そらに光る星~誇り高きぼっちの青春譚~

もやしのひげ根

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1.青春を彩る1ページ

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 ――――辺りに誰もいない、放課後の屋上前の踊り場。

「......ずっと好きでした!付き合ってください!」

 告白。それは、甘く切ない青春を彩る1ページ。
 俺はそれに言葉を返す。



「で? 何が目的なの?」
「..................え?」
「罰ゲームか?それともドッキリか?まあどっちでもいいけど。もう満足したか?俺、そういうの興味無いから。あ、今日スーパーの特売日だから俺もう帰るわ」
「え!?あ、ちょ、ちょっと......」

 何か言いたげだが、聞く耳は持たん。どうせロクなことがない。
 そもそも屋上は封鎖されてるからここ誰も掃除しなくて埃っぽいんだよ。そんなとこに呼び出すこと自体失礼だ。ついでに俺に風邪をひかせようったってそうはいかない。
 今日はたしか野菜が安かったな。晩飯は何を作ろうか。
 そんなことを考えながら下校した。


 青春なんて――人間関係なんてくだらない。
 そもそも青春っていったいなんなんだ?赤とか黄色とか青くない春は存在しないのか?青い春も意味わからんけど。青だと苦そうなイメージだしどうせならピンクにしろよ。ちょうど桜咲くし。

 なんの話だっけ。
 そうそう。ブルーハワイといえば、かき氷のシロップって色が違うだけで実は同じ味らしい。
 俺はコーラかけて食べる派だからどうでもいいけど。


 人は裏切るモノ。俺はそれをよく知っている。だからこの高校に入学して1年が経過し、2年生になった今でも友達もおらず「ぼっち」で過ごしている。
 無視されているとか、イジメられているとかそういうワケではない。用事がある時は普通に話しかけてくる。俺は一人でいることを望み、周りもそれを察して放っておいてくれている。ただそれだけのことだ。
 無理して一緒にいて愛想笑いばかりして疲れないのだろうか。時間は有限なのだ。有意義に使わないと。
 授業を受けつつ、休み時間は小説を読んだり宿題をしたり。昼休みは静かな所で過ごして、授業が終われば誰よりも早く帰る。俺が帰宅部次期主将となる日も近いだろう。今の主将が誰かも知らんけど。




 それが俺の日常。
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