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第四章 "柳ケ瀬風雅商店街復活祭第一弾”
第55話 謎のサキュバス
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「よかったです!!本当に良かった!!」
むせび泣きながら、俺が意識を取り戻したことを心の底から喜び、きつく抱きしめて泣いている。冷たい夜風が肌にしみ、静寂の中で虫の音が控えめに響く。星の光が草原に柔らかい輝きを落とし、草の香りが漂う。
ここはどこだ?月と星々の光だけが照らす草原で、周囲がはっきりと見えない。これは根津精肉店の地下室の壊れた冷蔵庫を出た場所、つまりサーマレントなのか?何となく見覚えがある...。
なんだか体の細胞一つ一つが喜んでいる気がする。体がすごく軽い。イベント後とは思えない爽快感だ。
どうやら俺は親父たちと別れて、この世界に戻ってきたらしい。さっきまで一緒にいたモヒカンオークがいないことが、少し寂しいような気もしないでもないが...。
今の状況が理解できない。山ちゃんはどこにいるんだ?ここがサーマレントなら、事故現場からここまで連れてきてくれたのは間違いなく山ちゃんだ。
山ちゃんにお礼を言わないと。ただ、その肝心の山ちゃんの姿が見当たらない。彼?彼女?の姿は見当たらないが、その代わりにエロイ衣装を身にまとった美少女に、先ほどからずーと抱きしめられている。
そう、サキュバスが着るような、露出度の高いボンテージ衣装。な、なんてけしからん衣装なんだ。
ちょっとお下劣な表現で彼女の肉体を説明すると、ピッチピッチのお肌に張り付くボンテージの上から容易に分かってしまう美乳肉に、細くも引き締まった神ウエスト、何人でも子供を産めそうな安産型のデカ尻肉に、汗が煌めく艶めかしいまでにエッロい太もも。
もう一度言おう。エッロい太もも。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
今日は確か...10月21日。まだ、ハロウィンでもないのにこんな衣装を着て。けしからん!まことにもってけしからん!嬉しいけど...。
星空のきらめく真下の草原にボンテージ衣装の美少女と俺。何とも言えない状況だな。
でも、泣きながら俺を抱きしめる美少女は本当に小顔。長い黒髪が美しく、魅惑的な瞳を持つ。目が合うだけで吸い込まれそうになる。
清純系の風貌をお持ちながらも、エッロい肉体をもつ最強サキュバス風な美少女。
親父の異世界ノートブックには、サキュバスが人を魅了する魔法を使うと書いてあった。俺はもう完全にその魔法にかかっている様な気がする。
ずっとこうして膝枕を謎のサキュバス美少女にしてもらい続けたいが、山ちゃんを探してお礼を言わないと。それに、魔力枯渇状態の俺をサーマレントの地に連れていくことをアドバイスしたであろうカーシャやユリーにも、お礼を言わないとな。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
俺が美少女の膝枕の上で色々と考えていると、彼女は俺を覗き込むように言った。
「ビ、ビックリしました。おっしゃられた通り、太郎君を事故現場から”根津精肉店”に運ぶと、カーシャさんとユリーさんから、『私たちはこの先には入ることが出来ないから、太郎君を扉の向こうに運んで欲しい』と頼まれて、運んだら...」と言って、もう一度彼女は俺をじっと見つめた。
「眩い光が太郎君の周りを包み、光がどんどん太郎君の身体に入り込んでいって...。そのたびに、太郎君の肌の色が良くなって...」と言った後、彼女は優しい笑顔を浮かべた。
美少女に膝枕をされて、真上から微笑まれて...。惚れない男なんているんか...?なあ、いるんか?
この子は無意識で今の雰囲気を作っているのかな?もう魅了スキル使いまくりやんか...。
でも、ありがとう。こんな俺を心から心配してくれて...。名も知らないサキュバス美少女さん...。
あ、あれ...。
うん⁉
ちょっと待って、俺を事故現場から”根津精肉店”まで運んできた?
それに、カーシャとユリー―から、この場所に俺を運んで欲しいと頼まれたって言ったよね?ってことは...もしかして、き、君の名は...。
や、山ちゃんなの?
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
や、山ちゃんって、縦にも横にももっと大きくて、顎にはうっすらと髭も生えていた。でも、目の前にいるのはボンテージ姿のムチムチ姿の美少女。しかも、出るところは出て、引っ込むところはしっかりと引っ込んでいる、メリハリボディ。もちろん青髭も生えていない。
どこをどう見ても山ちゃん要素が見当たらない。膝枕をしてくれている美少女を見つめながら、俺は「や、山ちゃんなの?」と尋ねると、彼女はきょとんとした表情で頷いた。
すると、自称山ちゃんは「そ、そうです。あ、あのっ!リンカを救って下さってありがとうございました!リンカは私の希望でした。本当にお礼を言っても言い切れません!も、もちろんこんな不思議な体験を他人に話すつもりはありません。約束は必ず守りますから...」と頬を真っ赤にして俺を見つめた。
自称山ちゃんは、俺を膝枕したままモジモジとして照れ臭そうにしている。
あ、あのゴリゴリの青髭姿の山ちゃんはどこに行ったんだ?目の前には、黒髪ロングで清楚系な顔立ちをした、エロティックな肉体をもつボンテージ姿の山ちゃんがいる。でも、あまりに変わりすぎだろう?この美少女が山ちゃんというのなら、何があったんだ?訳が分からん。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
そんな考えが顔に出てしまったのか、自称山ちゃんが少しおどおどしながら、「そ、そうなんです。わ、私、太郎君を運んでここに入ったあと、1分ぐらい激痛に襲われて、死んじゃうのかなーと思っていたら、その後、なんだかすごく気力と体力が湧いてきて」と少し照れた表情で言った。
山ちゃんは両頬に手を当て、身体をくねくねさせながら言った。
「私、なりたかった自分を思い出したんです。何だかすごく自分が変われる気がして、なりたい自分をイメージしていたら、今度は自分自身が光り輝いて、今の姿に変わったんです!」と、嬉しそうに、そして戸惑った表情を浮かべながら俺に語ってきた。
そ、そうか。サーマレントに偶然入ったことで魔力が身体に入り込んで、源さんやボルト、カンナのように願ったことが現実になったんだな。源さんたちは人間の言葉を話せるようになったし。
山ちゃんはずっと女性の体を手に入れたいと願っていたのかもしれないな。
でも...山ちゃんを見ていて気づいた。顔がリンカに似ている気がする。リンカがロングヘアーになって、名物シェフがエロティックなスパイスをたっぷり混ぜ込んだたような感じだ。
「何だかリンカに似ているね」と俺が言うと、山ちゃんははっとした表情で「そうなんです、ずっとリンカに憧れていました!リンカみたいに輝いている自分を思い描いたら、リンカのような顔に。けど私はリンカじゃないし、迷惑かけたくないから髪型をロングにして...」と言った。
便利な能力だな...。
でも、山ちゃんもサーマレントに入れたんだな...。何でカンナやボルト、源さんも入れて、正、うちの親父は入れなかったんだろう?よくわからんな。
まあ、何はともあれ、いつまでもカーシャやユリーを待たせておくわけにはいかない。ひとまずサーマレントから地球に戻るか。カーシャやユリーにも迷惑をかけまくっただろうし。
さあ、何はともあれ、地球に戻るか...。また、頼んだら膝枕をしてくれるかな、山ちゃん...。
むせび泣きながら、俺が意識を取り戻したことを心の底から喜び、きつく抱きしめて泣いている。冷たい夜風が肌にしみ、静寂の中で虫の音が控えめに響く。星の光が草原に柔らかい輝きを落とし、草の香りが漂う。
ここはどこだ?月と星々の光だけが照らす草原で、周囲がはっきりと見えない。これは根津精肉店の地下室の壊れた冷蔵庫を出た場所、つまりサーマレントなのか?何となく見覚えがある...。
なんだか体の細胞一つ一つが喜んでいる気がする。体がすごく軽い。イベント後とは思えない爽快感だ。
どうやら俺は親父たちと別れて、この世界に戻ってきたらしい。さっきまで一緒にいたモヒカンオークがいないことが、少し寂しいような気もしないでもないが...。
今の状況が理解できない。山ちゃんはどこにいるんだ?ここがサーマレントなら、事故現場からここまで連れてきてくれたのは間違いなく山ちゃんだ。
山ちゃんにお礼を言わないと。ただ、その肝心の山ちゃんの姿が見当たらない。彼?彼女?の姿は見当たらないが、その代わりにエロイ衣装を身にまとった美少女に、先ほどからずーと抱きしめられている。
そう、サキュバスが着るような、露出度の高いボンテージ衣装。な、なんてけしからん衣装なんだ。
ちょっとお下劣な表現で彼女の肉体を説明すると、ピッチピッチのお肌に張り付くボンテージの上から容易に分かってしまう美乳肉に、細くも引き締まった神ウエスト、何人でも子供を産めそうな安産型のデカ尻肉に、汗が煌めく艶めかしいまでにエッロい太もも。
もう一度言おう。エッロい太もも。
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今日は確か...10月21日。まだ、ハロウィンでもないのにこんな衣装を着て。けしからん!まことにもってけしからん!嬉しいけど...。
星空のきらめく真下の草原にボンテージ衣装の美少女と俺。何とも言えない状況だな。
でも、泣きながら俺を抱きしめる美少女は本当に小顔。長い黒髪が美しく、魅惑的な瞳を持つ。目が合うだけで吸い込まれそうになる。
清純系の風貌をお持ちながらも、エッロい肉体をもつ最強サキュバス風な美少女。
親父の異世界ノートブックには、サキュバスが人を魅了する魔法を使うと書いてあった。俺はもう完全にその魔法にかかっている様な気がする。
ずっとこうして膝枕を謎のサキュバス美少女にしてもらい続けたいが、山ちゃんを探してお礼を言わないと。それに、魔力枯渇状態の俺をサーマレントの地に連れていくことをアドバイスしたであろうカーシャやユリーにも、お礼を言わないとな。
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俺が美少女の膝枕の上で色々と考えていると、彼女は俺を覗き込むように言った。
「ビ、ビックリしました。おっしゃられた通り、太郎君を事故現場から”根津精肉店”に運ぶと、カーシャさんとユリーさんから、『私たちはこの先には入ることが出来ないから、太郎君を扉の向こうに運んで欲しい』と頼まれて、運んだら...」と言って、もう一度彼女は俺をじっと見つめた。
「眩い光が太郎君の周りを包み、光がどんどん太郎君の身体に入り込んでいって...。そのたびに、太郎君の肌の色が良くなって...」と言った後、彼女は優しい笑顔を浮かべた。
美少女に膝枕をされて、真上から微笑まれて...。惚れない男なんているんか...?なあ、いるんか?
この子は無意識で今の雰囲気を作っているのかな?もう魅了スキル使いまくりやんか...。
でも、ありがとう。こんな俺を心から心配してくれて...。名も知らないサキュバス美少女さん...。
あ、あれ...。
うん⁉
ちょっと待って、俺を事故現場から”根津精肉店”まで運んできた?
それに、カーシャとユリー―から、この場所に俺を運んで欲しいと頼まれたって言ったよね?ってことは...もしかして、き、君の名は...。
や、山ちゃんなの?
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や、山ちゃんって、縦にも横にももっと大きくて、顎にはうっすらと髭も生えていた。でも、目の前にいるのはボンテージ姿のムチムチ姿の美少女。しかも、出るところは出て、引っ込むところはしっかりと引っ込んでいる、メリハリボディ。もちろん青髭も生えていない。
どこをどう見ても山ちゃん要素が見当たらない。膝枕をしてくれている美少女を見つめながら、俺は「や、山ちゃんなの?」と尋ねると、彼女はきょとんとした表情で頷いた。
すると、自称山ちゃんは「そ、そうです。あ、あのっ!リンカを救って下さってありがとうございました!リンカは私の希望でした。本当にお礼を言っても言い切れません!も、もちろんこんな不思議な体験を他人に話すつもりはありません。約束は必ず守りますから...」と頬を真っ赤にして俺を見つめた。
自称山ちゃんは、俺を膝枕したままモジモジとして照れ臭そうにしている。
あ、あのゴリゴリの青髭姿の山ちゃんはどこに行ったんだ?目の前には、黒髪ロングで清楚系な顔立ちをした、エロティックな肉体をもつボンテージ姿の山ちゃんがいる。でも、あまりに変わりすぎだろう?この美少女が山ちゃんというのなら、何があったんだ?訳が分からん。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
そんな考えが顔に出てしまったのか、自称山ちゃんが少しおどおどしながら、「そ、そうなんです。わ、私、太郎君を運んでここに入ったあと、1分ぐらい激痛に襲われて、死んじゃうのかなーと思っていたら、その後、なんだかすごく気力と体力が湧いてきて」と少し照れた表情で言った。
山ちゃんは両頬に手を当て、身体をくねくねさせながら言った。
「私、なりたかった自分を思い出したんです。何だかすごく自分が変われる気がして、なりたい自分をイメージしていたら、今度は自分自身が光り輝いて、今の姿に変わったんです!」と、嬉しそうに、そして戸惑った表情を浮かべながら俺に語ってきた。
そ、そうか。サーマレントに偶然入ったことで魔力が身体に入り込んで、源さんやボルト、カンナのように願ったことが現実になったんだな。源さんたちは人間の言葉を話せるようになったし。
山ちゃんはずっと女性の体を手に入れたいと願っていたのかもしれないな。
でも...山ちゃんを見ていて気づいた。顔がリンカに似ている気がする。リンカがロングヘアーになって、名物シェフがエロティックなスパイスをたっぷり混ぜ込んだたような感じだ。
「何だかリンカに似ているね」と俺が言うと、山ちゃんははっとした表情で「そうなんです、ずっとリンカに憧れていました!リンカみたいに輝いている自分を思い描いたら、リンカのような顔に。けど私はリンカじゃないし、迷惑かけたくないから髪型をロングにして...」と言った。
便利な能力だな...。
でも、山ちゃんもサーマレントに入れたんだな...。何でカンナやボルト、源さんも入れて、正、うちの親父は入れなかったんだろう?よくわからんな。
まあ、何はともあれ、いつまでもカーシャやユリーを待たせておくわけにはいかない。ひとまずサーマレントから地球に戻るか。カーシャやユリーにも迷惑をかけまくっただろうし。
さあ、何はともあれ、地球に戻るか...。また、頼んだら膝枕をしてくれるかな、山ちゃん...。
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