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修業

魔法と剣……時々、弓

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あの日以来、村の外に出て、力を試したいとは思わなくなった。
レイは一度、村へと来たが、二日もしないうちに旅立った。
あの三人組は村の外に出ないオレを冷やかしていたが、あんな景色を見たオレにはそんな事を気になどしなくなっていた。

あっ、サラも2度ほどやってきたが、軽く挨拶する程度であった。
サラは何か話しかけてこようとしたが、サラの周りには多くの取り巻きがおり、それを阻止されていた。

ついでに言えば、13歳になりました。

魔法と剣の鍛錬は毎日、続けていたが、どれくらい上達したか、分からない。

あの日、決めたんだ…目立たない様に暮らそうと。
最近は弓でも覚えようかと思い始めました。
弓なら、あんな惨劇にはならないだろうと。
お手製の弓と石を研いで、作った矢じりで暇つぶしで練習始めました。

そんなある日、レイから手紙が届いた。
“変わりはありませんか?最近、忙しくて、村に行けなくなって、申し訳ない。村の外に出れる様に頼んであるので、今後一層、鍛錬に励んでください。
P.S.その条件として、ビートの生徒と模擬戦で力を見る。って事だけど、簡単だよな?”

知らない所で勝手に話が進んでいた。
自由に外に出れるのは、敵と戦うとかを除外しても、魅力的だが………誰かと戦うのはな。

そんな事を言っても、やるしかないんだろうなって。

その翌週、模擬戦が開かれた。
結果から言えば、ギリギリ合格らしい。
ギリギリになってしまったのは……手加減の調整に手間取ったのが原因だったが、多分レイは納得しないんだろうな。

ひょろ造は渋々、認めたが…無理して、朽ち果てても自己責任で良いなら。と付け足した。
身内もいないオレにとっては、その条件を気にする必要もなかった。

あっ、ついでに判明したのは……あの偉そうにしてるひょろ造(何故か本名として、見える名前はバーン)、D級ハンターらしい。

ギルドはG級から始まるらしく、基本15歳からしか所属出来ないらしい。

レイの事はブライですら、母親の知り合いとしか認識がないらしい。
まさかS級ハンターがこんな辺鄙な村に来る訳がないらしい。
きても、精々D級ハンターくらいだろうとの事であった。
この村の近辺は既に調査済みで安全だと評価されている地域であった。
ただ交通の便はかなり悪く、人の往来も少ない。

村の外に出る許可を貰ったんで、いきなり外に出てみようと思う。

草原に試しに行ってみたら、野犬が逃げた………もしくは腹を見せた。
しかも、かなり切なそうな瞳で。
オレにはそれ以上、そこに居る事は出来なかった。
野犬や野ウサギはモンスターではなく、害獣程度の区分らしい。
経験を積む為に狩る程度らしい。

恐る恐る林の方へ向かうが、鬱蒼うっそうとした木々のせいで陽は遮られていた。

目の前に明らかにモンスターであろう毛玉が跳ねていた。
《ケモン:息絶えた獣の毛で出来た主に森にモンスター。食用には向かない。毛を尖らせて、突進されると痛い。たまに毛針としても、飛ばしてくる。》
とりあえず弓矢で射てみた。
矢はケモンに刺さり、ケモンは地面に落ち、動かなくなった。
とりあえず合掌した。
林をそのまま、突き進むと前見たよりも二回り程、小さなスライムが現れた。
ぷにぷにしてたが、とりあえず殴打してみた。
水の様に広がった……これがスライムが気を失った証らしい。

とりあえず林をそのまま、真っ直ぐに歩き進んだ。
スライムや小さな子供くらいの大ナメクジ、ケモンなどが出てきたが、倒していった。

林を抜けると、別の平原に出た。
近くの街へは歩いて、半日から一日で着くらしい。
勝手に街へ行くのは問題があるんだろうなって思いながら、力をセーブしての戦い方………あの林のモンスターレベルとは問題なく、出来る自信はついた。
だが、この平原で戦うには多少、躊躇している。
この平原に出てくるモンスターは仲間を呼ぶらしく、多数に囲まれた際の戦いも体験しておきたいが、あの惨劇が脳裏によぎる。
しかも、この平原にはビートの弟子も鍛錬しているらしい。

軽く深呼吸をして、平原へ向かおうとした瞬間。
「お前、まだそんな木剣使ってんのか?」
運悪く、三人組の一人に見つかってしまったようだ。
普通は村の外に出る様になると、ショートソードを使う許可が出る。
正しくは木剣は棒としての区分で剣とは異なる。
この後、心を砕く一言が…………。
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