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マイクの夏
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ドルトレッド伯爵家での内輪のパーティーの後、アンドレ(オーガスト)親方は王都に戻っていった。
フレッドは再起したネルソン子爵家に戻ったが、僕、メイベルさん、メイ、サラ、マリ、フィル先輩はドルトレッド伯爵家に残り、フィル先輩は新しい庭師の親方になった。
「フィル先輩、じゃないや、親方、僕は王都に行きます」
「決めたのか」
「決めるために行きます。勝手ですみません」
「ん~、マイクはまあまあ戦力だったけど大丈夫だ。今は粛清で職にあぶれた庭師がいっぱいここまで来てるからどうにでもなる。行ってこい」
「ありがとうございます。行ってきます」
フィル親方に許可をもらった後で旦那様とメイベルさんたちにも挨拶して、僕は王都へ向かった。
かつてサティと旅した道を遡る形で徒歩で行こうと決めた僕は寝袋を調達して、モサモサの髪を切ろうかと迷った。
ちゃんと目を開いて前を見て歩きたい。
でも切ることに抵抗があったので、後頭部で結ぶことにした。
サティはまだ幼かった僕を“裏”から王都へと連れていってくれて、しばらくはそこで暮らした。
僕がしっかり歩けるようになってから旅は始まり、いろいろな所を回ってから“裏”の訓練施設に行った。
まずはあの施設を目指そうか。
歩いていると、少し離れて付いてくる男に気が付いた。
僕が徒歩だったので隠れるのを諦めたんだろう。
護衛を巻く気は無かったので、付いてくるのに任せた。
“裏”の訓練施設を横目に通り過ぎて、懐かしい道を辿った。
サティとの旅では基本的に宿に泊まったが、やむを得ず野宿のこともあった。
訓練も受けていたので、野宿するのも料理も苦ではない。
そうやって旅を続けた僕は、途中で買った花束を持って崖の上に来た。
そこにはサティがいた。
僕と同じ、ガーベラの花束を持って。
「うわあ、頭どうした?昔のオーガストみたい。旅はどうだった?」
全く変わらないままのサティはブランクなんて無かったみたいに僕に話しかけてきた。
「何それ。オーガストってこんな髪型していたんだ。旅は順調だったよ。後で後ろの彼にありがとうって言っておいて」
「了解。ガーベラ、どうしたの?フィルに聞いたの?」
「うん。フィル先ぱ…親方に会った?」
「ふふ。フィルせんぱ親方に会ったよ。この前ここで。宰相補佐を捕まえて姉の仇を取ってくれてありがとう、って言ってくれた。
フィルの方が第1王子よりちょっと年上かな。でも年が近いからアーサー殿下のお世話をしながらよく弟の話をしてたよ、って教えてあげたんだ。その頃はまだフランは見習い侍女で、殿下に振り回されてたなあ、とか、頑張って出世したんだよ、とかね」
「そうか。良かった」
「どうするの?王宮に行く?」
「うん。でも王子としてじゃなく行きたいんだ。オーガストは今王宮ではアンドレ親方なんでしょ?庭師見習いを1人雇ってくれないかな?」
「なるほどね。了解。伝えさせとくわ。すぐじゃなくていいでしょ?王都にいた頃にお世話になった所に行こうよ。大きくなったマイクを見たらみんなビックリするよ!」
「少しだけだよ」
「了解!」
そして、サティに連れ回された先でバッタリ、ハリソン宰相と出会った。
向こうは僕のことを見ていないはずだから心配はしなかったけど、彼はサティしか眼中に無いみたいだった。
「サ、サティ…なのか?サティの娘か?」
「あら、嬉しいこと言ってくれるわね、ハリソン。久しぶりね。すご~く頑張ってるって聞いたわよ。体壊さないでね」
「サティ…心配してくれるのか、こんな私を…」
「当たり前じゃない。これからも頑張ってね」
「うん…うん、頑張るよ」
用事の途中だからと慌てて走って行った宰相を見送りながら、ニコッと笑って手を振るサティからちょっとだけ距離を取った。
「何よ、なんで離れるの?」
「いや、女って怖いな、と」
「可愛く励ましてただけでしょ」
「いやいや、副音声で(体壊したら働かせられないからね)って言ってる気がした」
「あら、心でも読めるようになったの?」
「やっぱり!」
「さて、もう王宮に行きましょうか。私は中に入らないけど話はもう通ってるから…頑張ってね?」
「怖…。頑張るけど」
そして僕はこの夏、アンドレ(オーガスト)親方の元で、王宮の庭師見習いをしながら考えた。
~~~~~~~~
モサモサ頭に戻した僕は、日中は庭師見習いとして働き、夜はオーガストに連れられて王宮に入って父であるレモネル国王陛下や、兄であるアーサー王太子殿下と会談した。
「ここでの暮らしには慣れただろうか?マ、マクロス」
まだきこちない国王陛下は、僕の名前を呼ぶ時に眉間に皺が寄る。
「無理はしていないかい?」
年の離れた兄上は、まるで過保護な父親のように気遣ってくる。
「申し訳ないのですが、ぼ…私は家族というものを知りません。ですが、仲間なら分かります。対等と言うと烏滸がましいのですが、普通に話してほしいです」
僕の言葉にオーガストは苦笑いしたが、父上と兄上は狼狽えていた。
「責めてるとかではないんです。でも僕はここに家族ごっこをするために来たんじゃないんです。僕の存在意義がここにあるのかどうかを確かめに来たんです」
考え込んでいた父上が顔を上げて言った。
「存在意義が無いと判断したらいなくなるのか?やっと会えたのに?」
「一緒にいてもいなくても家族です。それは変わらないです。兄上にはもう妃も王子王女もおられますから、僕が第2王子として戻る必要性は無いどころか、むしろ要らない火種になります。父上も兄上も聡明でありながら、粛清のために敢えて無力を装って耐え続けていました。私にそれは出来ません。民のために個を殺せるお2人を心から尊敬しています。本当に会えて良かったです。私は陰ながらこの国を支えていきたいと決めました」
「マクロス…いや、マイクに…戻るのか?」
「はい、兄上。でも、どうであろうと、どこに居ようと私たちは家族です。これが私たちの家族の形です」
そして暑い夏が終わる頃、僕はドルトレッド伯爵家に帰った。
フレッドは再起したネルソン子爵家に戻ったが、僕、メイベルさん、メイ、サラ、マリ、フィル先輩はドルトレッド伯爵家に残り、フィル先輩は新しい庭師の親方になった。
「フィル先輩、じゃないや、親方、僕は王都に行きます」
「決めたのか」
「決めるために行きます。勝手ですみません」
「ん~、マイクはまあまあ戦力だったけど大丈夫だ。今は粛清で職にあぶれた庭師がいっぱいここまで来てるからどうにでもなる。行ってこい」
「ありがとうございます。行ってきます」
フィル親方に許可をもらった後で旦那様とメイベルさんたちにも挨拶して、僕は王都へ向かった。
かつてサティと旅した道を遡る形で徒歩で行こうと決めた僕は寝袋を調達して、モサモサの髪を切ろうかと迷った。
ちゃんと目を開いて前を見て歩きたい。
でも切ることに抵抗があったので、後頭部で結ぶことにした。
サティはまだ幼かった僕を“裏”から王都へと連れていってくれて、しばらくはそこで暮らした。
僕がしっかり歩けるようになってから旅は始まり、いろいろな所を回ってから“裏”の訓練施設に行った。
まずはあの施設を目指そうか。
歩いていると、少し離れて付いてくる男に気が付いた。
僕が徒歩だったので隠れるのを諦めたんだろう。
護衛を巻く気は無かったので、付いてくるのに任せた。
“裏”の訓練施設を横目に通り過ぎて、懐かしい道を辿った。
サティとの旅では基本的に宿に泊まったが、やむを得ず野宿のこともあった。
訓練も受けていたので、野宿するのも料理も苦ではない。
そうやって旅を続けた僕は、途中で買った花束を持って崖の上に来た。
そこにはサティがいた。
僕と同じ、ガーベラの花束を持って。
「うわあ、頭どうした?昔のオーガストみたい。旅はどうだった?」
全く変わらないままのサティはブランクなんて無かったみたいに僕に話しかけてきた。
「何それ。オーガストってこんな髪型していたんだ。旅は順調だったよ。後で後ろの彼にありがとうって言っておいて」
「了解。ガーベラ、どうしたの?フィルに聞いたの?」
「うん。フィル先ぱ…親方に会った?」
「ふふ。フィルせんぱ親方に会ったよ。この前ここで。宰相補佐を捕まえて姉の仇を取ってくれてありがとう、って言ってくれた。
フィルの方が第1王子よりちょっと年上かな。でも年が近いからアーサー殿下のお世話をしながらよく弟の話をしてたよ、って教えてあげたんだ。その頃はまだフランは見習い侍女で、殿下に振り回されてたなあ、とか、頑張って出世したんだよ、とかね」
「そうか。良かった」
「どうするの?王宮に行く?」
「うん。でも王子としてじゃなく行きたいんだ。オーガストは今王宮ではアンドレ親方なんでしょ?庭師見習いを1人雇ってくれないかな?」
「なるほどね。了解。伝えさせとくわ。すぐじゃなくていいでしょ?王都にいた頃にお世話になった所に行こうよ。大きくなったマイクを見たらみんなビックリするよ!」
「少しだけだよ」
「了解!」
そして、サティに連れ回された先でバッタリ、ハリソン宰相と出会った。
向こうは僕のことを見ていないはずだから心配はしなかったけど、彼はサティしか眼中に無いみたいだった。
「サ、サティ…なのか?サティの娘か?」
「あら、嬉しいこと言ってくれるわね、ハリソン。久しぶりね。すご~く頑張ってるって聞いたわよ。体壊さないでね」
「サティ…心配してくれるのか、こんな私を…」
「当たり前じゃない。これからも頑張ってね」
「うん…うん、頑張るよ」
用事の途中だからと慌てて走って行った宰相を見送りながら、ニコッと笑って手を振るサティからちょっとだけ距離を取った。
「何よ、なんで離れるの?」
「いや、女って怖いな、と」
「可愛く励ましてただけでしょ」
「いやいや、副音声で(体壊したら働かせられないからね)って言ってる気がした」
「あら、心でも読めるようになったの?」
「やっぱり!」
「さて、もう王宮に行きましょうか。私は中に入らないけど話はもう通ってるから…頑張ってね?」
「怖…。頑張るけど」
そして僕はこの夏、アンドレ(オーガスト)親方の元で、王宮の庭師見習いをしながら考えた。
~~~~~~~~
モサモサ頭に戻した僕は、日中は庭師見習いとして働き、夜はオーガストに連れられて王宮に入って父であるレモネル国王陛下や、兄であるアーサー王太子殿下と会談した。
「ここでの暮らしには慣れただろうか?マ、マクロス」
まだきこちない国王陛下は、僕の名前を呼ぶ時に眉間に皺が寄る。
「無理はしていないかい?」
年の離れた兄上は、まるで過保護な父親のように気遣ってくる。
「申し訳ないのですが、ぼ…私は家族というものを知りません。ですが、仲間なら分かります。対等と言うと烏滸がましいのですが、普通に話してほしいです」
僕の言葉にオーガストは苦笑いしたが、父上と兄上は狼狽えていた。
「責めてるとかではないんです。でも僕はここに家族ごっこをするために来たんじゃないんです。僕の存在意義がここにあるのかどうかを確かめに来たんです」
考え込んでいた父上が顔を上げて言った。
「存在意義が無いと判断したらいなくなるのか?やっと会えたのに?」
「一緒にいてもいなくても家族です。それは変わらないです。兄上にはもう妃も王子王女もおられますから、僕が第2王子として戻る必要性は無いどころか、むしろ要らない火種になります。父上も兄上も聡明でありながら、粛清のために敢えて無力を装って耐え続けていました。私にそれは出来ません。民のために個を殺せるお2人を心から尊敬しています。本当に会えて良かったです。私は陰ながらこの国を支えていきたいと決めました」
「マクロス…いや、マイクに…戻るのか?」
「はい、兄上。でも、どうであろうと、どこに居ようと私たちは家族です。これが私たちの家族の形です」
そして暑い夏が終わる頃、僕はドルトレッド伯爵家に帰った。
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