだ!?
グイッと仰向けにさせられただけじゃない。俺の両手首はオーティスの片手に掴まれて、頭の上で押さえつけられてしまったのだ。
俺は半ベソ状態で余裕たっぷりな紫の瞳を睨みつけてやった。
「すみません……貴方を誰にも取られたくないんです。好きで好きでたまらないんです。今までの間違いを正して、これからは貴方への愛をたくさん言葉にして伝えていきますね。……この体勢、赤くなった顔がよく見えて良いです」
おいおい、悪いと思っているのか思っていないのか。
「もぉぉ……そんなことまで言わなくていいから。夜中だって容赦ないし……オーティスのバカ!!」
「ふふっ……とっても可愛いかったです」
「――っ!!」
上から見下ろされただけでもヤバイのに、オーティスの興奮した薄笑いと甘い言葉に俺の情緒が崩壊寸前だ。
俺はとんでもない男から愛されてしまったのかもしれない。愛され不慣れな俺には刺激が強すぎる。
「は、恥ずかしいから……ほどほどにしてよね……」
「嫌です。ほどほどではなく……たっぷりと」
――――――――――――
閲覧、応援ありがとうございます!
ここまでを第一章、両片思い編とさせていただきます。物語はまだ続くので、お付き合いくださったら嬉しいです。
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