37 / 67
悪役令嬢は悪徳商人に拐われる
19
しおりを挟む
「なんなんでしょう、あの御婦人は!大変に失礼な御方でしたね!!」
マヤがぷんぷん怒っている。
メイヴィスは苦笑いを浮かべながら、「でも」と言った。
「でも、たぶんお互い様だったみたい。あの方も怒って行ってしまったじゃない?」
そうなのだ。メイヴィスの返答を受けるや、夫人は機嫌を損ねて去ってしまった。
「それにしたって奥様を牽制してくるなんていけません!ああ、いけないのは旦那様も同じですね。これはきちんと釈明していただかないと納得できません!」
「釈明」
「さあ奥様、旦那様のところへ乗り込みますよ!」
ヴィンセントはコテージのリビングでラニーと地図を広げていた。
マヤが息せき切って湖畔での出来事を話している間、ヴィンセントはじっと真顔でメイヴィスを見つめていた。ラニーは顔を青くしておろおろしている。
メイヴィスはテーブルの上の地図を見下ろした。
「ああ…なるほど」
メイヴィスが頷く。
「あの御婦人はこちらの女当主様でしたか」
「知っているのか?」
「お話を聞いたことがあるだけです。歳の離れたご主人が病に倒れて、奥様が立派に領地運営を引き継いでいると」
―――メイヴェルの耳にも、王宮に出入りしていた貴族たちの噂話はいくつも入ってきていた。
「新しい観光地として近年人気が高まっていると聞いていましたが、女当主様の成果というのは、レアード商会のご協力があってのことだったんですね」
向かい合う商人たちの間に入る形で、メイヴィスが地図の上の湖畔の街に人差し指を置く。
「ここに描かれるのは、バツ?」
「メルはどう考える?」
ヴィンセントは赤い線を辿るように山脈の上に自身の指を滑らせた。
「レアード領から王都へ出るためには、ここを越えるのが一番早い。そのためにご協力いただいていたのは事実だ。夫人の機嫌を取りながら、な」
「まあ!」と眉を上げるマヤに、メイヴィスは苦笑いを返した。
「ルート上の利点はいまも変わらない。けれど夫人はこのところ王都への進出に意欲的だ」
「そうですね。宮中でも彼女を評価する声が増えていました。…ご当主様がどうお考えかは存じませんが」
「十中八九、夫人の独断でしょう」
ラニーが言った。
「そもそも夫人は会頭に懸想していて、あなたを追いかけたいんですよ」
ヴィンセントはメイヴィスを見た。
「夫人の行動はオレの望むものではない。けれどこの土地には利がある。実力行使か、穏便に進めるか。メルはどう思う?」
メイヴィスはヴィンセントを見上げて、それから地図上のバツひとつひとつに指を当てる。
「…それは商会の代表としての判断?」
「もちろん」
「なら簡単よ。決断するのはご当主様だわ」
言い切ったメイヴィスを、ラニーははっとして見た。
「ご当主様はご病気だけど御存命だわ。夫人は代理。領地運営を恙無く行っているのは素晴らしいことだけれど、今後の明暗を分ける決断までは任せないはず」
「…たしかに、そうですね。さすがです」
「そもそも王都進出が夫人の独断なら、ご当主様の意向は違うのでは」
とん、とん、と地図を流れていたメイヴィスの指が止まる。
「でも」
そしてまたヴィンセントを見上げた。
「ヴィンス個人としては、本当にそれでいいのかしら。あなたは夫人を利用して、それで?旨みがなくなったら切り捨てるの?」
「必要があればそうする。しかし、メルが言うなら控える」
「ひどいわ。あなたはわたくしの夫なのに、他の女性を庇うの?」
ヴィンセントが黙ったまま固まった。
ラニーは息を飲んで、マヤはなにも言わなかったけれど、両手を握りしめてうんうんと頷いている。
「…怒らないで。メルの望みのままに従う。オレはどうしたらいい?」
「知らないわ。夫人はあなたのことをなんでも知っているそうだから、聞いてきたら?」
ヴィンセントは頭を抱えた。
「ごめん、メル。降参だ。許してくれ」
メイヴィスはじっと恨めしそうにヴィンセントを見つめて、それから細く息を吐いた。
***
「本当にすまない」
二人きりになって、ヴィンセントは改めて頭を下げた。メイヴィスは肩を落とす。
「……本当はわかっているの」
白金色の睫毛が伏せられ、アイスブルーの瞳を隠してしまう。
「あなたは短期間で商会をここまで大きくしたんだから、きっといろいろな方法を使う必要があったのよね。貴族の間でもその手の話題はよく聞くわ」
「メル……」
「それにヴィンスはきちんとした年齢の大人の男性ですもの。何もないという方が信じられないわ」
ベッドの上であれだけのことをしておいて、今更。
メイヴィスは散々ヴィンセントの手管に翻弄されてきた。相応の経験があって当然だと思う。――過去の相手になにも思わないというのは、無理だけれど。
「ねえ、ヴィンス。あなたはわたくしの髪がこの色だから好きなの?」
「何を言ってるんだ?メルがメルだから愛しているんだ」
メイヴィスが上目使いで見上げると、ヴィンセントは怪訝そうにしながらも真っ直ぐ見下ろしてくる。…僅かに心が軽くなった。
「…夫人、お胸が大きかった…」
「メルの方が愛らしいよ。敏感だし」
間髪入れずに返されて頭の芯がかっと熱くなる。
「ヴィンス…!!」
そしてはたと動きを止めた。
「ねえヴィンス、わたくし、体力ない?」
「ん?」
「ほら…昨日も最後は気を失ってしまったじゃない?閨ではいつも先に眠ってしまって……」
ヴィンセントはメイヴィスの言葉に大きく息を吐いた。
「何を言ってるんだ。メルに無理をさせているのはこちらだろう」
「あなたは満足している?」
「抱き合えるだけで幸せだよ。そもそも基礎体力が違うのだから、比べる方がどうかしている」
「そうなのかしら」
頬に手を当ててこてんと首を倒すメイヴィス。
ヴィンセントはもう一度溜息をついて、その細い腰を抱き寄せる。
「減らしてほしいと言われても無理な相談だが、オレはかなり頻回にメルを求めていると思う。メルもよく付き合ってくれているよ。その証拠に、ほら」
腰を抱くのとは別の掌が、服越しにメイヴィスの下腹をするりと撫でた。
「…はじめの頃より、たくさん受け入れられるようになっただろう?」
耳元で低く囁かれて、ぞわと背筋に甘い痺れが走る。ヴィンセントは苦笑を浮かべた。
「強引な手でメルを妻に迎えた自覚はある。離れてしまわないよう必死なんだ」
「けれど…」
「マダムのことはどうにかするから、心配しないでほしい」
しかし、ヴィンセントのその言葉には「いいえ」とはっきり否定した。
「それはだめよ。ねえ、マダムのところに行くときにはわたくしもいっしょに連れて行ってくれる?」
マヤがぷんぷん怒っている。
メイヴィスは苦笑いを浮かべながら、「でも」と言った。
「でも、たぶんお互い様だったみたい。あの方も怒って行ってしまったじゃない?」
そうなのだ。メイヴィスの返答を受けるや、夫人は機嫌を損ねて去ってしまった。
「それにしたって奥様を牽制してくるなんていけません!ああ、いけないのは旦那様も同じですね。これはきちんと釈明していただかないと納得できません!」
「釈明」
「さあ奥様、旦那様のところへ乗り込みますよ!」
ヴィンセントはコテージのリビングでラニーと地図を広げていた。
マヤが息せき切って湖畔での出来事を話している間、ヴィンセントはじっと真顔でメイヴィスを見つめていた。ラニーは顔を青くしておろおろしている。
メイヴィスはテーブルの上の地図を見下ろした。
「ああ…なるほど」
メイヴィスが頷く。
「あの御婦人はこちらの女当主様でしたか」
「知っているのか?」
「お話を聞いたことがあるだけです。歳の離れたご主人が病に倒れて、奥様が立派に領地運営を引き継いでいると」
―――メイヴェルの耳にも、王宮に出入りしていた貴族たちの噂話はいくつも入ってきていた。
「新しい観光地として近年人気が高まっていると聞いていましたが、女当主様の成果というのは、レアード商会のご協力があってのことだったんですね」
向かい合う商人たちの間に入る形で、メイヴィスが地図の上の湖畔の街に人差し指を置く。
「ここに描かれるのは、バツ?」
「メルはどう考える?」
ヴィンセントは赤い線を辿るように山脈の上に自身の指を滑らせた。
「レアード領から王都へ出るためには、ここを越えるのが一番早い。そのためにご協力いただいていたのは事実だ。夫人の機嫌を取りながら、な」
「まあ!」と眉を上げるマヤに、メイヴィスは苦笑いを返した。
「ルート上の利点はいまも変わらない。けれど夫人はこのところ王都への進出に意欲的だ」
「そうですね。宮中でも彼女を評価する声が増えていました。…ご当主様がどうお考えかは存じませんが」
「十中八九、夫人の独断でしょう」
ラニーが言った。
「そもそも夫人は会頭に懸想していて、あなたを追いかけたいんですよ」
ヴィンセントはメイヴィスを見た。
「夫人の行動はオレの望むものではない。けれどこの土地には利がある。実力行使か、穏便に進めるか。メルはどう思う?」
メイヴィスはヴィンセントを見上げて、それから地図上のバツひとつひとつに指を当てる。
「…それは商会の代表としての判断?」
「もちろん」
「なら簡単よ。決断するのはご当主様だわ」
言い切ったメイヴィスを、ラニーははっとして見た。
「ご当主様はご病気だけど御存命だわ。夫人は代理。領地運営を恙無く行っているのは素晴らしいことだけれど、今後の明暗を分ける決断までは任せないはず」
「…たしかに、そうですね。さすがです」
「そもそも王都進出が夫人の独断なら、ご当主様の意向は違うのでは」
とん、とん、と地図を流れていたメイヴィスの指が止まる。
「でも」
そしてまたヴィンセントを見上げた。
「ヴィンス個人としては、本当にそれでいいのかしら。あなたは夫人を利用して、それで?旨みがなくなったら切り捨てるの?」
「必要があればそうする。しかし、メルが言うなら控える」
「ひどいわ。あなたはわたくしの夫なのに、他の女性を庇うの?」
ヴィンセントが黙ったまま固まった。
ラニーは息を飲んで、マヤはなにも言わなかったけれど、両手を握りしめてうんうんと頷いている。
「…怒らないで。メルの望みのままに従う。オレはどうしたらいい?」
「知らないわ。夫人はあなたのことをなんでも知っているそうだから、聞いてきたら?」
ヴィンセントは頭を抱えた。
「ごめん、メル。降参だ。許してくれ」
メイヴィスはじっと恨めしそうにヴィンセントを見つめて、それから細く息を吐いた。
***
「本当にすまない」
二人きりになって、ヴィンセントは改めて頭を下げた。メイヴィスは肩を落とす。
「……本当はわかっているの」
白金色の睫毛が伏せられ、アイスブルーの瞳を隠してしまう。
「あなたは短期間で商会をここまで大きくしたんだから、きっといろいろな方法を使う必要があったのよね。貴族の間でもその手の話題はよく聞くわ」
「メル……」
「それにヴィンスはきちんとした年齢の大人の男性ですもの。何もないという方が信じられないわ」
ベッドの上であれだけのことをしておいて、今更。
メイヴィスは散々ヴィンセントの手管に翻弄されてきた。相応の経験があって当然だと思う。――過去の相手になにも思わないというのは、無理だけれど。
「ねえ、ヴィンス。あなたはわたくしの髪がこの色だから好きなの?」
「何を言ってるんだ?メルがメルだから愛しているんだ」
メイヴィスが上目使いで見上げると、ヴィンセントは怪訝そうにしながらも真っ直ぐ見下ろしてくる。…僅かに心が軽くなった。
「…夫人、お胸が大きかった…」
「メルの方が愛らしいよ。敏感だし」
間髪入れずに返されて頭の芯がかっと熱くなる。
「ヴィンス…!!」
そしてはたと動きを止めた。
「ねえヴィンス、わたくし、体力ない?」
「ん?」
「ほら…昨日も最後は気を失ってしまったじゃない?閨ではいつも先に眠ってしまって……」
ヴィンセントはメイヴィスの言葉に大きく息を吐いた。
「何を言ってるんだ。メルに無理をさせているのはこちらだろう」
「あなたは満足している?」
「抱き合えるだけで幸せだよ。そもそも基礎体力が違うのだから、比べる方がどうかしている」
「そうなのかしら」
頬に手を当ててこてんと首を倒すメイヴィス。
ヴィンセントはもう一度溜息をついて、その細い腰を抱き寄せる。
「減らしてほしいと言われても無理な相談だが、オレはかなり頻回にメルを求めていると思う。メルもよく付き合ってくれているよ。その証拠に、ほら」
腰を抱くのとは別の掌が、服越しにメイヴィスの下腹をするりと撫でた。
「…はじめの頃より、たくさん受け入れられるようになっただろう?」
耳元で低く囁かれて、ぞわと背筋に甘い痺れが走る。ヴィンセントは苦笑を浮かべた。
「強引な手でメルを妻に迎えた自覚はある。離れてしまわないよう必死なんだ」
「けれど…」
「マダムのことはどうにかするから、心配しないでほしい」
しかし、ヴィンセントのその言葉には「いいえ」とはっきり否定した。
「それはだめよ。ねえ、マダムのところに行くときにはわたくしもいっしょに連れて行ってくれる?」
0
お気に入りに追加
923
あなたにおすすめの小説
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
【完結】もう一度やり直したいんです〜すれ違い契約夫婦は異国で再スタートする〜
四片霞彩
恋愛
「貴女の残りの命を私に下さい。貴女の命を有益に使います」
度重なる上司からのパワーハラスメントに耐え切れなくなった日向小春(ひなたこはる)が橋の上から身投げしようとした時、止めてくれたのは弁護士の若佐楓(わかさかえで)だった。
事情を知った楓に会社を訴えるように勧められるが、裁判費用が無い事を理由に小春は裁判を断り、再び身を投げようとする。
しかし追いかけてきた楓に再度止められると、裁判を無償で引き受ける条件として、契約結婚を提案されたのだった。
楓は所属している事務所の所長から、孫娘との結婚を勧められて困っており、 それを断る為にも、一時的に結婚してくれる相手が必要であった。
その代わり、もし小春が相手役を引き受けてくれるなら、裁判に必要な費用を貰わずに、無償で引き受けるとも。
ただ死ぬくらいなら、最後くらい、誰かの役に立ってから死のうと考えた小春は、楓と契約結婚をする事になったのだった。
その後、楓の結婚は回避するが、小春が会社を訴えた裁判は敗訴し、退職を余儀なくされた。
敗訴した事をきっかけに、裁判を引き受けてくれた楓との仲がすれ違うようになり、やがて国際弁護士になる為、楓は一人でニューヨークに旅立ったのだった。
それから、3年が経ったある日。
日本にいた小春の元に、突然楓から離婚届が送られてくる。
「私は若佐先生の事を何も知らない」
このまま離婚していいのか悩んだ小春は、荷物をまとめると、ニューヨーク行きの飛行機に乗る。
目的を果たした後も、契約結婚を解消しなかった楓の真意を知る為にもーー。
❄︎
※他サイトにも掲載しています。
【完結】誰にも相手にされない壁の華、イケメン騎士にお持ち帰りされる。
三園 七詩
恋愛
独身の貴族が集められる、今で言う婚活パーティーそこに地味で地位も下のソフィアも参加することに…しかし誰にも話しかけらない壁の華とかしたソフィア。
それなのに気がつけば裸でベッドに寝ていた…隣にはイケメン騎士でパーティーの花形の男性が隣にいる。
頭を抱えるソフィアはその前の出来事を思い出した。
短編恋愛になってます。
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
何故婚約解消してくれないのか分かりません
yumemidori
恋愛
結婚まで後2年。
なんとかサーシャを手に入れようとあれこれ使って仕掛けていくが全然振り向いてくれない日々、ある1人の人物の登場で歯車が回り出す、、、
逃がす気は更々ない
棗
恋愛
前世、友人に勧められた小説の世界に転生した。それも、病に苦しむ皇太子を見捨て侯爵家を追放されたリナリア=ヘヴンズゲートに。
リナリアの末路を知っているが故に皇太子の病を癒せる花を手に入れても聖域に留まり、神官であり管理者でもあるユナンと過ごそうと思っていたのだが……。
※なろうさんにも公開中。
竜の手綱を握るには 〜不遇の姫が冷酷無情の竜王陛下の寵妃となるまで〜
hyakka
恋愛
罪の子として、皇国で虐げられ続けた姫は……
ある日、前世の記憶が蘇り、ここが小説の世界だと気づきます。
おまけに自分が、小説の序盤で斬り殺され、大陸戦争の小さなきっかけとなった端役だということも……。
運命を変えようと必死に抵抗するも虚しく、魔物討伐の見返りとして、竜人族の支配する王国に送られた姫は……
物語の通りに老王に斬り殺されることもなく、なぜか、竜王に溺愛されて……。
やがて、彼女を慕う騎士に拐われて……幼少の頃から、彼女に非道の限りを尽くしてきた皇太子も加わって……それぞれ、持てる知略・権力・能力を最大限奮って彼女を囲い込もうとします。
そんな大変な目に遭いながらも……必死に足掻き続けて……やがて最後には、彼女自身で『幸せ』を掴み取るお話しです。
⚫️
儚げで弱そうに見えるけど、芯は強くて優しいヒロイン。
普段は凶暴だけど、ヒロインには純デレで激甘なヒーロー。
外面は優等生だけど、ヒロインにはドSで残忍!なヤンデレサブキャラを、1人称濃いめ心理描写で描いていきたいです。
⚫️
08- までは『世界観』 『伏線』 『過去のトラウマ』などでデレ要素不足します;;
09- から『竜王様登場』で、『姫と竜王の出会いの伏線回収』。
『デレ』 は第3章{竜王編}から 『ヤンデレ』は第4章{騎士編}{皇太子編}からです。
⚫️
ヤンデレ不足解消用に自分都合に綴っていた箇所が多く、また初めての執筆のため、不慣れな点がありましたら申し訳ありません。
⚫️
どうぞ宜しくお願い申し上げます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる