96 / 121
91.1階
しおりを挟む
「大丈夫か?意識あるかー?」
決死のダイブを成功させて物陰に隠れるまで成功した。だがそれからセツナが目も開けない、しがみついて離さない。剣を離して背中に触れてみる。一瞬ビクッと動いたから意識はある。震えているのか、それもそうか、いくらアサシンでもあれほど相手と戦う機会はないか。
「大丈夫だ。もうあいつは来ないよ」
出来るだけ優しく頭を撫でた。あと少しで痛覚遮断も切れる。止血をして鎮痛薬の準備とポーションだ。
Lv.2のポーションがあと二つしかない。場面を見て使わなくては。ちなみに腕は再生しない。
「私のせい……私のせいで腕が」
「それは違う。あそこでセツナが動いていたらそれどころじゃ済まなかったかもしれない」
「でも」
右手で大体治療は出来た。ポーションも使ってしばらくは隠れていることにした。
「キョウスケ、ツルギさんにPEと接触したと報告して。あと、ビヨンドとかいうふざけたロボットがいることも」
「了解」
「あと……僕とシズクさんの会話、録音してたと思う。それをツルギさんに」
「はい」
今度のPEは完全に敵には見えない。強力な存在であることに違いないが、真向から立ち向かうべきではない気がする。
それよりもビヨンドだ。あれが追ってこなかったのは安心した。だがECFのメンバー誰もがあれに会ってはならないと思った。ツルギ隊でかかっても遮蔽物がなければツルギさんとキリカ以外全滅も有り得る。
青の剣閃ならあるいは?
「ありがとう、もう大丈夫」
数分してセツナが僕から離れて隣でうずくまった。体育座りって言うんだっけ?膝に頭を付けていた。
「痛くないの?」
「少し。止血は済んだ」
「……ごめん」
「大丈夫だって、生きてただけいいんだ。それよりも、そんなんじゃ仇に勝てないぜ」
「うるさい」
大丈夫なんかではない。腕があれば無理やりくっつけることが出来るかもしれないけど、ミセットがいればあるいは?一応連絡するか。
UIのステータスからミセットを選択して無線通信をかける。
「えぇ……ミセット?」
『何?戦闘ご苦労さまですー。で?なに。いくらライヴに見つかったらっていっても、通信してもいい理由になるわけないでしょ』
当たりが強い。一緒に作戦に参加する度に強くなってる気がする。
「あのー……いつものように腕が……」
『はぁあ?』
怒られた。
『どっちの腕?肘?肩?まぁいいよ。自分でどこまで治療できた?』
「左、肘から大分ない。止血はできた」
『上腕骨損傷……報告にあったビヨンドってやつ?大口径のアサルトライフルをもってるんだっけ?』
「カエデのスナイパーライフルが弾幕になるイメージだ。危険すぎる。図体がデカい割に命中精度が高い。出来れば誰も戦わないでほしい」
『なるほどね。PEからのスキャンデータも無事受け取ったよ。攻略出来ればいいね』
「で、治療して欲しいんだけど」
『千切れた腕はない?』
「ない」
『時間がかかる。無理ではない。安全な場所で回復出来れば』
地図を見ながら安全な場所を探した。
「どこがいい?」
『お互いの場所から考えて……ここ、そこから北西、マーカーつけたから。そこならライヴの徘徊が薄い……はず』
「了解、向かう」
ライヴ側もECFが攻めてくるなら南西側だと守りを固めるだろう。ミセットは北西でスナイパーでも構えて待っているはずだ。貴重な回復魔法が扱える人間だ。出来るだけ多くの人をバックアップできるように陣取ったと思うが。
「ええとセツナ?ここに行きたい……見えないか」
「どんなとこ?」
「ここから北西、あっちだ。あっちに仲間がいて、僕の腕をどうにかしてくれる」
「……安全なルート、私に任せて」
バランスを取りながらセツナについて行く。そう言えば前にもこんなことがあった。
ヒエンだったかな。PE.NO.S5のヒエンだ。思い出した。彼女とも一度戦闘になって、結局地下に放り込まれて共闘した覚えがある。彼女は死んでしまったが、今度こそ、セツナは死なせない。少なくともライヴがいる前では。
建物の隙間のような狭い通路を巡ってめぐって、行き止まり。もういっそ車に乗りたかった。道路広いじゃん。
「ここ、登った方がいい」
「登る?」
「私が手本見せる。あなたなら出来る」
セツナは軽々と壁を蹴り登っていった。これは一種のスキルに見えた。足音はしないし速いし。
一方の僕は安全にフックショットを使って上に行く。
「最初から屋根に登ればよかったんじゃ?」
「ここからが一番安全に登れるの」
「……ライヴもいるかもしれないなら」
「慎重に進めって?誰に言ってるの?」
「……暗殺者様」
「よろしい」
着々と目的地に近づいてきた。辺りはもう暗いし寒いし、明かりが強いメインストリート方面から少し外れただけでかなり視界が悪くなる。明るさ的に。
『オトメ、姿を確認した。そこの屋根の上で待ってて。すぐ行く』
ミセットからの連絡だった。
「セツナ、仲間から連絡が来た。ここで待ってろってさ」
「分かった……あの……私ここに居ていいの?その、部外者だし」
「安心して、暗殺者なんて言わない。協力者っていうよ」
「身元怪しすぎじゃん」
確かに。ヒエンは共闘だったから許された。セツナは?人殺し家業だ、一緒に行動しているのがバレたはミセットは何て言う?「へぇ、そんな危険な存在と一緒にビルに登った?一旦記憶にリセットかけますか!?」とか言われそうだ。
「……セツナは人を殺したことは?」
僕なりの踏み込んだ台詞。賭けたかった。もし誰も殺したことがないならミセットも安心してくれるかも。
「……訊かないでよ」
「ご、ごめん。デリカシー無かった」
真意は分からなかった。落胆していた。呆れたようにも見えた。それ以前に唐突に訊くことではなかった。心より反省。
「お待たせ」
ミセットが屋根にフックショットでしゅるしゅるとやってきた。
「お、おう」
「……誰?その人」
「私は……」
僕は右手でセツナの襟を掴んで引っ張った。
「やっ!何すんの!?」
「こ、こいつは……こいつは……えーと、ライヴに対抗するレジスタンスだ!」
我ながら上手くウソ言ってのけた。気がする。
「へぇレジスタンス。居るとは思わなかった。じゃあ治療開始するね」
「名前はセツナ」
「離せ」
「悪い……」
僕はミセットに薄暗い家に連れていかれた。どうやら人が住んでいないようだ。マンション?僕が昔住んでいたギルドの寮より小さい。ボロい。街からかなり外れた。こんなネオンもない機械もない場所があったのか。暗すぎる。
「ライトは使わない。我慢して」
「へい」
部屋は五畳もあるかないか、僕は冷たい床に寝転がってミセットの治療を受ける。
ミセットは僕の左側。
「瞬間的な再生魔法なんて代物はほとんどない。ちまちま再生するくらいしか私には出来ない。セツナさん、周り、よろしく……『ロウ・リプログラム』再生開始」
ミセットが僕の左腕に両手を近づけて広げる。チクチクとした痛みがしたと思うと、失われた腕が本当に少しづつ再生されていった。まるで再生水を使ったように浮遊した文字が光を放って無い腕の周りをグルグルと回っている。
「私の魔力が切れるにはもう少し、あと三十分は余裕がある。ここに術式を固定するから、あとは周辺魔力も使いつつ私の魔力も使いつつで再生していく。まぁ……3時間以上?多く見積もって半日はかかる」
「は、半日ィ!?痛ででで!」
「しょうがないの、ゆっくり再生してるし痛覚が遮断されるわけもなく、神経を再生、激痛が伴う」
「ふざっ……けんな!」
痛い痛い。こんな簡単な言葉で表現出来ないくらい痛い。飛び跳ねそう。だが術式に体が固定されていて動けない。
あ。
「気絶したの?」
「うん。でも大丈夫」
「……じゃあ外見てくる、ミセットさん」
「セツナさんも気をつけて」
セツナが外に出ていったのを確認してミセットはツルギに連絡をとる。
「ツルギ隊長、オトメの治療ですが、肘から損傷、完治まで半日……いや、一日使うか分かりません」
『そうか、アリエも向かわせるか?アイツも多少なり心得があるはずだ』
「……願ったりですが、短縮できても2時間が限界かと」
『なら引き続き頼む。そのガキはよく働いた、休ませないとな。それよりも……』
「それよりも?」
『恐らくあれは……うん、ビヨンドを発見した』
決死のダイブを成功させて物陰に隠れるまで成功した。だがそれからセツナが目も開けない、しがみついて離さない。剣を離して背中に触れてみる。一瞬ビクッと動いたから意識はある。震えているのか、それもそうか、いくらアサシンでもあれほど相手と戦う機会はないか。
「大丈夫だ。もうあいつは来ないよ」
出来るだけ優しく頭を撫でた。あと少しで痛覚遮断も切れる。止血をして鎮痛薬の準備とポーションだ。
Lv.2のポーションがあと二つしかない。場面を見て使わなくては。ちなみに腕は再生しない。
「私のせい……私のせいで腕が」
「それは違う。あそこでセツナが動いていたらそれどころじゃ済まなかったかもしれない」
「でも」
右手で大体治療は出来た。ポーションも使ってしばらくは隠れていることにした。
「キョウスケ、ツルギさんにPEと接触したと報告して。あと、ビヨンドとかいうふざけたロボットがいることも」
「了解」
「あと……僕とシズクさんの会話、録音してたと思う。それをツルギさんに」
「はい」
今度のPEは完全に敵には見えない。強力な存在であることに違いないが、真向から立ち向かうべきではない気がする。
それよりもビヨンドだ。あれが追ってこなかったのは安心した。だがECFのメンバー誰もがあれに会ってはならないと思った。ツルギ隊でかかっても遮蔽物がなければツルギさんとキリカ以外全滅も有り得る。
青の剣閃ならあるいは?
「ありがとう、もう大丈夫」
数分してセツナが僕から離れて隣でうずくまった。体育座りって言うんだっけ?膝に頭を付けていた。
「痛くないの?」
「少し。止血は済んだ」
「……ごめん」
「大丈夫だって、生きてただけいいんだ。それよりも、そんなんじゃ仇に勝てないぜ」
「うるさい」
大丈夫なんかではない。腕があれば無理やりくっつけることが出来るかもしれないけど、ミセットがいればあるいは?一応連絡するか。
UIのステータスからミセットを選択して無線通信をかける。
「えぇ……ミセット?」
『何?戦闘ご苦労さまですー。で?なに。いくらライヴに見つかったらっていっても、通信してもいい理由になるわけないでしょ』
当たりが強い。一緒に作戦に参加する度に強くなってる気がする。
「あのー……いつものように腕が……」
『はぁあ?』
怒られた。
『どっちの腕?肘?肩?まぁいいよ。自分でどこまで治療できた?』
「左、肘から大分ない。止血はできた」
『上腕骨損傷……報告にあったビヨンドってやつ?大口径のアサルトライフルをもってるんだっけ?』
「カエデのスナイパーライフルが弾幕になるイメージだ。危険すぎる。図体がデカい割に命中精度が高い。出来れば誰も戦わないでほしい」
『なるほどね。PEからのスキャンデータも無事受け取ったよ。攻略出来ればいいね』
「で、治療して欲しいんだけど」
『千切れた腕はない?』
「ない」
『時間がかかる。無理ではない。安全な場所で回復出来れば』
地図を見ながら安全な場所を探した。
「どこがいい?」
『お互いの場所から考えて……ここ、そこから北西、マーカーつけたから。そこならライヴの徘徊が薄い……はず』
「了解、向かう」
ライヴ側もECFが攻めてくるなら南西側だと守りを固めるだろう。ミセットは北西でスナイパーでも構えて待っているはずだ。貴重な回復魔法が扱える人間だ。出来るだけ多くの人をバックアップできるように陣取ったと思うが。
「ええとセツナ?ここに行きたい……見えないか」
「どんなとこ?」
「ここから北西、あっちだ。あっちに仲間がいて、僕の腕をどうにかしてくれる」
「……安全なルート、私に任せて」
バランスを取りながらセツナについて行く。そう言えば前にもこんなことがあった。
ヒエンだったかな。PE.NO.S5のヒエンだ。思い出した。彼女とも一度戦闘になって、結局地下に放り込まれて共闘した覚えがある。彼女は死んでしまったが、今度こそ、セツナは死なせない。少なくともライヴがいる前では。
建物の隙間のような狭い通路を巡ってめぐって、行き止まり。もういっそ車に乗りたかった。道路広いじゃん。
「ここ、登った方がいい」
「登る?」
「私が手本見せる。あなたなら出来る」
セツナは軽々と壁を蹴り登っていった。これは一種のスキルに見えた。足音はしないし速いし。
一方の僕は安全にフックショットを使って上に行く。
「最初から屋根に登ればよかったんじゃ?」
「ここからが一番安全に登れるの」
「……ライヴもいるかもしれないなら」
「慎重に進めって?誰に言ってるの?」
「……暗殺者様」
「よろしい」
着々と目的地に近づいてきた。辺りはもう暗いし寒いし、明かりが強いメインストリート方面から少し外れただけでかなり視界が悪くなる。明るさ的に。
『オトメ、姿を確認した。そこの屋根の上で待ってて。すぐ行く』
ミセットからの連絡だった。
「セツナ、仲間から連絡が来た。ここで待ってろってさ」
「分かった……あの……私ここに居ていいの?その、部外者だし」
「安心して、暗殺者なんて言わない。協力者っていうよ」
「身元怪しすぎじゃん」
確かに。ヒエンは共闘だったから許された。セツナは?人殺し家業だ、一緒に行動しているのがバレたはミセットは何て言う?「へぇ、そんな危険な存在と一緒にビルに登った?一旦記憶にリセットかけますか!?」とか言われそうだ。
「……セツナは人を殺したことは?」
僕なりの踏み込んだ台詞。賭けたかった。もし誰も殺したことがないならミセットも安心してくれるかも。
「……訊かないでよ」
「ご、ごめん。デリカシー無かった」
真意は分からなかった。落胆していた。呆れたようにも見えた。それ以前に唐突に訊くことではなかった。心より反省。
「お待たせ」
ミセットが屋根にフックショットでしゅるしゅるとやってきた。
「お、おう」
「……誰?その人」
「私は……」
僕は右手でセツナの襟を掴んで引っ張った。
「やっ!何すんの!?」
「こ、こいつは……こいつは……えーと、ライヴに対抗するレジスタンスだ!」
我ながら上手くウソ言ってのけた。気がする。
「へぇレジスタンス。居るとは思わなかった。じゃあ治療開始するね」
「名前はセツナ」
「離せ」
「悪い……」
僕はミセットに薄暗い家に連れていかれた。どうやら人が住んでいないようだ。マンション?僕が昔住んでいたギルドの寮より小さい。ボロい。街からかなり外れた。こんなネオンもない機械もない場所があったのか。暗すぎる。
「ライトは使わない。我慢して」
「へい」
部屋は五畳もあるかないか、僕は冷たい床に寝転がってミセットの治療を受ける。
ミセットは僕の左側。
「瞬間的な再生魔法なんて代物はほとんどない。ちまちま再生するくらいしか私には出来ない。セツナさん、周り、よろしく……『ロウ・リプログラム』再生開始」
ミセットが僕の左腕に両手を近づけて広げる。チクチクとした痛みがしたと思うと、失われた腕が本当に少しづつ再生されていった。まるで再生水を使ったように浮遊した文字が光を放って無い腕の周りをグルグルと回っている。
「私の魔力が切れるにはもう少し、あと三十分は余裕がある。ここに術式を固定するから、あとは周辺魔力も使いつつ私の魔力も使いつつで再生していく。まぁ……3時間以上?多く見積もって半日はかかる」
「は、半日ィ!?痛ででで!」
「しょうがないの、ゆっくり再生してるし痛覚が遮断されるわけもなく、神経を再生、激痛が伴う」
「ふざっ……けんな!」
痛い痛い。こんな簡単な言葉で表現出来ないくらい痛い。飛び跳ねそう。だが術式に体が固定されていて動けない。
あ。
「気絶したの?」
「うん。でも大丈夫」
「……じゃあ外見てくる、ミセットさん」
「セツナさんも気をつけて」
セツナが外に出ていったのを確認してミセットはツルギに連絡をとる。
「ツルギ隊長、オトメの治療ですが、肘から損傷、完治まで半日……いや、一日使うか分かりません」
『そうか、アリエも向かわせるか?アイツも多少なり心得があるはずだ』
「……願ったりですが、短縮できても2時間が限界かと」
『なら引き続き頼む。そのガキはよく働いた、休ませないとな。それよりも……』
「それよりも?」
『恐らくあれは……うん、ビヨンドを発見した』
0
お気に入りに追加
16
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
タイムワープ艦隊2024
山本 双六
SF
太平洋を横断する日本機動部隊。この日本があるのは、大東亜(太平洋)戦争に勝利したことである。そんな日本が勝った理由は、ある機動部隊が来たことであるらしい。人呼んで「神の機動部隊」である。
この世界では、太平洋戦争で日本が勝った世界戦で書いています。(毎回、太平洋戦争系が日本ばかり勝っ世界線ですいません)逆ファイナルカウントダウンと考えてもらえればいいかと思います。只今、続編も同時並行で書いています!お楽しみに!

30年待たされた異世界転移
明之 想
ファンタジー
気づけば異世界にいた10歳のぼく。
「こちらの手違いかぁ。申し訳ないけど、さっさと帰ってもらわないといけないね」
こうして、ぼくの最初の異世界転移はあっけなく終わってしまった。
右も左も分からず、何かを成し遂げるわけでもなく……。
でも、2度目があると確信していたぼくは、日本でひたすら努力を続けた。
あの日見た夢の続きを信じて。
ただ、ただ、異世界での冒険を夢見て!!
くじけそうになっても努力を続け。
そうして、30年が経過。
ついに2度目の異世界冒険の機会がやってきた。
しかも、20歳も若返った姿で。
異世界と日本の2つの世界で、
20年前に戻った俺の新たな冒険が始まる。
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる