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第15話
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目の前の人から貰ったパンを食べ終わると、そのまま寝てしまった。
「起きろ!」
誰かが私の体を揺さぶる。
何事だ。と目を開けると、さっきまで話していた運転手が私の体を揺さぶっていた。
「ど、どうしたんですか?」
「あ!よかった!起きた」
「この先に盗賊がいる。その中には奴隷商売をしているやつもいるそうだ。だから、お前さんはコイツと一緒に逃げな」
コイツ呼ばわりされたのは、パンをくれた目の前の人だ。
「え。でも…私は大丈夫です。戦います」
「いや、ダメです。女の人を戦わせちゃいけないです」
「大丈夫です。私は冒険者の身です。少しの魔法や剣術ぐらいはできます。戦わせてください」
運転手は、どうしようか。と頭を悩ませたけれど「気をつけて下さいね」と言い運転席に戻った。
私が荷台から降りようとすると、誰かが腕を掴んだ。振り返ってみてみると、前の席にいた人だ。
「俺もいく」
私はコクリと頷くと、二人でこっそりと荷台から降りて、草むらに隠れた。
盗賊達は10人ぐらい。だけど、木の後ろや草の陰に隠れているものよ合わせたら30人ぐらいこの場にいるだろう。
「そこのやつら!早く外に出ろ!」
ひとりの盗賊が、キャラバンの人達に向かって命令する。彼等は出てきた人達を縄で拘束すると荷台に乗っている荷物を漁り始めた。
「ねぇ。いつ出ればいいの?」
私は彼に小声で質問をした。
「もう出る。隠れてる奴らから始末するぞ。くれぐれも大きな声を出させないように。静かに殺すんだ」
「殺すの?」
「…」
「殺さなきゃダメ?」
「殺さない方法があるのか?」
殺さない方法…か。
気絶させる?いや、これは効率が悪いしな。
「あ…転移魔法は?」
「転移魔法とか、古代魔法だぞ?今使えるやつはいない。ふざけてるのか?」
「もし、使えたら?」
「使えたら、それが最善策だろうな」
「わかった」
私は草むらから、体を起こしてヤツらに向かって言う『転移! 監獄行き』
すると、盗賊と奴隷商人達は光に包まれ消えた
「…」
「おりゃああああ」
後ろから凄い数の声が聞こえる。恐る恐る振り返ると…盗賊たち、どうやら転移したのは見えていた10人の盗賊達だったようです。残り20人…どうしましょうか。本当は転移で飛ばしたいけれ2回も連続ですると周りの人に不審に思われそうなので…
ここは剣で、気絶させる程度に
「起きろ!」
誰かが私の体を揺さぶる。
何事だ。と目を開けると、さっきまで話していた運転手が私の体を揺さぶっていた。
「ど、どうしたんですか?」
「あ!よかった!起きた」
「この先に盗賊がいる。その中には奴隷商売をしているやつもいるそうだ。だから、お前さんはコイツと一緒に逃げな」
コイツ呼ばわりされたのは、パンをくれた目の前の人だ。
「え。でも…私は大丈夫です。戦います」
「いや、ダメです。女の人を戦わせちゃいけないです」
「大丈夫です。私は冒険者の身です。少しの魔法や剣術ぐらいはできます。戦わせてください」
運転手は、どうしようか。と頭を悩ませたけれど「気をつけて下さいね」と言い運転席に戻った。
私が荷台から降りようとすると、誰かが腕を掴んだ。振り返ってみてみると、前の席にいた人だ。
「俺もいく」
私はコクリと頷くと、二人でこっそりと荷台から降りて、草むらに隠れた。
盗賊達は10人ぐらい。だけど、木の後ろや草の陰に隠れているものよ合わせたら30人ぐらいこの場にいるだろう。
「そこのやつら!早く外に出ろ!」
ひとりの盗賊が、キャラバンの人達に向かって命令する。彼等は出てきた人達を縄で拘束すると荷台に乗っている荷物を漁り始めた。
「ねぇ。いつ出ればいいの?」
私は彼に小声で質問をした。
「もう出る。隠れてる奴らから始末するぞ。くれぐれも大きな声を出させないように。静かに殺すんだ」
「殺すの?」
「…」
「殺さなきゃダメ?」
「殺さない方法があるのか?」
殺さない方法…か。
気絶させる?いや、これは効率が悪いしな。
「あ…転移魔法は?」
「転移魔法とか、古代魔法だぞ?今使えるやつはいない。ふざけてるのか?」
「もし、使えたら?」
「使えたら、それが最善策だろうな」
「わかった」
私は草むらから、体を起こしてヤツらに向かって言う『転移! 監獄行き』
すると、盗賊と奴隷商人達は光に包まれ消えた
「…」
「おりゃああああ」
後ろから凄い数の声が聞こえる。恐る恐る振り返ると…盗賊たち、どうやら転移したのは見えていた10人の盗賊達だったようです。残り20人…どうしましょうか。本当は転移で飛ばしたいけれ2回も連続ですると周りの人に不審に思われそうなので…
ここは剣で、気絶させる程度に
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