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第0話 勇者のバディは魔王様!? ~アグリサイド~
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俺はアグリ。
何故かこの世界で勇者となった。
そして魔王討伐の旅に出ている。
で、今はその旅の途中なのだが……
「このワシに立てつくとはいい度胸しておるのぅ」
容姿端麗で見た目は美しいが終始高圧的な態度の女性が、容赦なく敵を蹴散らしていく。
「さすが、ねえさま。素晴らしいですわ」
現代で言えばゴスロリ風というのだろうか……
そういう服を着ている、まだ容姿としては幼い女の子がうっとりした目をしている。
「おいどんにも残しておいてくだされ」
強面で筋骨隆々ないでたちの男性が、肉体をこれ見よがしに見せながら敵をなぎ倒す。
「もう少しスマートに出来ないものですかね。私のように」
執事風ですらっとした体系の男性が、そう言いながら華麗に敵を倒していく。
「暑いわ。いややわ。わっちの肌がヒリヒリしてきたわ」
後方で素肌を眺めながらのんびりと構えている女性。
出るところが出て、引っ込むところは引っ込む、所謂物凄くグラマラスな女性だ。
そのスタイルがわかる姿は、目のやり場に困る感じだ。
……と、なんだろう。この状況は。
みんながみんなだいぶ好き勝手にやってくれている。
「おい、お前ら!
やりたい放題やって、さっきの話はどうなった?」
終始高圧的な態度をしている女性が攻撃をやめて、睨みかえしてきた。
「さっきの話とはなんじゃったかのぅ……忘れたぞ
目の前に敵がいるなら堂々と蹴散らすのみじゃ」
なんでこう話を聞かないのか。
「なぁ、ゾルダ。
敵を倒すのはいいんだけど、もっと自重しろっていったよな。
辺り一面火の海じゃん」
終始高圧的な態度を示す女性の名はゾルダという。
「これでもワシは自重しておるぞ。
周りが脆いだけじゃ」
そしてこのゾルダ。
実は元魔王である。
「ゾルダの自重は自重になっていないんだって。
後々から言われるのは俺なんだからな」
そう、勇者である俺のバディでもある。
そして他の4人も元四天王でゾルダの部下である。
今はこの5人と共に魔王討伐の旅に出ていたのだった。
俺も何故元魔王たちと一緒にいるのか不思議だ。
勇者には勇者の仲間がいるのが普通だが、今の俺の仲間と言えるのはこの元魔王と元四天王だ。
勇者が元魔王の力を借りて現魔王を倒しに行く。
自分で言っていても訳が分からない。
それにこいつらは本当に元魔王だし、元四天王なのだ。
魔族だし、人の常識にあてはめられないのは確かなのだが……
それを除いたとしても本当に本当に非常識だ。
敵だろうが味方だろうが関係なしに攻撃しはじめる。
手加減をしない。
山の一つや二ついとも簡単に壊す。
建物もそうだ。
それに加え、元魔王のゾルダは自己中でやりたい放題やってくれる。
人質は無視するし、作戦も無視する。
すぐるキレるし、何事も容赦をしない。
それに酒癖も悪いときた。
本当に一緒に旅をし始めてからは振り回されっぱなしだ。
こう今までのことを思い出しても愚痴しか出てこない。
ただ、そうは言っても頼れる存在ではあるのだが……
ただゾルダたちに振り回されながらも、魔王討伐に向けて一緒に旅を続けている。
何故、そうなったかというと、それは俺がこの世界に呼び出されたころに遡る。
何故かこの世界で勇者となった。
そして魔王討伐の旅に出ている。
で、今はその旅の途中なのだが……
「このワシに立てつくとはいい度胸しておるのぅ」
容姿端麗で見た目は美しいが終始高圧的な態度の女性が、容赦なく敵を蹴散らしていく。
「さすが、ねえさま。素晴らしいですわ」
現代で言えばゴスロリ風というのだろうか……
そういう服を着ている、まだ容姿としては幼い女の子がうっとりした目をしている。
「おいどんにも残しておいてくだされ」
強面で筋骨隆々ないでたちの男性が、肉体をこれ見よがしに見せながら敵をなぎ倒す。
「もう少しスマートに出来ないものですかね。私のように」
執事風ですらっとした体系の男性が、そう言いながら華麗に敵を倒していく。
「暑いわ。いややわ。わっちの肌がヒリヒリしてきたわ」
後方で素肌を眺めながらのんびりと構えている女性。
出るところが出て、引っ込むところは引っ込む、所謂物凄くグラマラスな女性だ。
そのスタイルがわかる姿は、目のやり場に困る感じだ。
……と、なんだろう。この状況は。
みんながみんなだいぶ好き勝手にやってくれている。
「おい、お前ら!
やりたい放題やって、さっきの話はどうなった?」
終始高圧的な態度をしている女性が攻撃をやめて、睨みかえしてきた。
「さっきの話とはなんじゃったかのぅ……忘れたぞ
目の前に敵がいるなら堂々と蹴散らすのみじゃ」
なんでこう話を聞かないのか。
「なぁ、ゾルダ。
敵を倒すのはいいんだけど、もっと自重しろっていったよな。
辺り一面火の海じゃん」
終始高圧的な態度を示す女性の名はゾルダという。
「これでもワシは自重しておるぞ。
周りが脆いだけじゃ」
そしてこのゾルダ。
実は元魔王である。
「ゾルダの自重は自重になっていないんだって。
後々から言われるのは俺なんだからな」
そう、勇者である俺のバディでもある。
そして他の4人も元四天王でゾルダの部下である。
今はこの5人と共に魔王討伐の旅に出ていたのだった。
俺も何故元魔王たちと一緒にいるのか不思議だ。
勇者には勇者の仲間がいるのが普通だが、今の俺の仲間と言えるのはこの元魔王と元四天王だ。
勇者が元魔王の力を借りて現魔王を倒しに行く。
自分で言っていても訳が分からない。
それにこいつらは本当に元魔王だし、元四天王なのだ。
魔族だし、人の常識にあてはめられないのは確かなのだが……
それを除いたとしても本当に本当に非常識だ。
敵だろうが味方だろうが関係なしに攻撃しはじめる。
手加減をしない。
山の一つや二ついとも簡単に壊す。
建物もそうだ。
それに加え、元魔王のゾルダは自己中でやりたい放題やってくれる。
人質は無視するし、作戦も無視する。
すぐるキレるし、何事も容赦をしない。
それに酒癖も悪いときた。
本当に一緒に旅をし始めてからは振り回されっぱなしだ。
こう今までのことを思い出しても愚痴しか出てこない。
ただ、そうは言っても頼れる存在ではあるのだが……
ただゾルダたちに振り回されながらも、魔王討伐に向けて一緒に旅を続けている。
何故、そうなったかというと、それは俺がこの世界に呼び出されたころに遡る。
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