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ミエリドラ
第一話
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紫煙のショーティ、か。はは、かっこいいね。アリスさんから貰った私の二つ名だ。
タバコの紫煙、そしてやはりアリスさんやこの世界の住人からすれば、私はかなり幼く見えるようだ。日本人の特徴だから仕方ないけど、それでショーティという事だ。二十歳なんだけど、どうやら十代ぐらいに見えるそうだ。なんだか嬉しいな、若く見られるのは。
さて、今現在私達はミエリドラに向かう道中だ。あと半分、という距離から今まで整備されていた道が突然と荒れた道となっていたり、暴漢に襲われたり、ミエリドラがどれだけ危険な場所なのか教えられる。
この前の醜態を見られてから、アリスさんとは以前より仲良くなった気がする。そして過保護になってしまった。魔法を使うのは止められている。仕方の無い事だけどね、私もあまり使いたくはない。彼女にあんな姿を、昔の姿を見せるのは二度とゴメンだ。
誰にだって隠したい事は一つや二つあるものだよね。全てを曝け出すなんて、無理だ。これはどんな正直者な人間でも同じだ。
「なんていうか、びしょびしょだね」
突然の大雨に降られた私達は、大きな木の下で雨宿りをしていた。ミエリドラは少し遠くの方に見えているのだけど、何やら様子がおかしい。アリスさんが言うには、普段はもっと怪しい集団が歩いていたり、うるさい連中がいるらしいがそんな人達はこれまで一人として見なかった。それどころか人っ子一人見かけない。明らかにおかしいようだ。
「……くしゅんっ!」
「もう、風邪引くわよ、火に当たりなさいな」
焚き火をしているとはいえ、濡れた状態ではやはり寒く、くしゃみをしてしまった。風邪を引くのは避けたい。こんな薬も無さそうな世界で病気になったら大変だしね。次の世界も無さそうだし。
はぁ、それにしても止まないな。私は雨を降らせる空を仰いだ。辺りを照らすのは焚き火の明かりだけだった。背後には鬱蒼とした森が広がっており、奥の方は真っ暗で何も見えなかった。少し、不気味だ。
「ねぇアリスさん、勇者ってどんな人だったの?」
「何よ藪から棒に」
「ちょっと気になっちゃってね」
そうねぇ、と顎に手を当てながら思い出しているアリスさんを見ていた。私もふと気になってしまっただけだ。
「簡単に言えば、バカね」
「バカ?」
「そう、愛すべきバカだったわ」
アリスさんは少しだけ昔の話をしてくれた、まだアリスさんが勇者に封印される少し前の話だった。
それはそれは楽しそうに話すアリスさんが、昔をどう思っているかなんて事は、理解出来た。しかし、話の途中ではっ、とするとアリスさんは話を切った。どうやら私に遠慮したらしいが、気にしなくてもいいのに。
ごめんなさいね、と謝るアリスさんに首を横に振りつつゴロンと寝転んだ。
「楽しかったと思える過去があるなら、私はそれを聞きたいよ」
「アイリス……そうね、なら続けるわ」
ふふ、と笑うアリスさんは再び楽しそうに過去の勇者との話を続けた。私もその話を楽しく聞いていた。本当に御伽の国の話のようだったからだ。
アリスさんの話を聞き終わる頃には、空に雨雲はかかっていなかった。その代わり、大きく真ん丸な月が浮かんでいた。どうやら夜になっていたようだね。
このまま野宿をしてもよかったけど、ベッドに寝たいという事もあり移動する事となった。夜目が利くアリスさんが周囲を警戒しつつ、ゆっくりと進んでいく。月明かりだけが照らす道は、静寂に包まれている事もあり、まるでホラーゲームのようだった。横から何か飛び出ししてこないよね?
ミエリドラの目の前まで何事も無く到着してしまった。門は締め切られた状態だったがアリスさんが門を押すと簡単に開いた。どうやら施錠などはしていないようだ。
ミエリドラの中に入ると、そこは不気味な程に静かで、戦争でもしていたのかと思うほどに荒れていた。そして、魔力が溢れていた。
「アイリス気をつけなさい。何か、蠢いているわ」
眉間のシワを深めながら、アリスさんはそう言った。普段なら夜でも騒がしいはずのミエリドラらしいが、今は人っ子一人いないし、人間が住んでいる気配さえない。
町の中を少し歩く事した。崩壊した建物が多く、瓦礫で塞がれている道すらあった。まるで町の中心部に行かせないようになっていた。そうなれば、怪しむのが当然だ。
瓦礫を無理矢理乗り越えて、町の中心部へと向かった。何があるのやら検討すらつかない。
ふと、路地に目をやると人が倒れていた。傷が多く素人目で見ても長くない事はすぐに分かった。
傷口を見ると、何かに引っ掻かれた傷や噛まれたような傷があった。モンスターかな?
「何があったの」
「ぅぅ……わ、か……わから、ない」
絶えそうな息をしながら倒れている男が苦しそうに喋り始めた。男が言うには、記憶が曖昧でよく覚えていないけど、人間に襲われたらしい。
「あん、たらも……気を、つけろ…………ぅっ」
私達にそう言うと、男は動かなくなってしまった。アリスさんは手のひらで目を閉じさせると、立ち上がり中心部へと歩き始めた。
「あれ、人がいっぱいいるよ」
「アイリス……待ちなさい」
中央広場に大勢の人が居ることに気付いた私は、声をかけようと手を振ろうとした。しかし、おかしいと言っていたアリスさんが何かに気付き、すぐ物陰へと隠れた。
どうしたの、と私が問いかけるとしーっ、と静かにするよう言われた。よく見てみなさい、とアリスさんが指を指した先には大勢の人──いや、何かおかしい。皆俯いてフラフラしている。目を凝らすとそれが何故なのか分かった。
「今すぐこの町から出るわよ」
アリスさんは私の手を無理矢理引っ張り、踵を返した。けど、そこで私は瓦礫に躓き大きな音を立てながら転んで、最悪な事に足を挫いてしまった。
音に気付いた元住人達は此方に向かって流れてきた。そう、それはホラーゲームの定番モンスター、動く死体だ。
アリスさんは動けなくなった私を背負い、ドレスの裾を引きちぎり、走り始めた。
「アリスさんごめんなさい!」
「任せなさい」
それにしても、何故アリスさんは魔法を使わないのか不思議だ。使えないのかな? それを後ろから投げかけると、どうやら私の予想は当たっていた。
結界によって魔法が使えなくなっていて、それを察知出来なかったらしい。
「今の私は力の強い女よ。貴女を逃がし切るのは難しいわ」
「……置いていってもいいんだよ?」
馬鹿言わないの、とため息を吐かれながら私は後ろを見た。色々な種類のゾンビをゲームで見てきたけど、走るゾンビほど厄介なタイプはない。
何処にそれだけ居たのか、路地や他の通りからワラワラと追いかけてくる。前から来るゾンビは、アリスさんが蹴り飛ばしたり殴り飛ばしたりしているが、あまりに多すぎる。魔法も使えないんじゃ多勢に無勢だ。
はは、囲まれちゃってるよ。無理だよ、足でまといを背負ったまんまじゃあね。はぁ、俺を置いて先に行け、だなんて死亡フラグを自分でやる事になるだなんて思わなかったよ。
「アリスさん」
「アイリス待ちなさい、何を考えて──アイリス!!」
私はアリスさんの背中から飛び降りた。立てはしないけど、時間稼ぎ程度なら出来る。
既に私は囲まれて、アリスさんは少し離れた場所で私の名を呼びながらゾンビを蹴散らしていた。だが、次々と増えるゾンビにはなんの意味もなかった。
「アリスさん! また会おうね!」
「っ! アイリス絶対になんとかするわ、だから……だから待ってなさい!!」
「はは、待ってるよ」
アリスさんは苦虫を噛み潰したような顔でそう言い、走っていった。はは、待ってる、か。
私はゆっくりとタバコに火をつけた。最後の一本ぐらい吸ってもバチは当たらないでしょ。はぁ、美味い、しっかりと覚えておかなきゃね。この味を。
「さぁ、来なよ。食べるなら、残さず食べてよね」
全く、嫌になるね。だけどこの前みたいに怖いなんて感情は出てこない。
あのまま二人して屍になるのは避けたかったし、これで良かったんだと思う。
痛い、苦しい、あいつら中途半端に皮膚を噛みちぎったりして息苦しいったらありゃしない。けど、まだ生きてる。顔を引きちぎられなくて助かったよ。
アリスさんは隠れたか、町から出たかな? あぁ、そういえばマスケット銃を返すのを忘れてたよ。
私はマスケット銃を杖替わりにして、町を歩き始めた。瀕死の私には振り向きもしないゾンビの横をすれ違っていく。そろそろ意識がやばいかも。
「……はぁ、死亡フラグなんて立てるもんじゃないね」
自分の行動を笑いつつ、大通りに出た。最悪な場所だね。そこら中に死が歩いている。
私はタバコ屋であったであろう店にもたれかかった。外から中を覗くと、一箱だけ新品があった。
ラッキーと思い、それを手に取った。そのタバコは苦手な味だった。
タバコの紫煙、そしてやはりアリスさんやこの世界の住人からすれば、私はかなり幼く見えるようだ。日本人の特徴だから仕方ないけど、それでショーティという事だ。二十歳なんだけど、どうやら十代ぐらいに見えるそうだ。なんだか嬉しいな、若く見られるのは。
さて、今現在私達はミエリドラに向かう道中だ。あと半分、という距離から今まで整備されていた道が突然と荒れた道となっていたり、暴漢に襲われたり、ミエリドラがどれだけ危険な場所なのか教えられる。
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誰にだって隠したい事は一つや二つあるものだよね。全てを曝け出すなんて、無理だ。これはどんな正直者な人間でも同じだ。
「なんていうか、びしょびしょだね」
突然の大雨に降られた私達は、大きな木の下で雨宿りをしていた。ミエリドラは少し遠くの方に見えているのだけど、何やら様子がおかしい。アリスさんが言うには、普段はもっと怪しい集団が歩いていたり、うるさい連中がいるらしいがそんな人達はこれまで一人として見なかった。それどころか人っ子一人見かけない。明らかにおかしいようだ。
「……くしゅんっ!」
「もう、風邪引くわよ、火に当たりなさいな」
焚き火をしているとはいえ、濡れた状態ではやはり寒く、くしゃみをしてしまった。風邪を引くのは避けたい。こんな薬も無さそうな世界で病気になったら大変だしね。次の世界も無さそうだし。
はぁ、それにしても止まないな。私は雨を降らせる空を仰いだ。辺りを照らすのは焚き火の明かりだけだった。背後には鬱蒼とした森が広がっており、奥の方は真っ暗で何も見えなかった。少し、不気味だ。
「ねぇアリスさん、勇者ってどんな人だったの?」
「何よ藪から棒に」
「ちょっと気になっちゃってね」
そうねぇ、と顎に手を当てながら思い出しているアリスさんを見ていた。私もふと気になってしまっただけだ。
「簡単に言えば、バカね」
「バカ?」
「そう、愛すべきバカだったわ」
アリスさんは少しだけ昔の話をしてくれた、まだアリスさんが勇者に封印される少し前の話だった。
それはそれは楽しそうに話すアリスさんが、昔をどう思っているかなんて事は、理解出来た。しかし、話の途中ではっ、とするとアリスさんは話を切った。どうやら私に遠慮したらしいが、気にしなくてもいいのに。
ごめんなさいね、と謝るアリスさんに首を横に振りつつゴロンと寝転んだ。
「楽しかったと思える過去があるなら、私はそれを聞きたいよ」
「アイリス……そうね、なら続けるわ」
ふふ、と笑うアリスさんは再び楽しそうに過去の勇者との話を続けた。私もその話を楽しく聞いていた。本当に御伽の国の話のようだったからだ。
アリスさんの話を聞き終わる頃には、空に雨雲はかかっていなかった。その代わり、大きく真ん丸な月が浮かんでいた。どうやら夜になっていたようだね。
このまま野宿をしてもよかったけど、ベッドに寝たいという事もあり移動する事となった。夜目が利くアリスさんが周囲を警戒しつつ、ゆっくりと進んでいく。月明かりだけが照らす道は、静寂に包まれている事もあり、まるでホラーゲームのようだった。横から何か飛び出ししてこないよね?
ミエリドラの目の前まで何事も無く到着してしまった。門は締め切られた状態だったがアリスさんが門を押すと簡単に開いた。どうやら施錠などはしていないようだ。
ミエリドラの中に入ると、そこは不気味な程に静かで、戦争でもしていたのかと思うほどに荒れていた。そして、魔力が溢れていた。
「アイリス気をつけなさい。何か、蠢いているわ」
眉間のシワを深めながら、アリスさんはそう言った。普段なら夜でも騒がしいはずのミエリドラらしいが、今は人っ子一人いないし、人間が住んでいる気配さえない。
町の中を少し歩く事した。崩壊した建物が多く、瓦礫で塞がれている道すらあった。まるで町の中心部に行かせないようになっていた。そうなれば、怪しむのが当然だ。
瓦礫を無理矢理乗り越えて、町の中心部へと向かった。何があるのやら検討すらつかない。
ふと、路地に目をやると人が倒れていた。傷が多く素人目で見ても長くない事はすぐに分かった。
傷口を見ると、何かに引っ掻かれた傷や噛まれたような傷があった。モンスターかな?
「何があったの」
「ぅぅ……わ、か……わから、ない」
絶えそうな息をしながら倒れている男が苦しそうに喋り始めた。男が言うには、記憶が曖昧でよく覚えていないけど、人間に襲われたらしい。
「あん、たらも……気を、つけろ…………ぅっ」
私達にそう言うと、男は動かなくなってしまった。アリスさんは手のひらで目を閉じさせると、立ち上がり中心部へと歩き始めた。
「あれ、人がいっぱいいるよ」
「アイリス……待ちなさい」
中央広場に大勢の人が居ることに気付いた私は、声をかけようと手を振ろうとした。しかし、おかしいと言っていたアリスさんが何かに気付き、すぐ物陰へと隠れた。
どうしたの、と私が問いかけるとしーっ、と静かにするよう言われた。よく見てみなさい、とアリスさんが指を指した先には大勢の人──いや、何かおかしい。皆俯いてフラフラしている。目を凝らすとそれが何故なのか分かった。
「今すぐこの町から出るわよ」
アリスさんは私の手を無理矢理引っ張り、踵を返した。けど、そこで私は瓦礫に躓き大きな音を立てながら転んで、最悪な事に足を挫いてしまった。
音に気付いた元住人達は此方に向かって流れてきた。そう、それはホラーゲームの定番モンスター、動く死体だ。
アリスさんは動けなくなった私を背負い、ドレスの裾を引きちぎり、走り始めた。
「アリスさんごめんなさい!」
「任せなさい」
それにしても、何故アリスさんは魔法を使わないのか不思議だ。使えないのかな? それを後ろから投げかけると、どうやら私の予想は当たっていた。
結界によって魔法が使えなくなっていて、それを察知出来なかったらしい。
「今の私は力の強い女よ。貴女を逃がし切るのは難しいわ」
「……置いていってもいいんだよ?」
馬鹿言わないの、とため息を吐かれながら私は後ろを見た。色々な種類のゾンビをゲームで見てきたけど、走るゾンビほど厄介なタイプはない。
何処にそれだけ居たのか、路地や他の通りからワラワラと追いかけてくる。前から来るゾンビは、アリスさんが蹴り飛ばしたり殴り飛ばしたりしているが、あまりに多すぎる。魔法も使えないんじゃ多勢に無勢だ。
はは、囲まれちゃってるよ。無理だよ、足でまといを背負ったまんまじゃあね。はぁ、俺を置いて先に行け、だなんて死亡フラグを自分でやる事になるだなんて思わなかったよ。
「アリスさん」
「アイリス待ちなさい、何を考えて──アイリス!!」
私はアリスさんの背中から飛び降りた。立てはしないけど、時間稼ぎ程度なら出来る。
既に私は囲まれて、アリスさんは少し離れた場所で私の名を呼びながらゾンビを蹴散らしていた。だが、次々と増えるゾンビにはなんの意味もなかった。
「アリスさん! また会おうね!」
「っ! アイリス絶対になんとかするわ、だから……だから待ってなさい!!」
「はは、待ってるよ」
アリスさんは苦虫を噛み潰したような顔でそう言い、走っていった。はは、待ってる、か。
私はゆっくりとタバコに火をつけた。最後の一本ぐらい吸ってもバチは当たらないでしょ。はぁ、美味い、しっかりと覚えておかなきゃね。この味を。
「さぁ、来なよ。食べるなら、残さず食べてよね」
全く、嫌になるね。だけどこの前みたいに怖いなんて感情は出てこない。
あのまま二人して屍になるのは避けたかったし、これで良かったんだと思う。
痛い、苦しい、あいつら中途半端に皮膚を噛みちぎったりして息苦しいったらありゃしない。けど、まだ生きてる。顔を引きちぎられなくて助かったよ。
アリスさんは隠れたか、町から出たかな? あぁ、そういえばマスケット銃を返すのを忘れてたよ。
私はマスケット銃を杖替わりにして、町を歩き始めた。瀕死の私には振り向きもしないゾンビの横をすれ違っていく。そろそろ意識がやばいかも。
「……はぁ、死亡フラグなんて立てるもんじゃないね」
自分の行動を笑いつつ、大通りに出た。最悪な場所だね。そこら中に死が歩いている。
私はタバコ屋であったであろう店にもたれかかった。外から中を覗くと、一箱だけ新品があった。
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