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転生 始まりの街

通貨と魔法

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それからネージュにお金や一年の日にちや時間など、知っていて困らないことを聞いた。
あとはその都度でいいだろう。

一度に聞いても覚えられる気がしない。聞いても、忘れるだろうが時間と日にちお金は街に行くと困るので早々に覚えておくことにした。

一日の時間は24時間で朝6時から2時間毎に鐘が1回目は一度2回目は二度鳴り、9回目で鐘の音が終わり、あとは各々就寝につくそうだ。

一週間は7日で一ヶ月5週間。
12ヶ月で一年だということだった。

「えっと…1週間と一ヶ月、時間は変わらずだけど。一ヶ月が一周間分だけ増える感じなんだ。
それだけ頭に入れておけば問題なさそうでよかったよ」

お金は実際のお金を見て覚えようと、アイテムスペースの魔法の使い方を押してもうことにした。

基本具現化させるために呪文とイメージが必要だが、空間魔法は基本的に呪文を必要としていない。
何もないところに空間を作り出す言う法則なのでイメージだけでできるらしいが上位魔法で、扱いが難しいらしい。

まあ、ない場所に空間を作ってそこに物入れて常に持ち運ぶんだから難しいのは当然なのかな。

説明を受けマリは物を入れて運ぶと言うイメージで空中に倉庫をキャリーケースのように運ぶイメージすると淡い白い光が円状に出現した。

「どう?」

茉莉の問いかけにゆったりと首を上下にしほめるように目を細め頬をつついた。

中を確認するにはアイテム閲覧と考えるだけでわかる。なぜだかアイテムスペース自体の仕組みらしく。解明に至っていない。

女神は創造の神だからこの魔法を作ってそう言う仕掛けにもしたのかな……地球の神と知り合いだしねー

茉莉の頭の中で女神がテヘッとベロを出してダブルピースしてる姿が浮かんだ。

すると正解という文字がネェージュから伝えられた。

あってんのかーい

ため息をつきたくなったマリは気持ちを切り替えるため、首を振った。

「お金…通貨」

円の中には手を入れお金とイメージしたが、取り出せず、通貨と思い直したら布が触れる感触がありそれを掴んで引き出すとずっしり重かった。

テーブルの近くには椅子が一脚置いてあった。
お金置くと腰掛け、布の括り紐を取ると 巾着が3つ入れられていた。それぞれ取り出し開けると、金銀銅のコインが出てきた。 

「ありきたりで助かるねー。銅貨、銀貨、金貨で合ってる?」

一枚ずつ取り出すし、指で挿しながら言う

「ホォー」

肯定鳴きを一つすると、器用に嘴で銅の入っていた袋をひくっくり返して中身を全部出すと、先ほど出した銀貨を加えた。

「うーんと……今出した銅貨の数が銀貨一枚ってことね」

どうやらお金の計算がしやすいように小分けしておいてくれたらしい。

女神様に感謝だね

「ホォー!ホホォー!」

理解したマリが嬉しいのか今までとは違う鳴き方したため、違うのかと思ったが、肩に乗り頭を寄せてきた。

撫でると嬉しそうに目を細め笑ったような顔を見せた後に首を硬貨に向けて伸ばした。

「あとは自分で覚えてってことかな。ありがとうーネェージュ」

数えていくと、銅貨25枚で銀貨一枚。銀貨50枚で金貨一枚、金貨100枚で光貨一枚らしい。

光貨は一般的には出回ってなく、金銀銅が一般的。
3人家族の一ヶ月の生活は金貨2、3枚ぐらいだと言う。

「それにしてもお金は絶対覚えるとは言え金貨100枚は多すぎー」

女神の太っ腹さにため息をつきたくなるが、これで武器なども揃えるための資金としても含まれていると考えて金貨、2枚と銀貨30枚を銅貨の袋に入れ残りは元通りに仕舞い、魔法媒体となるペンダントを取り出した。

革紐が付いており、淡い黄色混じり白色のひし形のペンダントだった。

「さて、お次は魔法の練習するかー」

首にかけると先程、魔法を使った要領で水の球が手のひらにできるイメージする。

「水の球」

空中の水分が集まるように時はじわじわと大きくなって野球ボールぐらいの大きさが出てきた。

「おおー、これって飲んで平気なのー?」

茉莉の質問に答えるように水の球に頭を近づけ啄むように飲んだ。

どうやら平気みたい、そういえば転生してから自分も飲んでなかったよ…

「というわけで、いただきます」

水の球を口元に持って行き、傾けると、口の中に流れ込んできた。

「うん、普通に美味しい。これで飲み水にも困らないね」

服の裾で口元に着いた水を軽く拭き取ると立ち上がり、カーテンを開けて、窓をぐっと押すと窓が開いた。天才前の自分の家の窓と同じような形なので苦戦することなく開けることができた。

「水の球」

今度は攻撃性を持った水の球をイメージすると突き出した手のひらから飛び出すと目の前にあった。木が円形に凹んだ。

「なるほど、じゃあ、氷魔法でやってみるかーテンプレ通りに氷の矢!」

今度は木の根元付近に飛んでいくイメージで、使ってみるとドスッと音を立てて土に刺さった。

「要領はわかった。あとはレパートリーを増やすだけだね。空間魔法は何ができるの?」

後ろで椅子の背もたれに止まっていたネェージュは一度首を傾げる仕草をすると茉莉の元へ飛んでくると差し出した腕に捕まると、おでこ同士をくっつける。

「なるほど主に結界類かいいねー。んー人が来ないようにできる?」

「ホォー…」

一度鳴いてから、再び頭をくっつけるとネェージュのイメージが伝わってきた。

「なるほど薄い膜で覆う感じかー。家を中心に1キロぐらいをイメージして」

目を閉じて頭のなかで、人が来ない、見えないを考え、屋根の天辺から一キロまでドーム状になるイメージを立てると、キュイーンという音がしてカチッと音を立てた。

目を開けると、楽しそうに羽ばたいているネェージュが自分のことのように喜んでいた。

「ホォー!ホォー!」

「ありがとう♪ネェージュ。案外魔法って簡単にできるんだねー!楽しい」

マリは知らない。普通は一発ではできなく、何度も練習してようやく、形ができる程度のことを。
女神ソルフェノーラティシエがつけた特典の一つで、魔法上達が早いことを知る余地もない。ネェージュもあえて教えないのだった
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