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ハーロンの友人
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連日、レナートは父親であるロゼット公爵の執務室に足を運んでいた。
「父上、自分の婚約者くらい自分で選ばせてください。」
「またか・・・・。」
うんざりした顔を隠しもしないで、公爵は溜息を吐いた。
「分かっていただけるまで、毎日来ます。」
「何度来ても駄目なものは駄目だ。諦めてミスティナと婚約しろ。」
「ミスティナは、私のことを好きにはなりません。彼女の目当てはロゼット公爵家です。だいたい父上だって分かっているではありませんか、あの母娘の浅ましい本性を!!あの母娘は金の亡者ですよ!?私と結婚した後は、愛人を囲って贅沢三昧だと誰でも想像できることです。」
「貴族の結婚に愛情などいらん。」
「・・・父上はそればかりです。ですが、肝心の父上はしっかり母上に愛されているではありませんか!!」
「私とて政略結婚だった。お互い婚約当初は愛情などなかった。」
「しかし、父上は愛のある生活をしています。それは、相手がたまたま母上だったから、結果的に愛情を育めたって話ではありませんか。愛せる母上と出会えて、ただ運が良かっただけですよね!?父上ばかりズルいんです!!私だって愛せる人と結婚したい!!」
「駄目だ!!」
「なぜそこまで反対するのです!父上は、ナーザス子爵家にどれほどの恨みがあると言うのですか!!」
「あそこは没落する。」
「それをどうにもできない程、我が家は落ちぶれているというのですか!?なのに、金の亡者を嫁に迎えたりしたら、我が家も潰れるではありませんか!!」
こうして連日、父と息子の怒鳴り合いは続いていたが、話せば話すほど、レナートには父親の考えがどうにも腑に落ちないのであった。
(父上とナーザス子爵家には、何か口に出してはいけない因縁みたいなものがあるのだろうか・・・。)
「父上、そう言えば、言わなくてはいけないことがありました。姉上からの伝言です。我が家にミスティナが嫁に入るなら、姉上は我が家と縁を切るそうです。」
「は!? なにを勝手なことを!!そんなことは私が許さない。」
「父上が、どう騒ごうと姉上は人の言う事など聞きません。」
「うぐっ・・・エステルダは、なぜ縁を切るなどと・・・。」
「嫌いだからに決まっています。正直言って私も彼女が嫌いです。きっと母上も嫌いでしょう。そうすると、彼女を好きなのは父上だけと言うことになりますね。」
「なっ!?なぜそうなるのだ!!」
「母上に相談に行ってまいります。」
「はっ!?相談ってなんだ!!何を相談することがある!? 待て、レナート!!」
*****
「ああ、またここに来てたのか?」
あの日からアリッサは、ハーロンに教えてもらった屋上で昼食を取るようになっていた。
「お昼休みは、一人が気楽だから。」
と、昼食のパンで口の中をいっぱいにしたアリッサがハーロンを見上げると、今日はハーロンの隣に眼鏡をかけた男子生徒が立ってこちらを見ていた。
ハーロンならともかく、見ず知らずの男性の前で、これはさすがに行儀が悪すぎると慌てて立ち上がったアリッサを見て、琥珀色の瞳を細めて笑う眼鏡の彼は、申し訳なさそうに謝ってきた。
「食事中すみません。どうぞ、そのまま食事を続けてください。」
爽やかな笑顔に癒されながらも、なんとか挨拶くらいはと、アリッサは口いっぱいに詰め込んでしまったパンを後悔しつつも一生懸命もぐもぐ噛んでいた。頬をぱんぱんにしたハムスターのようなアリッサを、ハーロンはやれやれと言いながら呆れて見ていたが、眼鏡の彼はどこか嬉しそうにアリッサの膨らんだ頬を見ていた。
「こいつはマシュー・ザラードだ。ザラード伯爵家の次男で俺の友人だ。」
そう言ってハーロンに紹介されたマシューと、今度はちゃんと挨拶を交わしたアリッサだったが、大柄で筋肉質なハーロンとは真逆のタイプに、本当にハーロンの友人なのかしらと不思議に思うほど、二人の外見には共通点が見当たらなかった。
運動とは無縁の知的な感じとでも言うのだろうか、肩まで伸ばした茶色の髪を後ろで一つに結っているマシューは、どうやらお日様とは無縁なのであろう白い肌と、とてもスマートな体型だ。熱血的で男臭いハーロンとは違い、穏やかで物静かな雰囲気を持つ男性だった。
「マシューは頭がいいんだ。この前、勉強教えてほしいって言ってただろう?マシューが教えてくれるって言うから連れて来た。」
マシューはいい奴だから何でも聞け。と言ったハーロンは、どこか自慢げに見えたが、目を丸くしたアリッサは慌てて断った。
「そんなご迷惑はかけられません。ハーロン、勝手に決めては駄目よ。気持ちは嬉しいけれど、貴方達は来年卒業でしょう?将来に向けてとても忙しい時期じゃない。そんな貴重な時間を私が奪う訳にはいかないわ。」
「なんだよ。お前、勉強教えてくれって言ってただろう?まさか、俺の貴重な時間なら奪っても平気だと思ってるのか?」
「えっ!? いや、だって、ハーロンは男爵家の跡取りだし、後を継ぐまで仕事をするって言っても・・・じい様の所でしょう?」
「おっ、っまえ!! じい様の跡継ぎは、お前かヴィスタだろう!!」
「嫌よっ!!あんな所、冗談じゃないわ!!私には行きたい場所があるし、ヴィスタは文官の道に進ませるわ!!じい様の砦は、ハーロンかナターシャが継げばいいじゃない!!」
「嫌だ!!ナターシャは知らんが、俺は絶対嫌だ!!お前達姉弟で考えろ!お前のじい様だろう!!」
「ハーロンのじい様でもあるじゃない!!」
解放感溢れる屋上で、肩で息をしながら怒鳴り合う兄妹のような二人をマシューは微笑ましく眺めていた。
「はぁ、はぁ、・・・まあ、取りあえず、じい様の話はもう、いいや。」
「ふぅ、ふぅ、・・・そうね、取りあえず、じい様は死なないってことにしておきましょう。」
ようやく解決の目途が立ったところで、それまで静観していたマシューが話に入って来た。
「ナーザス嬢、私の時間も気にしなくて大丈夫ですよ。私には既に文官の道が用意されていますから。」
「まあ、そうなのですか?凄いです。本当に優秀な方ですのね。」
両手を胸の前で組んで尊敬の眼差しを送るアリッサに、すかさずハーロンが 「コネだ!!」 と、付け加えた。
「だが、マシューが優秀なのは確かだ。そういう訳だから遠慮しないで頼ったらいいぞ。マシューは俺より時間があるからな!」
「そうね、ハーロンは体を鍛えておかないといけないものね。卒業と同時にじい様に弟子入りだからね。」
「しないっ!! マシュー、こいつの外見に惑わされるなよ。ナーザス嬢なんて柄じゃない。名前など呼び捨てで充分だ。中身もこんな感じで心身共に男より強い。だから遠慮せずビシビシやってくれ。」
そんなハーロンに向かって楽しそうに顔を綻ばせたマシューは、アリッサの前に来ると、
「そんな訳ですので、私で力になれることがあれば、いつでも協力しますね。アリッサ様。」
と、目を細めて微笑んだ。
屋上からの帰り、アリッサの隣に来たハーロンは、ぶっきら棒に言って来た。
「今まで全く接点のなかった人間と接するのも気がまぎれるものだ。せっかく学園にいるんだ、いろんな奴と話してみろ。」
突然、友人を連れて来たハーロンの意図をくみ取ったアリッサは、その優しさに顔を緩ませ、「ありがとう。」 と呟くのだった。
「父上、自分の婚約者くらい自分で選ばせてください。」
「またか・・・・。」
うんざりした顔を隠しもしないで、公爵は溜息を吐いた。
「分かっていただけるまで、毎日来ます。」
「何度来ても駄目なものは駄目だ。諦めてミスティナと婚約しろ。」
「ミスティナは、私のことを好きにはなりません。彼女の目当てはロゼット公爵家です。だいたい父上だって分かっているではありませんか、あの母娘の浅ましい本性を!!あの母娘は金の亡者ですよ!?私と結婚した後は、愛人を囲って贅沢三昧だと誰でも想像できることです。」
「貴族の結婚に愛情などいらん。」
「・・・父上はそればかりです。ですが、肝心の父上はしっかり母上に愛されているではありませんか!!」
「私とて政略結婚だった。お互い婚約当初は愛情などなかった。」
「しかし、父上は愛のある生活をしています。それは、相手がたまたま母上だったから、結果的に愛情を育めたって話ではありませんか。愛せる母上と出会えて、ただ運が良かっただけですよね!?父上ばかりズルいんです!!私だって愛せる人と結婚したい!!」
「駄目だ!!」
「なぜそこまで反対するのです!父上は、ナーザス子爵家にどれほどの恨みがあると言うのですか!!」
「あそこは没落する。」
「それをどうにもできない程、我が家は落ちぶれているというのですか!?なのに、金の亡者を嫁に迎えたりしたら、我が家も潰れるではありませんか!!」
こうして連日、父と息子の怒鳴り合いは続いていたが、話せば話すほど、レナートには父親の考えがどうにも腑に落ちないのであった。
(父上とナーザス子爵家には、何か口に出してはいけない因縁みたいなものがあるのだろうか・・・。)
「父上、そう言えば、言わなくてはいけないことがありました。姉上からの伝言です。我が家にミスティナが嫁に入るなら、姉上は我が家と縁を切るそうです。」
「は!? なにを勝手なことを!!そんなことは私が許さない。」
「父上が、どう騒ごうと姉上は人の言う事など聞きません。」
「うぐっ・・・エステルダは、なぜ縁を切るなどと・・・。」
「嫌いだからに決まっています。正直言って私も彼女が嫌いです。きっと母上も嫌いでしょう。そうすると、彼女を好きなのは父上だけと言うことになりますね。」
「なっ!?なぜそうなるのだ!!」
「母上に相談に行ってまいります。」
「はっ!?相談ってなんだ!!何を相談することがある!? 待て、レナート!!」
*****
「ああ、またここに来てたのか?」
あの日からアリッサは、ハーロンに教えてもらった屋上で昼食を取るようになっていた。
「お昼休みは、一人が気楽だから。」
と、昼食のパンで口の中をいっぱいにしたアリッサがハーロンを見上げると、今日はハーロンの隣に眼鏡をかけた男子生徒が立ってこちらを見ていた。
ハーロンならともかく、見ず知らずの男性の前で、これはさすがに行儀が悪すぎると慌てて立ち上がったアリッサを見て、琥珀色の瞳を細めて笑う眼鏡の彼は、申し訳なさそうに謝ってきた。
「食事中すみません。どうぞ、そのまま食事を続けてください。」
爽やかな笑顔に癒されながらも、なんとか挨拶くらいはと、アリッサは口いっぱいに詰め込んでしまったパンを後悔しつつも一生懸命もぐもぐ噛んでいた。頬をぱんぱんにしたハムスターのようなアリッサを、ハーロンはやれやれと言いながら呆れて見ていたが、眼鏡の彼はどこか嬉しそうにアリッサの膨らんだ頬を見ていた。
「こいつはマシュー・ザラードだ。ザラード伯爵家の次男で俺の友人だ。」
そう言ってハーロンに紹介されたマシューと、今度はちゃんと挨拶を交わしたアリッサだったが、大柄で筋肉質なハーロンとは真逆のタイプに、本当にハーロンの友人なのかしらと不思議に思うほど、二人の外見には共通点が見当たらなかった。
運動とは無縁の知的な感じとでも言うのだろうか、肩まで伸ばした茶色の髪を後ろで一つに結っているマシューは、どうやらお日様とは無縁なのであろう白い肌と、とてもスマートな体型だ。熱血的で男臭いハーロンとは違い、穏やかで物静かな雰囲気を持つ男性だった。
「マシューは頭がいいんだ。この前、勉強教えてほしいって言ってただろう?マシューが教えてくれるって言うから連れて来た。」
マシューはいい奴だから何でも聞け。と言ったハーロンは、どこか自慢げに見えたが、目を丸くしたアリッサは慌てて断った。
「そんなご迷惑はかけられません。ハーロン、勝手に決めては駄目よ。気持ちは嬉しいけれど、貴方達は来年卒業でしょう?将来に向けてとても忙しい時期じゃない。そんな貴重な時間を私が奪う訳にはいかないわ。」
「なんだよ。お前、勉強教えてくれって言ってただろう?まさか、俺の貴重な時間なら奪っても平気だと思ってるのか?」
「えっ!? いや、だって、ハーロンは男爵家の跡取りだし、後を継ぐまで仕事をするって言っても・・・じい様の所でしょう?」
「おっ、っまえ!! じい様の跡継ぎは、お前かヴィスタだろう!!」
「嫌よっ!!あんな所、冗談じゃないわ!!私には行きたい場所があるし、ヴィスタは文官の道に進ませるわ!!じい様の砦は、ハーロンかナターシャが継げばいいじゃない!!」
「嫌だ!!ナターシャは知らんが、俺は絶対嫌だ!!お前達姉弟で考えろ!お前のじい様だろう!!」
「ハーロンのじい様でもあるじゃない!!」
解放感溢れる屋上で、肩で息をしながら怒鳴り合う兄妹のような二人をマシューは微笑ましく眺めていた。
「はぁ、はぁ、・・・まあ、取りあえず、じい様の話はもう、いいや。」
「ふぅ、ふぅ、・・・そうね、取りあえず、じい様は死なないってことにしておきましょう。」
ようやく解決の目途が立ったところで、それまで静観していたマシューが話に入って来た。
「ナーザス嬢、私の時間も気にしなくて大丈夫ですよ。私には既に文官の道が用意されていますから。」
「まあ、そうなのですか?凄いです。本当に優秀な方ですのね。」
両手を胸の前で組んで尊敬の眼差しを送るアリッサに、すかさずハーロンが 「コネだ!!」 と、付け加えた。
「だが、マシューが優秀なのは確かだ。そういう訳だから遠慮しないで頼ったらいいぞ。マシューは俺より時間があるからな!」
「そうね、ハーロンは体を鍛えておかないといけないものね。卒業と同時にじい様に弟子入りだからね。」
「しないっ!! マシュー、こいつの外見に惑わされるなよ。ナーザス嬢なんて柄じゃない。名前など呼び捨てで充分だ。中身もこんな感じで心身共に男より強い。だから遠慮せずビシビシやってくれ。」
そんなハーロンに向かって楽しそうに顔を綻ばせたマシューは、アリッサの前に来ると、
「そんな訳ですので、私で力になれることがあれば、いつでも協力しますね。アリッサ様。」
と、目を細めて微笑んだ。
屋上からの帰り、アリッサの隣に来たハーロンは、ぶっきら棒に言って来た。
「今まで全く接点のなかった人間と接するのも気がまぎれるものだ。せっかく学園にいるんだ、いろんな奴と話してみろ。」
突然、友人を連れて来たハーロンの意図をくみ取ったアリッサは、その優しさに顔を緩ませ、「ありがとう。」 と呟くのだった。
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