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「っ……、な、なんで……!? お、お、俺……っ、元に、戻って……!?」
セインは――征時は、突如として前世の姿に戻ってしまったことに気が付き、半狂乱になっていた。
おそらくは邪神の仕業であろうことだけは確かだが、それがわかったからと言って、対処できるわけでもないからだ。
体が重いのも、急に力が抜けたのも、おそらくは『セイン』から『征時』に戻ってしまったせいなのだろう。セインとして与えられた身体能力チートは、もはや、彼の体には残されていないようだった。
「ッ……、そ、そうだ!! 魔法っ!! 俺の、チート魔法は……!?」
頼みの綱に縋るように、征時は、魔力を練り上げようとする。
「う、渦巻け業火……【ヘルフレイム】!!」
詠唱をし、魔法を発動させようとしても、何かが起きる様子はない。
「っ、な、なら……切裂け風よ! 【ウインドカッター】!!」
魔法の種類が悪かったのだろうか、と、先程よりも難易度の低い魔法を唱えるも結果は同じ。征時の声が虚しく響くだけだった。
「嘘だろ!? なんで……っ、【ウインドカッター】!! 【ウインドカッター】!! 【ウインド……】」
パニックになりながら、何度も何度も魔法を唱えるが、何かが起きる様子はない。
そうして……征時は気づいてしまったのだ。自分にはもはや、『セイン』として与えられた転生チートなど、欠片も残されていないことに。
「っ……そ、んな……。み、見た目も? 身体も? 魔法も? ……俺のチート、な、無くなっちゃったのか……? っ、嘘だ……!!」
以前の、ヒイロと共に暮らす前の彼ならば、転生チートで他人から称賛されなくなることを危惧し、嘆いただろう。
だが、今の彼は犯罪者となり、転生チートに縋ったところで人は簡単に己を見放すのだと身を持って知っている。
だから、セインが危惧したのはたったひとつ。
このままでは、本来の『佐出征時』としての自分では、ヒイロの側にいられなくなるかもしれない、ということだけだった。
「ど、ど、どうしよう……。こんなんじゃ……ヒイロの役に立てない……! やっと、やっとヒイロと並べると思ったのに……! あ、あいつに、恩返ししてやれるはずだったのに……!!」
ヒイロに救われ、絆され、いつしかヒイロを愛するようになっていた征時は、ヒイロと対等になりたいと強く願っていた。
彼に与えられるばかりでなく、彼に、なにかを与えてやれるような自分になりたい。なぜなら、恋人同士なのだから。
そう思って、慣れない料理や薪割り、農作業だって頑張ったし、共に魔物狩りに出かけられるようにと体を回復させ、鍛錬も怠らなかった。誰かのために、こんなに真面目になったのは、征時として生きた頃を含めても初めてのことだった。
けれど……そもそもの転生チートを失ってしまえば、征時は、この世界で生きる力もないただの引きこもりニートである。
これからどうすれば、と不安になる彼の脳裏によぎるのは、先程の邪神の言葉だった。
『本当の貴様を……『佐出征時』を愛する者など、この世のどこにも、存在していないと言うことだ』
『あるべき孤独に戻るがいい!! ……当然よなぁ!? 先に嘘をついたのは、かの男を騙したのは貴様なのだから!!』
混乱していたとて、その言葉が意味するところを理解できないほど、征時は愚かではない男である。
「……そ、そもそもヒイロは、俺がセインだって気付いてくれるのか……?」
ヒイロが、彼が愛したのは『セイン・シャーテ』。邪神からの借り物の力で作り上げた、偽物の、ハリボテの存在だ。
その見た目も、能力も、『セイン』と『征時』はあまりにも違っていて。同一人物とは思えないくらいに、セインとしての己はハイスペックで。悲しくなるほど、本当の自分にはなにもなくて。
その事実に気付いた征時は、ただ、呆然とするしかない。
(む、無理だ……見た目も、強さも、何もかも違うのに……! 俺がセインだって、証明できるものなんてなにもない!! ……神様の言うとおりだ。俺は、ヒイロに嘘をついてた。だから、あいつから見捨てられたとしても仕方ない。だって、セインとしての俺は全部偽物で……借り物の力でイキってただけ、だから……)
その場で立ち尽くすセインの目の前に――幸か不幸か。いつものように転移の魔法を使ってきたのだろう。魔物から得た素材を売りに行っていたヒイロが、帰ってきてしまう。
「ただいまー!! ごめんねセイン、遅くなっ……て……?」
「…………ぁ、」
ヒイロは、目の前にいる不審な男に――『セイン』とは似ても似つかない容姿の、彼の魔力とは程遠い気配をまとわせた男に気づいた途端、敵意を剥き出しにして睨みつける。
「……誰だ?」
「ひっ……!!」
「誰だ、って聞いてるんだよ。……おまえ、どうしてセインの服を着てるんだ? セインを……彼をどこにやった!?」
姿の見えない『セイン』の身を案じているのだろう。いつもよりも荒々しい口調で、ヒイロは詰問する。
当然のことながら、姿の違う征時がセインだなどと気付く様子は見受けられない。
(ああ……やっぱり、そうだ……。俺がセインだなんて、信じてもらえるわけがない。だって、『セイン』と本当の俺とは全然違うんだから。俺は、本当の俺は、チートがなければなんの役にも立たないような、使えないヤツなんだから……)
征時は、心のどこかで期待していた。ヒイロならば、もしかしたら変わり果てた自分が『セイン』だと気づいてくれるのではないかと。そんな都合のいい話があるはずもないのに。
先に、ヒイロを騙したのは、嘘をついたのは自分なのだ。だから、気付かれなくても、彼から見放されても当然だ。
そう思いながらも、わずかにショックを受けている自分がいて、それが余計に惨めだった。
苦しさと罪悪感に苛まれ、征時は、謝罪の言葉を告げながら駆け出していた。
「ご、め……っ、ごめん、なさい、ごめんなさい、ごめんなさい……っ!!」
「!? ま、待って……、おまえ、いや……君は……!?」
後ろでヒイロが呼び止める声がしたが、素直に従ってなどいられなかった。これ以上、彼から敵を見る目で見られるなど耐えられない。それが、たとえ自業自得だとしても。
(ごめん……ごめんなさい、ごめんなさい、ヒイロ……。騙してごめんなさい、嘘ついてごめんなさい……。す、好きになった相手が、俺の嘘でごめんなさい……!!)
庭を抜け、結界を抜け、森へ向かって征時は走る。それが自殺行為なことはわかっていた。けれど、あの場に留まり続けることなどできなくて。
情けないとわかっていながらも、ただ、逃避するしかできなかったのだ。
セインとして、ヒイロと共に魔物狩りで通った道のりを、たった一人であてもなく駆ける。
速度はセインの全力には遠く及ばず、だというのに、息切れが止まらなくて。こんなところでさえ、『セイン』と『征時』のスペック差を痛感してしまう。
(く、苦しい……っ。セインだったときは、あんなに簡単に走れてたのに。身体が……重い……)
思えば、征時は何年も引きこもりで、不摂生が祟って死んだような男だったのだ。運動神経が最悪でも当然だ。
なまじ頭はセインだったころの動きを覚えているせいで、余計に、今とのギャップに悲しくなってしまうが……これが、本来の自分なのだ。
はあはあと息を荒くしながら、征時は、ちらりと後ろを確認する。征時の全力など、ヒイロが軽く走れば追いつけるような速度であろうに、彼が追いついてくる気配はない。
あれだけ、不審者を見る目で睨みつけてきたのに、深追いしてこないのが不思議だった。
(お、思わず逃げちゃったけど。ヒイロ……追いかけてこないんだな……。み、見逃してくれたのか、それとも……俺みたいなザコには興味ないのかな……)
ヒイロに何を思われただろうか。考えるだけでも不安になる。もはや、『セイン』でなくなった自分には、彼のことなど無関係なはずなのに。
ぼんやりと考え事をしていたせいか、いつの間にか征時は、森の中で行き止まりにぶつかってしまったようだ。
引き返すか、それともこの茂みの中を突っ切るか……と迷っていると。
がさがさっ!! と、彼の目の前の茂みを揺らす、大きな影が見えて。その次の瞬間には、影は、征時の目の前へと踊りだしていた。
「……あっ、」
現れたのは――猪魔物。先日の狩りの撃ち漏らしであろう、巨大な、猪に似た魔物である。
セインにとっては片手間で倒せる相手だが……魔法も使えない、体術も駄目、それどころか逃げる速さすら足りない征時では、相対した時点で死を意味する。
ハッと息を呑んだ征時に向かい、魔物は、いななきを上げて襲いかかってくる。
(ああ……俺、死ぬのかな。せっかく異世界転生したのに。せっかく、恋人だってできたのに。チート全部無くなって……アイツに俺がセインだ、って気づいてすらもらえないで。このまま……無様に、ざまぁされた当て馬らしく、惨めに……)
己の最期を覚悟して、征時は、ぎゅっと目を閉じる――。
セインは――征時は、突如として前世の姿に戻ってしまったことに気が付き、半狂乱になっていた。
おそらくは邪神の仕業であろうことだけは確かだが、それがわかったからと言って、対処できるわけでもないからだ。
体が重いのも、急に力が抜けたのも、おそらくは『セイン』から『征時』に戻ってしまったせいなのだろう。セインとして与えられた身体能力チートは、もはや、彼の体には残されていないようだった。
「ッ……、そ、そうだ!! 魔法っ!! 俺の、チート魔法は……!?」
頼みの綱に縋るように、征時は、魔力を練り上げようとする。
「う、渦巻け業火……【ヘルフレイム】!!」
詠唱をし、魔法を発動させようとしても、何かが起きる様子はない。
「っ、な、なら……切裂け風よ! 【ウインドカッター】!!」
魔法の種類が悪かったのだろうか、と、先程よりも難易度の低い魔法を唱えるも結果は同じ。征時の声が虚しく響くだけだった。
「嘘だろ!? なんで……っ、【ウインドカッター】!! 【ウインドカッター】!! 【ウインド……】」
パニックになりながら、何度も何度も魔法を唱えるが、何かが起きる様子はない。
そうして……征時は気づいてしまったのだ。自分にはもはや、『セイン』として与えられた転生チートなど、欠片も残されていないことに。
「っ……そ、んな……。み、見た目も? 身体も? 魔法も? ……俺のチート、な、無くなっちゃったのか……? っ、嘘だ……!!」
以前の、ヒイロと共に暮らす前の彼ならば、転生チートで他人から称賛されなくなることを危惧し、嘆いただろう。
だが、今の彼は犯罪者となり、転生チートに縋ったところで人は簡単に己を見放すのだと身を持って知っている。
だから、セインが危惧したのはたったひとつ。
このままでは、本来の『佐出征時』としての自分では、ヒイロの側にいられなくなるかもしれない、ということだけだった。
「ど、ど、どうしよう……。こんなんじゃ……ヒイロの役に立てない……! やっと、やっとヒイロと並べると思ったのに……! あ、あいつに、恩返ししてやれるはずだったのに……!!」
ヒイロに救われ、絆され、いつしかヒイロを愛するようになっていた征時は、ヒイロと対等になりたいと強く願っていた。
彼に与えられるばかりでなく、彼に、なにかを与えてやれるような自分になりたい。なぜなら、恋人同士なのだから。
そう思って、慣れない料理や薪割り、農作業だって頑張ったし、共に魔物狩りに出かけられるようにと体を回復させ、鍛錬も怠らなかった。誰かのために、こんなに真面目になったのは、征時として生きた頃を含めても初めてのことだった。
けれど……そもそもの転生チートを失ってしまえば、征時は、この世界で生きる力もないただの引きこもりニートである。
これからどうすれば、と不安になる彼の脳裏によぎるのは、先程の邪神の言葉だった。
『本当の貴様を……『佐出征時』を愛する者など、この世のどこにも、存在していないと言うことだ』
『あるべき孤独に戻るがいい!! ……当然よなぁ!? 先に嘘をついたのは、かの男を騙したのは貴様なのだから!!』
混乱していたとて、その言葉が意味するところを理解できないほど、征時は愚かではない男である。
「……そ、そもそもヒイロは、俺がセインだって気付いてくれるのか……?」
ヒイロが、彼が愛したのは『セイン・シャーテ』。邪神からの借り物の力で作り上げた、偽物の、ハリボテの存在だ。
その見た目も、能力も、『セイン』と『征時』はあまりにも違っていて。同一人物とは思えないくらいに、セインとしての己はハイスペックで。悲しくなるほど、本当の自分にはなにもなくて。
その事実に気付いた征時は、ただ、呆然とするしかない。
(む、無理だ……見た目も、強さも、何もかも違うのに……! 俺がセインだって、証明できるものなんてなにもない!! ……神様の言うとおりだ。俺は、ヒイロに嘘をついてた。だから、あいつから見捨てられたとしても仕方ない。だって、セインとしての俺は全部偽物で……借り物の力でイキってただけ、だから……)
その場で立ち尽くすセインの目の前に――幸か不幸か。いつものように転移の魔法を使ってきたのだろう。魔物から得た素材を売りに行っていたヒイロが、帰ってきてしまう。
「ただいまー!! ごめんねセイン、遅くなっ……て……?」
「…………ぁ、」
ヒイロは、目の前にいる不審な男に――『セイン』とは似ても似つかない容姿の、彼の魔力とは程遠い気配をまとわせた男に気づいた途端、敵意を剥き出しにして睨みつける。
「……誰だ?」
「ひっ……!!」
「誰だ、って聞いてるんだよ。……おまえ、どうしてセインの服を着てるんだ? セインを……彼をどこにやった!?」
姿の見えない『セイン』の身を案じているのだろう。いつもよりも荒々しい口調で、ヒイロは詰問する。
当然のことながら、姿の違う征時がセインだなどと気付く様子は見受けられない。
(ああ……やっぱり、そうだ……。俺がセインだなんて、信じてもらえるわけがない。だって、『セイン』と本当の俺とは全然違うんだから。俺は、本当の俺は、チートがなければなんの役にも立たないような、使えないヤツなんだから……)
征時は、心のどこかで期待していた。ヒイロならば、もしかしたら変わり果てた自分が『セイン』だと気づいてくれるのではないかと。そんな都合のいい話があるはずもないのに。
先に、ヒイロを騙したのは、嘘をついたのは自分なのだ。だから、気付かれなくても、彼から見放されても当然だ。
そう思いながらも、わずかにショックを受けている自分がいて、それが余計に惨めだった。
苦しさと罪悪感に苛まれ、征時は、謝罪の言葉を告げながら駆け出していた。
「ご、め……っ、ごめん、なさい、ごめんなさい、ごめんなさい……っ!!」
「!? ま、待って……、おまえ、いや……君は……!?」
後ろでヒイロが呼び止める声がしたが、素直に従ってなどいられなかった。これ以上、彼から敵を見る目で見られるなど耐えられない。それが、たとえ自業自得だとしても。
(ごめん……ごめんなさい、ごめんなさい、ヒイロ……。騙してごめんなさい、嘘ついてごめんなさい……。す、好きになった相手が、俺の嘘でごめんなさい……!!)
庭を抜け、結界を抜け、森へ向かって征時は走る。それが自殺行為なことはわかっていた。けれど、あの場に留まり続けることなどできなくて。
情けないとわかっていながらも、ただ、逃避するしかできなかったのだ。
セインとして、ヒイロと共に魔物狩りで通った道のりを、たった一人であてもなく駆ける。
速度はセインの全力には遠く及ばず、だというのに、息切れが止まらなくて。こんなところでさえ、『セイン』と『征時』のスペック差を痛感してしまう。
(く、苦しい……っ。セインだったときは、あんなに簡単に走れてたのに。身体が……重い……)
思えば、征時は何年も引きこもりで、不摂生が祟って死んだような男だったのだ。運動神経が最悪でも当然だ。
なまじ頭はセインだったころの動きを覚えているせいで、余計に、今とのギャップに悲しくなってしまうが……これが、本来の自分なのだ。
はあはあと息を荒くしながら、征時は、ちらりと後ろを確認する。征時の全力など、ヒイロが軽く走れば追いつけるような速度であろうに、彼が追いついてくる気配はない。
あれだけ、不審者を見る目で睨みつけてきたのに、深追いしてこないのが不思議だった。
(お、思わず逃げちゃったけど。ヒイロ……追いかけてこないんだな……。み、見逃してくれたのか、それとも……俺みたいなザコには興味ないのかな……)
ヒイロに何を思われただろうか。考えるだけでも不安になる。もはや、『セイン』でなくなった自分には、彼のことなど無関係なはずなのに。
ぼんやりと考え事をしていたせいか、いつの間にか征時は、森の中で行き止まりにぶつかってしまったようだ。
引き返すか、それともこの茂みの中を突っ切るか……と迷っていると。
がさがさっ!! と、彼の目の前の茂みを揺らす、大きな影が見えて。その次の瞬間には、影は、征時の目の前へと踊りだしていた。
「……あっ、」
現れたのは――猪魔物。先日の狩りの撃ち漏らしであろう、巨大な、猪に似た魔物である。
セインにとっては片手間で倒せる相手だが……魔法も使えない、体術も駄目、それどころか逃げる速さすら足りない征時では、相対した時点で死を意味する。
ハッと息を呑んだ征時に向かい、魔物は、いななきを上げて襲いかかってくる。
(ああ……俺、死ぬのかな。せっかく異世界転生したのに。せっかく、恋人だってできたのに。チート全部無くなって……アイツに俺がセインだ、って気づいてすらもらえないで。このまま……無様に、ざまぁされた当て馬らしく、惨めに……)
己の最期を覚悟して、征時は、ぎゅっと目を閉じる――。
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