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青い薬
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……………………………
ヒートになると櫂さんとあの男が来て、抱かれる。正確にはあの男に抱かれる櫂さんに抱かれている。
もう何回か経験してこの行為にも慣れてきた。櫂さんとするこれは生殖行為で意味があることだ。そして男は補助の立場。
櫂さんはどうやら挿入が苦手らしい。自身が挿入されてる最中か、ヒートの僕には辛うじて勃つんだそう。
補助の男に挿れられ僕を抱く櫂さんを、僕は下側の立場で見上げ、股がっては上位から見下ろす。
僕の中でイった櫂さんは、さらに僕抜きで男と交合を続ける。僕が間に挟まったままだと快楽が不十分らしい。
僕は片手でちんこを擦りながら、発情で汁が滴る性器と化した虚に自らの指を複数をつっ込み、ぐちゃぐちゃと音を立てながら中の膨らみに触れ快楽の不足を補う。
「う…うっ、ん…あ…」
櫂さんの乳首や性器に舌を這わせ、男に抱かれもだえる櫂さんの白い腹や脚に自分の濡れた性器を擦りながらなすりつける。
櫂さんの婀娜っぽい嬌声に、しなやかな筋肉の感触に僕の白濁は飛ぶ。
その様子を見た男には
「あの子も欲求不満なんじゃないか。お前が相手しないから」
などと言われてしまった。
「お前が相手しないんだったら俺が相手するよ。櫂だけじゃ物足りないんだろ?」
櫂さんは一瞬だまりこんで、考え込んでから言った。
「まあ、いいか。俺、相手出来ないし」
櫂さんは男にヒートの時じゃなければ、「僕」としてもいいよと言った。
ここでお気持ち問題
『この時の主人公の気持ちを五文字以内で現せ』
僕の解答は『軽い絶望』だ。
マスターの言葉は絶対だ。僕はそれに逆らえない。
*
僕はヒートではない時に、櫂さんの補助の男に抱かれる。
ヒートではない僕は濡れない。ヒート時以外は、あそこは単なる排泄穴だ。
それに櫂さんに惹かれても、この男には萌えない。確認したことはないがアルファではないのかもしれない。
「なんで、抱くのさ?」
男は僕の穴に舌を這わせているから答えられなさそうだ。舌の温い触感は微妙な刺激で、もどかしいけど気持ちがいい。
ジェルでベタベタにされた穴を指の腹でくにくにと伸ばされる。何本かの指が前後左右縦横に動く。
中指を折り曲げたところの出っ張りを軽くこすられると、じんとした刺激が腰から背中へ走っていく。
男はこのほぐしを念入りに行う。それは僕が異様に痛がるからだ。
僕の性交は相手は櫂さんでヒート下のものばかりだ。ヒートでは身体がアルファの櫂さんを欲しがり濡れてくる。
そもそも性交回数が少なく身体が慣れてない。それなのにこの男は性器がデカい。
指でかき回された後に四つん這いになり腰を持ち上げられた。
会陰から穴にかけてぬるつきを辿りながら押しつけられる尤物。窪みに当たった熱い塊が括約筋の弱々しい抵抗を押し分けて入り込む。
先っぽが入る。中を押し広げていく圧迫感がすごい。痛い。そして苦しい。
「いたい!」
萎えてくれないかなと思いながら叫んでみる。
なかなか中に入らないのを力付くで押し付けてくる。自分でちんこを握って擦るけど痛みで硬くならない。
ジェルを足しながらゆっくりずるずると中まで収まると男はつながったまま体勢を変え、僕を下にして足を開かせる形に変えた。
中からの圧迫が苦しくて息がつまりそうだ。体内が男でみっちりと詰まっている感じ。しばらく馴染ませた後にゆっくりと動かれた。
動くたびに身体が持っていかれ引き抜くときには排泄感が促され、内臓を引きずり出されそうな気になる。
しばらく抽挿を繰り返すと同じ体勢に飽きたのか、身体を持ち上げられ腰の上を跨がらせられた。
さっきまで虚に入っていた尤物の上にそのまま降ろされる。腰を支える手も適当な場所で放された。
「あっ!」
自重でブツがさらに奥まで入ってくる。底に到達したとき喉からぐうっと内臓がせり上がってくる気がした。
僕が落ちついたのを見て男が動きだした。僕を持ち上げ手を放す。僕はそのたびに悲鳴を上げる。圧迫がすごい。突き上げられるたびに腹奥が痛み入り口が痛い。上から押さえ付けられるから身体が痛い。
「い、いたい……」
男には被虐性でもあるのか僕の声を耳にしてもちんこは隆々としていた。
その体勢は飽きたのか正常位で腰を打ち付けられた。パンパンと肉がなる音の後に、ちんこを抜き出して手で擦った。僕の腹に体液を吐き出すと満足したようだった。
「この被虐者、デカちんこ!」
激しい性交にぐったりとした僕は尻の中側がヒリヒリと痛くて、内蔵がずんと痛い。身体中のあちこちに力が入らず動けない。
暴言を吐いたつもりが相手は褒め言葉に感じたようだ。ヤケにニヤニヤしている。
「お前、櫂の前と違いすぎるな」
「当たり前だ、お前と櫂さんは違うんだ。それに僕に何のメリットあるんだよ」
「性欲解消」
「僕はイッてないけど」
身体を使われただけでちっとも気持ちよくない。相手にオナホにされているだけだ。
「じゃあ、今からやってやる」
そう言って男は僕のちんこを舐めだした。舌がぐねぐねと絡みつき、すごい吸引力で手も使われたこともあって、あっという間にイってしまった。
はあはあ、息をついてると、
「やっぱり欲求不満じゃん」
吐き出した精液をティッシュで拭いながらバカにしたように言ってくる。直ぐイってしまった手前もあって少し恥ずかしい。
「……ヒート以外は間に合ってる」
「そうは見えないけどな。櫂は自力でお前を抱けないからな。お前、男で良かったよ、女だったら櫂は勃ちもしない。櫂の爺さんは先見の明があったもんだ」
そう言って僕の頬に顔をなすりつける。のび始めの髭が当たって痛い。
「俺もお前の顔と匂いが好きだ」
男は僕の体も好みだと言い放った。そして力がはいらす反撃できない僕を丸抱えにして抱えこんでくる。
「鬱陶しいんだよ。櫂さんのとこ行けよ」
男があちこちに落す唇を払う。僕は櫂さんに相手にして貰えないのに。男を恨めしげに見上げた。
「あいつはあいつで忙しいんだ」
なんて寂しげに言うから、櫂さんに相手にされない自分と似た立場なのかもと同情しかかったら、接触で復活したちんこに再度ガンガンやられた。
尻と腰奥、関節が痛くてベッドから出れない。這いながら動くのでトイレや浴室が続き部屋で助かった。
食事や水差しは吉田さんが食事や水差しを運んでくれる。あの発情を促す呪わしい青い薬とともに。
定期的に訪れる発情による3人での交合。生殖を求めない櫂さんの男との不定期な性交。
僕は身体だけ求められ快楽に堕された生活にすっかり倦みきっていた。
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