身代わりになって推しの思い出の中で永遠になりたいんです!

冨士原のもち

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25 両翼

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 ヤマトはカイユーの説明を聞きながら、彼の有能さに呆気に取られると同時に、夜狩りの歴史の違和感に気付いた。老人の狂気じみた怒りと歴史に齟齬を感じたのは、あの時のことが脳裏に刻み尽きていたからかもしれない。
 謎は深まるばかりだとヤマトが落胆していると、星読みという予想外の単語がカイユーの口から出てきた。ヤマトが驚いていると、そんなヤマトの様子にカイユーが怪訝な顔をした。

「ヤマトが歴史書をよく読んでいたのは、星読みになるためでもあったんじゃないの?」
「あ、はい。最近は調べ物に夢中で忘れてました。そういえば、星読みってそんな職業でしたね」

 ヤマトにとって星読みは、ゲームでのエセ占い師の印象が強く、今世では独身貴族でいるためにカイユーに推薦をもらう話になっていた役職としか認識していなかった。
 星読みは本来故事やら歴史を語り継いでいくとされる職業だ。歴史は文献に記載されて図書部が管理しているので、名目だけの暇な役職だというのが世間での認識だ。
 だが、今までイナゲナや夜狩りについて紙に残っている資料で調べても手掛かりがない。それなら星読みが何か知っている可能性はある。

「ただ、あの人はいつもどこかを放浪してるから。つかまるかな」

 カイユーは軽く眉を顰めている。カイユーは側妃関連でなければ誰に対してもフラットなのだが、珍しく負の感情を感じてヤマトは意外に思った。

「殿下、星読みのこと嫌いなんですか?」
「嫌いというか、まあ、苦手かな」

 カイユーがこんなことを言うのは本当に珍しい。実際の星読みに会うのが楽しみなような怖いような気持ちになったヤマトだったが、星読みは本当にプラプラしてる人間らしく会うことができなかった。




 桜が散ってしばらくたった頃には、新入生歓迎会がある。主催者として挨拶をするカイユーをヤマトは遠くから見ていた。 

 (すごいなぁ殿下は、立ってるだけでキラキラして見える。あれ、またちょっと背が伸びたのかな)

 ヤマトも成長期なので意識していなかったが、遠目に見るとカイユーは背が伸びて体の厚みも大人と遜色なくなってきている。最近は必要がなくなったからかチャラ成分はかなり控えめで、落ち着きある雰囲気を隠さなくなった分より大人っぽく見える。
 そんなカイユーを見ながら、ヤマトはパーティー前の会話を思い出して情けなくなった。

「ヤマト、新入生歓迎会にも出るの?自分が新入生の時は出なかったのに?」

 新入生歓迎会とは、王立学院が春に行う立食パーティーのことだ。先輩と新入生の交流を深める場所だ。交流を深めると言っても、基本的に知り合いが知り合いを紹介する形だ。ヤマトは昨年はカイユーとの契約恋愛も始まっていない時期で、ぼっち確定のため参加しなかった。

「知り合いもできたので出たほうがいいかなと。不参加の方が目立ちますし」
「それは、そうだけど」

 カイユーはヤマトに出て欲しくなさそうな顔をしたが、止める理由が思いつかなかったようでそれ以上は何も言われなかった。
 最近、カイユーはヤマトが人に会うとき複雑そうな顔をする。ヤマトが何か問題がある振る舞いをしているのかと聞くのだが、そういうわけではないらしい。

 (……こんな立派に何でもこなす人間からしたら、やっぱりオレは見てて不安なのかな)

 ヤマトも別に参加したいわけではないのだが、モブ貴族の手掛かりが見つからないので仕方なく色々な人間に会っているだけだ。
 ヤマトがカイユーを見ながらぼーっとしていると、最近紹介してもらったカイユーの知り合いたちが話しかけてきた。自分から話しかけるのは苦手なのでありがたい。
 少し離れたところにいるカイユーのほうにも次々と挨拶が来ているようだ。王立学院のパーティーのため、王子であるカイユーは主催者として忙しくて別行動なのだ。ヤマトはなんとか今までのアドバイスをもとに貴族たちとの会話をこなしているが、ヤマトの目的に対する結果は捗々しくない。
 
 (やっぱり、誰がモブ貴族かは分からないな……はあ、どうしたものか)

 そもそもモブ貴族はゲームの映像から男だろうということしか手掛かりがない。主にカイユーの周辺人物をあたっているが、カイユーと同年代とも限らない。昨年はいやいや参加した公爵の誕生日パーティーにも参加予定だが、そちらでも見つけられなければ八方塞がりだ。

 そんなことを頭の隅で考えながらも引き攣りそうな顔を堪えて挨拶を交わしていると、ヤマトは紹介された一人の女の子を見てなにか引っ掛かりを感じた。目があった彼女は、ふんわりと笑いながから自己紹介をした。

「如月家のモミジと申します」

(モミジって、もしかして両翼のモミジ……!?)

 ヤマトの知っているモミジとは、グレンと同じでラスボス戦前に戦う強い敵、両翼のモミジだ。
 ヤマトが驚いたのは彼女のゲームで見たのと全く違う雰囲気だ。ゲームでは際どい衣裳のセクシー系のキャラクターなのだが、目の前にいるのは真逆の雰囲気を持つ純粋そうな女の子だ。
 名前が同じだけの別人かとも思ったが、ヤマトのピンクゴールドの髪よりももっとピンクに近い髪色や、ぱっちりしたネコ目など顔立ちには面影がある。
 ヤマトが驚いて見つめていると、モミジはさらに驚くことを話し始めた。

「ヤマト様、伯父様がご迷惑をおかけしているようで申し訳ありません」
「おじ?」
「星読みをしているミヤツキは、私の伯父です」

 (え、星読みって両翼モミジの親戚だったの!?)

 もういい加減慣れてきたが、またもやヤマトの知らないゲームの裏設定だ。

「探されているのですよね?伯父はもうすぐ王都に帰ってくる予定です。姪の入学祝いだと私に会いにくるそうなので、その時にお声をかけてさせていただいてもいいですか」
「それはとてもありがたいです」

 モミジのゲームとは印象の違う出立ち、意外な星読みとの繋がり、予想外なことが続いて感謝を述べた後もヤマトはモミジをじっと見てしまった。
 すると、モミジはヤマトが話を促していると思ったようで少し照れたように話し始めた。

「実は私、カイユー殿下とヤマト様を応援しているのです」 
「……あ、いや、」

 ヤマトが誰かと話す時に絶対に出る定番の話題なのに、ヤマトは普段感じない妙な焦りを感じた。
 ゲームヤマトの知る未来では、モミジはめちゃくちゃカイユーのことが好きなのだ。カイユー×モミジは、ファンの創作でヤマトがよく読んだ組み合わせだ。モミジはセクシーな外見に反してカイユーに一途で健気で、ヤマトはそんなところが気に入っていた。
 ちなみに完全に余談だが、腐向けだとカイユー×エーリク、グレン×カイユーが人気だった。
 
「その、私たちは男同士ですし殿下は私と付き合う前は、女性との交友の方が多かったみたいですし……」

 ヤマトはついつい、いつもは言わない言い訳のようなことを言ってしまった。モミジはヤマトの言葉にきょとん、とした顔を見せた。

「それは、ヤマト様への気持ちに葛藤されていた時期のことでしょう?」

 モミジは首を傾げながら自明の理といった雰囲気でそう答えた。ヤマトと偽装恋愛をする前にカイユーが自分の評判を下げようと女の子と遊んでいた件は、世間ではそういうことになっているらしい。
 ヤマトはそれ以上何かを言うのはやめた。そもそも何故こんなことを言い出してしまったのか自分でもよくわからない。


 モミジとの会話が終わり去っていくのと入れ違いに、ヤマトの元にカイユーがやって来た。どことなく焦っている様子で何かあったのだろうかと様子を窺うが、カイユーはヤマトの顔を見てニコッと笑ったので聞いて欲しくないのだろう。
 そのままちょっと休憩しようということで、王家専用の控え室に移動した。ちょうどタイミングが良かったので、ヤマトは先ほどモミジから聞いた星読みの件を伝えた。

「殿下は、彼女のことは知ってましたか」
「ああ、モミジ嬢か。血縁は知っていたけど、まさか実家には帰省の連絡をするのに、王子からの面会依頼は無視か。全くあの人は」

 モミジと同様にカイユーの方も、モミジにはなんの感情も無さそうだ。ゲームでは腹心の部下だが、この時点で二人にはあまり交流はなかったのだろう。

「彼女のこと、どう思います?」
「どうって」
「その、可愛いなとか思いました?」

 控室のふかふかソファに並んで座っていたのでぼんやり同じ方向を向いていたのだが、カイユーがグルっと顔をヤマトに向けた。カイユーはとんでもないことを言われたような顔をしている。
 その反応にヤマトも驚く。モミジは可愛いかと聞いてこんなにびっくりされるような容姿ではない。ヤマトが美術館の彫刻だとしたら、モミジにはアイドルや女優みたいな美しさがある。

「どうだろう。……タイプではないかな」
「そうですか」

 ヤマトはカイユーの言葉に何故かホッとして、その理由が分からず自分の気持ちに内心首を傾げた。ヤマトが自分の中に答えを見つける前に、カイユーが探るように問うてきた。

「……ヤマトは、彼女を好きになったのか?」
「え?いえ、どうやらゴゴノのコラムのファンみたいですよ」

 ヤマトとカイユーの関係に憧れを抱いてる様子で、ヤマトとしては複雑だ。本当だったらモミジはカイユーを一途に想っていたはずなのに。
 カイユーのことを大好きになるはずの女の子に嫉妬のかけらもないキラキラした目を向けられた。そのことでヤマトは改めて、自分とカイユーは恋人として定着していることを認識した。
 二人の偽りの仲を応援してくれる人はたくさんいるが、これは契約が終わって別れてからカイユーの恋やら縁談やらに影響しないだろうか。ヤマトは今までたいして気にしていなかったことが急に心配になった。

「殿下、契約恋愛の終わらせ方って考えてます?」

 ヤマトの言葉にもともと固かったカイユーの顔が更にこわばった。

「終わらせたいの?」
「いつかは契約は終わりますよね。その後の縁談に影響が出ない対外的な理由はあるのかなって」

 前世でも、昔大流行した恋愛ドラマのカップルを演じた二人が、現実の交際を否定してるけど十年以上経っても本当に結婚してほしいとドラマのファンに言われ続けていたのを思い出す。
 今日のパーティーで貴族に振られた話題のいくつかから、最近のゴゴノのコラムは筆が走りすぎて完全に創作の域に入っているような雰囲気だ。それなのに、世間はそれが事実に基づくものだと認識しているので余計に心配だ。
 ヤマトは恋愛も結婚もする気はないが、ヤマトの存在のせいで将来カイユーが好きになった人と結ばれないなんてことになったら困る。

「私は恋愛はもうこりごりですけど、殿下は違うでしょ」
「もう?」
「あ、いや、言葉のあやです」

 またもや余計なことを言ってしまった。ヤマトの雑な誤魔化しで何も言う気がないことがカイユーには分かったのかそれ以上は聞いてこず話を逸らしてくれた。

「……そういえば、契約更新がまだだったね」
「更新?」

 カイユーの言葉にヤマトは首を傾げた。

「最初に話したじゃないか。契約は一年更新で、その度に報酬を払うって」

 (なるほど、それで強張った顔をしたのか)

「お金なんて貰わなくても友達だし協力しますよ」

 先ほどのヤマトの言葉が、契約を更新したくないという意味に受け取られたのだろう。ヤマトとしてはカイユーにとって必要な間は、ずっと偽物の恋人をしているつもりだった。

「友達なら……」

 カイユーの寂しそうな顔で何事か呟きかけたが、言葉をグッと飲み込んだようだった。

「いや、なんでもない。お金が関わることは友達だからこそちゃんとしないといけないって、ヤマトも言っていたじゃないか」

 ヤマトは昨年、エーリクへ買ったおもちゃ代を返した時にカイユーにそんなことを言った記憶を頭の片隅から引っ張り出した。確かその時のカイユーは面白がるような顔をしていたが、今のカイユーは苦しさを押し隠すような顔をしていた。

 後日、革張りの高そうなスーツケースにどっさりとお金が入って渡された。ヤマトはその時何故か、お金の代わりに何かを失ったような気がした。

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