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邦陽
蜜月
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単なる処理、マスのかきっこからお互いを全身を使って気持ちよくする「セックス」というものに移行していったと思う。この時から。
キスは当たり前になり、皮がむけたら口で性器を愛撫されるようになった。春臣の口の中は温かくて吸い込まれるようで、本当に気持ちよかった。
春臣のは大きくて顎がだるくなるし容赦なく頭を掴んで喉の奥に突っ込んで来るから頻繁にえずきそうになって苦しかった。
時間が掛かったたけれど乳首の良さも知った。あんなどうでもいい器官が女でもないのに感じるようになるなんて知らなかった。
吸われたりつままれると、ビリビリする電流が腰の奥の回路に蓄積されていく。他の刺激と合わさると気持ちよさが倍々にもなった。
いじられ過ぎてぷっくりしてきたし、やたら敏感になりすぎてシャツと擦れたりしただけでも立ち上がって存在を主張してしまうようになった。
ある日風呂に入っていると、裸の春臣が突然入ってきた。一緒に風呂に入るのは初めてだ。
春臣は家族が在宅時には疑念を抱かせる怪しい行動や態度は片鱗も見せない。
こうして入ってくるということは、きっと今、家には誰もいない。
学校で運動部に入っている春臣は着やせをして一見華奢そうに見えたが、しっかりと筋肉がついていた。鍛えられた体幹や大腿部は筋肉が張っている。オフシーズンはどんなトレーニングしているんだろう。
「なに? 」
風呂椅子に腰掛けて洗髪の最中だった。湯で泡を流しながら問う。
「今日はここでやる」
「ちょっ…っ! 」
濡髪のまま引っ張り上げられ口を吸われた。
「んっ、ふっ」
水滴が僕の髪から雨のように落ちてきて春臣の体を濡らす。
顎、首筋、鎖骨の窪み、徐々に下に降りて来た唇で乳首を吸われ、舌先で押し潰された。
はずみでぼやけた意識が一瞬明晰になって、また快楽の淵に引きずり込まれる。
息が乱れる。これから起こる快楽に期待して半分立ち上がった性器を掴まれ擦られた。
胸と性器の同時の刺激に腰の奥に電流が走り僕の口からはもう官能の吐息しか出ない。
僕は浴槽のへりに座らされ、春臣は床に膝まづいた。
「足開いて」
足をМ字に開かされると立ち上がっている性器と袋、奥の暗がりが丸見えになった。
恥ずかしがっていると袋を広げられ軽く吸われ奥の暗がりを舐められた。
「ひゃ、くすぐったいよ」
チロチロと舌を這われるとくすぐったくて仕方なかった。へりからずり落ちそうになったので春臣の肩に手をついた。
春臣はボディシャンプーのポンプを押して出た液体を湯で薄め、穴になすりつけた。
穴の周りを滑る指で撫でさすり、機をみて滑りを借りて奥に入ってきた。
中で緩やかに動く指は何かを探っているかのようだ。
ぐにぐにとかき回され、性器の裏を押されるとじんわりと熱くなり背筋がゾクゾクッとしてくる。
実際にそこを触られると僕の声のトーンが変わった。春臣はそこを重心的に探りながら中を広げていった。
動きがスムーズになると指が足されたが、圧迫感と異物感しか感じなかった。ただ、それを感じながら性器を口で銜えられると快楽の因子が数倍にもなったようでとても気持ちがよかった。
春臣の口の中で追い上げられそのまま白濁液を吐き出した。
それからは春臣と戯れるときは、お尻も併せていじることが当たり前になっていった。
春臣から温水便座のシャワー洗浄の仕方を教わり、自分1人でもいじるようになってしまった。なんとなく気持ちがいいのだ。
春臣が受験の時は遠慮をして部屋に向かわない日々が続いた。夜寝ていると春臣が来てキスをして去っていった。
目が覚めるけれど、寝たふりをする。春臣が起こしたくないと気遣っているのが分かって嬉しかった。
しばらくすると、挿入行為もされるようになっていった。
初めては痛くて、苦しかった。
今も正直苦しい。でも苦しさの中に気持ちよさがあって、前と併せると単なる前だけの刺激の何倍も気持ちよかった。
全身でお互いの体熱を伝え合い肌の感触を味わいながら、体液を絡めあうのは本当に気持ちよかった。
それと自分の体の上で春臣が快楽に身をゆだねる姿は僕にまた違った喜びをもたらした。春臣のイキ顔を見るのは僕の密かな喜びだ。
「おまえ、よく俺を見てるな」
「うん」
そう言って僕は恥ずかしさから枕に顔を伏せた。何か言ってくるかと思ってそのままでいたら、春臣の寝息が聞こえてきた。顔を上げて春臣の寝顔を眺める。
汗で髪が額に張り付いている。よく意地悪を言う口。鼻筋の通った顔。ほんのり焼けたきれいな肌。
僕は春臣が好きなのだろうか。
春臣の裸を見ると興奮するし、春臣の使うボディローションの匂いを嗅ぐとなんとはなしに、むずむずと反応してしまう。
それとは別に一緒にいて何もしゃべらなくても楽しかった。姿を見ているのも好きだった。
制服姿も好きだったけれど、トラッドブランドを一部崩して着こなしている私服姿も好きだった。
子ども時代の単純な憧憬ではなく、春臣は本当にかっこよかった。関係を持ったという贔屓を引いても。
ベッドから床に足を踏み下ろすと、開かれ過ぎた股関節が痛み、一瞬よろめいた。
裸のまま寝落ちている春臣に肌掛けをかけて、シャツを着て自室に戻った。
春臣は関係するにつれ優しくなっていった。関心が向けられている気がしたし、いたわられて大事にされている気がした。
僕の勉強の合間に抱かれる。
春臣は部活動で忙しくなった。
以前の毎日していた生活とは違って回数が少ないせいか、丁寧にねっとりと愛撫された。いつもよりもたくさん感じさせられ、よがらされた。
2人で一緒に居る時は手を握られたり、肩に寄り掛かってくることがよくあった。春臣の鼻息が耳に掛かってくすぐったかった。
テキストを読んでいる僕の膝で眠り込むこともあった。
小母さんが僕が困るようなことを言うと春臣が遮った。僕を振り回すような意地悪も言わなくなった。
あの事件以降、友達を家に上げることも無くなっていた。僕が困惑する事態を作らないようにしている気がした。守られて大事にされている気がした。
これらのことは、僕が春臣に愛されていると思う材料としては不十分だったのか。僕はすっかり愛し愛されている仲だと思っていた。
キスは当たり前になり、皮がむけたら口で性器を愛撫されるようになった。春臣の口の中は温かくて吸い込まれるようで、本当に気持ちよかった。
春臣のは大きくて顎がだるくなるし容赦なく頭を掴んで喉の奥に突っ込んで来るから頻繁にえずきそうになって苦しかった。
時間が掛かったたけれど乳首の良さも知った。あんなどうでもいい器官が女でもないのに感じるようになるなんて知らなかった。
吸われたりつままれると、ビリビリする電流が腰の奥の回路に蓄積されていく。他の刺激と合わさると気持ちよさが倍々にもなった。
いじられ過ぎてぷっくりしてきたし、やたら敏感になりすぎてシャツと擦れたりしただけでも立ち上がって存在を主張してしまうようになった。
ある日風呂に入っていると、裸の春臣が突然入ってきた。一緒に風呂に入るのは初めてだ。
春臣は家族が在宅時には疑念を抱かせる怪しい行動や態度は片鱗も見せない。
こうして入ってくるということは、きっと今、家には誰もいない。
学校で運動部に入っている春臣は着やせをして一見華奢そうに見えたが、しっかりと筋肉がついていた。鍛えられた体幹や大腿部は筋肉が張っている。オフシーズンはどんなトレーニングしているんだろう。
「なに? 」
風呂椅子に腰掛けて洗髪の最中だった。湯で泡を流しながら問う。
「今日はここでやる」
「ちょっ…っ! 」
濡髪のまま引っ張り上げられ口を吸われた。
「んっ、ふっ」
水滴が僕の髪から雨のように落ちてきて春臣の体を濡らす。
顎、首筋、鎖骨の窪み、徐々に下に降りて来た唇で乳首を吸われ、舌先で押し潰された。
はずみでぼやけた意識が一瞬明晰になって、また快楽の淵に引きずり込まれる。
息が乱れる。これから起こる快楽に期待して半分立ち上がった性器を掴まれ擦られた。
胸と性器の同時の刺激に腰の奥に電流が走り僕の口からはもう官能の吐息しか出ない。
僕は浴槽のへりに座らされ、春臣は床に膝まづいた。
「足開いて」
足をМ字に開かされると立ち上がっている性器と袋、奥の暗がりが丸見えになった。
恥ずかしがっていると袋を広げられ軽く吸われ奥の暗がりを舐められた。
「ひゃ、くすぐったいよ」
チロチロと舌を這われるとくすぐったくて仕方なかった。へりからずり落ちそうになったので春臣の肩に手をついた。
春臣はボディシャンプーのポンプを押して出た液体を湯で薄め、穴になすりつけた。
穴の周りを滑る指で撫でさすり、機をみて滑りを借りて奥に入ってきた。
中で緩やかに動く指は何かを探っているかのようだ。
ぐにぐにとかき回され、性器の裏を押されるとじんわりと熱くなり背筋がゾクゾクッとしてくる。
実際にそこを触られると僕の声のトーンが変わった。春臣はそこを重心的に探りながら中を広げていった。
動きがスムーズになると指が足されたが、圧迫感と異物感しか感じなかった。ただ、それを感じながら性器を口で銜えられると快楽の因子が数倍にもなったようでとても気持ちがよかった。
春臣の口の中で追い上げられそのまま白濁液を吐き出した。
それからは春臣と戯れるときは、お尻も併せていじることが当たり前になっていった。
春臣から温水便座のシャワー洗浄の仕方を教わり、自分1人でもいじるようになってしまった。なんとなく気持ちがいいのだ。
春臣が受験の時は遠慮をして部屋に向かわない日々が続いた。夜寝ていると春臣が来てキスをして去っていった。
目が覚めるけれど、寝たふりをする。春臣が起こしたくないと気遣っているのが分かって嬉しかった。
しばらくすると、挿入行為もされるようになっていった。
初めては痛くて、苦しかった。
今も正直苦しい。でも苦しさの中に気持ちよさがあって、前と併せると単なる前だけの刺激の何倍も気持ちよかった。
全身でお互いの体熱を伝え合い肌の感触を味わいながら、体液を絡めあうのは本当に気持ちよかった。
それと自分の体の上で春臣が快楽に身をゆだねる姿は僕にまた違った喜びをもたらした。春臣のイキ顔を見るのは僕の密かな喜びだ。
「おまえ、よく俺を見てるな」
「うん」
そう言って僕は恥ずかしさから枕に顔を伏せた。何か言ってくるかと思ってそのままでいたら、春臣の寝息が聞こえてきた。顔を上げて春臣の寝顔を眺める。
汗で髪が額に張り付いている。よく意地悪を言う口。鼻筋の通った顔。ほんのり焼けたきれいな肌。
僕は春臣が好きなのだろうか。
春臣の裸を見ると興奮するし、春臣の使うボディローションの匂いを嗅ぐとなんとはなしに、むずむずと反応してしまう。
それとは別に一緒にいて何もしゃべらなくても楽しかった。姿を見ているのも好きだった。
制服姿も好きだったけれど、トラッドブランドを一部崩して着こなしている私服姿も好きだった。
子ども時代の単純な憧憬ではなく、春臣は本当にかっこよかった。関係を持ったという贔屓を引いても。
ベッドから床に足を踏み下ろすと、開かれ過ぎた股関節が痛み、一瞬よろめいた。
裸のまま寝落ちている春臣に肌掛けをかけて、シャツを着て自室に戻った。
春臣は関係するにつれ優しくなっていった。関心が向けられている気がしたし、いたわられて大事にされている気がした。
僕の勉強の合間に抱かれる。
春臣は部活動で忙しくなった。
以前の毎日していた生活とは違って回数が少ないせいか、丁寧にねっとりと愛撫された。いつもよりもたくさん感じさせられ、よがらされた。
2人で一緒に居る時は手を握られたり、肩に寄り掛かってくることがよくあった。春臣の鼻息が耳に掛かってくすぐったかった。
テキストを読んでいる僕の膝で眠り込むこともあった。
小母さんが僕が困るようなことを言うと春臣が遮った。僕を振り回すような意地悪も言わなくなった。
あの事件以降、友達を家に上げることも無くなっていた。僕が困惑する事態を作らないようにしている気がした。守られて大事にされている気がした。
これらのことは、僕が春臣に愛されていると思う材料としては不十分だったのか。僕はすっかり愛し愛されている仲だと思っていた。
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