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O0.なのトラップ
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今、とんでもないことが起きている。僕は、今まで何事もなく生きてきた一般人。
音目 京介
それが僕の名前だ。大学生1年で、酒は飲めない。現状を伝えなければいけない。
「オトメ君はさぁ、普段無口なの?」
僕に気さくに話しかけてくれるこの女性、青羽 なの さんと外食をしているのだ。
スクエアな机に二人向かい合わせ。今まで身内の女性としか話したことのない僕には話題を振る勇気なんてなかった。
「いやいや、そんなことありませんよ?僕とってもおしゃべりです。そういえば最近行方不明事件ばっかで怖いですよね!……(ハハハ)」
「そうだね……あのさ、緊張してる?」
「あ、当たり前です!というか、なんで青羽さんみたいな(美人さん)が僕を食事に誘うんです?」
彼女は頬に手を置く。
「気になるから……かな?」
今日は心臓がフル稼働だ。破裂しないといいんだけれど。
「冗談よしてください。僕ら面識なかったですよね?」
そうだ。僕は今日まで青羽さんを大学内で見かけたことなんて1度もなかった。
友達の少ない(3人程度)僕をどうやって知ったんだ?
「一目惚れ……かな?」
僕の頬は真っ赤だった。
ここで、どのようにして僕らが出会ったか説明する。
朝方、僕は特にすることも無く、図書館へ出かける。そして、読書に夢中になっていると、僕をのぞき込むように話しかけてきたのが青羽さんだったというわけだ。
ナンパか。
確かに美人だし、スタイルいいし、髪も(セミロング程で)綺麗だし、文句一切無しだけど、なんで僕なの?
僕はどちらかといえば陰の人間なんだけどな……
時を今に戻そう。
ようやく僕の温度は冷めてきた。こんなこともあるさ!
「オトメ君はさ、彼女とかいるの?」
「い、いいいいません!今までいたことも無いです……きっと」
彼女の目線は手錠のように僕を凍らせる。動けない。
「じゃあさ、付き合おうよ」
……いきなりすぎじゃないですか?
「え(何で!?)!いいんですか?僕なんかで」
「……あんまり自分を悲観しなくていいんだよ」
僕の、初めての彼女だ!
「ありがとうございます!」
僕は握手を求めた。
「みんな見てるから、恥ずかしいって」
「あぁすいません」
僕は、水をグイッと飲み干す。
「ねぇオトメ君、家行っていい?」
な、なにを言っているんだこの人は!会って数時間も経っていない男の家に上がろうというのか!
もちろん返事は、決まってる。
「もちろんオーケーです」
2人でアパートに着いた。僕は一人暮らしで寂しく生きている。
「今片付けるから──」
綺麗な部屋ではないので、青羽さんを玄関で引き止めておいて、僕は部屋を片付けに向かう。
「いいよ別に」
なに!あ、青羽さんはもしかして体だけの関係を……!
「そ、それは駄目です青羽さん!」
「何をいってるの?汚いのなんてバレバレだよ」
「え?」
なんで知ってんの?僕が家に人を呼ぶことはあんまりない。友達も少ないし。
「えーと、オトメ君を知ってる人達から聞いたのよ」
「そうなんですか」
ちょっと怪しいな。気味が悪くなってきた。そうか、僕が女性を知らないだけだってきっと。
「……ここまでか」
空気に似合わない声質、台詞。
「どうしたんですか、青羽さん」
「少しでも私に不信感を持ってしまったら、もうこうするしかないんだ。もっと後がよかったのだけど……」
彼女は指をバキバキ鳴らしながら近づいてくる。
「何を言っているんだ青羽さん?」
明らかに様子が変だ。まず目が違う。これは、僕を殺す目だ!
「やめて!落ち着こう!ど、どうしちゃったんだ!」
聞く耳持たないか……ならばこちらから仕掛けるしかない。
所詮、僕に女性なんかが好意を寄せてくれるわけないんだ。
僕は渾身の拳を放った。最低だと思った。
しかし、彼女は余裕の顔で避ける。体制の崩れた僕の左足を彼女は足で払う。
「ぶっ!ぐへっ」
床に思いっきり顔をぶつけて鼻血が出た。鼻にジーンとした痛みが広がっていった。
「あらあらー、その醜い顔、見たいわ」
自分のことを女性に殴りかかるクズだ、と思ったが、彼女の台詞で後悔と恐怖に頭がいっぱいになった。
彼女は倒れている僕の背中に乗って顔を色々と触ってきた。
「な、何をするんだ!それは目だ!や、やめろ!」
「あなたに視力なんて必要ないわ……あら、鼻血が顔にまとわりついて気持ち悪い」
「やめろぉ!!」
僕の両目は、彼女の鋭く変形した手によって、ミキサーにかけられた。
「痛い痛い痛い痛い痛ーーーい!!やめろ!殺してやる!」
顔に二つの穴が空いた。
僕はそのショックで意識を失った。
音目 京介
それが僕の名前だ。大学生1年で、酒は飲めない。現状を伝えなければいけない。
「オトメ君はさぁ、普段無口なの?」
僕に気さくに話しかけてくれるこの女性、青羽 なの さんと外食をしているのだ。
スクエアな机に二人向かい合わせ。今まで身内の女性としか話したことのない僕には話題を振る勇気なんてなかった。
「いやいや、そんなことありませんよ?僕とってもおしゃべりです。そういえば最近行方不明事件ばっかで怖いですよね!……(ハハハ)」
「そうだね……あのさ、緊張してる?」
「あ、当たり前です!というか、なんで青羽さんみたいな(美人さん)が僕を食事に誘うんです?」
彼女は頬に手を置く。
「気になるから……かな?」
今日は心臓がフル稼働だ。破裂しないといいんだけれど。
「冗談よしてください。僕ら面識なかったですよね?」
そうだ。僕は今日まで青羽さんを大学内で見かけたことなんて1度もなかった。
友達の少ない(3人程度)僕をどうやって知ったんだ?
「一目惚れ……かな?」
僕の頬は真っ赤だった。
ここで、どのようにして僕らが出会ったか説明する。
朝方、僕は特にすることも無く、図書館へ出かける。そして、読書に夢中になっていると、僕をのぞき込むように話しかけてきたのが青羽さんだったというわけだ。
ナンパか。
確かに美人だし、スタイルいいし、髪も(セミロング程で)綺麗だし、文句一切無しだけど、なんで僕なの?
僕はどちらかといえば陰の人間なんだけどな……
時を今に戻そう。
ようやく僕の温度は冷めてきた。こんなこともあるさ!
「オトメ君はさ、彼女とかいるの?」
「い、いいいいません!今までいたことも無いです……きっと」
彼女の目線は手錠のように僕を凍らせる。動けない。
「じゃあさ、付き合おうよ」
……いきなりすぎじゃないですか?
「え(何で!?)!いいんですか?僕なんかで」
「……あんまり自分を悲観しなくていいんだよ」
僕の、初めての彼女だ!
「ありがとうございます!」
僕は握手を求めた。
「みんな見てるから、恥ずかしいって」
「あぁすいません」
僕は、水をグイッと飲み干す。
「ねぇオトメ君、家行っていい?」
な、なにを言っているんだこの人は!会って数時間も経っていない男の家に上がろうというのか!
もちろん返事は、決まってる。
「もちろんオーケーです」
2人でアパートに着いた。僕は一人暮らしで寂しく生きている。
「今片付けるから──」
綺麗な部屋ではないので、青羽さんを玄関で引き止めておいて、僕は部屋を片付けに向かう。
「いいよ別に」
なに!あ、青羽さんはもしかして体だけの関係を……!
「そ、それは駄目です青羽さん!」
「何をいってるの?汚いのなんてバレバレだよ」
「え?」
なんで知ってんの?僕が家に人を呼ぶことはあんまりない。友達も少ないし。
「えーと、オトメ君を知ってる人達から聞いたのよ」
「そうなんですか」
ちょっと怪しいな。気味が悪くなってきた。そうか、僕が女性を知らないだけだってきっと。
「……ここまでか」
空気に似合わない声質、台詞。
「どうしたんですか、青羽さん」
「少しでも私に不信感を持ってしまったら、もうこうするしかないんだ。もっと後がよかったのだけど……」
彼女は指をバキバキ鳴らしながら近づいてくる。
「何を言っているんだ青羽さん?」
明らかに様子が変だ。まず目が違う。これは、僕を殺す目だ!
「やめて!落ち着こう!ど、どうしちゃったんだ!」
聞く耳持たないか……ならばこちらから仕掛けるしかない。
所詮、僕に女性なんかが好意を寄せてくれるわけないんだ。
僕は渾身の拳を放った。最低だと思った。
しかし、彼女は余裕の顔で避ける。体制の崩れた僕の左足を彼女は足で払う。
「ぶっ!ぐへっ」
床に思いっきり顔をぶつけて鼻血が出た。鼻にジーンとした痛みが広がっていった。
「あらあらー、その醜い顔、見たいわ」
自分のことを女性に殴りかかるクズだ、と思ったが、彼女の台詞で後悔と恐怖に頭がいっぱいになった。
彼女は倒れている僕の背中に乗って顔を色々と触ってきた。
「な、何をするんだ!それは目だ!や、やめろ!」
「あなたに視力なんて必要ないわ……あら、鼻血が顔にまとわりついて気持ち悪い」
「やめろぉ!!」
僕の両目は、彼女の鋭く変形した手によって、ミキサーにかけられた。
「痛い痛い痛い痛い痛ーーーい!!やめろ!殺してやる!」
顔に二つの穴が空いた。
僕はそのショックで意識を失った。
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