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第二章
38.デート?
しおりを挟む本っっ当に嫌い!
やっぱりコイツ可愛くない!
何よ、意地悪大魔王じゃん。
こんなに捻くれている性格だから本しか友達がいないんだよ。
本当は偽物でもあんたの彼女になるなんて、こっちから願い下げよ。
いま一生懸命【SBO】について考えてた時間がバカみたいじゃん。
拓真は目線を外して鼻でフッと笑ったが、和葉からすると逆にそれが癪に触った。
「まっ、いいよ。イエスの返事は出来ないけど、根性だけは認めてやる。お前に最初で最後のチャンスをやるよ」
「えっ、それって……」
「今日、放課後予定空いてる?」
「もしかして、私とデートでもしてくれるの?」
「ま、そんな感じ」
流し目でそう伝えた拓真は先に立ち上がると、和葉の手を引っ張って身体を起こす。
背中をくるりと向けて先に階段へ降りて行き、和葉は無言のまま背中を追った。
私と付き合えないけどデートはしてくれる?
なに、ソレ。
考えが全く読めないんだけど。
まぁ子供の言う事だし、どうしても私とデートしたいって言うのなら。
階段を下る二つの足音は物静かな校舎内で鳴り響かせた。
それから拓真は別れ間際に放課後下駄箱で待つよう伝えてから、自分の教室へと帰って行った。
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