11 / 37
第二章
ミュー
しおりを挟む
「過去視能力、時間停止能力、そして俺の未来視能力、これで3つの能力が揃ったわけだけど、さて、これからどうすればいいかな?」
「とりあえず、やっぱりもっと能力者を集めるべきなのかもしれない。ねえ咲翔、なんか他にいい方法ないかな? もうパンダになるのはごめんだよ」
「んー、そうだなあ……。あ、そういえば、『ミュー』っていう雑誌あったよね。超常現象とかを専門に取り扱ってるやつ」
「『ミュー』……、そういえばあったなあそんなの」
「あの雑誌を読んでみれば、もしかしたら何か手がかりが掴めるんじゃないかな?」
「なるほど。よし、早速読んでみよう!」
3人は喫茶店を一時退出し、近くの書店でミューの最新号を購入して、再び喫茶店へと戻ってきた。
「ん~、UFOに宇宙人に未確認生命体かあ。私たちが欲しい情報とは少し違うね」
「ミューの出版社へ直接問い合わせて聞いてみるのはどうでしょう?」
「お、いいねそれ。やってみよう! 誰が問い合わせる?」
「優莉でいいんじゃない?」
「私はあまりそういうのは得意じゃないんだ。よし、こうなったらジャンケンで決めよう。負けた人がミューの出版社に超能力者についての問い合わせをすること。よいな? では、いざ!」
最初はグー! ジャンケンポン!
「――あ、すいません、私、『ミュー』を見てご連絡させていただきました、鈴木と申しますが……」
「お電話ありがとうございます。どのようなご用件でしょうか?」
「えっとですね、実は今、超能力者を探しておりまして。なんでもいいので何か超能力者に関する情報が手に入らないかなと思ってご連絡させていただいたのですが……」
「超能力ですね。少々お待ちください」
ということで、少々待つことになった。受話器からは保留音が流れているが、これはXJAPANの『紅』だ。好きなんだろうか。
「お待たせいたしました。申し訳ございませんが、ただいま超能力担当の山形が出張で岩手へ行っておりまして」
「そうなんですか。何かの取材ですか?」
「はい。たしか、滝に打たれても寒くならない方法を知っているおじいさんがいるということで、その取材です」
「……なるほど。そうなんですかあ(なんじゃそりゃ)」
「もしスズキさんたちの活動を取材させていただけるということであれば、記事にして誌面に載せることも可能です。そうすれば、色々な超能力者を発見できるかもしれません」
「なるほど。誌面に。ぜひよろしくお願いします」
「かしこまりました。では後日記者を派遣いたします。スズキさんのご連絡先を教えていただいてもよろしいでしょうか」
「あ、はい。えーっと、891……」
「ありがとうございます。では記者にスズキさんへ連絡するよう伝えておきますので、よろしくお願いいたします」
「はい。こちらこそよろしくお願いいたします」
「ということで、ミューが俺たちを取材してくれることになった。俺たちの記事を載せてくれるらしい。これで一気に能力者探しが飛躍しそうだぞ」
すると、早速電話がかかってきた。
「もしもし、鈴木です」
「あ、はじめまして。わたくし雑誌ミューの記者をしております、齋藤と申します」
「ああ、ミューさん!」
「超能力者探しを取材させていただけるとのことですが、いつ頃伺えばよろしいでしょうか?」
「いつでもいいですよ。都合がつけば、明日にでも」
「そうですか! では明日、取材に伺います。何時頃がよろしいでしょうか?」
「では、13時頃でお願いします。新宿のアルタ前で待ち合わせましょう」
「かしこまりました! よろしくお願いします」
「こちらこそよろしくお願いします。では失礼いたします。はい~」
「ということで、早速明日から取材してくれることになった」
「遂に私たちが雑誌に載るのかあ。楽しみだなあ。じゃあみんな、明日も頑張ろうね!」
明日また新宿で待ち合わせをする約束をして、その日も解散した。
「とりあえず、やっぱりもっと能力者を集めるべきなのかもしれない。ねえ咲翔、なんか他にいい方法ないかな? もうパンダになるのはごめんだよ」
「んー、そうだなあ……。あ、そういえば、『ミュー』っていう雑誌あったよね。超常現象とかを専門に取り扱ってるやつ」
「『ミュー』……、そういえばあったなあそんなの」
「あの雑誌を読んでみれば、もしかしたら何か手がかりが掴めるんじゃないかな?」
「なるほど。よし、早速読んでみよう!」
3人は喫茶店を一時退出し、近くの書店でミューの最新号を購入して、再び喫茶店へと戻ってきた。
「ん~、UFOに宇宙人に未確認生命体かあ。私たちが欲しい情報とは少し違うね」
「ミューの出版社へ直接問い合わせて聞いてみるのはどうでしょう?」
「お、いいねそれ。やってみよう! 誰が問い合わせる?」
「優莉でいいんじゃない?」
「私はあまりそういうのは得意じゃないんだ。よし、こうなったらジャンケンで決めよう。負けた人がミューの出版社に超能力者についての問い合わせをすること。よいな? では、いざ!」
最初はグー! ジャンケンポン!
「――あ、すいません、私、『ミュー』を見てご連絡させていただきました、鈴木と申しますが……」
「お電話ありがとうございます。どのようなご用件でしょうか?」
「えっとですね、実は今、超能力者を探しておりまして。なんでもいいので何か超能力者に関する情報が手に入らないかなと思ってご連絡させていただいたのですが……」
「超能力ですね。少々お待ちください」
ということで、少々待つことになった。受話器からは保留音が流れているが、これはXJAPANの『紅』だ。好きなんだろうか。
「お待たせいたしました。申し訳ございませんが、ただいま超能力担当の山形が出張で岩手へ行っておりまして」
「そうなんですか。何かの取材ですか?」
「はい。たしか、滝に打たれても寒くならない方法を知っているおじいさんがいるということで、その取材です」
「……なるほど。そうなんですかあ(なんじゃそりゃ)」
「もしスズキさんたちの活動を取材させていただけるということであれば、記事にして誌面に載せることも可能です。そうすれば、色々な超能力者を発見できるかもしれません」
「なるほど。誌面に。ぜひよろしくお願いします」
「かしこまりました。では後日記者を派遣いたします。スズキさんのご連絡先を教えていただいてもよろしいでしょうか」
「あ、はい。えーっと、891……」
「ありがとうございます。では記者にスズキさんへ連絡するよう伝えておきますので、よろしくお願いいたします」
「はい。こちらこそよろしくお願いいたします」
「ということで、ミューが俺たちを取材してくれることになった。俺たちの記事を載せてくれるらしい。これで一気に能力者探しが飛躍しそうだぞ」
すると、早速電話がかかってきた。
「もしもし、鈴木です」
「あ、はじめまして。わたくし雑誌ミューの記者をしております、齋藤と申します」
「ああ、ミューさん!」
「超能力者探しを取材させていただけるとのことですが、いつ頃伺えばよろしいでしょうか?」
「いつでもいいですよ。都合がつけば、明日にでも」
「そうですか! では明日、取材に伺います。何時頃がよろしいでしょうか?」
「では、13時頃でお願いします。新宿のアルタ前で待ち合わせましょう」
「かしこまりました! よろしくお願いします」
「こちらこそよろしくお願いします。では失礼いたします。はい~」
「ということで、早速明日から取材してくれることになった」
「遂に私たちが雑誌に載るのかあ。楽しみだなあ。じゃあみんな、明日も頑張ろうね!」
明日また新宿で待ち合わせをする約束をして、その日も解散した。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ワイルド・ソルジャー
アサシン工房
SF
時は199X年。世界各地で戦争が行われ、終戦を迎えようとしていた。
世界は荒廃し、辺りは無法者で溢れかえっていた。
主人公のマティアス・マッカーサーは、かつては裕福な家庭で育ったが、戦争に巻き込まれて両親と弟を失い、その後傭兵となって生きてきた。
旅の途中、人間離れした強さを持つ大柄な軍人ハンニバル・クルーガーにスカウトされ、マティアスは軍人として活動することになる。
ハンニバルと共に任務をこなしていくうちに、冷徹で利己主義だったマティアスは利害を超えた友情を覚えていく。
世紀末の荒廃したアメリカを舞台にしたバトルファンタジー。
他の小説サイトにも投稿しています。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
恋するジャガーノート
まふゆとら
SF
【全話挿絵つき!巨大怪獣バトル×怪獣擬人化ラブコメ!】
遊園地のヒーローショーでスーツアクターをしている主人公・ハヤトが拾ったのは、小さな怪獣・クロだった。
クロは自分を助けてくれたハヤトと心を通わせるが、ふとしたきっかけで力を暴走させ、巨大怪獣・ヴァニラスへと変貌してしまう。
対怪獣防衛組織JAGD(ヤクト)から攻撃を受けるヴァニラス=クロを救うため、奔走するハヤト。
道中で事故に遭って死にかけた彼を、母の形見のペンダントから現れた自称・妖精のシルフィが救う。
『ハヤト、力が欲しい? クロを救える、力が』
シルフィの言葉に頷いたハヤトは、彼女の協力を得てクロを救う事に成功するが、
光となって解けた怪獣の体は、なぜか美少女の姿に変わってしまい……?
ヒーローに憧れる記憶のない怪獣・クロ、超古代から蘇った不良怪獣・カノン、地球へ逃れてきた伝説の不死蝶・ティータ──
三人(体)の怪獣娘とハヤトによる、ドタバタな日常と手に汗握る戦いの日々が幕を開ける!
「pixivFANBOX」(https://mafuyutora.fanbox.cc/)と「Fantia」(fantia.jp/mafuyu_tora)では、会員登録不要で電子書籍のように読めるスタイル(縦書き)で公開しています!有料コースでは怪獣紹介ミニコーナーも!ぜひご覧ください!
※登場する怪獣・キャラクターは全てオリジナルです。
※全編挿絵付き。画像・文章の無断転載は禁止です。
ちょいダン? ~仕事帰り、ちょいとダンジョンに寄っていかない?~
テツみン
SF
東京、大手町の地下に突如現れたダンジョン。通称、『ちょいダン』。そこは、仕事帰りに『ちょい』と冒険を楽しむ場所。
大手町周辺の企業で働く若手サラリーマンたちが『ダンジョン』という娯楽を手に入れ、新たなライフスタイルを生み出していく――
これは、そんな日々を綴った物語。
忘却の艦隊
KeyBow
SF
新設された超弩級砲艦を旗艦とし新造艦と老朽艦の入れ替え任務に就いていたが、駐留基地に入るには数が多く、月の1つにて物資と人員の入れ替えを行っていた。
大型輸送艦は工作艦を兼ねた。
総勢250艦の航宙艦は退役艦が110艦、入れ替え用が同数。
残り30艦は増強に伴い新規配備される艦だった。
輸送任務の最先任士官は大佐。
新造砲艦の設計にも関わり、旗艦の引き渡しのついでに他の艦の指揮も執り行っていた。
本来艦隊の指揮は少将以上だが、輸送任務の為、設計に関わった大佐が任命された。
他に星系防衛の指揮官として少将と、退役間近の大将とその副官や副長が視察の為便乗していた。
公安に近い監査だった。
しかし、この2名とその側近はこの艦隊及び駐留艦隊の指揮系統から外れている。
そんな人員の載せ替えが半分ほど行われた時に中緊急警報が鳴り、ライナン星系第3惑星より緊急の救援要請が入る。
機転を利かせ砲艦で敵の大半を仕留めるも、苦し紛れに敵は主系列星を人口ブラックホールにしてしまった。
完全にブラックホールに成長し、その重力から逃れられないようになるまで数分しか猶予が無かった。
意図しない戦闘の影響から士気はだだ下がり。そのブラックホールから逃れる為、禁止されている重力ジャンプを敢行する。
恒星から近い距離では禁止されているし、システム的にも不可だった。
なんとか制限内に解除し、重力ジャンプを敢行した。
しかし、禁止されているその理由通りの状況に陥った。
艦隊ごとセットした座標からズレ、恒星から数光年離れた所にジャンプし【ワープのような架空の移動方法】、再び重力ジャンプ可能な所まで移動するのに33年程掛かる。
そんな中忘れ去られた艦隊が33年の月日の後、本星へと帰還を目指す。
果たして彼らは帰還できるのか?
帰還出来たとして彼らに待ち受ける運命は?
化け物バックパッカー
オロボ46
SF
自分ノ触覚デ見サセテヨ、コノ世界ノ価値。写真ヤ言葉ダケデナク、コノ触覚デ。
黒いローブで身を隠す少女は、老人にそう頼む。
眼球代わりの、触覚を揺らしながら。
変異体。
それは、“突然変異症”によって、人間からかけ離れた姿となった元人間である。
変異体は、人間から姿を隠さなければならない。
それが出来なければ、待つのは施設への隔離、もしくは駆除だ。
変異体である少女に、人間の老人はこう答える。
お嬢さんはこの世界の価値を見させくれるのか?
ここは、地球とそっくりに創造された星。
地球と似た建物、地形、自然、人々が存在する星。
人間に見つからないように暮らす“変異体”が存在する星。
世界に対して独自の考えを持つ、人間と変異体が存在する星。
バックパックを背負う人間の老人と、変異体の少女が旅をする星。
「小説家になろう」「カクヨム」「マグネット」と重複投稿している短編集です。各話の繋がりはあるものの、どこから読んでも問題ありません。
次回は9月19日(月)を予定しています。
(以前は11日の公開予定でしたが、事情で遅れての公開になってしまいました……)
★←このマークが付いている作品は、人を選ぶ表現(グロ)などがある作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる