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わたくしの自慢は桃色姉弟(エステルダ)
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★こちらは、エステルダ視点のお話です。
婚約が成立してからというもの、いえ、婚約が成立したと言うのに、なぜ婚約者であるわたくしを差し置いて、こんなにヴィスタ様に女性が群がるのです!?
「貴女達、そこを、おどきなさい!!わたくしのヴィスタ様に触れることは許しません!!」
わたくしの一喝で、大抵のご令嬢は引き下がってくださいますが、中にはこのように、ご自分の立場を分かっていらっしゃらないお馬鹿さんもいるものですわ。
「まあ、嫌ですわ、そのように大声を張り上げて・・・。ヴィスタ様、エステルダ様がとても恐ろしい顔でわたくしを睨んでいますわ。なんて怖いお顔なのでしょう・・・。」
「ピクッ!」 わたくしの額に浮かぶ血管から小さな音が聞こえたようですわね・・・。
この勘違いご令嬢は、ヴィスタ様の腕にしがみ付きながら瞳をパチパチと瞬かせて、鳥肌が立つほどあざとい顔で、わたくしの愛しのヴィスタ様を見上げているのです。
(ほんっとに、腹が立ちますわ!!この令嬢は確か・・・どこだかの子爵家・・・えーと、カリアナ様だったかしら。)
プルプルと震える拳を握り締めたわたくしは、背筋をピンっと伸ばし、堂々とヴィスタ様の前に参りますわ! 負けるものですか! わたくしがヴィスタ様の婚約者なのですからねっ!!
しかし、結局のところ、私の嫉妬など全く意味はございませんの。 だって・・・。
「やあ、エス。今日も貴女は、誰よりも美しいね。来てくれてありがとう。会いたかったよ。」
喜びに満ち溢れたヴィスタ様が、こうして私を両手で迎え入れてくれるのですから。
二人によって、軽く弾き飛ばされたカリアナ様になど目もくれず、ヴィスタ様の胸にぎゅっと包まれたなら、大好きな彼が優しく見下ろしてくれますの。
「僕の可愛い婚約者殿、先ほどの不機嫌な顔はどうなりました?」
そう言ったヴィスタ様は、私の頬に両手を当て、美しく微笑むのです。
「うん。今日も可愛い。」
(あ・・・あまい・・・。ああ、もう、駄目です・・・目眩が・・・。)
婚約してからのヴィスタ様の甘さは、このように容赦ないのです。過剰な甘さなら、アリッサ様に向けるレナートも凄いですが、そこにヴィスタ様の眩しい美貌と痺れるような声色が加わるだけで破壊力が何倍にも膨れ上がるのです。見てください。ヴィスタ様のあまりの美しさに、カリアナ様を始め、周りに居たご令嬢がもはや失神寸前です。
(ああ、こんなにも優しくて、美しい男性がわたくしの婚約者だなんて、本当にもう・・・、わたくしってば・・・幸せで死んでしまいそうですわ・・・。ポッ)
「あ、姉上、なんですかその顔は・・・。」
「プッ!!エステルダ様、鼻の下が伸びてますよ!ブフフッ・・。」
(まあ!憎たらしい二人ですわね!!ヴィスタ様の美の前で、鼻の下が伸びない女性などおりませんわ。)
「・・・なんですの? 何故、学年の違うアリッサ様がここに居るのです!?ヴィスタ様との貴重な時間を、邪魔するのは止めていただきたいのですけれど。」
「ふふっ、ごめんなさい。ヴィスタに用があったものですから。」
「私は、本当に、たまたまアリッサを見かけて、偶然そこで会っただけです。」
レナートのたまたまは、九割嘘ですわ。婚約してまでアリッサ様のストーカーをしているなんて、我が弟ながら、なんて恐ろしいのでしょうか。気持ち悪い。
「あのー、すみません・・・、ヴィスタに用事があるので少し離れていただいてもよろしいですか?」
(はっ!?カリアナ様!!ちょっと目を離した隙に、またヴィスタ様にベタベタ触れていますわっ!!)
アリッサ様の声に反応して振り向いた先には、先ほど追い払ったばかりのカリアナ様が、再びヴィスタ様の腕にぶら下がって甘えているではありませんか。しかも、
「えぇー・・・。ヴィスタ様、お姉様が離れろっておっしゃっていますが、わたくし嫌ですわ。エステルダ様も、アリッサ様も、どうして私達の仲を裂こうとなさるのでしょう。あのように冷たい目を向けられて、わたくし・・・怖いですわ。ヴィスタ様はとってもお強いし、わたくしのこと、守ってくださいますよね?」
甘い声色でトロンととろけるようにヴィスタ様に身を寄せるカリアナ様。そんな彼女を見たアリッサ様が、目玉が飛び出るほど目を見開き、わたくしに顔を向けるなり、高速で腕を擦って見せました。
(鳥肌が立ったとアピールされてますのね。)
「あの、どうでもいいですが、ヴィスタと話があるので避けてください。」
「ヴィスタさまー。お姉様が・・・わたくしばかりを悪者にしようとしてるみたいです。離れたくないのは二人共同じ気持ちですのに・・・お姉様って、少し意地悪ですのね。」
あまりに会話が通じないので、皆が疲れた顔で無言になってしまいました。意地悪とまで言われたアリッサ様も、呆然として固まっています。眉間に少し皺を寄せて・・・彼女を見ながら何か考えているようにも見えますが・・・。
おや?あらあら・・・、怒ったレナートが目を吊り上げて向かって行ってしまいましたわ。きっと、アリッサ様への暴言と捉えたのね。
(面倒なことになりそうですわね・・・。)
しかし、わたくしの心配など、またしても不要にございました。アリッサ様の凄さが計算に含まれていなかったということです。
婚約が成立してからというもの、いえ、婚約が成立したと言うのに、なぜ婚約者であるわたくしを差し置いて、こんなにヴィスタ様に女性が群がるのです!?
「貴女達、そこを、おどきなさい!!わたくしのヴィスタ様に触れることは許しません!!」
わたくしの一喝で、大抵のご令嬢は引き下がってくださいますが、中にはこのように、ご自分の立場を分かっていらっしゃらないお馬鹿さんもいるものですわ。
「まあ、嫌ですわ、そのように大声を張り上げて・・・。ヴィスタ様、エステルダ様がとても恐ろしい顔でわたくしを睨んでいますわ。なんて怖いお顔なのでしょう・・・。」
「ピクッ!」 わたくしの額に浮かぶ血管から小さな音が聞こえたようですわね・・・。
この勘違いご令嬢は、ヴィスタ様の腕にしがみ付きながら瞳をパチパチと瞬かせて、鳥肌が立つほどあざとい顔で、わたくしの愛しのヴィスタ様を見上げているのです。
(ほんっとに、腹が立ちますわ!!この令嬢は確か・・・どこだかの子爵家・・・えーと、カリアナ様だったかしら。)
プルプルと震える拳を握り締めたわたくしは、背筋をピンっと伸ばし、堂々とヴィスタ様の前に参りますわ! 負けるものですか! わたくしがヴィスタ様の婚約者なのですからねっ!!
しかし、結局のところ、私の嫉妬など全く意味はございませんの。 だって・・・。
「やあ、エス。今日も貴女は、誰よりも美しいね。来てくれてありがとう。会いたかったよ。」
喜びに満ち溢れたヴィスタ様が、こうして私を両手で迎え入れてくれるのですから。
二人によって、軽く弾き飛ばされたカリアナ様になど目もくれず、ヴィスタ様の胸にぎゅっと包まれたなら、大好きな彼が優しく見下ろしてくれますの。
「僕の可愛い婚約者殿、先ほどの不機嫌な顔はどうなりました?」
そう言ったヴィスタ様は、私の頬に両手を当て、美しく微笑むのです。
「うん。今日も可愛い。」
(あ・・・あまい・・・。ああ、もう、駄目です・・・目眩が・・・。)
婚約してからのヴィスタ様の甘さは、このように容赦ないのです。過剰な甘さなら、アリッサ様に向けるレナートも凄いですが、そこにヴィスタ様の眩しい美貌と痺れるような声色が加わるだけで破壊力が何倍にも膨れ上がるのです。見てください。ヴィスタ様のあまりの美しさに、カリアナ様を始め、周りに居たご令嬢がもはや失神寸前です。
(ああ、こんなにも優しくて、美しい男性がわたくしの婚約者だなんて、本当にもう・・・、わたくしってば・・・幸せで死んでしまいそうですわ・・・。ポッ)
「あ、姉上、なんですかその顔は・・・。」
「プッ!!エステルダ様、鼻の下が伸びてますよ!ブフフッ・・。」
(まあ!憎たらしい二人ですわね!!ヴィスタ様の美の前で、鼻の下が伸びない女性などおりませんわ。)
「・・・なんですの? 何故、学年の違うアリッサ様がここに居るのです!?ヴィスタ様との貴重な時間を、邪魔するのは止めていただきたいのですけれど。」
「ふふっ、ごめんなさい。ヴィスタに用があったものですから。」
「私は、本当に、たまたまアリッサを見かけて、偶然そこで会っただけです。」
レナートのたまたまは、九割嘘ですわ。婚約してまでアリッサ様のストーカーをしているなんて、我が弟ながら、なんて恐ろしいのでしょうか。気持ち悪い。
「あのー、すみません・・・、ヴィスタに用事があるので少し離れていただいてもよろしいですか?」
(はっ!?カリアナ様!!ちょっと目を離した隙に、またヴィスタ様にベタベタ触れていますわっ!!)
アリッサ様の声に反応して振り向いた先には、先ほど追い払ったばかりのカリアナ様が、再びヴィスタ様の腕にぶら下がって甘えているではありませんか。しかも、
「えぇー・・・。ヴィスタ様、お姉様が離れろっておっしゃっていますが、わたくし嫌ですわ。エステルダ様も、アリッサ様も、どうして私達の仲を裂こうとなさるのでしょう。あのように冷たい目を向けられて、わたくし・・・怖いですわ。ヴィスタ様はとってもお強いし、わたくしのこと、守ってくださいますよね?」
甘い声色でトロンととろけるようにヴィスタ様に身を寄せるカリアナ様。そんな彼女を見たアリッサ様が、目玉が飛び出るほど目を見開き、わたくしに顔を向けるなり、高速で腕を擦って見せました。
(鳥肌が立ったとアピールされてますのね。)
「あの、どうでもいいですが、ヴィスタと話があるので避けてください。」
「ヴィスタさまー。お姉様が・・・わたくしばかりを悪者にしようとしてるみたいです。離れたくないのは二人共同じ気持ちですのに・・・お姉様って、少し意地悪ですのね。」
あまりに会話が通じないので、皆が疲れた顔で無言になってしまいました。意地悪とまで言われたアリッサ様も、呆然として固まっています。眉間に少し皺を寄せて・・・彼女を見ながら何か考えているようにも見えますが・・・。
おや?あらあら・・・、怒ったレナートが目を吊り上げて向かって行ってしまいましたわ。きっと、アリッサ様への暴言と捉えたのね。
(面倒なことになりそうですわね・・・。)
しかし、わたくしの心配など、またしても不要にございました。アリッサ様の凄さが計算に含まれていなかったということです。
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