ムーンダンジョンのマスターは支援できるか

7576

文字の大きさ
上 下
9 / 33

世界では

しおりを挟む
アースの世界では大変な混乱が起きていた。

ランドルト環改め、ハイエルフ連合暫定王都にある探知の間では人々がせわしなく動いていた。

「この情報に間違いはないんだな!」
「はい、今日だけで30もの因子が探知されましたそれも地底だけではなく、空からも微弱な反応が出ました!」
「異常だぞこれは、故障じゃないんだろうな!、こんな夜中にたたき出されたと思えばこれほどとは……議会には伝えたか」
「はい!」


ハイエルフ議会、
「まさか神がおられる天空にまで魔王の種が生まれるなど前代未聞じゃ! 大地に生まれた種の討伐は派遣したんじゃろな!」
「すでに、数か所は転移魔法を用いて攻略済みです。種のほとんどは黒い体毛をした人型だったとか」
「なんじゃとぉぉ!」
「やはり予言は正しかったのですね」
「こ、これは!巫女さま、このような場所に来られてはなりませんぞ」
「信託が下りました。『時はきた。千年はかかってもよい、種の殲滅を本格的に行うように』とのことです」
「は、ははぁ!かしこまりました!」

まだこの時の彼らは魔法的な感知と転移魔法により、大地が丸いことさえも気付いていなかった


日本モドキ改め、ダンジョンマスターノブナガの国、国境。
和服を着た男たちが軍議を行っていた。

「この丘をこえ、ここに、布陣します。さすれば奴らもそう簡単には責められなくなります」
「攻めてきた時はどうする」
「私の眷属であるこの魔導銃を皆様の眷属にお配りしております、それを用いて殲滅致します」
「ふむ、わかっておるのう、この戦いお前に任せて大丈夫そうじゃな、ワシはムーンに行ってくるのでな」
「はい?いまなんと?」
「ムーンに行ってくるのだ。ではな」

ぶぅんっという魔力が乱れる音と、閃光と共にノブナガの姿は消えた。

「はぁーまったくノブナガ様には困ったものだ。きっとこれの事だぞ」

商品、ムーンから見るアースと星々、お互いの世界の話のセット
値段、500万DP(転送費用別途ご用意ください約70万DP)
詳細、皆様初めまして、異世界地球より転生した。ダンジョンマスター、ムーン・ボクです。ムーンからアースの景色を見てみませんか? 初回限定セット、半額使用で、なんと1セット分、お安くなっております。
条件、暴力行為の禁止、強制的な帰還転送許可

「こ、これは一体!一体何を考えておいでか……」
「流石ノブナガ様ですぞ、世界を見ておられている」
「そ、そうですなぁ(財政どうするんだよ!)」

アースの裏側の大陸、改め、グシュリナ大陸。
そこはダンジョンマスターたちが日々、生まれては滅ぼされ、滅ぼされては生まれを繰り返す戦乱の大陸。
ダンジョンマスターの他にも人間、ドワーフ、エルフ、ダークエルフ、獣人、と多種多様な種族の国家が乱立し、争いが絶えない。
その大陸にいるダンジョンマスター達に激震が走った。
マーケットに現れた、異世界人だ。
マーケットに嘘は書けない。

他にも異世界人がいるのではないかという予想はだれでもするだろう。
我々の世界にはない新たな力をもしかすれば……。
なにより、ムーンという天上に現れたのだ。
その力は想像を絶するものかもしれない。
あるいはすぐに殺される消えていなくなるか。

そのような思惑のなか大陸で着実に力をつけてきたマスター同盟アバタルは異世界人達に運よく出会う。
いつアバタルも滅びるか、そんな中で出会った異世界人達の奇抜な発想は正に救世主と言えただろう。

だがアバタルだけではない、大陸中で似たようなことが起き始めていた。
世界は異世界に触れて良くも悪くも変化を、進歩を加速しようとしていた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

結婚30年、契約満了したので離婚しませんか?

おもちのかたまり
恋愛
恋愛・小説 11位になりました! 皆様ありがとうございます。 「私、旦那様とお付き合いも甘いやり取りもしたことが無いから…ごめんなさい、ちょっと他人事なのかも。もちろん、貴方達の事は心から愛しているし、命より大事よ。」 眉根を下げて笑う母様に、一発じゃあ足りないなこれは。と確信した。幸い僕も姉さん達も祝福持ちだ。父様のような力極振りではないけれど、三対一なら勝ち目はある。 「じゃあ母様は、父様が嫌で離婚するわけではないんですか?」 ケーキを幸せそうに頬張っている母様は、僕の言葉にきょとん。と目を見開いて。…もしかすると、母様にとって父様は、関心を向ける程の相手ではないのかもしれない。嫌な予感に、今日一番の寒気がする。 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇ 20年前に攻略対象だった父親と、悪役令嬢の取り巻きだった母親の現在のお話。 ハッピーエンド・バットエンド・メリーバットエンド・女性軽視・女性蔑視 上記に当てはまりますので、苦手な方、ご不快に感じる方はお気を付けください。

自由気ままな生活に憧れまったりライフを満喫します

りまり
ファンタジー
がんじがらめの貴族の生活はおさらばして心機一転まったりライフを満喫します。 もちろん生活のためには働きますよ。

まだ20歳の未亡人なので、この後は好きに生きてもいいですか?

せいめ
恋愛
 政略結婚で愛することもなかった旦那様が魔物討伐中の事故で亡くなったのが1年前。  喪が明け、子供がいない私はこの家を出て行くことに決めました。  そんな時でした。高額報酬の良い仕事があると声を掛けて頂いたのです。  その仕事内容とは高貴な身分の方の閨指導のようでした。非常に悩みましたが、家を出るのにお金が必要な私は、その仕事を受けることに決めたのです。  閨指導って、そんなに何度も会う必要ないですよね?しかも、指導が必要には見えませんでしたが…。  でも、高額な報酬なので文句は言いませんわ。  家を出る資金を得た私は、今度こそ自由に好きなことをして生きていきたいと考えて旅立つことに決めました。  その後、新しい生活を楽しんでいる私の所に現れたのは……。    まずは亡くなったはずの旦那様との話から。      ご都合主義です。  設定は緩いです。  誤字脱字申し訳ありません。  主人公の名前を途中から間違えていました。  アメリアです。すみません。    

ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活

天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?

みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。 ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる 色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

過程をすっ飛ばすことにしました

こうやさい
ファンタジー
 ある日、前世の乙女ゲームの中に悪役令嬢として転生したことに気づいたけど、ここどう考えても生活しづらい。  どうせざまぁされて追放されるわけだし、過程すっ飛ばしてもよくね?  そのいろいろが重要なんだろうと思いつつそれもすっ飛ばしました(爆)。  深く考えないでください。

オタクおばさん転生する

ゆるりこ
ファンタジー
マンガとゲームと小説を、ゆるーく愛するおばさんがいぬの散歩中に異世界召喚に巻き込まれて転生した。 天使(見習い)さんにいろいろいただいて犬と共に森の中でのんびり暮そうと思っていたけど、いただいたものが思ったより強大な力だったためいろいろ予定が狂ってしまい、勇者さん達を回収しつつ奔走するお話になりそうです。 投稿ものんびりです。(なろうでも投稿しています)

こんな展開知りません!

水姫
恋愛
これは予想外な展開です。 会場に入ってから突然自分が悪役令嬢だと気づいた。必死に回避する方法を模索する矢先。 「あれ?展開早すぎませんか?」 「えっ?濡れ衣...」 王子の思惑とは。 気分が悪くなったら引き返してください。凄くご都合主義です。 不定期更新になると思いますが、6千文字くらいを予定しています。

処理中です...