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第21話 一年後の始まり
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「まず始めに、この場を提供してくれたムーン様こと僕月くんに感謝を申し上げます。ありがとう。そして一年越しに前の世界以来に、こうしてまた皆と出会えた事を嬉しく思います……」
ここはムーンダンジョンに増設された会議室、幻影魔法を用いた通信によって擬似的にムーンに訪れた元クラスメイト達によって今は遠くのアースにいる彼らを集めた初の会議が開かれようとしていた。
「ではこれより第一回生徒会会議を始めます。この会議の始めに、この場にいない、あるいはこの場に来れなかった者達についてしばし黙祷を捧げたいと思います」
アバタルとの話し合いから既に一年が経ち、元クラスメイト達もこの異世界に慣れ、僕のダンジョンの設備もアースとの魔法による通信を可能にすることが出来る様になっていた。
今も僕の眷属が通信衛星となってここムーンダンジョンからアース全域のクラスメイト達との通信を繋げている。
アースから来るお客様もこの通信を使ってダンジョン内に来ている方もいる。
まぁ本当にここまでダンジョンを作るのは大変だった。
様々なアトラクションにショーやらマスターバトル用の闘技場やらホテルなんかも建てて……まぁ通信用衛星の構築が一番大変だったけれどね。
静止軌道と公転周期……うっ、もう頭が。
セバスとマクシオンにエリアスに物好きな他のダンジョンマスターの力がなければここまで来れなかっただろう。
ハイエルフのマクシオンもなんだかんだとこのダンジョンに居ついたものだよなぁ、殺されなくてよかったよ。
色々なことがあったけれどこの一年間のことは後で思い返すとしよう。
僕は亡くなった元クラスメイト達に黙祷を捧げた。
ムーンダンジョンのお墓に彼らの名前は刻まれた。
「キサラギのやつは話が回りくどいんだよなぁ。センコーのイヌッコロだった癖によぉ、オレは覚えてるぜ、こっちにくる前のあの時センコーの死体みて吐きまくってたじゃねぇか。さっさと本題を話そうぜ」
まぁただの元クラスメイトだ。
それに一年も経っている。
とっくに前の世界を忘れて順応してる奴もいる。
ある意味強いよね、死人みたいな僕とは大違いだ、と僕は思う。
キサラギに突っかかるのは前世で僕の名前を散々ディスってきた不良ことサトウ・ケンジだ。
この世界で生き残り、ドラゴンの眷属を使って今ではどっかの王様になってるらしい。
派手な金髪に細いながらもムキムキの体をして、上半身裸だ。ついでに瞳は赤色だ。
いくら僕らダンジョンマスターはやろうと思えば見た目を好きに変えられるからと言って……まぁ派手な不良だ。
アースは過酷な世界だ、いちいち死んでる連中を気にかけてる暇はないと言う彼もまた正しいだろう。
それに結局クラスの不良グループで生き残ったのは彼だけだしね。
そうそう転生の時、先生の死体を見て吐いていた名前を忘れた女の子が今話していた。
初代アース生徒会会長キサラギだ。
こちらは何故かメガネをかけて紫の長い髪が特徴的でクールビューティーな感じだ。
彼女もアバタルに保護された割には過酷なアースで鍛えられたのかその態度は堂々としたものだ。
当然か、アバタルに保護された元クラスメイト達にも亡くなった者がいる。
この会議に集まったクラスメイトは25名。
既に23人が亡くなった事になる。
「わかりました。ではこの世界をどうコントロールするかについて話し合いましょう」
一年、一年がアバタルに保護されたキサラギ達自称生徒会がケンジや僕、イクオやユウジなんかに声をかけて、生徒会としてしっかりとしたこうした会議を開くのにかかった時間だ。
当然今もアースのどこかで戦いが起きている、ユウジなんかは獣人の救世主となって悪い獣人や悪い人族とずっと戦ってるみたい。
一年間力を蓄えて、ハイエルフや他の勢力に滅ぼされずここまでこの時間で済んだのは早い方だと思う。
あの自称神様の掌の上にいるのかもしれないけれど僕らは世界をコントロールしなければならない。
あの神様の言う事を無視したら今度はミジンコに転生させられるかもしれないし、僕らはどうしてここに送られたのかを知る事は出来ない。
だから僕らはここに一応こうして集まっていた。
「世界をどうこうっつうけどよ、まずは世界征服しなきゃ話にならないぜ。支配するには力で征服しなきゃよー、その後好きなように色々すれば良いだろ。俺たちがガッコーで習った地球の知識を使えばよー簡単にやれんじゃねぇの。アバタルだって協力してくれんだろ」
そんな事を言うケンジを見ながら僕は元クラスメイト達、この生徒会のダンジョンマスター達の反応を見るのだった。
僕も含めた総勢25名のこのメンツは世界をどうこうするにはとてつもなく頼りなく見えた。
イクオやユウジもまたどうやら周りの反応を伺っているようだ。
ここはムーンダンジョンに増設された会議室、幻影魔法を用いた通信によって擬似的にムーンに訪れた元クラスメイト達によって今は遠くのアースにいる彼らを集めた初の会議が開かれようとしていた。
「ではこれより第一回生徒会会議を始めます。この会議の始めに、この場にいない、あるいはこの場に来れなかった者達についてしばし黙祷を捧げたいと思います」
アバタルとの話し合いから既に一年が経ち、元クラスメイト達もこの異世界に慣れ、僕のダンジョンの設備もアースとの魔法による通信を可能にすることが出来る様になっていた。
今も僕の眷属が通信衛星となってここムーンダンジョンからアース全域のクラスメイト達との通信を繋げている。
アースから来るお客様もこの通信を使ってダンジョン内に来ている方もいる。
まぁ本当にここまでダンジョンを作るのは大変だった。
様々なアトラクションにショーやらマスターバトル用の闘技場やらホテルなんかも建てて……まぁ通信用衛星の構築が一番大変だったけれどね。
静止軌道と公転周期……うっ、もう頭が。
セバスとマクシオンにエリアスに物好きな他のダンジョンマスターの力がなければここまで来れなかっただろう。
ハイエルフのマクシオンもなんだかんだとこのダンジョンに居ついたものだよなぁ、殺されなくてよかったよ。
色々なことがあったけれどこの一年間のことは後で思い返すとしよう。
僕は亡くなった元クラスメイト達に黙祷を捧げた。
ムーンダンジョンのお墓に彼らの名前は刻まれた。
「キサラギのやつは話が回りくどいんだよなぁ。センコーのイヌッコロだった癖によぉ、オレは覚えてるぜ、こっちにくる前のあの時センコーの死体みて吐きまくってたじゃねぇか。さっさと本題を話そうぜ」
まぁただの元クラスメイトだ。
それに一年も経っている。
とっくに前の世界を忘れて順応してる奴もいる。
ある意味強いよね、死人みたいな僕とは大違いだ、と僕は思う。
キサラギに突っかかるのは前世で僕の名前を散々ディスってきた不良ことサトウ・ケンジだ。
この世界で生き残り、ドラゴンの眷属を使って今ではどっかの王様になってるらしい。
派手な金髪に細いながらもムキムキの体をして、上半身裸だ。ついでに瞳は赤色だ。
いくら僕らダンジョンマスターはやろうと思えば見た目を好きに変えられるからと言って……まぁ派手な不良だ。
アースは過酷な世界だ、いちいち死んでる連中を気にかけてる暇はないと言う彼もまた正しいだろう。
それに結局クラスの不良グループで生き残ったのは彼だけだしね。
そうそう転生の時、先生の死体を見て吐いていた名前を忘れた女の子が今話していた。
初代アース生徒会会長キサラギだ。
こちらは何故かメガネをかけて紫の長い髪が特徴的でクールビューティーな感じだ。
彼女もアバタルに保護された割には過酷なアースで鍛えられたのかその態度は堂々としたものだ。
当然か、アバタルに保護された元クラスメイト達にも亡くなった者がいる。
この会議に集まったクラスメイトは25名。
既に23人が亡くなった事になる。
「わかりました。ではこの世界をどうコントロールするかについて話し合いましょう」
一年、一年がアバタルに保護されたキサラギ達自称生徒会がケンジや僕、イクオやユウジなんかに声をかけて、生徒会としてしっかりとしたこうした会議を開くのにかかった時間だ。
当然今もアースのどこかで戦いが起きている、ユウジなんかは獣人の救世主となって悪い獣人や悪い人族とずっと戦ってるみたい。
一年間力を蓄えて、ハイエルフや他の勢力に滅ぼされずここまでこの時間で済んだのは早い方だと思う。
あの自称神様の掌の上にいるのかもしれないけれど僕らは世界をコントロールしなければならない。
あの神様の言う事を無視したら今度はミジンコに転生させられるかもしれないし、僕らはどうしてここに送られたのかを知る事は出来ない。
だから僕らはここに一応こうして集まっていた。
「世界をどうこうっつうけどよ、まずは世界征服しなきゃ話にならないぜ。支配するには力で征服しなきゃよー、その後好きなように色々すれば良いだろ。俺たちがガッコーで習った地球の知識を使えばよー簡単にやれんじゃねぇの。アバタルだって協力してくれんだろ」
そんな事を言うケンジを見ながら僕は元クラスメイト達、この生徒会のダンジョンマスター達の反応を見るのだった。
僕も含めた総勢25名のこのメンツは世界をどうこうするにはとてつもなく頼りなく見えた。
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