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~第1章~
~第24節 女王の憂い~
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樹の精霊ドライアードの女王ライアは、どこか物憂げな表情で同胞を傷つける、魔物の今後の未来の行く末を案じていた。それも無理はない。樹人族とは違い話すことの出来ない普通の樹木でも、彼女らには大切な仲間であり同時に、親兄弟も同然である。それをいわれなき理由で次から次へと切り倒されてしまうのは、断腸の思いに違いないだろう。アキラはその説明を聞くと真摯に向き直る。
「ライア女王、心中お察しいたします。詳しいご説明をいただきありがとうございます。それではその情報から、僕らで目標討伐の作戦を立てます」
アキラ達7人は中央に置かれているテーブルに集まり、目標である牛頭の魔物、ミノタウロスの攻略作戦を立てることにした。
「最初にまず、みんなも知っている通り、彼ら樹の精霊の領域であるところで、火属性の魔術を使うのは厳禁だ」
そこでナツミは座ったまま挙手をして、アキラに問う。
「はーい、質問。火属性でも飛んで行ったりするのがダメなんですよね?燃え移ったりして」
ナツミの質問の投げかけに対して、アキラはいつもの癖である中指で、メガネを直す。
「まぁ、そうなんだけれど、大体が火属性の魔術は飛翔型のタイプや、僕の使える攻守両方で使える呪符の壁タイプのものは、この場合は燃え広がって使えないものが多いね。それとも、なにか妙案があったりするかい?」
それを聞くが早いか、待ってましたと人差し指を立てて、ナツミは自信ありげにウインクをする。そのウインクからは、まるで星がはじけるようである。
「それは、火属性の魔術を武器に付与して、攻撃力を上げる。その名も…強化武器よ!」
自信満々のナツミのひらめきに対して、アキラはポンと握った手をもう片方の手で合わせ相槌を打つ。
「強化武器…なるほど飛翔型にせず、直接それを武器に付与し攻撃力を上げる。それなら飛び散ることも恐らくないだろうし、僕の今までの魔術研究でも気が付かなったよ。確かに妙案と言えば妙案だね」
「こんなところで、TRPGの知識が役に立つなんてね、セレッち」
「うん、確かにこの状況なら最適かも…それって今思いついたの?」
意外な妙案を思いついたナツミに感心したセレナは、エメラルドグリーンの瞳を大きくしてナツミに乗り出す。
「ううん。実は人知れず研究してたのよ、自分の属性がどういう風に使えるのかって、ね?」
「そっかぁ、ナツミさすが、えらいじゃん!」
うんうんと鷹揚にうなずき、セレナは更に感心を強めた。そこにマリナが横から口を挟む。
「もし万が一ですが、飛び火しそうになったら、私が風魔術で消しにかかります」
ことの成り行きを聞いていたマリナは、自分も覚えたての魔術でフォローしようと考えていた。
「私も水属性の魔術で消火できそうですよ。そういえば、マリナちゃんっていつの間に、風属性の魔術を使えるようになったんですか?」
カエデも負けじとフォローに入るが、マリナも魔術を使えるようになっていたことに、少々驚きと疑問を隠せなかった。カエデの質問に対しては、アキラが代わりに答える形となった。
「現状では予測に過ぎないんだけれども、七瀬さんには風属性の魔術にゆかりがあると考えて、昨夜みんなが寝静まる前に簡単なメモを渡し、呪文を唱える方法などを軽くレクチャーさせていただきました。」
代わりに答えるアキラのタイミングに合わせて、マリナは昨夜のメモを懐から取り出し、黙ってうなずく。
「えー、まずは説得が上手くいくかどうかはわからないが、僕が試みてみよう。それが失敗して戦闘に入りそうな場合、すぐに火属性の魔術を使えるセレナくんは、アギトの斧に強化武器をかけてほしい」
「その時は嬢ちゃんたのむぜ」
「はい、わかりました」
サムズアップをしてニカッと白い歯をむき出しに笑うアギトに、持っている短杖を両手でギュッと握りしめてセレナはうなずく。
「あたしは他の前衛にかける人がいないから、自分にかければいい?」
「そうだね、それはお願いできるかな?カケルくんの弓矢にかけるわけにはいかないし、僕とセレナくんは後衛なのでとりあえずはいいだろう。強化武器をかけたあとは、ミノタウロスの背後に周ってほしい」
「了解したわ」
戦闘初期の動きを理解し、ナツミは右の拳を左の手のひらでバシッと受ける。
「わたしは、みんなが散開する前に、ソルフェジオ・ファンクションで士気の鼓舞を行います。そのあとは暫く歌うことは出来ません…それにかつての失敗は二度としたくないので」
「なるほど、クールタイムがあるんだね。それは助かります。かつてか…そうだね」
マリナが自分のユニークスキルのソルフェジオ・ファンクションで補助を最初に行うことを、アキラは了承した。
(かつて…?アキラさんとマリナちゃんって、昔からの知り合い…なの?わたしとは幼馴染のはずなのに…)
傍らで聞いていて、なぜか心をギューッと締め付けられるように胸に手を当て、セレナは少し寂しげな目をアキラへ向ける。それを察してか、慰めるかの様に食事を終えたライムが身体と頭をスリスリと脚に擦り付けてくる。
「僕はどうしますか?強化武器は土属性で矢に付加できますよ」
なかなか自分に役割が回ってこないので、しびれを切らしてカケルは両手をテーブルについて乗り出す。
「カケルくんは、セレナくんの光魔術『光の閃光』で目くらましをして、失敗もしくは効果がなくなったら、ヤツの目を狙って視界を奪って欲しい。セレナくんも大丈夫だよね?」
急に名前を呼ばれたセレナは、ちょっとビクッとして返事を返す。
「あ、はい、わかりました」
「とりあえずセレナちゃんの目くらましで、そのあと状況により矢で目を狙うんですね。了解しました!」
矢筒から矢を取り出し、自信ありげにカケルは上空を狙うしぐさを行った。
「わたしは昨夜、狼の群れに襲われた時に使った、補助魔術の『光の庇護』で初めに支援します」
「わかった、よろしく頼むよ」
最後に残ったカエデは、昨日使用した光の援護魔術で役割を申し出た。それを聞いてから、アギトは椅子から立ち上がる。
「俺は補助魔術を色々もらったら、ただひたすら突っ込めばいいよな?」
「あぁ、それはまかせた」
アギトの脳筋な反応に苦笑しながらも、笑顔でほほえむ。それもこれもお互いに信頼が厚いことの証だ。
「さぁ、これでみんなの初手は決まったな。そのあとは、各自の判断にまかせる。ただ、くれぐれも無理はしないことだ、いいね?」
アキラの掛け声に対して、メンバー全員がコクリと首を垂れて了承した。大体の方向性が決まったのを見計らい、ドライアードの女王ライアと給仕のドライアード数人が、たくさんの木の実と水の入った木のボトルを人数分持参する。そのほかにも小さな六角形のガラスビンに入った、液体のようなものも見て取れる。
「みなさん、お話はどうやらまとまったようですね。それではみなさんでこちらを是非お持ちください。」
各自に木の実は麻袋に、そして水のボトルは腰ひも付きで配って回る。
「たくさんの木の実とお水をありがとうございます。この木のボトルやテーブルとか切り株の椅子とかも、ドライアードさん達で全部造られたんですか?」
「はい、樹人族達は素材は提供してもらえますが、手があまり器用でないので、私たちが作製しました。このボトルは樹脂でコーティングしてあるので、漏れないようになっていますよ」
カエデの質問にライアは笑顔で快く受け答えをした。配られたものの中に六角形のガラスビンに入った、液体が気になりアキラはライアへ確認したくなった。
「このガラスの小ビンの中の液体は…?」
「これは数少ない雨の日のあとに、この森の中心にある聖なる泉から湧き出る『聖水』です。回復薬の代わりになるので、ここぞという時にお使いいただければと思います」
「回復薬になるんですね、そんな貴重なアイテムをありがとうございます。本当に助かります」
ドライアード達から受け取った支給品を全てリュックへ詰め、出掛ける準備は出来た状態だ。
「みんな、準備が整ったら、出発するぞ!」
そこで、ライアが一人アキラの前に進み出る。
「わたくしが、森の出口までご案内いたします」
「ライア女王、心中お察しいたします。詳しいご説明をいただきありがとうございます。それではその情報から、僕らで目標討伐の作戦を立てます」
アキラ達7人は中央に置かれているテーブルに集まり、目標である牛頭の魔物、ミノタウロスの攻略作戦を立てることにした。
「最初にまず、みんなも知っている通り、彼ら樹の精霊の領域であるところで、火属性の魔術を使うのは厳禁だ」
そこでナツミは座ったまま挙手をして、アキラに問う。
「はーい、質問。火属性でも飛んで行ったりするのがダメなんですよね?燃え移ったりして」
ナツミの質問の投げかけに対して、アキラはいつもの癖である中指で、メガネを直す。
「まぁ、そうなんだけれど、大体が火属性の魔術は飛翔型のタイプや、僕の使える攻守両方で使える呪符の壁タイプのものは、この場合は燃え広がって使えないものが多いね。それとも、なにか妙案があったりするかい?」
それを聞くが早いか、待ってましたと人差し指を立てて、ナツミは自信ありげにウインクをする。そのウインクからは、まるで星がはじけるようである。
「それは、火属性の魔術を武器に付与して、攻撃力を上げる。その名も…強化武器よ!」
自信満々のナツミのひらめきに対して、アキラはポンと握った手をもう片方の手で合わせ相槌を打つ。
「強化武器…なるほど飛翔型にせず、直接それを武器に付与し攻撃力を上げる。それなら飛び散ることも恐らくないだろうし、僕の今までの魔術研究でも気が付かなったよ。確かに妙案と言えば妙案だね」
「こんなところで、TRPGの知識が役に立つなんてね、セレッち」
「うん、確かにこの状況なら最適かも…それって今思いついたの?」
意外な妙案を思いついたナツミに感心したセレナは、エメラルドグリーンの瞳を大きくしてナツミに乗り出す。
「ううん。実は人知れず研究してたのよ、自分の属性がどういう風に使えるのかって、ね?」
「そっかぁ、ナツミさすが、えらいじゃん!」
うんうんと鷹揚にうなずき、セレナは更に感心を強めた。そこにマリナが横から口を挟む。
「もし万が一ですが、飛び火しそうになったら、私が風魔術で消しにかかります」
ことの成り行きを聞いていたマリナは、自分も覚えたての魔術でフォローしようと考えていた。
「私も水属性の魔術で消火できそうですよ。そういえば、マリナちゃんっていつの間に、風属性の魔術を使えるようになったんですか?」
カエデも負けじとフォローに入るが、マリナも魔術を使えるようになっていたことに、少々驚きと疑問を隠せなかった。カエデの質問に対しては、アキラが代わりに答える形となった。
「現状では予測に過ぎないんだけれども、七瀬さんには風属性の魔術にゆかりがあると考えて、昨夜みんなが寝静まる前に簡単なメモを渡し、呪文を唱える方法などを軽くレクチャーさせていただきました。」
代わりに答えるアキラのタイミングに合わせて、マリナは昨夜のメモを懐から取り出し、黙ってうなずく。
「えー、まずは説得が上手くいくかどうかはわからないが、僕が試みてみよう。それが失敗して戦闘に入りそうな場合、すぐに火属性の魔術を使えるセレナくんは、アギトの斧に強化武器をかけてほしい」
「その時は嬢ちゃんたのむぜ」
「はい、わかりました」
サムズアップをしてニカッと白い歯をむき出しに笑うアギトに、持っている短杖を両手でギュッと握りしめてセレナはうなずく。
「あたしは他の前衛にかける人がいないから、自分にかければいい?」
「そうだね、それはお願いできるかな?カケルくんの弓矢にかけるわけにはいかないし、僕とセレナくんは後衛なのでとりあえずはいいだろう。強化武器をかけたあとは、ミノタウロスの背後に周ってほしい」
「了解したわ」
戦闘初期の動きを理解し、ナツミは右の拳を左の手のひらでバシッと受ける。
「わたしは、みんなが散開する前に、ソルフェジオ・ファンクションで士気の鼓舞を行います。そのあとは暫く歌うことは出来ません…それにかつての失敗は二度としたくないので」
「なるほど、クールタイムがあるんだね。それは助かります。かつてか…そうだね」
マリナが自分のユニークスキルのソルフェジオ・ファンクションで補助を最初に行うことを、アキラは了承した。
(かつて…?アキラさんとマリナちゃんって、昔からの知り合い…なの?わたしとは幼馴染のはずなのに…)
傍らで聞いていて、なぜか心をギューッと締め付けられるように胸に手を当て、セレナは少し寂しげな目をアキラへ向ける。それを察してか、慰めるかの様に食事を終えたライムが身体と頭をスリスリと脚に擦り付けてくる。
「僕はどうしますか?強化武器は土属性で矢に付加できますよ」
なかなか自分に役割が回ってこないので、しびれを切らしてカケルは両手をテーブルについて乗り出す。
「カケルくんは、セレナくんの光魔術『光の閃光』で目くらましをして、失敗もしくは効果がなくなったら、ヤツの目を狙って視界を奪って欲しい。セレナくんも大丈夫だよね?」
急に名前を呼ばれたセレナは、ちょっとビクッとして返事を返す。
「あ、はい、わかりました」
「とりあえずセレナちゃんの目くらましで、そのあと状況により矢で目を狙うんですね。了解しました!」
矢筒から矢を取り出し、自信ありげにカケルは上空を狙うしぐさを行った。
「わたしは昨夜、狼の群れに襲われた時に使った、補助魔術の『光の庇護』で初めに支援します」
「わかった、よろしく頼むよ」
最後に残ったカエデは、昨日使用した光の援護魔術で役割を申し出た。それを聞いてから、アギトは椅子から立ち上がる。
「俺は補助魔術を色々もらったら、ただひたすら突っ込めばいいよな?」
「あぁ、それはまかせた」
アギトの脳筋な反応に苦笑しながらも、笑顔でほほえむ。それもこれもお互いに信頼が厚いことの証だ。
「さぁ、これでみんなの初手は決まったな。そのあとは、各自の判断にまかせる。ただ、くれぐれも無理はしないことだ、いいね?」
アキラの掛け声に対して、メンバー全員がコクリと首を垂れて了承した。大体の方向性が決まったのを見計らい、ドライアードの女王ライアと給仕のドライアード数人が、たくさんの木の実と水の入った木のボトルを人数分持参する。そのほかにも小さな六角形のガラスビンに入った、液体のようなものも見て取れる。
「みなさん、お話はどうやらまとまったようですね。それではみなさんでこちらを是非お持ちください。」
各自に木の実は麻袋に、そして水のボトルは腰ひも付きで配って回る。
「たくさんの木の実とお水をありがとうございます。この木のボトルやテーブルとか切り株の椅子とかも、ドライアードさん達で全部造られたんですか?」
「はい、樹人族達は素材は提供してもらえますが、手があまり器用でないので、私たちが作製しました。このボトルは樹脂でコーティングしてあるので、漏れないようになっていますよ」
カエデの質問にライアは笑顔で快く受け答えをした。配られたものの中に六角形のガラスビンに入った、液体が気になりアキラはライアへ確認したくなった。
「このガラスの小ビンの中の液体は…?」
「これは数少ない雨の日のあとに、この森の中心にある聖なる泉から湧き出る『聖水』です。回復薬の代わりになるので、ここぞという時にお使いいただければと思います」
「回復薬になるんですね、そんな貴重なアイテムをありがとうございます。本当に助かります」
ドライアード達から受け取った支給品を全てリュックへ詰め、出掛ける準備は出来た状態だ。
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