46 / 95
可愛らしい人です
しおりを挟む
泣きすぎて赤くなったエステルダの目元にハンカチを当てながら、ヴィスタは話しかけた。
「エステルダ様、誤解ですからもう泣かないでください。彼らとは、本当に兄と妹のような関係なのです。子供の頃、南の砦で僕らは一緒に暮らしていました。僕達は、普通の従兄妹ではなく、共に生き抜くためのチームであり家族なのです。この桃色の髪と彼らの黒い髪。そして黒い瞳も。僕達は、自分の身を守る為に祖父に鍛えられたのもあるんです。星飾りのお祭りで、姉が捕まったのがいい例です。 他にも従兄妹は何人かいますが、祖父のもとに修行に出されたのは、僕達四人だけなのです。」
それを聞いたエステルダは、何処か一点を見つめたまま、しばし固まっていたが、あることに気が付くなり、ぱっとヴィスタと目を合わせた。
「それって・・・人身売買を意識されてのことですの・・・?」
エステルダの怯えた声に、ヴィスタは無言で頷いた。
「人身売買もそうですが、政治的にも僕達には利用価値があるのでしょう。アクセサリー代わりに自分の側に仕えさせたり、他国との交渉に使うのもいい。ご存知の通り僕達の髪や瞳の色を好む貴族は多いですから。 もちろん、欲しがるのは貴族だけではないでしょう。誰だって特殊な生き物を見つけたら捕まえて飼ってみたいと思いますからね・・・。ですから、いつ狙われるか分からない僕達は、自分の身は自分で守らなければならなかったのです。どんな権力者でも、強すぎる熊をペットにしようとは思わないでしょうからね。」
酷い言葉の数々に、エステルダは両手を口元に当ててフルフルと首を振っていたし、レナートの腕には、つい力が入り過ぎてしまい、抱きしめられているアリッサが、「うっ!」と、苦しそうに呻いていた。
「レナートさん、姉さんが剣の相手をするのは、ハーロンだけではないんです。 ナターシャも、そして、もちろん僕の相手もしてくれています。姉さんが定期的に僕達の腕がなまっていないか、実際に剣の相手をして確認してくれるのです。南の砦を離れても、僕達には守ってくれる者などおりませんから。」
「でしたら、騎士になればもっと強くなれますし―――」
「姉上。 騎士とは国に忠誠を誓う者のことです。」
「あ・・・。」
「はい。何の後ろ盾もない我らが騎士になったところで、身の危険が増すだけなのです。」
「ですが・・・他にも何か身を守る方法が―――」
「エステルダ様、ありがとうございます。ですが、ご心配はりません。もう僕達は全てを受け入れていますから。」
「・・・・・。」
自分の力のなさを思い知ったエステルダが、俯いて言葉を失ってしまうと、ヴィスタは再び話を続けた。
「これで、僕達とハーロン、ナターシャの関係を分かっていただけましたか?お二人が心配されることではありません。」
「では、ではなぜヴィスタ様は、わたくしへの態度を変えたのですか?ナターシャ様が理由でないなら、わたくしが何かヴィスタ様に不快な思いをさせたのでしょうか!?」
その時、レナートに抱きしめられているアリッサが、もぞもぞと顔を上げて彼を見上げると、小さな声で、「席を外しましょう。」と、伝えて来た。すると、レナートはそのままアリッサを抱き上げると、「わっ!?」 と驚きの声を上げているアリッサを抱えたまま、「私達は席を外します。」と言って、ドアから出て行ったのだった。
呆然と二人を見送ったエステルダの前では、ヴィスタが、ふっと笑顔を見せていた。
二人が出て行くと教室の中には静寂が訪れた。話に集中しすぎたせいか、教室内に真っ赤な夕日が差し込んで、ヴィスタの桃色の髪がまるで朱色に変わったように見えていた。
「ヴィスタ様は、お綺麗です。いつもたくさんのご令嬢がヴィスタ様に見惚れています。その上、いつも優しく微笑んでいらっしゃいます。頭も良くて、同年代とは思えないほど落ち着いていて物腰も柔らかです。ですからわたくしは、いつもいつも気が気ではなくて、先ほどのようにヴィスタ様から特別と言っていただきましても、自分にはどうしても自信が持てないでいます。最近のわたくしは、心配に苛まれ、常にヴィスタ様を見張っていないと気持ちが落ち着かなくなってしまいました・・・。」
両手で顔を押さえながら、心の内を吐き出したエステルダをじっと見つめていたヴィスタは、立ち上がるとエステルダの方へ手を差し伸べた。そして、エステルダをその場に立たせると彼女をふわりと抱きしめた。
「貴女は本当に・・・。 そんなに素直に心の中を見せられてしまったら、僕は何も隠し事ができなくなります。こんな僕にだって、見栄やプライドが多少なりともあるんですよ?ですが、貴女と話していると、全部を話さなくてはいけない空気に持っていかれる。 ふっ・・・、エステルダ様、貴女は本当に可愛らしい人ですね。」
「えっ!?」
ヴィスタに抱きしめられて、頬を染めていたエステルダが、目をまん丸にしてヴィスタを見上げた。
「は!? 今、なんと?・・・あの、今、」
「聞こえませんでしたか?貴女は可愛らしい人ですって言ったんですよ?」
「えっ!?」
今までの人生、優秀だの、品があるだの、責任感があるだのと、貴族の令嬢としての誉め言葉は多々聞いてきたが、可愛らしいなどという、か弱い女の子をイメージするような言葉を使われたのは、大人になって初めてのことである。ヴィスタには申し訳ないが、あまりにも自分とかけ離れた聞き慣れない言葉に、エステルダは、どうにも信じることができないのである。
上目遣いでぽかんと口を開けているエステルダを見て、やっぱり可愛らしいと思ったヴィスタは、抱きしめる腕に力を入れるとエステルダの耳元に口を寄せ、そっと囁いた。
「貴女はとても美しく、とても気高い。そして・・・とても素直で可愛らしい。」
「そ、そんなこと・・・今まで一度も言われたことがありませんわ。ヴィスタ様、わたくしをからかっておいでですの?わたくしは、決して可愛らしいなどと言われる女ではございません。」
頬を染め、つっかえながらも早口で捲し立てるエステルダであったが、ふと、動きを止めると、何かに気付いたようにヴィスタを見上げた。
「あっ・・・、わかりましたわ。さては、そうやって話をすり替える作戦ですのね。・・・そうですか、やはりわたくしを可愛らしいなどと思う人など居るはずがありませんものね・・・。」
「え? 何故そこは素直に聞き入れないのですか?」
目を丸くしたヴィスタは、腕の力を緩めると、珍しく眉間に深い皺を寄せてエステルダを見下ろした。
「ああ、そう言うことですか。」
そう言うと、今度は困ったように笑って彼女を軽く睨んだ。
「ほらね? そうやって貴女は上手に僕の本心を言わせようとするんです。・・・分かりましたよ。どうしても僕がそっけない態度をとった理由が知りたいんですね。・・・困ったな・・・あまり情けない姿は見せたくないんだけどな・・・。」
ブツブツと何か言っているヴィスタに対し、そんなつもりはなかったのに・・・と、しょんぼりと俯いていたエステルダであったが、理由を知りたいのは事実だったので、肩を落としながらも、チラリと彼を見上げた。
それに気付いたヴィスタは、眉を下げて笑みを零すと、エステルダの頭を優しく撫でた。
「エステルダ様、誤解ですからもう泣かないでください。彼らとは、本当に兄と妹のような関係なのです。子供の頃、南の砦で僕らは一緒に暮らしていました。僕達は、普通の従兄妹ではなく、共に生き抜くためのチームであり家族なのです。この桃色の髪と彼らの黒い髪。そして黒い瞳も。僕達は、自分の身を守る為に祖父に鍛えられたのもあるんです。星飾りのお祭りで、姉が捕まったのがいい例です。 他にも従兄妹は何人かいますが、祖父のもとに修行に出されたのは、僕達四人だけなのです。」
それを聞いたエステルダは、何処か一点を見つめたまま、しばし固まっていたが、あることに気が付くなり、ぱっとヴィスタと目を合わせた。
「それって・・・人身売買を意識されてのことですの・・・?」
エステルダの怯えた声に、ヴィスタは無言で頷いた。
「人身売買もそうですが、政治的にも僕達には利用価値があるのでしょう。アクセサリー代わりに自分の側に仕えさせたり、他国との交渉に使うのもいい。ご存知の通り僕達の髪や瞳の色を好む貴族は多いですから。 もちろん、欲しがるのは貴族だけではないでしょう。誰だって特殊な生き物を見つけたら捕まえて飼ってみたいと思いますからね・・・。ですから、いつ狙われるか分からない僕達は、自分の身は自分で守らなければならなかったのです。どんな権力者でも、強すぎる熊をペットにしようとは思わないでしょうからね。」
酷い言葉の数々に、エステルダは両手を口元に当ててフルフルと首を振っていたし、レナートの腕には、つい力が入り過ぎてしまい、抱きしめられているアリッサが、「うっ!」と、苦しそうに呻いていた。
「レナートさん、姉さんが剣の相手をするのは、ハーロンだけではないんです。 ナターシャも、そして、もちろん僕の相手もしてくれています。姉さんが定期的に僕達の腕がなまっていないか、実際に剣の相手をして確認してくれるのです。南の砦を離れても、僕達には守ってくれる者などおりませんから。」
「でしたら、騎士になればもっと強くなれますし―――」
「姉上。 騎士とは国に忠誠を誓う者のことです。」
「あ・・・。」
「はい。何の後ろ盾もない我らが騎士になったところで、身の危険が増すだけなのです。」
「ですが・・・他にも何か身を守る方法が―――」
「エステルダ様、ありがとうございます。ですが、ご心配はりません。もう僕達は全てを受け入れていますから。」
「・・・・・。」
自分の力のなさを思い知ったエステルダが、俯いて言葉を失ってしまうと、ヴィスタは再び話を続けた。
「これで、僕達とハーロン、ナターシャの関係を分かっていただけましたか?お二人が心配されることではありません。」
「では、ではなぜヴィスタ様は、わたくしへの態度を変えたのですか?ナターシャ様が理由でないなら、わたくしが何かヴィスタ様に不快な思いをさせたのでしょうか!?」
その時、レナートに抱きしめられているアリッサが、もぞもぞと顔を上げて彼を見上げると、小さな声で、「席を外しましょう。」と、伝えて来た。すると、レナートはそのままアリッサを抱き上げると、「わっ!?」 と驚きの声を上げているアリッサを抱えたまま、「私達は席を外します。」と言って、ドアから出て行ったのだった。
呆然と二人を見送ったエステルダの前では、ヴィスタが、ふっと笑顔を見せていた。
二人が出て行くと教室の中には静寂が訪れた。話に集中しすぎたせいか、教室内に真っ赤な夕日が差し込んで、ヴィスタの桃色の髪がまるで朱色に変わったように見えていた。
「ヴィスタ様は、お綺麗です。いつもたくさんのご令嬢がヴィスタ様に見惚れています。その上、いつも優しく微笑んでいらっしゃいます。頭も良くて、同年代とは思えないほど落ち着いていて物腰も柔らかです。ですからわたくしは、いつもいつも気が気ではなくて、先ほどのようにヴィスタ様から特別と言っていただきましても、自分にはどうしても自信が持てないでいます。最近のわたくしは、心配に苛まれ、常にヴィスタ様を見張っていないと気持ちが落ち着かなくなってしまいました・・・。」
両手で顔を押さえながら、心の内を吐き出したエステルダをじっと見つめていたヴィスタは、立ち上がるとエステルダの方へ手を差し伸べた。そして、エステルダをその場に立たせると彼女をふわりと抱きしめた。
「貴女は本当に・・・。 そんなに素直に心の中を見せられてしまったら、僕は何も隠し事ができなくなります。こんな僕にだって、見栄やプライドが多少なりともあるんですよ?ですが、貴女と話していると、全部を話さなくてはいけない空気に持っていかれる。 ふっ・・・、エステルダ様、貴女は本当に可愛らしい人ですね。」
「えっ!?」
ヴィスタに抱きしめられて、頬を染めていたエステルダが、目をまん丸にしてヴィスタを見上げた。
「は!? 今、なんと?・・・あの、今、」
「聞こえませんでしたか?貴女は可愛らしい人ですって言ったんですよ?」
「えっ!?」
今までの人生、優秀だの、品があるだの、責任感があるだのと、貴族の令嬢としての誉め言葉は多々聞いてきたが、可愛らしいなどという、か弱い女の子をイメージするような言葉を使われたのは、大人になって初めてのことである。ヴィスタには申し訳ないが、あまりにも自分とかけ離れた聞き慣れない言葉に、エステルダは、どうにも信じることができないのである。
上目遣いでぽかんと口を開けているエステルダを見て、やっぱり可愛らしいと思ったヴィスタは、抱きしめる腕に力を入れるとエステルダの耳元に口を寄せ、そっと囁いた。
「貴女はとても美しく、とても気高い。そして・・・とても素直で可愛らしい。」
「そ、そんなこと・・・今まで一度も言われたことがありませんわ。ヴィスタ様、わたくしをからかっておいでですの?わたくしは、決して可愛らしいなどと言われる女ではございません。」
頬を染め、つっかえながらも早口で捲し立てるエステルダであったが、ふと、動きを止めると、何かに気付いたようにヴィスタを見上げた。
「あっ・・・、わかりましたわ。さては、そうやって話をすり替える作戦ですのね。・・・そうですか、やはりわたくしを可愛らしいなどと思う人など居るはずがありませんものね・・・。」
「え? 何故そこは素直に聞き入れないのですか?」
目を丸くしたヴィスタは、腕の力を緩めると、珍しく眉間に深い皺を寄せてエステルダを見下ろした。
「ああ、そう言うことですか。」
そう言うと、今度は困ったように笑って彼女を軽く睨んだ。
「ほらね? そうやって貴女は上手に僕の本心を言わせようとするんです。・・・分かりましたよ。どうしても僕がそっけない態度をとった理由が知りたいんですね。・・・困ったな・・・あまり情けない姿は見せたくないんだけどな・・・。」
ブツブツと何か言っているヴィスタに対し、そんなつもりはなかったのに・・・と、しょんぼりと俯いていたエステルダであったが、理由を知りたいのは事実だったので、肩を落としながらも、チラリと彼を見上げた。
それに気付いたヴィスタは、眉を下げて笑みを零すと、エステルダの頭を優しく撫でた。
0
お気に入りに追加
42
あなたにおすすめの小説
再会した彼は予想外のポジションへ登りつめていた【完結済】
高瀬 八鳳
恋愛
お読み下さりありがとうございます。本編10話、外伝7話で完結しました。頂いた感想、本当に嬉しく拝見しました。本当に有難うございます。どうぞ宜しくお願いいたします。
死ぬ間際、サラディナーサの目の前にあらわれた可愛らしい少年。ひとりぼっちで死にたくない彼女は、少年にしばらく一緒にいてほしいと頼んだ。彼との穏やかな時間に癒されながらも、最後まで自身の理不尽な人生に怒りを捨てきれなかったサラディナーサ。
気がつくと赤児として生まれ変わっていた。彼女は、前世での悔恨を払拭しようと、勉学に励み、女性の地位向上に励む。
そして、とある会場で出会った一人の男性。彼は、前世で私の最後の時に付き添ってくれたあの天使かもしれない。そうだとすれば、私は彼にどうやって恩を返せばいいのかしら……。
彼は、予想外に変容していた。
※ 重く悲しい描写や残酷な表現が出てくるかもしれません。辛い気持ちの描写等が苦手な方にはおすすめできませんのでご注意ください。女性にとって不快な場面もあります。
小説家になろう さん、カクヨム さん等他サイトにも重複投稿しております。
この作品にはもしかしたら一部、15歳未満の方に不適切な描写が含まれる、かもしれません。
表紙画のみAIで生成したものを使っています。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
離婚した彼女は死ぬことにした
まとば 蒼
恋愛
2日に1回更新(希望)です。
-----------------
事故で命を落とす瞬間、政略結婚で結ばれた夫のアルバートを愛していたことに気づいたエレノア。
もう一度彼との結婚生活をやり直したいと願うと、四年前に巻き戻っていた。
今度こそ彼に相応しい妻になりたいと、これまでの臆病な自分を脱ぎ捨て奮闘するエレノア。しかし、
「前にも言ったけど、君は妻としての役目を果たさなくていいんだよ」
返ってくるのは拒絶を含んだ鉄壁の笑みと、表面的で義務的な優しさ。
それでも夫に想いを捧げ続けていたある日のこと、アルバートの大事にしている弟妹が原因不明の体調不良に襲われた。
神官から、二人の体調不良はエレノアの体内に宿る瘴気が原因だと告げられる。
大切な人を守るために離婚して彼らから離れることをエレノアは決意するが──。
-----------------
とあるコンテストに応募するためにひっそり書いていた作品ですが、最近ダレてきたので公開してみることにしました。
まだまだ荒くて調整が必要な話ですが、どんなに些細な内容でも反応を頂けると大変励みになります。
書きながら色々修正していくので、読み返したら若干展開が変わってたりするかもしれません。
作風が好みじゃない場合は回れ右をして自衛をお願いいたします。

【完結】二度目の恋はもう諦めたくない。
たろ
恋愛
セレンは15歳の時に16歳のスティーブ・ロセスと結婚した。いわゆる政略的な結婚で、幼馴染でいつも喧嘩ばかりの二人は歩み寄りもなく一年で離縁した。
その一年間をなかったものにするため、お互い全く別のところへ移り住んだ。
スティーブはアルク国に留学してしまった。
セレンは国の文官の試験を受けて働くことになった。配属は何故か騎士団の事務員。
本人は全く気がついていないが騎士団員の間では
『可愛い子兎』と呼ばれ、何かと理由をつけては事務室にみんな足を運ぶこととなる。
そんな騎士団に入隊してきたのが、スティーブ。
お互い結婚していたことはなかったことにしようと、話すこともなく目も合わせないで過ごした。
本当はお互い好き合っているのに素直になれない二人。
そして、少しずつお互いの誤解が解けてもう一度……
始めの数話は幼い頃の出会い。
そして結婚1年間の話。
再会と続きます。
記憶喪失になった嫌われ悪女は心を入れ替える事にした
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
ファンタジー
池で溺れて死にかけた私は意識を取り戻した時、全ての記憶を失っていた。それと同時に自分が周囲の人々から陰で悪女と呼ばれ、嫌われている事を知る。どうせ記憶喪失になったなら今から心を入れ替えて生きていこう。そして私はさらに衝撃の事実を知る事になる―。
とまどいの花嫁は、夫から逃げられない
椎名さえら
恋愛
エラは、親が決めた婚約者からずっと冷淡に扱われ
初夜、夫は愛人の家へと行った。
戦争が起こり、夫は戦地へと赴いた。
「無事に戻ってきたら、お前とは離婚する」
と言い置いて。
やっと戦争が終わった後、エラのもとへ戻ってきた夫に
彼女は強い違和感を感じる。
夫はすっかり改心し、エラとは離婚しないと言い張り
突然彼女を溺愛し始めたからだ
______________________
✴︎舞台のイメージはイギリス近代(ゆるゆる設定)
✴︎誤字脱字は優しくスルーしていただけると幸いです
✴︎なろうさんにも投稿しています
私の勝手なBGMは、懐かしすぎるけど鬼束ちひろ『月光』←名曲すぎ

雪解けの白い結婚 〜触れることもないし触れないでほしい……からの純愛!?〜
川奈あさ
恋愛
セレンは前世で夫と友人から酷い裏切りを受けたレスられ・不倫サレ妻だった。
前世の深い傷は、転生先の心にも残ったまま。
恋人も友人も一人もいないけれど、大好きな魔法具の開発をしながらそれなりに楽しい仕事人生を送っていたセレンは、祖父のために結婚相手を探すことになる。
だけど凍り付いた表情は、舞踏会で恐れられるだけで……。
そんな時に出会った壁の花仲間かつ高嶺の花でもあるレインに契約結婚を持ちかけられる。
「私は貴女に触れることもないし、私にも触れないでほしい」
レインの条件はひとつ、触らないこと、触ることを求めないこと。
実はレインは女性に触れられると、身体にひどいアレルギー症状が出てしまうのだった。
女性アレルギーのスノープリンス侯爵 × 誰かを愛することが怖いブリザード令嬢。
過去に深い傷を抱えて、人を愛することが怖い。
二人がゆっくり夫婦になっていくお話です。
悪役令嬢エリザベート物語
kirara
ファンタジー
私の名前はエリザベート・ノイズ
公爵令嬢である。
前世の名前は横川禮子。大学を卒業して入った企業でOLをしていたが、ある日の帰宅時に赤信号を無視してスクランブル交差点に飛び込んできた大型トラックとぶつかりそうになって。それからどうなったのだろう。気が付いた時には私は別の世界に転生していた。
ここは乙女ゲームの世界だ。そして私は悪役令嬢に生まれかわった。そのことを5歳の誕生パーティーの夜に知るのだった。
父はアフレイド・ノイズ公爵。
ノイズ公爵家の家長であり王国の重鎮。
魔法騎士団の総団長でもある。
母はマーガレット。
隣国アミルダ王国の第2王女。隣国の聖女の娘でもある。
兄の名前はリアム。
前世の記憶にある「乙女ゲーム」の中のエリザベート・ノイズは、王都学園の卒業パーティで、ウィリアム王太子殿下に真実の愛を見つけたと婚約を破棄され、身に覚えのない罪をきせられて国外に追放される。
そして、国境の手前で何者かに事故にみせかけて殺害されてしまうのだ。
王太子と婚約なんてするものか。
国外追放になどなるものか。
乙女ゲームの中では一人ぼっちだったエリザベート。
私は人生をあきらめない。
エリザベート・ノイズの二回目の人生が始まった。
⭐️第16回 ファンタジー小説大賞参加中です。応援してくれると嬉しいです
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる