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僕の誕生(2)

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俺たちは大して売れていなかったので空き時間が大量にあった。その空き時間にレッスンを組み込み、残り時間をバイトに当てる。基礎的なダンスなどは事務所が受けさせてくれたけれど、ほかのレッスンは自腹だ。

「ハルタロ、俺、レッスンの時間だから」

べたべたと身体にまとわりついていたハルタロを引き剥がす。一度許してしまうともう抑制が効かない。際限が無いままずるずると続いてしまう。


ハルタロの手コキをしてから俺に控えめだった彼は変わってしまった。ハルタロに見つかると、すぐに脱がされ咥えられてしまう。
俺が快楽にとらわれぐずぐずになるとハルタロの性器と併せて一緒にしごかれる。いつの間にかハルタロとの性行為が日常に入り込んでしまっていた。


そんな生活が続き、いつしか俺にも口淫を強要されるようになった。

「なめて」
「……んっ」

顔を性器でびたびたとなぞられ、口元に当てられる。こんなでかいの俺の口では無理だって。つるりとした先端だけを舌先でチロチロとなめた。


そんなでもハルタロは興奮するらしい。舐める俺をちらちら見ながら吐息を漏らしている。

「んふ……気持ち……いい」

本当に気持ちがいいらしく、カウパーの少ししょっぱい味がする。


いつの間にか、体を反転され足の間にはハルタロが入り込んでいた。穴の周りを広げられ舌先で舐められた。

「ひゃあっ」

熱い舌がぬるりと這い、唾液でぬれた箇所が冷たく感じられる。穴周りを舌先でなぞられ、俺はハルタロを舐めるどころではない。

「やぁっ、だっ」

俺、そんな処までちゃんと洗ってないのに。ハルタロの頭を引き剥がそうとしても離れない。更に舌先が穴をつつき、にゅるりとした舌が中に入り込んでくる。熱くて、くすぐったくて変な感じだ。


ハルタロはジェルをサイドボードから取り出し、たっぷり指になすりつけた。
その指をつぷりと中に入れられ、ジェルの冷たさに俺は思わず身をすくめた。





ベッドサイドに仰向けに寝かされた。乳首に舌を這わされ、ちぅっと音を立てて吸われる。
最近は胸いじりも頻繁にされていた。舐められたり摘ままれると、むず痒さが腰の奥まで走り、下半身が熱くなる。ついに俺は、胸まで感じるようになってしまった。


穴を指でいじられる。指は中を伸ばすようにぐにぐにと俺の中をかき回していく。二本の指が俺の中に出入りし、ねちゃねちゃと粘性の音を立てていた。


ハルタロは自分自身にゴムを付け、ジェルを塗りたくった。俺に足を開かせ凶暴なそれを俺の穴に押し当ててきた。


指でほぐされジェルでぬるんだ俺の穴は、ぬるりとハルタロの先端を飲み込んだ。腸壁を押し広げながら少しづつ奥まで侵入してくる。

「んっ――っ」

穴はきちきちに広げられ、中はハルタロでいっぱいになり、俺は息が詰まりそうになる。


ハルタロはゆっくりと腰を進めてきた。首を持ち上げて接合部をのぞき見ると俺の草むらの向こうにピンク色の性器が埋もれている。


奥までおさまるとハルタロは動かなくなった。
中にハルタロが入っているだけで俺は苦しくて熱い息を漏らし続けていた。


ハルタロは俺の顔を蕩けるような目で見、そのまま近づいてくる。触れあった唇はくちゅりと音を立てて相手に飲み込まれた。


腰を動かされると俺の粘膜がハルタロの動きに合わせて引きずられていくのがわかる。
カリが出入りするたびに前立腺が擦られ、ハルタロが動くたびに俺の内臓がめくれ上がるような気がした。


俺は押しつぶされた蛙のようにぺしゃんこになり、嬌声か苦しみの声なのかわからない声を上げながら全身を揺さぶられていた。


ハルタロの終わりが近いのか抽挿が早くなる。パンパンとぶつかり合う肉の音、ぐちゅぐちゅとジェルの音もする。音がやんだ時、ハルタロは俺の中でビクビクと震えていた。



まだ未達だった俺の性器はハルタロに咥えられていた。じゅぶじゅぶと立ついやらしい水音。後ろに指も入れられ前立腺をぐりぐりと押される。


腰奥のきゅうんと押し上げる圧力に負け、俺はハルタロの口の中に欲望を吐き出していた。



ぐったりする俺を見るハルタロの興奮で赤らんだ目。彼の口元を濡らす俺の精液。
ピンク色の舌が口周りの残滓を舐めとっていく。俺の精液はすっかり飲まれてしまったようだ。


ハルタロはそのまま俺を引き寄せの口をぐちゃぐちゃに吸い、口腔を舌でなぶる。俺はハルタロごしに自分の味を味わうことになる。俺の味は苦くて……えぐかった。


今度こそはと、俺はハルタロを押しのけてシャワーを浴びる。指を伸ばしぽっかりと口が空いたままの後ろの穴に触れた。しびれて感覚がない気がする。
力を入れて締めてみた。


男はハルタロが初めてではなく過去に経験があった。それでもハルタロのモノにはなかなか慣れず、毎回苦しい思いをしていた。


俺は体内に生々しく残る異物感を抱えながらレッスンに向かった。今日のレッスンは発声で助かった。





「俺がこれを着るんですか?」

衣装を担当している山田さんからアイドル3Kの不使用になった予備のワンピースの衣装を渡された。

「ジョウタロ君なら似合うと思って、イベントのサプライズの時に着るのはどうかな。サイズを調整するから、とりあえず着てみてよ?」

たまたま居合わせた3Kメンバーも悪ノリしてくる。着てみてとハヤシ立てられた。

何か煽られた感じのノリで着るのは気が進まないけど、3Kの姉さん方がどうしてもと言うので着てみた。


鏡がないので自分がどんな様子かよくわからない。すね毛の処理をしていなかったので、ズボンをはいたままワンピースを着てみた。

「カワイイ!!」((複数))

出ていくと、どよめかれた。

「似合うと思ってたけど、こんなに可愛いとは」

「うちらよりも可愛いじゃん」

山田さんの感嘆の言葉と、メンバーからの嫉妬なのか、ほめ言葉なのか分からない言葉。
 

ハルタロの姿を探すと少し顔を赤らめて食い入るように俺を見ている。
やばい、あいつ発情してる。


みんなにそんなに言われると自分の姿が気になって鏡を探してしまう。


鏡の前に立つと、黒髪ショート姿の清楚な女の子みたいな自分がいた。
初めて見る見知らぬ自分の姿だった。



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